民法
私権とその働きについて、人と行為能力、契約などの、物についての物権とその担保、契約などから生じる債権、不当利得と不法行為、そして親族関係と相続を定めた法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 1173
- 施行前の改正
- 5
この法令の内容
- 私権は公共の福祉に適合しなければなりません。権利の行使と義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならず、権利の濫用は許されません。この法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等を旨として解釈しなければなりません。(第一条第一項, 第一条第二項, 第一条第三項, 第二条第一項)(根拠条文)
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- 年齢18歳で成年になります。未成年者がをするには法定代理人の同意が必要で、同意なしにした法律行為はことができます。ただし、単に権利を得たり義務を免れたりする行為、法定代理人が処分を許した財産の処分(目的を定めて許したときは、その目的の範囲内)、営業を許された未成年者のその営業に関する行為は別です。法律行為の当事者がをした時に意思能力がなかったときは、その法律行為はです。(第四条第一項, 第五条第一項, 第五条第二項, 第五条第三項, 第六条第一項, 第三条の二第一項)(根拠条文)
- 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、など法律が挙げる人の請求により、後見開始の審判をすることができます。審判を受けた人は成年被後見人となって成年後見人が付けられ、その法律行為は、日用品の購入その他日常生活に関する行為を除いて、取り消すことができます。その能力が著しく不十分な人については保佐開始の審判をすることができ、被保佐人は、借財や保証、不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為、訴訟行為、相続の承認や放棄、新築・改築・増築・大修繕など法律が挙げる行為をするには、日常生活に関する行為を除き、保佐人の同意を得なければなりません。その能力が不十分な人については補助開始の審判をすることができ(本人以外の請求による場合は本人の同意が必要です)、家庭裁判所は、それらの行為の一部について補助人の同意を要するものと定めることができます。必要な同意やそれに代わる許可を得ないでした行為は、取り消すことができます。施行日(遅くとも2028年12月23日)の前日までの定めです。(第七条第一項, 第八条第一項, 第九条第一項, 第十一条第一項, 第十二条第一項, 第十三条第一項, 第十三条第四項, 第十五条第一項, 第十五条第二項, 第十六条第一項, 第十七条第一項, 第十七条第四項)(根拠条文)
- 政令で定める日(遅くとも2028年12月23日)から、後見開始と保佐開始の審判はなくなり、成年者についての制度は補助にまとめられます。精神上の理由により事理を弁識する能力が不十分な人について、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、で本人が指定した人、検察官などの請求により、補助開始の審判をすることができます。本人以外の請求による場合は、本人が意思を表示できないときを除き、本人の同意が必要です。補助開始の審判は、補助人の同意を要する旨の審判、特定補助人を付する旨の審判、補助人に代理権を付与する旨の審判のいずれかをする必要がある場合に、それと同時にします。補助人の同意を要する行為は、預貯金の預入れや払戻し、借財や保証、重要な役務の提供に関する契約、不動産その他重要な財産に関する行為、訴訟行為、相続の承認や放棄などのうちから家庭裁判所が定めます。事理を弁識する能力を欠く常況にある人には特定補助人を付けることができ、その人がしたそれらの行為は、日用品の購入その他日常生活に関する行為を除いて、取り消すことができます。必要な同意を得ないでした行為も取り消すことができます。その日より前に後見開始や保佐開始の審判を受けていた人は、補助開始の審判を受けるまでは従前の例により、それまでの補助開始の審判は、新しい規定による補助開始の審判とみなされます。施行日(遅くとも2028年12月23日)からの定めです。(第七条第一項, 第七条第二項, 第七条第三項, 第九条第一項, 第九条第二項, 第九条第五項, 第十条第一項, 第十条第二項, 第十一条第一項, 第十三条から第十九条まで, 附則第二条第一項, 附則第二条第六項, 附則第三条第一項, 附則第三条第二項, 附則第四条第一項)(根拠条文)
- 公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は無効です。相手方と通じてした虚偽の意思表示も無効ですが、その無効は善意の第三者にできません。詐欺や強迫による意思表示(第三者が詐欺をした場合は、相手方がその事実を知り、または知ることができたときに限ります)と、法律行為の目的と取引上の社会通念に照らして重要な錯誤に基づく意思表示は、取り消すことができます。法律行為の基礎とした事情についての錯誤は、その事情が基礎とされていることが表示されていたときに限り、取り消せます。錯誤が表意者の重大な過失によるときは、相手方が錯誤を知り、もしくは重大な過失で知らなかったとき、または同じ錯誤に陥っていたときでなければ、取り消せません。錯誤や詐欺による取消しは、善意で過失がない第三者には対抗できません。取り消された行為は初めから無効であったものとみなされ、その行為に基づいて給付を受けた人は相手方を原状に復させる義務を負います。ただし、行為の時に意思能力がなかった人や制限行為能力者であった人、無償行為に基づいて善意で給付を受けた人は、現に利益を受けている限度で返還すれば足ります。取消権は、追認をすることができる時から5年間行使しないとき、または行為の時から20年を経過したときは、時効によって消滅します。(第九十条第一項, 第九十四条第一項, 第九十四条第二項, 第九十五条第一項, 第九十五条第二項, 第九十五条第三項, 第九十六条第一項, 第九十六条第二項, 第百二十一条第一項, 第百二十一条の二第一項, 第百二十一条の二第二項, 第百二十一条の二第三項, 第百二十六条第一項, 第九十五条第四項, 第九十六条第三項)(根拠条文)
- 代理人がその権限内で本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接に効力を生じます。代理権のない人が他人の代理人としてした契約は、本人が追認しなければ本人に効力を生じません。ただし、第三者に対して他人に代理権を与えたと表示した人は、表示した代理権の範囲内でその他人がした行為について、代理権を与えた人は、代理権の消滅後にその範囲内で他人がした行為について、第三者が代理権のないことや消滅したことを知らず、過失もなかったときは、責任を負います。代理人が権限外の行為をした場合も、第三者に代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときは、本人が責任を負います。他人の代理人として契約をした人は、代理権を証明できず、本人の追認も得られないときは、相手方の選択に従い、履行またはの責任を負います。ただし、相手方が代理権のないことを知っていたとき、過失によって知らなかったとき(代理人自身が代理権のないことを知っていた場合を除きます)、代理人が行為能力の制限を受けていたときは別です。(第九十九条第一項, 第百十三条第一項, 第百九条第一項, 第百十条第一項, 第百十二条第一項, 第百十七条第一項, 第百十七条第二項)(根拠条文)
- 債権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間、または権利を行使することができる時から10年間行使しないと、時効によって消滅します。人の生命や身体の侵害による損害賠償請求権では、この10年間が20年間になります。債権や所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないと消滅します。20年間、所有の意思をもって平穏かつ公然と他人の物を占有した人はその所有権を取得し、占有の開始の時に善意で過失がなかったときは10年間で取得します。時効は、当事者が援用しなければ、裁判所はそれによって裁判をすることができません。裁判上の請求や強制執行などの手続がある間は、時効は完成しません。権利が確定しないまま終わったときや、申立ての取下げや法律の規定に従わないことによる取消しで終わったときは、その時から6か月間も完成しません。催告があれば、その時から6か月間は完成しません。確定判決などで権利が確定したとき、強制執行などが取下げや取消しによらずに終了したとき、権利の承認があったときは、時効は新たに進行を始めます。(第百六十六条第一項, 第百六十六条第二項, 第百六十七条第一項, 第百六十二条第一項, 第百六十二条第二項, 第百四十五条第一項, 第百四十七条第一項, 第百四十七条第二項, 第百四十八条第一項, 第百四十八条第二項, 第百五十条第一項, 第百五十二条第一項)(根拠条文)
