厚生年金保険法
厚生年金保険について、どの事業所が適用事業所となるのか、誰が被保険者になるのか(適用事業所に使用される70歳未満の人で、公務員や私立学校の教職員も含みます。日雇や短期間・季節的に使用される人、一部の短時間労働者など、第十二条が除く人は除きます)、標準報酬月額と標準賞与額に基づいて事業主と被保険者が半額ずつ負担する保険料、そして老齢・障害・死亡について行う保険給付を定める法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 221
- 施行前の改正
- 10
この法令の内容
- 保険料は、被保険者期間の各月について、被保険者の標準報酬月額と標準賞与額に保険料率を掛けた額です。保険料率は、2017年9月以後の月分について1000分の183(18.3パーセント)と法律で定められています。ただし、第4号厚生年金被保険者(私立学校の教職員)には、この法律を改正した平成24年法律第63号の附則により、2029年8月分まではこれより低い率(またはその附則が定める範囲内で共済規程が定める率)が適用されます。被保険者と、被保険者を使用する事業主が、それぞれ保険料の半額を負担します。事業主は、自分の負担分と被保険者の負担分をあわせて、翌月末日までに納付する義務を負います。事業主は、通貨で支払う報酬から前月の標準報酬月額に係る被保険者の負担分を、通貨で支払う賞与から標準賞与額に係る被保険者の負担分を控除することができ、控除したときは計算書を作成して控除額を被保険者に通知しなければなりません。第2号から第4号までの厚生年金被保険者(国家公務員や地方公務員の共済組合の組合員と、私立学校教職員共済制度の加入者)の保険料の徴収、納付と控除は、別の法律である共済各法の定めによります。(第八十一条第二項, 第八十一条第三項, 第八十一条第四項, 第八十二条第一項, 第八十二条第二項, 第八十三条第一項, 第八十四条第一項, 第八十四条第二項, 第八十四条第三項, 第八十四条の二第一項, 第七十九条の三第三項, 第二条の五第一項第二号, 第二条の五第一項第三号, 第二条の五第一項第四号, 附則第八十五条第一項, 附則第八十五条第二項)(根拠条文)
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- 標準報酬月額は、被保険者の報酬月額に基づき、第20条の表の等級区分(第1級は8万8000円)によって定めます。報酬とは、賃金、給料、手当など名称を問わず労働の対償として受けるすべてのものですが、臨時に受けるものと、3か月を超える期間ごとに受けるもの(賞与)は含みません。第20条第2項の要件にあたるときは、政令で、表の最高等級の上にさらに等級を加えることができます。実施機関は、資格を取得したときに標準報酬月額を決定します。また毎年、7月1日に使用される事業所で受けた4月から6月までの報酬の平均(報酬支払の基礎となった日数が17日未満、厚生労働省令で定める人は11日未満の月を除きます)によって、その年の9月から翌年8月までの標準報酬月額を決定します。継続した3か月間(各月とも報酬支払の基礎となった日数が17日以上の月に限ります)の報酬が、標準報酬月額の基礎となった報酬月額に比べて著しく変わったときは、改定することができます。標準賞与額は、賞与を受けた月ごとに賞与額の1000円未満を切り捨てて決定し、150万円(等級区分が改定されたときは政令で定める額)を上限とします。(第三条第一項第三号, 第三条第一項第四号, 第二十条第一項, 第二十条第二項, 第二十一条第一項, 第二十一条第二項, 第二十二条第一項, 第二十三条第一項, 第二十四条の四第一項)(根拠条文)
