育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律
子を養育し、または家族を介護する労働者が仕事を続けられるよう、育児休業、介護休業、子の看護等休暇、介護休暇、時間外労働や深夜業の制限、所定労働時間の短縮、事業主が講ずべき措置などを定める法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 79
- 施行前の改正
- 1
この法令の内容
- 1歳に満たない子を養育する労働者は、事業主に申し出ることで育児休業をすることができます。事業主は、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は労働者の過半数を代表する者)との書面による協定で除外された労働者を除き、この申出を拒めません。子が1歳に達する日までの育児休業は、厚生労働省令で定める特別の事情がある場合を除き、2回までです。育児休業開始予定日が、申出の日の翌日から1か月(1歳以降または1歳6か月以降の育児休業の申出で、子がその年齢に達する日までにしたものは2週間)を経過する日より前の日であるときは、事業主は、その経過する日までの間のいずれかの日を開始予定日に指定できます。(第五条第一項, 第五条第二項, 第六条第一項, 第六条第三項)(根拠条文)
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- 子が1歳から1歳6か月に達するまで、また1歳6か月から2歳に達するまでの育児休業は、子が1歳(または1歳6か月)に達する日に労働者か配偶者が育児休業をしていること、その期間についてこの規定による育児休業をしたことがないこと、雇用の継続のために特に必要と認められる場合として厚生労働省令で定める場合に当たることのすべてを満たすときに限り、することができます。厚生労働省令で定める特別の事情があるときは、最後の要件だけで足ります。特別の事情がある場合を除き、休業は子が1歳(または1歳6か月)に達する日の翌日から始めなければなりません。配偶者がこの規定による育児休業をする場合は、配偶者の育児休業終了予定日の翌日以前の日から始めることもできます。(第五条第三項, 第五条第三項第一号, 第五条第三項第二号, 第五条第三項第三号, 第五条第四項, 第五条第六項, 第五条第六項第一号, 第五条第六項第二号)(根拠条文)
- 労働者の配偶者が、子が1歳に達する日以前のいずれかの日にその子について育児休業をしている場合、労働者は、子が1歳2か月に達するまで育児休業をすることができます。ただし、休業の開始予定日が子の1歳到達日の翌日より後の場合や、配偶者の育児休業期間の初日より前の場合は、この特例は使えません。休業できるのは、子の出生の日から1歳到達日までの日数から、労働者がその子について労働基準法第65条による産前産後の休業、育児休業、出生時育児休業をした日数を差し引いた日数までです。配偶者が国会職員、国家公務員、地方公務員、裁判官の育児休業に関する別の法律によってする育児休業も、この特例と1歳・1歳6か月以降の育児休業の規定では、この法律による育児休業とみなされます。(第九条の六第一項, 第九条の六第二項, 第九条の七第一項, 労働基準法 第六十五条第一項, 労働基準法 第六十五条第二項)(根拠条文)
- 労働者は、事業主に申し出ることで、子の出生の日から8週間を経過する日の翌日までの期間(出産予定日より前または後に生まれた場合は、出産予定日を基準に調整されます)内に、合計4週間(28日)まで、2回までの出生時育児休業をすることができます。事業主は、書面による協定で除外された労働者を除き申出を拒めませんが、同じ子について申出をした後に新たな申出があったときは拒むことができます。開始予定日が申出の日の翌日から2週間を経過する日より前のときは、事業主はその日までの間の日を開始予定日に指定できます。雇用環境の整備などの措置を定めた書面による協定がある場合は、この2週間が、協定で定める1か月以内の期間になります。休業中に就業させることができる労働者として協定で定められた人は、就業できる日などを申し出ることができ、事業主は、開始予定日の前日までにその労働者の同意を得た場合に限り、厚生労働省令で定める範囲内でその日に就業させることができます。(第九条の二第一項, 第九条の二第二項, 第九条の三第一項, 第九条の三第二項, 第九条の三第三項, 第九条の三第四項, 第九条の五第二項, 第九条の五第四項)(根拠条文)
- 労働者は、事業主に申し出ることで、要介護状態(負傷、疾病、身体上や精神上の障害により、厚生労働省令で定める期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族を介護するため、介護休業をすることができます。対象家族は、配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある人を含みます)、父母、子(これらに準ずる者として厚生労働省令で定めるものを含みます)と、配偶者の父母です。介護休業は、対象家族1人につき3回まで、通算93日までです。事業主は、書面による協定で除外された労働者を除き申出を拒めません。開始予定日が申出の日の翌日から2週間を経過する日より前のときは、事業主はその日までの間の日を開始予定日に指定できます。(第十一条第一項, 第十一条第二項, 第二条第一項第二号, 第二条第一項第三号, 第二条第一項第四号, 第十二条第一項, 第十二条第二項, 第十二条第三項, 第十五条第一項)(根拠条文)