- 物権は、この法律その他の法律に定めるもののほか、創設することができず、物権の設定と移転は、当事者の意思表示だけで効力を生じます。不動産に関する物権の得喪と変更は、不動産登記法その他のに関する法律に従って登記をしなければ第三者に対抗できず、動産に関する物権の譲渡は、引渡しがなければ第三者に対抗できません。取引行為によって平穏かつ公然と動産の占有を始めた人は、善意で過失がないときは、すぐにその動産について権利を取得します。ただし、その物が盗品や遺失物であるときは、被害者や遺失者は、盗難や遺失の時から2年間、占有者に回復を請求できます。占有者が競売や公の市場、同じ種類の物を売る商人から善意で買い受けたときは、占有者が支払った代価を弁償しなければ回復できません。(第百七十五条第一項, 第百七十六条第一項, 第百七十七条第一項, 第百七十八条第一項, 第百九十二条第一項, 第百九十三条第一項, 第百九十四条第一項)(根拠条文)
- 所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物を使用し、収益し、処分することができます。隣の土地の竹木の枝が境界線を越えるときは、土地の所有者は竹木の所有者に枝を切除させることができます。催告しても相当の期間内に切除されないとき、竹木の所有者を知ることができず、またはその所在を知ることができないとき、急迫の事情があるときは、土地の所有者が自分で枝を切り取ることができます。境界線を越える根は、切り取ることができます。各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができます。共有物の変更(形状や効用の著しい変更を伴わないものを除きます)には他の共有者の同意が必要で、管理に関する事項は持分の価格の過半数で決めます。各共有者はいつでも共有物の分割を請求できますが、5年を超えない期間内は分割をしない契約をすることもできます。(第二百六条第一項, 第二百三十三条第一項, 第二百三十三条第三項, 第二百三十三条第四項, 第二百四十九条第一項, 第二百五十一条第一項, 第二百五十二条第一項, 第二百五十六条第一項)(根拠条文)
- 他人の物を占有している人は、その物に関して生じた債権が弁済期にあるときは、弁済を受けるまで、その物を留置することができます(留置権)。ただし、占有が不法行為によって始まった場合は別です。共益の費用、給料など雇用関係に基づいて生じた債権、子の監護の費用、葬式の費用、日用品の供給による債権を持つ人は、債務者の総財産についてを持ち、法律が挙げるそのほかの債権には、特定の動産や不動産についての先取特権があります。質権者は、債権の担保として受け取った物を占有し、その物から他の債権者に先立って弁済を受けることができ、質権の設定は目的物を引き渡すことで効力を生じます。抵当権者は、債務者や第三者が占有を移さずに担保に供した不動産から、他の債権者に先立って弁済を受けることができます。同じ不動産に数個の抵当権があるときの順位は、登記の前後によります。根抵当権は、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度で担保するために設定できます。(第二百九十五条第一項, 第二百九十五条第二項, 第三百三条第一項, 第三百六条第一項, 第三百八条第一項, 第三百十一条第一項, 第三百二十五条第一項, 第三百四十二条第一項, 第三百四十四条第一項, 第三百六十九条第一項, 第三百七十三条第一項, 第三百九十八条の二第一項)(根拠条文)
- 債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、民事執行法(別の法律です)その他の強制執行の手続に関する法令の規定に従い、履行の強制を裁判所に請求することができます。ただし、債務の性質がこれを許さないときは別で、損害賠償の請求もできます。債務者が債務の本旨に従った履行をしないとき、または履行が不能であるときは、債権者は損害賠償を請求できますが、契約その他の債務の発生原因と取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるときは別です。損害賠償の対象は通常生ずべき損害で、特別の事情による損害も、当事者がその事情を予見すべきであったときは請求できます。金銭債務の不履行の損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点の法定利率によります。法定利率は年3パーセントで、法務省令で定めるところにより、3年を一期として法律の定める方法で変動します。約定利率が法定利率を超えるときは約定利率により、債権者は損害を証明する必要がなく、債務者は不可抗力を理由に責任を免れることができません。(第四百十四条第一項, 第四百十四条第二項, 第四百十五条第一項, 第四百十六条第一項, 第四百十六条第二項, 第四百四条第二項, 第四百四条第三項, 第四百四条第四項, 第四百十九条第一項, 第四百十九条第二項, 第四百十九条第三項)(根拠条文)
- 保証契約は、書面またはその内容を記録した電磁的記録でしなければ効力を生じず、保証人は、主たる債務者が債務を履行しないときに、その履行をする責任を負います。主たる債務者と連帯して債務を負担した保証人は、まず主たる債務者に催告するよう求めたり、まず主たる債務者の財産に執行するよう求めたりすることはできません。保証人が法人でない根保証契約は、極度額を定めなければ効力を生じません。事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約は、保証人になろうとする人が法人である場合を除き、締結の日前1か月以内に、法律の定める方式に従って作られた公正証書で、その人が保証債務を履行する意思を表示していなければ、効力を生じません。(第四百四十六条第一項, 第四百四十六条第二項, 第四百四十六条第三項, 第四百五十二条第一項, 第四百五十三条第一項, 第四百五十四条第一項, 第四百六十五条の二第一項, 第四百六十五条の二第二項, 第四百六十五条の六第一項, 第四百六十五条の六第二項, 第四百六十五条の六第三項)(根拠条文)
- 何人も、法令に特別の定めがある場合を除き、契約をするかどうかを自由に決めることができ、契約の内容も法令の制限内で自由に決めることができます。契約は、契約の内容を示した申込みに相手方が承諾をしたときに成立し、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成などの方式は要りません。定型取引を行うことの合意をした人は、定型約款を契約の内容とする合意をしたとき、または定型約款を準備した人があらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を表示していたときは、定型約款の個別の条項にも合意をしたものとみなされます。ただし、相手方の権利を制限し、または義務を加重する条項で、信義誠実の基本原則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものは、合意をしなかったものとみなされます。当事者の一方が債務を履行しないときは、相手方は、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がなければ契約をできますが、不履行が軽微なときは別です。債務の全部の履行が不能なとき、債務者が全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したときなど法律が挙げる場合は、催告なしにすぐに解除できます。ただし、不履行が解除しようとする人の責めに帰すべき事由によるときは、解除できません。解除したときは、各当事者は相手方を原状に復させる義務を負い、損害賠償の請求もできます。(第五百二十一条第一項, 第五百二十一条第二項, 第五百二十二条第一項, 第五百二十二条第二項, 第五百四十八条の二第一項, 第五百四十八条の二第二項, 第五百四十一条第一項, 第五百四十二条第一項, 第五百四十三条第一項, 第五百四十五条第一項, 第五百四十五条第四項)(根拠条文)