- 老齢厚生年金は、被保険者期間のある人が65歳以上になり、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせて10年以上あるときに支給されます。この10年には、国民年金法の合算対象期間も数えられます。年金額は、被保険者であった全期間の平均標準報酬額(各月の標準報酬月額と標準賞与額に、毎年度改定される再評価率を掛けた額の総額を、被保険者期間の月数で割った額)の1000分の5.481に、被保険者期間の月数を掛けた額です。ただし、2003年4月より前の被保険者期間については、この法律を改正した平成12年法律第18号の附則により、平均標準報酬月額(賞与を含みません)の1000分の7.125で計算します。受給権者が被保険者である間は、毎年9月1日を基準日として、それまでの被保険者期間を計算の基礎に加え、翌月から年金額を改定します。被保険者の資格を喪失して1か月を経過したときにも、年金額を改定します。(第四十二条第一項, 第四十二条第一項第一号, 第四十二条第一項第二号, 第三条第一項第一号, 第三条第一項第二号, 附則第十四条第一項, 第四十三条第一項, 第四十三条の二第一項, 第四十三条第二項, 第四十三条第三項, 附則第二十条第一項)(根拠条文)
- 老齢厚生年金の受給権を取得してから1年を経過する日までに請求していなかった人は、実施機関に支給繰下げの申出をすることができます。申出をした月の翌月から支給され、年金額には政令で定める額が加算されます。ただし、受給権を取得したときやその後1年を経過する日までの間に、他の年金たる保険給付や国民年金法による年金たる給付(老齢基礎年金、付加年金、障害基礎年金を除きます)の受給権者であった、またはなったときは、申出ができません。1年を経過した日より後に申出をした人のうち、受給権を取得してから10年を経過する日より前に他の年金の受給権者となった人は、その年金を支給すべき事由が生じた日に申出があったものとみなされます。それ以外の人が10年を経過した日より後に申出をしたときは、10年を経過した日に申出があったものとみなされます。受給権を取得してから5年を経過した日より後に、繰下げの申出をせずに請求したときは、請求をした日の5年前の日に申出があったものとみなされます。ただし、受給権を取得してから15年を経過した日以後の請求や、請求の5年前の日までに他の年金の受給権者となった場合は除きます。2028年3月31日までの定めです。(第四十四条の三第一項, 第四十四条の三第二項, 第四十四条の三第二項第一号, 第四十四条の三第二項第二号, 第四十四条の三第三項, 第四十四条の三第四項, 第四十四条の三第五項, 第四十四条の三第五項第一号, 第四十四条の三第五項第二号)(根拠条文)
- 老齢厚生年金の受給権を取得してから1年を経過する日までに請求していなかった人は、実施機関に支給繰下げの申出をすることができます。申出をした月の翌月から支給され、年金額には政令で定める額が加算されます。ただし、受給権を取得したときやその後1年を経過する日までの間に、他の年金たる保険給付や国民年金法による年金たる給付(老齢基礎年金、付加年金、障害基礎年金を除きます)の受給権者であった、またはなったときは、申出ができません。1年を経過した日より後の申出は、10年を経過する日より前に他の年金の受給権者となった人はその年金を支給すべき事由が生じた日に、それ以外の人で10年を経過した日より後の申出は10年を経過した日に、申出があったものとみなされ、5年を経過した日より後に申出をせずに請求したときは、15年を経過した日以後の請求などを除き、請求の5年前の日に申出があったものとみなされます。また、老齢厚生年金の受給権を取得した日以後に遺族厚生年金の受給権を持つ期間がある人も、同じ条件で支給繰下げの申出をすることができます。ただし、受給権を取得したときやその後1年を経過する日までの間に、障害厚生年金や国民年金法による年金たる給付(老齢基礎年金、付加年金、障害基礎年金を除きます)の受給権者であった、またはなったとき、申出の前に遺族厚生年金を請求したときは、この申出はできません。2つの申出のうち一方をしたときは、他方はできません。この申出をすると、遺族厚生年金は、受給権を取得した月の翌月の分にさかのぼって全額が支給停止されます。この規定がどの人に適用されるかは、令和7年法律第74号の附則が2028年3月31日の状況によって定めており、その日に遺族厚生年金の受給権を持っていた人には、65歳未満だった場合に限って適用されます。2028年4月1日からの定めです。(第四十四条の三第一項, 第四十四条の三第二項, 第四十四条の三第二項第一号, 第四十四条の三第二項第二号, 第四十四条の三第三項, 第四十四条の三第四項, 第四十四条の三第五項, 第四十四条の三第五項第一号, 第四十四条の三第五項第二号, 第四十四条の四第一項, 第四十四条の四第一項第一号, 第四十四条の四第一項第二号, 第四十四条の四第一項第三号, 第四十四条の四第二項, 第四十四条の五第一項, 第六十四条の二第二項, 附則第十三条第一項)(根拠条文)