- 9歳に達する日以後の最初の3月31日までの子(小学校第3学年修了前の子)を養育する労働者は、事業主に申し出ることで、1年度に5労働日(そのような子が2人以上なら10労働日)まで子の看護等休暇を取得できます。対象は、負傷し、または疾病にかかった子の世話、疾病の予防のために厚生労働省令で定める世話、学校保健安全法第20条による学校の休業などの事由に伴う世話、厚生労働省令で定める教育や保育の行事への参加です。要介護状態にある対象家族の介護その他の厚生労働省令で定める世話をする労働者は、1年度に5労働日(対象家族が2人以上なら10労働日)まで介護休暇を取得できます。事業主は、書面による協定で除外された労働者を除き、どちらの申出も拒めません。どちらも、1日の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定める人を除き、1日未満の単位で取得でき、年度は、事業主が別段の定めをしない限り4月1日から翌年3月31日までです。(第十六条の二第一項, 第十六条の二第二項, 第十六条の二第四項, 第十六条の三第一項, 第十六条の五第一項, 第十六条の五第二項, 第十六条の五第四項, 第十六条の六第一項)(根拠条文)
- 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者や、要介護状態にある対象家族を介護する労働者は、事業主に対し、所定労働時間を超えて労働させないこと、または労働基準法第36条第1項により労働時間を延長できる場合に、1か月24時間、1年150時間の制限時間を超えて延長しないことを請求できます。請求は、1か月以上1年以内の1つの期間について、制限開始予定日の1か月前までにし、この2種類の請求の期間は重ならないようにしなければなりません。事業主は、事業の正常な運営を妨げる場合を除き、これに従わなければなりません。時間外労働の制限は、引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者や厚生労働省令で定める労働者は請求できず、所定外労働の制限は、書面による協定でこれらの労働者を除外できます。(第十六条の八第一項, 第十六条の八第二項, 第十六条の九第一項, 第十七条第一項, 第十七条第二項, 第十八条第一項)(根拠条文)
- 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者や、要介護状態にある対象家族を介護する労働者は、午後10時から午前5時まで(深夜)に労働させないことを、1か月以上6か月以内の1つの期間について、制限開始予定日の1か月前までに請求できます。事業主は、事業の正常な運営を妨げる場合を除き、これに従わなければなりません。ただし、引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者、深夜に常態としてその子(または対象家族)を保育(介護)できる同居の家族その他の厚生労働省令で定める人がいる労働者、厚生労働省令で定めるその他の労働者は請求できません。(第十九条第一項, 第十九条第一項第一号, 第十九条第一項第二号, 第十九条第一項第三号, 第十九条第二項, 第二十条第一項)(根拠条文)
- 事業主は、3歳に満たない子を養育し、育児休業をしていない労働者(1日の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定める人を除きます)について、労働者の申出に基づき所定労働時間を短縮する措置を講じなければなりません。3歳から小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者については、厚生労働省令で定める始業時刻変更等の措置、在宅勤務等の措置、所定労働時間の短縮措置、子の養育のための休暇、厚生労働省令で定めるその他の措置のうち2つ以上を、労働者の申出に基づくものとして講じなければなりません。事業主は、これらの措置を講じる前に労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は過半数代表者)の意見を聴き、3歳に満たない子を養育する労働者には、厚生労働省令で定める期間内に措置の内容を知らせ、面談などで意向を確認しなければなりません。要介護状態にある対象家族を介護し、介護休業をしていない労働者については、労働者が申し出た利用開始日から連続する3年以上の期間にわたる所定労働時間の短縮その他の介護を容易にする措置を講じなければなりません。これら3つの措置のいずれについても、書面による協定で一部の労働者を対象から除くことができます。(第二十三条第一項, 第二十三条の三第一項, 第二十三条の三第三項, 第二十三条の三第四項, 第二十三条の三第五項, 第二十三条第三項, 第二十三条第四項)(根拠条文)