- 売買で引き渡された目的物が、種類、品質、数量に関して契約の内容に適合しないときは、買主は、目的物の修補、代替物の引渡し、不足分の引渡しによる履行の追完を請求できます。相当の期間を定めて追完を催告してもその期間内に追完がないとき(追完が不能なときや売主が追完を拒絶したときなどはすぐに)は、不適合の程度に応じて代金の減額を請求できます。不適合が買主の責めに帰すべき事由によるときは、追完も代金の減額も請求できません。これらは、一般の規定による損害賠償の請求や契約の解除を妨げません。種類や品質の不適合については、買主が不適合を知った時から1年以内に売主に通知しないと、これらの請求や解除ができなくなりますが、売主が引渡しの時に不適合を知り、または重大な過失で知らなかったときは別です。買主が手付を交付したときは、相手方が履行に着手するまでは、買主は手付を放棄して、売主はその倍額を現実に提供して、契約を解除できます。(第五百六十二条第一項, 第五百六十二条第二項, 第五百六十三条第一項, 第五百六十三条第二項, 第五百六十三条第三項, 第五百六十四条第一項, 第五百六十六条第一項, 第五百五十七条第一項)(根拠条文)
- では、は、使用と収益に必要な修繕をする義務を負いますが、の責めに帰すべき事由で修繕が必要になったときは別です。賃借人は、賃貸人の承諾を得なければを譲り渡したり賃借物をしたりすることができず、承諾なしに第三者に使用や収益をさせたときは、賃貸人は契約を解除できます。この法律では、期間の定めのない賃貸借は、各当事者がいつでも解約の申入れをすることができ、土地は1年、建物は3か月を経過すると終了し、賃貸借の存続期間は50年を超えることができません。ただし、建物の賃貸借については、借地借家法(別の法律です)により、賃貸人からの解約の申入れは正当の事由があると認められる場合でなければできず、申入れの日から6か月を経過して終了します。50年の上限も、建物の賃貸借には適用されません。賃貸借が終了したときは、賃借人は、受け取った後に生じた損傷を原状に復する義務を負いますが、通常の使用による損耗や経年変化、賃借人の責めに帰することができない損傷は除かれます。賃貸人は、賃貸借が終了して賃貸物の返還を受けたとき、または賃借人が適法に賃借権を譲り渡したときは、受け取った敷金の額から賃借人の未払いの債務の額を差し引いた残額を返還しなければなりません。(第六百六条第一項, 第六百十二条第一項, 第六百十二条第二項, 第六百十七条第一項, 第六百四条第一項, 第六百二十一条第一項, 第六百二十二条の二第一項, 借地借家法 第二十七条第一項, 借地借家法 第二十八条第一項, 借地借家法 第二十九条第二項)(根拠条文)
- 雇用では、労働者は約束した労働を終えた後でなければ報酬を請求できず、期間によって定めた報酬は、その期間が過ぎた後に請求できます。期間の定めのない雇用は、各当事者がいつでも解約の申入れをすることができ、申入れの日から2週間で終了します。ただし、期間によって報酬を定めた場合、使用者からの申入れは次期以後についてだけ、当期の前半にしなければなりません。使用者による解雇には、例外として挙げた別の法律による制限もあります。期間の定めがあっても、やむを得ない事由があれば各当事者は直ちに契約を解除でき、その事由が一方の過失によるときは、その人は相手方に損害賠償の責任を負います。請負では、報酬は仕事の目的物の引渡しと同時に(物の引渡しを要しないときは仕事を終えた後に)支払わなければならず、注文者は、請負人が仕事を完成しない間は、いつでも損害を賠償して契約を解除できます。委任(法律行為でない事務の委託を含みます)では、受任者は善良な管理者の注意をもって委任事務を処理しなければならず、特約がなければ報酬を請求できません。委任は各当事者がいつでも解除できますが、相手方に不利な時期に解除したとき、または委任者が受任者の利益(報酬を得ることだけによるものを除きます)をも目的とする委任を解除したときは、やむを得ない事由がない限り、相手方の損害を賠償しなければなりません。(第六百二十三条第一項, 第六百二十四条第一項, 第六百二十四条第二項, 第六百二十七条第一項, 第六百二十七条第二項, 第六百二十八条第一項, 第六百三十二条第一項, 第六百三十三条第一項, 労働基準法 第二十条第一項, 労働契約法 第十六条第一項, 第六百四十一条第一項, 第六百四十三条第一項, 第六百四十四条第一項, 第六百四十八条第一項, 第六百五十一条第一項, 第六百五十一条第二項, 第六百五十六条第一項)(根拠条文)
- 法律上の原因なく他人の財産や労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした人は、その利益の存する限度で返還しなければならず、悪意の受益者は、利息を付けて返還し、なお損害があれば賠償します。ただし、債務がないことを知って弁済した人や、不法な原因のために給付をした人(不法な原因が受益者だけにあるときを除きます)は、返還を請求できません。故意または過失によって他人の権利や法律上保護される利益を侵害した人は、それによって生じた損害を賠償する責任を負い、財産以外の損害も賠償しなければなりません。ただし、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかった未成年者や、精神の状態により責任を弁識する能力を欠く状態にある間に損害を加えた人(故意や過失で一時的にその状態を招いた場合を除きます)は責任を負わず、その人を監督する法定の義務を負う人が、義務を怠らなかったときや怠らなくても損害が生ずべきであったときを除いて、賠償の責任を負います。事業のために他人を使用する人は、被用者が事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負いますが、被用者の選任と事業の監督に相当の注意をしたとき、または相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは別です。数人が共同の不法行為で損害を加えたときは、各自が連帯して賠償します。被害者に過失があったときは、裁判所はそれを考慮して賠償額を定めることができます。不法行為による損害賠償請求権は、被害者または法定代理人が損害と加害者を知った時から3年間(人の生命や身体を害する場合は5年間)、または不法行為の時から20年間行使しないと、時効によって消滅します。(第七百三条第一項, 第七百四条第一項, 第七百五条第一項, 第七百八条第一項, 第七百九条第一項, 第七百十条第一項, 第七百十二条第一項, 第七百十三条第一項, 第七百十四条第一項, 第七百十五条第一項, 第七百十九条第一項, 第七百二十二条第二項, 第七百二十四条第一項, 第七百二十四条の二第一項)(根拠条文)
- 婚姻は18歳にならなければできず、配偶者のある人は重ねて婚姻できません。直系血族や三親等内の傍系血族の間(養子と養方の傍系血族との間を除きます)、直系姻族の間でも婚姻できません。婚姻は、戸籍法(別の法律です)の定めるところにより、当事者双方と成年の証人2人以上が署名した書面で、または口頭で届け出ることによって効力を生じます。夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫または妻の氏を称します。夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならず、資産、収入その他一切の事情を考慮して婚姻から生ずる費用を分担します。婚姻の届出前に別段の契約をしなかったときは、夫婦の一方が婚姻前から持つ財産と婚姻中に自分の名で得た財産はその人の特有財産となり、夫婦のどちらのものか明らかでない財産は共有と推定されます。(第七百三十一条第一項, 第七百三十二条第一項, 第七百三十四条第一項, 第七百三十五条第一項, 第七百三十九条第一項, 第七百三十九条第二項, 第七百五十条第一項, 第七百五十二条第一項, 第七百六十条第一項, 第七百五十五条第一項, 第七百六十二条第一項, 第七百六十二条第二項)(根拠条文)
- 夫婦は、協議で離婚をすることができます。夫婦の一方が離婚の訴えを起こせるのは、配偶者の不貞な行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、その他婚姻を継続し難い重大な事由がある場合に限られ、裁判所は、前の三つの事由があっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却できます。父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき人や監護の分掌、父または母と子との交流、子の監護に要する費用の分担などを協議で定め、子の利益を最も優先して考慮しなければなりません。父母の双方を親権者とするか一方を親権者とするかも、協議で定めます。協議が調わないときなどは家庭裁判所が定めます。裁判所は、父または母が子の心身に害悪を及ぼすおそれがあるときや、父母の一方が他の一方から暴力等を受けるおそれなどから共同して親権を行うことが困難なときなど、双方を親権者とすると子の利益を害するときは、一方を親権者と定めなければなりません。離婚をした一方は相手方に財産の分与を請求でき、協議が調わないときは、離婚の時から5年以内に家庭裁判所に処分を請求できます。家庭裁判所は一切の事情を考慮して分与を定め、婚姻中の財産の取得や維持についての各当事者の寄与の程度は、異なることが明らかでないときは等しいものとされます。(第七百六十三条第一項, 第七百七十条第一項, 第七百七十条第二項, 第七百六十六条第一項, 第七百六十六条第二項, 第七百七十一条第一項, 第八百十九条第一項, 第八百十九条第二項, 第八百十九条第五項, 第八百十九条第七項, 第七百六十八条第一項, 第七百六十八条第二項, 第七百六十八条第三項)(根拠条文)