- 老齢厚生年金の受給権者が被保険者である日、国会議員や地方公共団体の議会の議員である日、または70歳以上の使用される者である日(いずれも前月以前の月に属する日から引き続きその状態にある場合に限ります)が属する月は、総報酬月額相当額(被保険者の場合は、標準報酬月額と、その月以前1年間の標準賞与額の総額の12分の1との合計)と基本月額(加給年金額と繰下げによる加算額を除いた年金額の12分の1)の合計が支給停止調整額を超えると、その超えた額の2分の1に相当する部分の支給が停止されます。停止される額が年金額以上になるときは、繰下げによる加算額を除いて全部の支給が停止されます。支給停止調整額は法律で62万円と定められていますが、2025年度以後、物価と賃金の変動に応じて計算した額(1万円単位)が変わった年度には、その年度の4月から改定されるため、実際の額は異なることがあります。(第四十六条第一項, 第四十六条第三項, 第四十六条第四項, 第二十七条第一項)(根拠条文)
- 障害厚生年金は、その病気やけがについて初めて医師または歯科医師の診療を受けた日(初診日)に被保険者であった人が、初診日から1年6か月を経過した日(それまでに治った日や症状が固定した日があればその日。障害認定日)に、政令で定める障害等級の1級、2級または3級の障害の状態にあるときに支給されます。障害認定日に障害等級にあたらなかった人も、65歳に達する日の前日までに障害等級にあたるようになったときは、その日までに請求することができます。ただし、初診日の前日に、初診日の属する月の前々月までの国民年金の被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2に満たないときは支給されません。初診日が2036年4月1日より前で、初診日に65歳未満の場合は、初診日の属する月の前々月までの1年間に、保険料納付済期間と保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がなければ足ります。年金額は老齢厚生年金の計算の例によりますが、被保険者期間が300か月に満たないときは300か月として計算し、1級はその額の100分の125です。その障害について障害基礎年金を受けられないときは、障害基礎年金の額の4分の3が最低額になります。初診日に被保険者であった人が、初診日から5年以内に治り、政令で定める程度の障害の状態にあるときは、障害厚生年金と同じ保険料の要件のもとで、障害手当金として、障害厚生年金の計算の例による額の2倍(最低額の2倍を下限とします)が支給されます。ただし、そのときにこの法律や国民年金法による年金の受給権者である人(一定の場合を除きます)や、その傷病について、別の法律である労働基準法、労働者災害補償保険法、公務員の災害補償に関する法律、船員保険法などによる障害補償などを受ける権利を持つ人には支給されません。(第四十七条第一項, 第四十七条第二項, 第四十七条の二第一項, 第四十七条の二第二項, 附則第六十四条第一項, 第五十条第一項, 第五十条第二項, 第五十条第三項, 第五十五条第一項, 第五十五条第二項, 第五十六条第一項, 第五十六条第一項第一号, 第五十六条第一項第二号, 第五十六条第一項第三号, 第五十七条第一項)(根拠条文)