- 労働者が、本人または配偶者の妊娠・出産など厚生労働省令で定める事実を申し出たとき、事業主は、育児休業に関する制度などを知らせ、育児休業の申出についての意向を面談などで確認し、厚生労働省令で定める就業の条件について意向を確認して、その意向に配慮しなければなりません。対象家族が介護を必要とする状況になったと労働者が申し出たときも、事業主は、介護休業に関する制度や介護両立支援制度等を知らせ、意向を確認しなければなりません。また、40歳に達した日の属する年度など厚生労働省令で定める期間に、すべての労働者に介護休業や介護両立支援制度等を知らせなければなりません。事業主は、育児休業、介護休業、介護両立支援制度等のそれぞれについて、研修の実施、相談体制の整備、厚生労働省令で定めるその他の措置のいずれかを講じなければなりません。(第二十一条第一項, 第二十一条第二項, 第二十一条第三項, 第二十一条第四項, 第二十一条第五項, 第二十二条第一項, 第二十二条第二項, 第二十二条第四項)(根拠条文)
- 事業主は、労働者が育児休業、出生時育児休業、介護休業、子の看護等休暇、介護休暇の申出をし、またはこれらを取得したこと、出生時育児休業中の就業を申し出ず、または同意しなかったこと、所定外労働・時間外労働・深夜業の制限を請求したこと、所定労働時間の短縮などの措置を申し出、または利用したことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはなりません。妊娠・出産や家族の介護の状況を申し出たことや、確認された意向の内容を理由とする不利益な取扱いも禁止されています。(第十条第一項, 第十六条第一項, 第十六条の四第一項, 第十六条の七第一項, 第十六条の十第一項, 第十八条の二第一項, 第二十条の二第一項, 第二十一条第六項, 第二十三条の二第一項, 第二十三条の三第七項)(根拠条文)
- 事業主は、職場で、育児休業、介護休業その他の厚生労働省令で定める制度や措置の利用に関する言動によって労働者の就業環境が害されることのないよう、労働者からの相談に応じ適切に対応するための体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければなりません。労働者が相談をしたことや、事業主の対応に協力して事実を述べたことを理由に、解雇その他不利益な取扱いをしてはなりません。事業主(法人の場合はその役員)と労働者は、それぞれ、他の労働者に対する言動に必要な注意を払うよう努めなければなりません。(第二十五条第一項, 第二十五条第二項, 第二十五条の二第二項, 第二十五条の二第三項, 第二十五条の二第四項)(根拠条文)
目次
79 370 126 40 116
- 第一章 総則第一条〜第四条(4条)
- 第二章 育児休業第五条〜第十条(12条)
- 第三章 介護休業第十一条〜第十六条(6条)
- 第四章 子の看護等休暇第十六条の二〜第十六条の四(3条)
- 第五章 介護休暇第十六条の五〜第十六条の七(3条)
- 第六章 所定外労働の制限第十六条の八〜第十六条の十(3条)
- 第七章 時間外労働の制限第十七条〜第十八条の二(3条)
- 第八章 深夜業の制限第十九条〜第二十条の二(3条)
- 第九章 事業主が講ずべき措置等第二十一条〜第二十九条(14条)
- 第十章 対象労働者等に対する国等による援助第三十条〜第三十六条から第五十二条まで(7条)
- 第十一章 紛争の解決第五十二条の二〜第五十二条の六(5条)
- 第一節 紛争の解決の援助等第五十二条の二〜第五十二条の四(3条)
- 第二節 調停第五十二条の五〜第五十二条の六(2条)
- 第十二章 雑則第五十三条〜第六十一条の二(11条)
- 第十三章 罰則第六十二条〜第六十六条(5条)
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでまだの改正が1件あります。改正の履歴は下にあります。変更内容まで収録している改正は、改正のページに条文ごとに日本語と英語で示します。
2026年10月1日
4日後
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律
施行済みの改正 20件
2025年10月1日
このサイトの条文
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律
2025年6月1日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律 抄
2025年4月1日
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律
2024年5月31日