- 父母は、子の心身の健全な発達を図るため、子の人格を尊重するとともに、子の年齢と発達の程度に配慮して子を養育しなければならず、子が自分と同程度の生活を維持できるよう扶養しなければなりません。父母が子の監護に要する費用の分担を定めないで協議上の離婚をした場合、離婚の時から引き続き主として子を監護している父または母は、他方に対し、離婚の日から、協議で分担を定めた日、審判が確定した日、子が成年に達した日のいずれか早い日まで、毎月末に、法務省令で定めるところにより子の数に応じて算定した額の支払を請求できます。ただし、他方は、支払能力がないこと、または支払によって生活が著しく窮迫することを証明したときは、全部または一部の支払を拒むことができます。夫婦間の協力と扶助、婚姻から生ずる費用の分担、子の監護、親族間の扶養の義務に係る確定期限のある定期金のうち、子の監護に要する費用として相当な額(法務省令で定めるところにより算定した額)には、債務者の総財産についての先取特権があります。(第八百十七条の十二第一項, 第七百六十六条の三第一項, 第三百六条第一項, 第三百八条の二第一項)(根拠条文)
- 妻が婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定され、婚姻前に懐胎して婚姻が成立した後に生まれた子も同じです。婚姻の成立の日から200日以内に生まれた子は婚姻前に懐胎したもの、200日を経過した後または婚姻の解消や取消しの日から300日以内に生まれた子は婚姻中に懐胎したものと推定されます。父または子は、そして母は子の利益を害することが明らかな場合を除き、子が嫡出であることを否認でき、嫡出否認の訴えは、子の出生の時(父は子の出生を知った時)から3年以内に起こさなければなりません。嫡出でない子は、父または母が、戸籍法の定めるところによる届出や遺言で認知することができ、子などは、父または母の死亡の日から3年を経過するまで認知の訴えを起こせます。親権は、成年に達しない子について、その子の利益のために行使しなければなりません。父母の婚姻中は双方が親権者で、親権は共同して行いますが、監護と教育に関する日常の行為や、子の利益のため急迫の事情があるときは、一方が単独で行うことができます。親権を行う人は、子の人格を尊重し、体罰その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはなりません。(第七百七十二条第一項, 第七百七十二条第二項, 第七百七十四条第一項, 第七百七十四条第三項, 第七百七十七条第一項, 第七百七十九条第一項, 第七百八十一条第一項, 第七百八十一条第二項, 第七百八十七条第一項, 第八百十八条第一項, 第八百十八条第二項, 第八百二十四条の二第一項, 第八百二十四条の二第二項, 第八百二十一条第一項)(根拠条文)
- 相続は死亡によって開始し、相続人は、被相続人の一身に専属したものを除き、その財産に属した一切の権利義務を承継します。配偶者は常に相続人となり、子と同順位になります。子がいなければ直系尊属(親等の近い人が先)と、それもいなければ兄弟姉妹と同順位になり、子が相続の開始以前に死亡したときなどは、その子が代襲して相続人になります。法定相続分は、子と配偶者なら各2分の1、配偶者と直系尊属なら3分の2と3分の1、配偶者と兄弟姉妹なら4分の3と4分の1で、同じ順位の人の間では等しく分けます(父母の一方だけを同じくする兄弟姉妹は、双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1)が、遺言で相続分を定めることもできます。相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内(家庭裁判所が伸長できます)に、単純承認、限定承認、相続の放棄のいずれかをしなければなりません。限定承認は、相続によって得た財産の限度でだけ被相続人の債務と遺贈を弁済するもので、共同相続人の全員が共同して、相続財産の目録を家庭裁判所に提出して申述します。相続の放棄は、家庭裁判所に申述してします。期間内に限定承認も放棄もしなかったときや、相続財産を処分したとき(保存行為などを除きます)は、単純承認をしたものとみなされます。(第八百八十二条第一項, 第八百九十六条第一項, 第八百八十七条第一項, 第八百八十七条第二項, 第八百八十九条第一項, 第八百九十条第一項, 第九百条第一項, 第九百二条第一項, 第九百十五条第一項, 第九百二十条第一項, 第九百二十一条第一項, 第九百二十二条第一項, 第九百二十三条第一項, 第九百二十四条第一項, 第九百三十八条第一項)(根拠条文)
- 次の人は、相続人になることができず、受遺者にもなれません。故意に被相続人や相続について先順位・同順位にある人を死亡させ、または死亡させようとして刑に処せられた人、被相続人が殺害されたことを知って告発や告訴をしなかった人(是非の弁別がないときや、殺害者が自分の配偶者や直系血族であったときを除きます)、詐欺や強迫によって被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、変更させた人やそれを妨げた人、相続に関する被相続人の遺言書を偽造、変造、破棄、隠匿した人です。遺留分を持つ推定相続人が被相続人を虐待し、重大な侮辱を加え、その他著しい非行があったときは、被相続人はその推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求でき、遺言で廃除の意思を表示したときは、遺言執行者が遅滞なく家庭裁判所に請求しなければなりません。施行日(遅くとも2027年6月23日)の前日までの定めです。(第八百九十一条第一項, 第八百九十一条第一項第一号, 第八百九十一条第一項第二号, 第八百九十一条第一項第三号, 第八百九十一条第一項第四号, 第八百九十一条第一項第五号, 第九百六十五条第一項, 第八百九十二条第一項, 第八百九十三条第一項)(根拠条文)
- 政令で定める日(遅くとも2027年6月23日)からは、次の人は、相続人になることができず、受遺者にもなれません。故意に被相続人や相続について先順位・同順位にある人を死亡させ、または死亡させようとして刑に処せられた人、被相続人が殺害されたことを知って告発や告訴をしなかった人(是非の弁別がないときや、殺害者が自分の配偶者や直系血族であったときを除きます)、詐欺や強迫によって被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、変更させた人やそれを妨げた人、相続に関する被相続人の遺言書を偽造、変造、破棄、隠匿した人、録音と録画を同時に行う方法で記録された危急時の遺言の電磁的記録を不正に作り、破棄し、または隠匿した人です。遺留分を持つ推定相続人が被相続人を虐待し、重大な侮辱を加え、その他著しい非行があったときは、被相続人はその推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求でき、遺言で廃除の意思を表示したときは、遺言執行者が遅滞なく家庭裁判所に請求しなければなりません。施行日(遅くとも2027年6月23日)からの定めです。(第八百九十一条第一項, 第八百九十一条第一項第一号, 第八百九十一条第一項第二号, 第八百九十一条第一項第三号, 第八百九十一条第一項第四号, 第八百九十一条第一項第五号, 第九百六十五条第一項, 第八百九十二条第一項, 第八百九十三条第一項, 第九百七十六条の二第一項, 第九百七十九条の二第一項)(根拠条文)
- 15歳に達した人は遺言をすることができ、遺言は、この法律に定める方式に従わなければすることができません。遺言者は、いつでも遺言の方式に従って遺言を撤回でき、遺言は遺言者の死亡の時から効力を生じます。自筆証書遺言は、遺言者が全文、日付と氏名を自書し、印を押さなければなりません。添付する財産目録は自書しなくてもよいですが、毎葉に署名し印を押す必要があります。公正証書遺言は、証人2人以上の立会いのもと、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授して作ります。秘密証書遺言は、遺言者が署名し印を押した証書を封じて同じ印章で封印し、公証人1人と証人2人以上の前に提出します。死亡の危急に迫った人、伝染病のため交通を断たれた場所にいる人、船舶中にいる人には、特別の方式があります。施行日(遅くとも2027年6月23日)の前日までの定めです。(第九百六十一条第一項, 第九百六十条第一項, 第千二十二条第一項, 第九百八十五条第一項, 第九百六十七条第一項, 第九百六十八条第一項, 第九百六十八条第二項, 第九百六十九条第一項, 第九百七十条第一項, 第九百七十六条第一項, 第九百七十七条第一項, 第九百七十八条第一項)(根拠条文)