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律
2023年4月1日
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律
2023年4月1日
国家公務員法等の一部を改正する法律
2023年4月1日
地方公務員法の一部を改正する法律
2022年10月1日
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律
2022年10月1日
雇用保険法等の一部を改正する法律
2022年6月17日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2022年4月1日
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律
2022年3月31日
雇用保険法等の一部を改正する法律
2021年6月9日
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律
2020年6月1日
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律
2019年6月5日
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律
2019年4月1日
働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律
2018年1月1日
雇用保険法等の一部を改正する法律
2017年10月1日
雇用保険法等の一部を改正する法律
2017年4月1日
児童福祉法等の一部を改正する法律
2017年4月1日
雇用保険法等の一部を改正する法律
誰に適用されるか
適用される
- 子を養育し、または家族を介護する労働者で、この法律上の権利を持つ人です。この法律でいう子には(対象家族の定義を除きます)、特別養子縁組の成立を家庭裁判所に請求し、現に監護している子、養子縁組里親として委託されている児童、厚生労働省令で定めるこれらに準ずる人も含まれます。労働者自身も、休業後の就業を円滑に行えるよう努め、他の労働者に対する言動に必要な注意を払うよう努めなければなりません。(第二条第一項第一号, 第三条第二項, 第二十五条の二第四項)(根拠条文)
- 期間を定めて雇用される者は、育児休業については、子が1歳6か月(1歳6か月以降の育児休業では2歳)に達する日までに、労働契約(更新される場合は更新後のもの)が満了することが明らかでない場合に限り、申出ができます。ただし、子の1歳到達日に育児休業をしていて、その翌日から1歳6か月までの育児休業を申し出る人には、この条件はありません。出生時育児休業は、出生の日から8週間を経過する日の翌日から6か月を経過する日までに、介護休業は、介護休業開始予定日から93日を経過する日から6か月を経過する日までに、労働契約が満了することが明らかでない場合に限り申出ができます。労働契約の期間の末日を休業終了予定日として休業している人が、契約の更新に伴い、更新後の契約の初日から休業する申出をするときは、これらの条件は適用されません。(第五条第一項, 第五条第三項, 第五条第五項, 第五条第七項, 第九条の二第一項, 第九条の二第四項, 第十一条第一項, 第十一条第四項)(根拠条文)
続き
- 労働者を雇用する事業主は、休業や休暇の申出を拒まず請求に応じること、第9章の措置を講ずることなど、この法律の義務を負い、労働者の福祉の増進と、これらの措置を担当する者の選任に努めなければなりません。常時雇用する労働者が300人を超える事業主は、毎年少なくとも1回、厚生労働省令で定める育児休業の取得の状況を公表しなければなりません。(第四条第一項, 第六条第一項, 第九章, 第二十九条第一項, 第二十二条の二第一項)(根拠条文)
- 国と地方公共団体は、子を養育し、または家族を介護する労働者などの福祉の増進に努めなければなりません。国は、事業主などに相談、助言、給付金の支給などの援助を行うことができ、労働者に指導、相談、講習などを行い、妊娠、出産、育児、介護を理由に退職した人(育児等退職者)の再就職を援助します。地方公共団体は、必要に応じ勤労者家庭支援施設を設置するよう努めなければなりません。(第四条第一項, 第三十条第一項, 第三十一条第一項, 第三十二条第一項, 第三十四条第一項)(根拠条文)
適用されない
- 第2章から第8章まで(休業、休暇、労働時間の制限)、第21条から第24条まで、第25条第1項、第25条の2第1項と第3項、第26条、第28条、第29条、第11章(紛争の解決)でいう労働者には、日々雇用される者は含まれません。(第二条第一項第一号)(根拠条文)
- 国家公務員には、第2章から第9章まで(休業、休暇、労働時間の制限、事業主が講ずべき措置)、第30条(事業主等への援助)、第11章(紛争の解決)、第53条、第54条、第56条、第56条の2、第60条、第62条から第64条まで、第66条(団体を通じた募集、報告の徴収と勧告、公表、船員の特例、罰則)は適用されません。行政執行法人の職員については、第61条に独自の定めがあります(例外を参照)。(第六十一条第一項, 第六十一条第三項)(根拠条文)
続き
- 地方公務員には、第2章から第9章まで(休業、休暇、労働時間の制限、事業主が講ずべき措置)、第30条(事業主等への援助)、第11章(紛争の解決)、第53条、第54条、第56条、第56条の2、第60条、第62条から第64条まで、第66条(団体を通じた募集、報告の徴収と勧告、公表、船員の特例、罰則)は適用されません。地方公務員については、第61条の2に独自の定めがあります(例外を参照)。(第六十一条の二第一項, 第六十一条の二第三項)(根拠条文)
特例と適用除外(6)
- 事業主は、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は労働者の過半数を代表する者)との書面による協定で、引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者や、合理的な理由があるとして厚生労働省令で定める労働者のうち協定で定めた人について、育児休業、出生時育児休業、介護休業の申出を拒むことができ、所定外労働の制限、育児のための所定労働時間の短縮措置、介護のための所定労働時間の短縮等の措置、3歳から小学校就学前の子についての措置の対象から除くことができます。申出を拒まれた労働者は、休業をすることができません。ただし、有期雇用の労働者が契約の更新に伴い、更新後の契約の初日から休業する申出をするときは、協定による除外も、事業主による開始予定日の指定も使えません。子の看護等休暇と介護休暇については、協定で除外できるのは厚生労働省令で定める労働者と、1日未満の単位で取得することが業務の性質などから困難な業務に従事する労働者(その単位で取得しようとする人に限ります)だけです。3歳から小学校就学前の子のための休暇を1日未満の単位で取ることについても、同じく業務上困難な人を協定で除外できます。(第六条第一項, 第六条第一項第一号, 第六条第一項第二号, 第六条第二項, 第六条第四項, 第九条の三第二項, 第九条の三第五項, 第十二条第二項, 第十二条第四項, 第十六条の八第一項, 第二十三条第一項, 第二十三条第三項, 第二十三条の三第三項, 第十六条の三第二項, 第十六条の六第二項)(根拠条文)
- 業務の性質や実施体制に照らして所定労働時間の短縮措置を講ずることが困難な業務に従事する労働者も、書面による協定で短縮措置の対象から除くことができます。その場合、事業主は、3歳に満たない子を養育するその労働者について、育児休業に関する制度に準ずる措置、在宅勤務等の措置、労働基準法第32条の3第1項(フレックスタイム制)による労働など厚生労働省令で定める始業時刻変更等の措置のいずれかを講じなければなりません。(第二十三条第一項第三号, 第二十三条第二項, 第二十三条第二項第一号, 第二十三条第二項第二号)(根拠条文)
- 船員法の適用を受ける船員と、船員職業安定法でいう船員になろうとする人には、第6章と第7章(所定外労働と時間外労働の制限)、第52条の6から第54条まで(調停の手続と団体を通じた募集)、第62条から第65条までの罰則は適用されません。これらの人については、厚生労働省令は国土交通省令に、厚生労働大臣は国土交通大臣に、都道府県労働局長は地方運輸局長(運輸監理部長を含みます)に読み替えられ、調停は地方運輸局長があっせん員候補者名簿の中から指名する調停員が行います。(第六十条第一項, 第六十条第二項, 第六十条第三項)(根拠条文)
- 行政執行法人の職員は、行政執行法人の長の承認を受けて、要介護家族の介護のための休業(要介護家族が介護を必要とする一の継続する状態ごとに、3回まで、通算93日まで)、子の看護等のための休暇と介護のための休暇(1年に5日、2人以上なら10日まで)、連続する3年の期間内で1日2時間までの介護時間休業ができ、長は、業務の運営に支障がある日や時間を除き、これを承認しなければなりません。長は、業務の運営に支障がないときは、所定外の勤務、制限時間を超える勤務、深夜の勤務をしないことを承認しなければならず、育児のための所定労働時間の短縮措置や3歳から小学校就学前の子についての措置も講じなければなりません。これらの職員の育児休業については、この法律は、別の法律である国家公務員の育児休業等に関する法律第3条第1項による育児休業を引いています。(第六十一条第三項, 第六十一条第四項, 第六十一条第五項, 第六十一条第六項, 第六十一条第七項, 第六十一条第九項, 第六十一条第十項, 第六十一条第十一項, 第六十一条第十三項, 第六十一条第十四項, 第六十一条第十六項, 第六十一条第十八項, 第六十一条第二十八項, 第六十一条第三十項, 第六十一条第三十一項, 第六十一条第三十二項, 第六十一条第三十四項, 第六十一条第四十一項第一号, 第六十一条第四十五項)(根拠条文)