- 政令で定める日(遅くとも2027年6月23日)から、遺言者は遺言に印を押す必要がなくなります。自筆証書遺言は、遺言者が全文、日付と氏名を自書すればよく、添付する財産目録は毎葉に署名すれば足ります。秘密証書遺言は、遺言者が証書に署名して封をし、公証人1人と証人2人以上の前に提出します。公正証書遺言、15歳から遺言ができること、いつでも撤回できること、死亡の時に効力を生じることは変わりません。死亡の危急に迫った人は、証人1人以上の立会いのもと、証人への口授、証人による書面への記載や電磁的記録への記録、その読み聞かせと承認の状況を、録音と録画を同時に行う方法で記録して遺言することもでき、証人は映像と音声の送受信による通話の方法で立ち会うことができます。遭難した船舶の中や、天災その他避けることのできない事変から生じた重大で急迫の危難を避けることが困難な場所で死亡の危急に迫った人は、口頭で遺言をする状況を録音と録画で記録し、証人1人以上を立ち会わせるか、その記録を特定の人に送信する方式でも遺言できます。これらの遺言は、証人の一人や利害関係人が家庭裁判所に請求して確認を得なければ効力を生じません。請求は、死亡の危急に迫った人の遺言では遺言の日から20日以内に、遭難や天災などの場合の遺言では遅滞なくしなければなりません。その日より前にされた遺言には、方式について従前の例が適用されます。施行日(遅くとも2027年6月23日)からの定めです。(第九百六十八条第一項, 第九百六十八条第二項, 第九百七十条第一項, 第九百六十九条第一項, 第九百六十一条第一項, 第千二十二条第一項, 第九百八十五条第一項, 第九百七十六条第四項, 第九百七十六条の二第一項, 第九百七十六条の二第二項, 第九百七十六条の二第六項, 第九百七十九条第一項, 第九百七十九条の二第一項, 第九百七十九条の二第二項, 第九百七十九条の二第五項, 附則第五条第一項)(根拠条文)
- 政令で定める日(遅くとも2029年6月23日)から、普通の方式の遺言は、自筆証書、保管証書、公正証書、秘密証書の四つになります。自筆証書遺言は、遺言者が全文、日付と氏名を自書し、添付する財産目録には毎葉に署名します。新しい保管証書遺言は、遺言者が遺言の全文を記載または記録した証書に署名(またはそれに代わる法務省令で定める措置)をし、遺言書保管官の前で全文を口述するもので、における遺言書の保管等に関する法律(別の法律です)の定めるところにより証書を保管しなければ効力を生じません。15歳に達した人は遺言をすることができ、いつでも遺言の方式に従って撤回でき、遺言は死亡の時から効力を生じます。死亡の危急に迫った人、伝染病のため交通を断たれた場所にいる人、船舶中にいる人、遭難や天災などで死亡の危急に迫った人には、録音と録画による方式を含む特別の方式があります。危急時の遺言は、死亡の危急に迫った人の遺言では遺言の日から20日以内に、遭難や天災などの場合の遺言では遅滞なく、家庭裁判所に確認を請求しなければ効力を生じません。遺言者の押印を不要にした改正の施行の日(政令で定める日で、遅くとも2027年6月23日)より前にされた遺言には、方式について従前の例が適用されます。施行日(遅くとも2029年6月23日)からの定めです。(第九百六十七条第一項, 第九百六十八条第一項, 第九百六十八条第二項, 第九百六十八条の二第一項, 第九百六十八条の二第二項, 第九百六十九条第一項, 第九百七十条第一項, 第九百六十一条第一項, 第千二十二条第一項, 第九百八十五条第一項, 第九百七十六条第一項, 第九百七十六条第四項, 第九百七十六条の二第一項, 第九百七十七条第一項, 第九百七十八条第一項, 第九百七十九条第一項, 第九百七十九条の二第一項, 第九百七十九条の二第五項, 附則第五条第一項)(根拠条文)
- 兄弟姉妹以外の相続人には遺留分があり、遺留分を算定するための財産の価額に、直系尊属だけが相続人である場合は3分の1、それ以外の場合は2分の1を掛け、相続人が数人あるときはさらに各自の法定相続分を掛けた額を受けます。遺留分を算定するための財産の価額は、相続開始の時の財産の価額に贈与した財産の価額を加え、債務の全額を差し引いた額です。算入する贈与は相続開始前の1年間にしたものに限られますが、相続人への贈与は10年間(婚姻や養子縁組のため、または生計の資本として受けたものに限ります)のものを算入し、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってした贈与は、それより前のものも算入します。遺留分権利者とその承継人は、受遺者や受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求できます。この請求権は、相続の開始と遺留分を侵害する贈与や遺贈があったことを知った時から1年間行使しないと時効によって消滅し、相続開始の時から10年を経過したときも同様です。相続の開始前の遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、効力を生じます。(第千四十二条第一項, 第千四十二条第二項, 第千四十三条第一項, 第千四十四条第一項, 第千四十四条第三項, 第千四十六条第一項, 第千四十八条第一項, 第千四十九条第一項)(根拠条文)
目次
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- 第一編 総則第一条〜第百七十条から第百七十四条まで(126条)
- 第一章 通則第一条〜第二条(2条)
- 第二章 人第三条〜第三十二条の二(32条)
- 第一節 権利能力第三条
- 第二節 意思能力第三条の二
- 第三節 行為能力第四条〜第二十一条(18条)
- 第四節 住所第二十二条〜第二十四条(3条)
- 第五節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告第二十五条〜第三十二条(8条)
- 第六節 同時死亡の推定第三十二条の二
- 第三章 法人第三十三条〜第三十八条から第八十四条まで(6条)
- 第四章 物第八十五条〜第八十九条(5条)
- 第五章 法律行為第九十条〜第百三十七条(50条)
- 第一節 総則第九十条〜第九十二条(3条)
- 第二節 意思表示第九十三条〜第九十八条の二(7条)
- 第三節 代理第九十九条〜第百十八条(20条)
- 第四節 無効及び取消し第百十九条〜第百二十六条(9条)
- 第五節 条件及び期限第百二十七条〜第百三十七条(11条)
- 第六章 期間の計算第百三十八条〜第百四十三条(6条)
- 第七章 時効第百四十四条〜第百七十条から第百七十四条まで(25条)
- 第一節 総則第百四十四条〜第百六十一条(16条)
- 第二節 取得時効第百六十二条〜第百六十五条(4条)
- 第三節 消滅時効第百六十六条〜第百七十条から第百七十四条まで(5条)
- 第二編 物権第百七十五条〜第三百九十八条の二十二(265条)
- 第一章 総則第百七十五条〜第百七十九条(5条)
- 第二章 占有権第百八十条〜第二百五条(26条)
- 第一節 占有権の取得第百八十条〜第百八十七条(8条)
- 第二節 占有権の効力第百八十八条〜第二百二条(15条)
- 第三節 占有権の消滅第二百三条〜第二百四条(2条)
- 第四節 準占有第二百五条
- 第三章 所有権第二百六条〜第二百六十四条の十四(78条)
- 第一節 所有権の限界第二百六条〜第二百三十八条(35条)
- 第一款 所有権の内容及び範囲第二百六条〜第二百八条(3条)
- 第二款 相隣関係第二百九条〜第二百三十八条(32条)
- 第二節 所有権の取得第二百三十九条〜第二百四十八条(10条)
- 第三節 共有第二百四十九条〜第二百六十四条(20条)
- 第四節 所有者不明土地管理命令及び所有者不明建物管理命令第二百六十四条の二〜第二百六十四条の八(7条)
- 第五節 管理不全土地管理命令及び管理不全建物管理命令第二百六十四条の九〜第二百六十四条の十四(6条)
- 第四章 地上権第二百六十五条〜第二百六十九条の二(6条)
- 第五章 永小作権第二百七十条〜第二百七十九条(10条)
- 第六章 地役権第二百八十条〜第二百九十四条(15条)
- 第七章 留置権第二百九十五条〜第三百二条(8条)
- 第八章 先取特権第三百三条〜第三百四十一条(40条)
- 第一節 総則第三百三条〜第三百五条(3条)
- 第二節 先取特権の種類第三百六条〜第三百二十八条(24条)
- 第一款 一般の先取特権第三百六条〜第三百十条(6条)