- 地方公務員は、任命権者等の承認を受けて、要介護家族の介護のための休業(要介護家族が介護を必要とする一の継続する状態ごとに、3回まで、通算93日まで)、子の看護等のための休暇と介護のための休暇(1年に5日、2人以上なら10日まで)、連続する3年の期間内で1日2時間まで勤務しないことができ、任命権者等は、公務の運営に支障がある場合を除き承認しなければなりません。任命権者等は、公務の運営に支障がないときは、所定外の勤務、制限時間を超える勤務、深夜の勤務をしないことを承認しなければならず、育児休業や介護のための休業などの利用に関する言動で勤務環境が害されないよう措置を講じなければなりません。(第六十一条の二第三項, 第六十一条の二第四項, 第六十一条の二第五項, 第六十一条の二第六項, 第六十一条の二第七項, 第六十一条の二第九項, 第六十一条の二第十項, 第六十一条の二第十一項, 第六十一条の二第十三項, 第六十一条の二第十四項, 第六十一条の二第十六項, 第六十一条の二第十八項, 第六十一条の二第二十項, 第六十一条の二第二十一項, 第六十一条の二第二十二項, 第六十一条の二第二十三項)(根拠条文)
- 認定中小企業団体の構成員である中小企業者が、育児休業や介護休業をする労働者の業務を処理するための労働者の募集をその団体に行わせる場合、その団体が厚生労働大臣に届け出て募集に従事するときは、その中小企業者には職業安定法第36条第1項と第3項は適用されません。(第五十三条第一項, 第五十三条第四項)(根拠条文)
どのように守らせるか(6)
- 厚生労働大臣は、第21条から第25条まで、第26条、第27条により事業主が講ずべき措置などについて指針を定めて公表し、この法律の施行に必要があると認めるときは、事業主に報告を求め、助言、指導、勧告をすることができます。厚生労働大臣のこれらの権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任できます。(第二十八条第一項, 第五十六条第一項, 第五十八条第一項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣は、この法律が列挙する規定(休業や休暇の申出を拒まないこと、所定外労働・時間外労働・深夜業の制限、不利益取扱いの禁止、制度の周知と意向の確認、所定労働時間の短縮などの措置、ハラスメントを防ぐ措置、就業の場所の変更を伴う配置の際の配慮など)に違反している事業主に勧告をし、その事業主が勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができます。(第五十六条の二第一項, 第二十六条第一項)(根拠条文)
- 事業主の義務に関わる罰則は、第56条による報告をせず、または虚偽の報告をした場合の20万円以下の過料です。この法律の刑罰(最も重いもので1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、法人などにも罰金刑が科されます)は、第53条による認定中小企業団体を通じた、休業する労働者の業務を処理する労働者の募集に関するものだけです。(第六十六条第一項, 第六十二条第一項, 第六十三条第一項, 第六十四条第一項, 第六十五条第一項)(根拠条文)
- 事業主は、育児休業、介護休業、子の看護等休暇、介護休暇、所定外労働・時間外労働・深夜業の制限、制度の周知と意向の確認、所定労働時間の短縮などの措置、配置の変更の際の配慮に関して労働者から苦情の申出を受けたときは、事業主と労働者の代表者で構成する苦情処理機関に処理を委ねるなど、自主的な解決を図るよう努めなければなりません。(第五十二条の二第一項)(根拠条文)
- これらの事項やハラスメントを防ぐ措置についての労働者と事業主の紛争には、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第4条、第5条、第12条から第19条までは適用されず、この法律の定めによります。当事者の双方または一方から援助を求められたときは、都道府県労働局長は、必要な助言、指導、勧告をすることができます。事業主は、労働者が援助を求めたことを理由に、解雇その他不利益な取扱いをしてはなりません。(第五十二条の三第一項, 第五十二条の四第一項, 第五十二条の四第二項, 第二十五条第二項)(根拠条文)
- 当事者の双方または一方から調停の申請があり、紛争の解決に必要があると認めるときは、都道府県労働局長は、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律の紛争調整委員会に調停を行わせます。調停の手続には、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の調停の規定が読み替えて準用されます。事業主は、労働者が調停を申請したことを理由に、解雇その他不利益な取扱いをしてはなりません。(第五十二条の五第一項, 第五十二条の五第二項, 第五十二条の六第一項)(根拠条文)
他の法令とのつながり
- 労働基準法317
ほかに、収録していない法令を23件、名指しで参照しています。