- 第二款 動産の先取特権第三百十一条〜第三百二十四条(14条)
- 第三款 不動産の先取特権第三百二十五条〜第三百二十八条(4条)
- 第三節 先取特権の順位第三百二十九条〜第三百三十二条(4条)
- 第四節 先取特権の効力第三百三十三条〜第三百四十一条(9条)
- 第九章 質権第三百四十二条〜第三百六十七条から第三百六十八条まで(26条)
- 第一節 総則第三百四十二条〜第三百五十一条(10条)
- 第二節 動産質第三百五十二条〜第三百五十五条(4条)
- 第三節 不動産質第三百五十六条〜第三百六十一条(6条)
- 第四節 権利質第三百六十二条〜第三百六十七条から第三百六十八条まで(6条)
- 第十章 抵当権第三百六十九条〜第三百九十八条の二十二(51条)
- 第一節 総則第三百六十九条〜第三百七十二条(4条)
- 第二節 抵当権の効力第三百七十三条〜第三百九十五条(23条)
- 第三節 抵当権の消滅第三百九十六条〜第三百九十八条(3条)
- 第四節 根抵当第三百九十八条の二〜第三百九十八条の二十二(21条)
- 第三編 債権第三百九十九条〜第七百二十四条の二(410条)
- 第一章 総則第三百九十九条〜第五百二十条の二十(183条)
- 第一節 債権の目的第三百九十九条〜第四百十一条(13条)
- 第二節 債権の効力第四百十二条〜第四百二十六条(36条)
- 第一款 債務不履行の責任等第四百十二条〜第四百二十二条の二(15条)
- 第二款 債権者代位権第四百二十三条〜第四百二十三条の七(7条)
- 第三款 詐害行為取消権第四百二十四条〜第四百二十六条(14条)
- 第一目 詐害行為取消権の要件第四百二十四条〜第四百二十四条の五(5条)
- 第二目 詐害行為取消権の行使の方法等第四百二十四条の六〜第四百二十四条の九(4条)
- 第三目 詐害行為取消権の行使の効果第四百二十五条〜第四百二十五条の四(4条)
- 第四目 詐害行為取消権の期間の制限第四百二十六条
- 第三節 多数当事者の債権及び債務第四百二十七条〜第四百六十五条の十(52条)
- 第一款 総則第四百二十七条
- 第二款 不可分債権及び不可分債務第四百二十八条〜第四百三十一条(4条)
- 第三款 連帯債権第四百三十二条〜第四百三十五条の二(5条)
- 第四款 連帯債務第四百三十六条〜第四百四十五条(10条)
- 第五款 保証債務第四百四十六条〜第四百六十五条の十(32条)
- 第一目 総則第四百四十六条〜第四百六十五条(23条)
- 第二目 個人根保証契約第四百六十五条の二〜第四百六十五条の五(4条)
- 第三目 事業に係る債務についての保証契約の特則第四百六十五条の六〜第四百六十五条の十(5条)
- 第四節 債権の譲渡第四百六十六条〜第四百六十九条(9条)
- 第五節 債務の引受け第四百七十条〜第四百七十二条の四(6条)
- 第一款 併存的債務引受第四百七十条〜第四百七十一条(2条)
- 第二款 免責的債務引受第四百七十二条〜第四百七十二条の四(4条)
- 第六節 債権の消滅第四百七十三条〜第五百二十条(48条)
- 第一款 弁済第四百七十三条〜第五百四条(32条)
- 第一目 総則第四百七十三条〜第四百九十三条(21条)
- 第二目 弁済の目的物の供託第四百九十四条〜第四百九十八条(5条)
- 第三目 弁済による代位第四百九十九条〜第五百四条(6条)
- 第二款 相殺第五百五条〜第五百十二条の二(9条)
- 第三款 更改第五百十三条〜第五百十八条(5条)
- 第四款 免除第五百十九条
- 第五款 混同第五百二十条
- 第七節 有価証券第五百二十条の二〜第五百二十条の二十(19条)
- 第一款 指図証券第五百二十条の二〜第五百二十条の十二(11条)
- 第二款 記名式所持人払証券第五百二十条の十三〜第五百二十条の十八(6条)
- 第三款 その他の記名証券第五百二十条の十九
- 第四款 無記名証券第五百二十条の二十
- 第二章 契約第五百二十一条〜第六百九十六条(198条)
- 第一節 総則第五百二十一条〜第五百四十八条の四(33条)
- 第一款 契約の成立第五百二十一条〜第五百三十二条(14条)
- 第二款 契約の効力第五百三十三条〜第五百三十九条(6条)
- 第三款 契約上の地位の移転第五百三十九条の二
- 第四款 契約の解除第五百四十条〜第五百四十八条(9条)
- 第五款 定型約款第五百四十八条の二〜第五百四十八条の四(3条)
- 第二節 贈与第五百四十九条〜第五百五十四条(6条)
- 第三節 売買第五百五十五条〜第五百八十五条(31条)
- 第一款 総則第五百五十五条〜第五百五十九条(5条)
- 第二款 売買の効力第五百六十条〜第五百七十八条(19条)
- 第三款 買戻し第五百七十九条〜第五百八十五条(7条)
- 第四節 交換第五百八十六条
- 第五節 消費貸借第五百八十七条〜第五百九十二条(7条)
- 第六節 使用貸借第五百九十三条〜第六百条(9条)
- 第七節 賃貸借第六百一条〜第六百二十二条の二(28条)
- 第一款 総則第六百一条〜第六百四条(4条)
- 第二款 賃貸借の効力第六百五条〜第六百十六条(16条)
- 第三款 賃貸借の終了第六百十六条の二〜第六百二十二条(7条)
- 第四款 敷金第六百二十二条の二
- 第八節 雇用第六百二十三条〜第六百三十一条(10条)
- 第九節 請負第六百三十二条〜第六百四十二条(9条)
- 第十節 委任第六百四十三条〜第六百五十六条(16条)
- 第十一節 寄託第六百五十七条〜第六百六十六条(13条)
- 第十二節 組合第六百六十七条〜第六百八十八条(27条)
- 第十三節 終身定期金第六百八十九条〜第六百九十四条(6条)
- 第十四節 和解第六百九十五条〜第六百九十六条(2条)
- 第三章 事務管理第六百九十七条〜第七百二条(6条)
- 第四章 不当利得第七百三条〜第七百八条(6条)
- 第五章 不法行為第七百九条〜第七百二十四条の二(17条)
- 第四編 親族第七百二十五条〜第八百八十一条(194条)
- 第一章 総則第七百二十五条〜第七百三十条(6条)
- 第二章 婚姻第七百三十一条〜第七百七十一条(42条)
- 第一節 婚姻の成立第七百三十一条〜第七百四十九条(19条)
- 第一款 婚姻の要件第七百三十一条〜第七百四十一条(11条)
- 第二款 婚姻の無効及び取消し第七百四十二条〜第七百四十九条(8条)
- 第二節 婚姻の効力第七百五十条〜第七百五十三条から第七百五十四条まで(4条)
- 第三節 夫婦財産制第七百五十五条〜第七百六十二条(8条)
- 第一款 総則第七百五十五条〜第七百五十九条(5条)
- 第二款 法定財産制第七百六十条〜第七百六十二条(3条)
- 第四節 離婚第七百六十三条〜第七百七十一条(11条)
- 第一款 協議上の離婚第七百六十三条〜第七百六十九条(9条)
- 第二款 裁判上の離婚第七百七十条〜第七百七十一条(2条)
- 第三章 親子第七百七十二条〜第八百十七条の十三(64条)
- 第一節 実子第七百七十二条〜第七百九十一条(23条)
- 第二節 養子第七百九十二条〜第八百十七条の十一(39条)
- 第一款 縁組の要件第七百九十二条〜第八百一条(10条)
- 第二款 縁組の無効及び取消し第八百二条〜第八百八条(9条)
- 第三款 縁組の効力第八百九条〜第八百十条(2条)
- 第四款 離縁第八百十一条〜第八百十七条(8条)
- 第五款 特別養子第八百十七条の二〜第八百十七条の十一(10条)
- 第三節 親の責務等第八百十七条の十二〜第八百十七条の十三(2条)
- 第四章 親権第八百十八条〜第八百三十七条(23条)
- 第一節 総則第八百十八条〜第八百十九条(2条)
- 第二節 親権の効力第八百二十条〜第八百三十三条(16条)
- 第三節 親権の喪失第八百三十四条〜第八百三十七条(5条)
- 第五章 後見第八百三十八条〜第八百七十五条(44条)
- 第一節 後見の開始第八百三十八条
- 第二節 後見の機関第八百三十九条〜第八百五十二条(14条)
- 第一款 後見人第八百三十九条〜第八百四十七条(9条)
- 第二款 後見監督人第八百四十八条〜第八百五十二条(5条)
- 第三節 後見の事務第八百五十三条〜第八百六十九条(22条)
- 第四節 後見の終了第八百七十条〜第八百七十五条(7条)
- 第六章 保佐及び補助第八百七十六条〜第八百七十六条の十(10条)
- 第一節 保佐第八百七十六条〜第八百七十六条の五(5条)
- 第二節 補助第八百七十六条の六〜第八百七十六条の十(5条)
- 第七章 扶養第八百七十七条〜第八百八十一条(5条)
- 第五編 相続第八百八十二条〜第千五十条(178条)
- 第一章 総則第八百八十二条〜第八百八十五条(4条)
- 第二章 相続人第八百八十六条〜第八百九十五条(10条)
- 第三章 相続の効力第八百九十六条〜第九百十四条(26条)
- 第一節 総則第八百九十六条〜第八百九十九条の二(6条)
- 第二節 相続分第九百条〜第九百五条(9条)
- 第三節 遺産の分割第九百六条〜第九百十四条(11条)
- 第四章 相続の承認及び放棄第九百十五条〜第九百四十条(26条)
- 第一節 総則第九百十五条〜第九百十九条(5条)
- 第二節 相続の承認第九百二十条〜第九百三十七条(18条)
- 第一款 単純承認第九百二十条〜第九百二十一条(2条)
- 第二款 限定承認第九百二十二条〜第九百三十七条(16条)
- 第三節 相続の放棄第九百三十八条〜第九百四十条(3条)
- 第五章 財産分離第九百四十一条〜第九百五十条(10条)
- 第六章 相続人の不存在第九百五十一条〜第九百五十九条(10条)
- 第七章 遺言第九百六十条〜第千二十七条(69条)
- 第一節 総則第九百六十条〜第九百六十六条(7条)
- 第二節 遺言の方式第九百六十七条〜第九百八十四条(19条)
- 第一款 普通の方式第九百六十七条〜第九百七十五条(10条)
- 第二款 特別の方式第九百七十六条〜第九百八十四条(9条)
- 第三節 遺言の効力第九百八十五条〜第千三条(19条)
- 第四節 遺言の執行第千四条〜第千二十一条(18条)
- 第五節 遺言の撤回及び取消し第千二十二条〜第千二十七条(6条)
- 第八章 配偶者の居住の権利第千二十八条〜第千四十一条(14条)
- 第一節 配偶者居住権第千二十八条〜第千三十六条(9条)
- 第二節 配偶者短期居住権第千三十七条〜第千四十一条(5条)
- 第九章 遺留分第千四十二条〜第千四十九条(8条)
- 第十章 特別の寄与第千五十条
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでまだの改正が5件あります。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
2027年6月23日まで
遅くとも8か月後
民法等の一部を改正する法律
公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日
日付未定
施行日は未確定
譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律(令和七年法律第五十六号)の施行の日
2028年6月13日まで
遅くとも2年後
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
公布の日から起算して五年を超えない範囲内において政令で定める日
2028年12月23日まで
遅くとも2年後
民法等の一部を改正する法律
公布の日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日
2029年6月23日まで
遅くとも3年後
民法等の一部を改正する法律
公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日
施行済みの改正 32件
2026年6月24日
このサイトの条文
民法等の一部を改正する法律
2026年4月1日
民法等の一部を改正する法律
2025年10月1日
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
2025年6月6日
譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2025年6月1日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2024年5月24日
民法等の一部を改正する法律
2024年4月1日
民法等の一部を改正する法律
2023年6月14日
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
2023年4月1日
国家公務員法等の一部を改正する法律
2023年4月1日
民法等の一部を改正する法律
誰に適用されるか
適用される
- すべての人が対象です。私権の享有は出生に始まり、外国人も、法令または条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有します。日本に住所を有しない人は、日本人か外国人かを問わず、日本における居所が住所とみなされます。ただし、準拠法を定める法律に従ってその人の住所地法によるべき場合は別です。(第三条第一項, 第三条第二項, 第二十三条第二項)(根拠条文)
- 法人も対象です。法人は、この法律その他の法律の規定によらなければ成立せず、法令の規定に従い、その他の基本約款で定められた目的の範囲内で権利を持ち、義務を負います。外国法人は、国、国の行政区画、外国会社と、法律または条約で認許されたものに限って成立が認許され、日本で成立する同種の法人と同一の私権を持ちます。ただし、外国人が享有することのできない権利と、法律または条約に特別の規定がある権利は別です。(第三十三条第一項, 第三十四条第一項, 第三十五条第一項, 第三十五条第二項)(根拠条文)
続き
- 親族(六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族)にも義務があります。直系血族と同居の親族は互いに扶け合わなければならず、直系血族と兄弟姉妹は互いに扶養をする義務があります。家庭裁判所は、特別の事情があるときは、三親等内の親族の間でも扶養の義務を負わせることができます。(第七百二十五条第一項, 第七百三十条第一項, 第八百七十七条第一項, 第八百七十七条第二項)(根拠条文)
- どの国の法律が私的な事柄に適用されるかは、法の適用に関する通則法(別の法律です)が定めます。たとえば、相続は被相続人の本国法により、婚姻の成立は各当事者の本国法により、契約などのの成立と効力は当事者がその当時に選択した地の法によります。(法の適用に関する通則法 第三十六条第一項, 法の適用に関する通則法 第二十四条第一項, 法の適用に関する通則法 第七条第一項, 第二十三条第二項)(根拠条文)
特例と適用除外(9)
- の当事者が、法令中の公の秩序に関しない規定と異なる意思を表示したときは、その意思に従います。そうした規定と異なる慣習があり、当事者がその慣習による意思を持っていると認められるときも、その慣習に従います。(第九十一条第一項, 第九十二条第一項)(根拠条文)
- 建物の所有を目的とする地上権と土地の賃借権、そして建物の賃貸借については、借地借家法(別の法律です)が、存続期間、効力、更新などについて特別の定めをしています。建物の賃貸人は、正当の事由があると認められる場合でなければ、更新をしない旨の通知や解約の申入れをすることができません。借地権の存続期間や更新などについての借地借家法の規定、建物賃貸借の更新や解約などについての借地借家法の規定に反する特約で、借地権者や建物の賃借人に不利なものは無効です。(借地借家法 第一条第一項, 借地借家法 第二十八条第一項, 借地借家法 第九条第一項, 借地借家法 第三十条第一項)(根拠条文)
- 使用者が労働者を解雇するときは、別の法律も適用されます。労働基準法により、使用者は少なくとも30日前に予告するか、30日分以上の平均賃金を支払わなければなりません。ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合や、労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合で、その事由について行政官庁の認定を受けたときは別です。この予告の決まりは、日日雇い入れられる人、2か月以内の期間を定めて使用される人、季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される人、試の使用期間中の人には、労働基準法が定める期間を超えて引き続き使用されるまで適用されません。また、労働基準法は、同居の親族のみを使用する事業と家事使用人には適用されません。労働契約法により、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は、権利を濫用したものとしてです。(労働基準法 第二十条第一項, 労働基準法 第二十条第三項, 労働基準法 第十九条第二項, 労働基準法 第二十一条第一項, 労働基準法 第百十六条第二項, 労働契約法 第十六条第一項, 第六百二十七条第一項)(根拠条文)
- 消費者契約には、消費者契約法(別の法律です)も適用されます。法令中の公の秩序に関しない規定を適用する場合に比べて消費者の権利を制限し、または義務を加重する消費者契約の条項で、この法律の第1条第2項の基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは無効です。消費者契約の申込みや承諾のの取消しと条項の効力については、消費者契約法の規定のほか、この法律と商法の規定によります。(消費者契約法 第十条第一項, 消費者契約法 第十一条第一項, 第一条第二項)(根拠条文)
- 事業のために負担した貸金等債務の保証についてを求める規定は、保証人になろうとする人が法人である場合には適用されません。主たる債務者が法人である場合のその理事、、執行役やこれらに準ずる人、主たる債務者の総株主の議決権の過半数を直接または他の株式会社を通じて持つ人(株式会社以外の法人ではこれに準ずる人)、個人である主たる債務者と共同して事業を行う人、主たる債務者が行う事業に現に従事している主たる債務者の配偶者が保証人になろうとする場合も、適用されません。(第四百六十五条の六第三項, 第四百六十五条の九第一項, 第四百六十五条の九第一項第一号, 第四百六十五条の九第一項第二号, 第四百六十五条の九第一項第三号)(根拠条文)
- 未成年者や、家庭裁判所の審判によって保護を受ける成年者について、同意を要したり取消しを認めたりする規定は、遺言には適用されません。15歳に達した人は遺言をすることができますが、遺言をする時にその能力を持っていなければなりません。成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時に遺言をするには、医師2人以上の立会いが必要です。施行日(遅くとも2028年12月23日)の前日までの定めです。(第九百六十二条第一項, 第九百六十一条第一項, 第九百六十三条第一項, 第九百七十三条第一項)(根拠条文)
- 政令で定める日(遅くとも2028年12月23日)から、未成年者や、補助開始の審判を受けた成年者について、同意を要したり取消しを認めたりする規定は、遺言には適用されません。15歳に達した人は遺言をすることができますが、遺言をする時にその能力を持っていなければなりません。特定補助人を付する旨の審判を受けた人が事理を弁識する能力を一時回復した時に遺言をするには、医師2人以上の立会いが必要で、立ち会った医師は、その能力を欠く状態になかった旨を記載または記録しなければなりません。従前の例によることとされる成年被後見人にも、同じ趣旨の従前の規定が適用されます。施行日(遅くとも2028年12月23日)からの定めです。(第九百六十二条第一項, 第九百六十一条第一項, 第九百六十三条第一項, 第九百七十三条第一項, 第九百七十三条第二項, 第十条第一項, 附則第二条第一項)(根拠条文)
- 平成29年法律第44号の施行の日前に生じた債権(その日以後に生じた債権で、原因である法律行為がその日前にされたものを含みます)の消滅時効の期間は、従前の例によります。その日前に締結された保証契約や、贈与、売買、消費貸借、使用貸借、、雇用、請負、委任、寄託、組合の各契約も従前の例によりますが、附則がそれらにも適用するとした一部の規定は別です。平成30年法律第72号の施行の日前に開始した相続は、その附則に特別の定めがある場合を除き、従前の例によります。(附則第十条第一項, 附則第十条第四項, 附則第二十一条第一項, 附則第三十四条第一項, 附則第三十四条第二項, 附則第二条第一項)(根拠条文)
- 令和6年法律第33号の施行の日前に離婚した場合や婚姻が取り消された場合は、財産の分与に関する処分を家庭裁判所に請求できる期間の制限は、従前の例によります。子の監護に要する費用の分担を定めずに離婚した場合などの毎月の支払の請求(第766条の3)は、その日前に離婚し、婚姻が取り消され、または認知した場合には適用されません。(附則第四条第一項, 附則第三条第二項, 第七百六十六条の三第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(5)
- この法律の規定の多くは私人の間の権利義務を定めるもので、当事者は裁判所を通じてそれを実現します。債務者が任意に債務を履行しないときは、債権者は履行の強制を裁判所に請求し、を請求することができます。父母の協議が調わないときの子の監護に関する事項や親権者の定め、共同相続人の協議が調わないときの遺産の分割は家庭裁判所が行い、相続の放棄も家庭裁判所への申述によってします。(第四百十四条第一項, 第四百十四条第二項, 第四百十五条第一項, 第七百六十六条第二項, 第八百十九条第五項, 第九百七条第二項, 第九百三十八条第一項)(根拠条文)
- による遺言を除き、遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して検認を請求しなければならず、保管者がいなければ遺言書を発見した相続人も同じです。封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人またはその代理人の立会いのもとでなければ開封できません。提出を怠った人、検認を経ないで遺言を執行した人、家庭裁判所外で開封した人は、5万円以下の過料に処せられます。法律や条約によって認許された外国法人が日本に事務所を設けたときは、3週間以内にその所在地でしなければならず、代表者がこの条の登記を怠ったときは、50万円以下の過料に処せられます。施行日(遅くとも2027年6月23日)の前日までの定めです。(第千四条第一項, 第千四条第二項, 第千四条第三項, 第千五条第一項, 第三十七条第一項, 第三十七条第八項)(根拠条文)
- 政令で定める日(遅くとも2027年6月23日)から、公正証書による遺言を除き、遺言書と、遭難や天災の際に録音と録画で記録された口頭の遺言の電磁的記録(遺言書等)の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なくそれを家庭裁判所に提出して検認を請求しなければならず、保管者がいなければ発見した相続人も同じです。死亡の危急時に録音と録画をしながら電磁的記録に記録した遺言や、遭難や天災の際に録音と録画で記録された口頭の遺言は、保管者が数人いても、そのうち一人が検認を請求すれば、ほかの保管者は請求しなくてかまいません。封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人またはその代理人の立会いのもとでなければ開封できません。提出を怠った人、検認を経ないで遺言を執行した人、家庭裁判所外で開封した人は、5万円以下の過料に処せられます。法律や条約によって認許された外国法人が日本に事務所を設けたときは、3週間以内にその所在地で登記しなければならず、代表者がこの条の登記を怠ったときは、50万円以下の過料に処せられます。施行日(遅くとも2027年6月23日)からの定めです。(第千四条第一項, 第千四条第二項, 第千四条第三項, 第千四条第四項, 第千四条第五項, 第千五条第一項, 第九百七十九条の二第一項, 第九百七十六条の二第一項, 第三十七条第一項, 第三十七条第八項)(根拠条文)
- 不在者の生死が7年間明らかでないとき、または戦地に臨んだ人、沈没した船舶の中にいた人など死亡の原因となるべき危難に遭遇した人の生死が、危難が去った後1年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪の宣告をすることができます。宣告を受けた人は、その期間が満了した時、または危難が去った時に死亡したものとみなされます。失踪者が生存することや異なる時に死亡したことの証明があったときは、家庭裁判所は、本人または利害関係人の請求により宣告を取り消さなければなりませんが、宣告後その取消し前に善意でした行為の効力には影響しません。失踪の宣告によって財産を得た人は、取消しによって権利を失い、現に利益を受けている限度で返還する義務を負います。(第三十条第一項, 第三十条第二項, 第三十一条第一項, 第三十二条第一項, 第三十二条第二項)(根拠条文)
- 父または母による虐待や悪意の遺棄があるとき、その他父または母による親権の行使が著しく困難または不適当であることにより子の利益を著しく害するときは、家庭裁判所は、子、その親族、未成年後見人、未成年後見監督人またはの請求により、その父または母について親権喪失の審判をすることができます。ただし、2年以内にその原因が消滅する見込みがあるときは別です。親権の行使が困難または不適当であることにより子の利益を害するときは、同じ人の請求により、2年を超えない範囲で期間を定めて、親権停止の審判をすることができます。(第八百三十四条第一項, 第八百三十四条の二第一項, 第八百三十四条の二第二項)(根拠条文)
他の法令とのつながり
- 租税特別措置法250
- 不動産登記法230
- 戸籍法230
- 会社法141
- 建物の区分所有等に関する法律110
- 遺失物法110
- 相続税法90
- 国税通則法50
- 消費者契約法40
- 宅地建物取引業法30
- 銀行法30
- 国民年金法30
- 資金決済に関する法律20
- 厚生年金保険法20
- 所得税法20
- 特定商取引に関する法律20
- 借地借家法11
- 消費税法10
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律10
- 健康保険法10
- 雇用保険法10
- 出入国管理及び難民認定法10
- 古物営業法10
- 労働基準法10
- 賃金の支払の確保等に関する法律10
ほかに、収録していない法令を53件、名指しで参照しています。