- 遺族厚生年金は、被保険者が死亡したとき、被保険者であった人が被保険者であった間に初診日のある傷病によって初診日から5年以内に死亡したとき、障害等級の1級か2級の障害厚生年金の受給権者が死亡したとき、または保険料納付済期間と保険料免除期間(合算対象期間を含みます)を合わせて25年以上ある人が死亡したときに、その遺族に支給されます。はじめの2つの場合は、死亡した人について障害厚生年金と同じ保険料の要件があります。遺族とは、死亡した人によって生計を維持していた配偶者、子、父母、孫、祖父母で、配偶者と子が先順位となり、父母、孫、祖父母の順に続きます。夫、父母、祖父母は55歳以上であることが必要で、60歳になるまで支給が停止されます(夫が遺族基礎年金を受ける権利を持つときを除きます)。子と孫は、婚姻をしておらず、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、20歳未満で障害等級の1級か2級の障害の状態にあることが必要で、配偶者、夫、妻には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある人も含まれます。年金額は、死亡した人の老齢厚生年金の計算の例による額の4分の3で、はじめの3つの場合は被保険者期間が300か月に満たなければ300か月として計算します(65歳以上で自分の老齢厚生年金の受給権を持つ配偶者は、この額と、この額の3分の2に自分の老齢厚生年金の額の2分の1を加えた額のうち多い方)。受給権を取得したときに30歳未満で遺族基礎年金の受給権を取得しない妻は5年で、30歳になる前に遺族基礎年金の受給権が消滅した妻はその消滅から5年で受給権を失い、受給権を取得したときに40歳以上65歳未満の妻などには、第62条の定めにより65歳まで加算があります。65歳以上で自分の老齢厚生年金の受給権を持つ人は、その額に相当する部分の遺族厚生年金が支給停止されます。2028年3月31日までの定めです。(第五十八条第一項, 第五十八条第一項第一号, 第五十八条第一項第二号, 第五十八条第一項第三号, 第五十八条第一項第四号, 附則第六十四条第二項, 附則第十四条第一項, 第五十九条第一項, 第五十九条第一項第一号, 第五十九条第一項第二号, 第五十九条第二項, 第三条第二項, 第六十条第一項第一号, 第六十二条第一項, 第六十三条第一項第五号, 第六十四条の二第一項, 第六十五条の二第一項, 第六十六条第一項, 第六十条第一項第二号, 附則第十七条の二第一項)(根拠条文)
- 2028年4月1日以後の死亡については、遺族厚生年金は同じ4つの場合に支給されます。遺族は、死亡した人によって生計を維持していた配偶者(年齢を問いません)、死亡した人と生計を同じくしていた60歳未満の配偶者、そして死亡した人によって生計を維持していた子と孫(婚姻をしておらず、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、20歳未満で障害等級の1級か2級にある人)と60歳以上の父母・祖父母です。2048年3月31日までに夫が死亡した場合の60歳未満の妻には、60歳未満の配偶者についての規定は、1989年4月2日以後に生まれた妻にだけ適用されます。受給権を取得したときに60歳未満の配偶者で、遺族基礎年金の受給権がない人、または60歳になる前に遺族基礎年金の受給権が消滅した人の遺族厚生年金は、死亡した人の老齢厚生年金の計算の例による額の4分の3に、同じ計算の例による額の4分の1を加算した額(つまりその全額)です。この遺族厚生年金は、受給権の取得(または本人や生計を同じくする子の遺族基礎年金の受給権の消滅)から5年を経過した後は、前年の所得が政令で定める額を超えると、その額に応じて一部または全部の支給が停止されます(一定の障害厚生年金や障害基礎年金を受けている間などは除きます)。全部の支給停止が2年間続いたとき、老齢厚生年金の受給権を取得したとき、65歳に達したときに、受給権は消滅します。2028年4月1日より前の死亡による遺族厚生年金については、遺族の範囲、失権、支給停止について改正前の規定が適用されます。妻に支給される遺族厚生年金で2053年4月1日までに支給すべき事由が生じたものには、改正前の第62条による加算が、支給すべき事由が生じた時期に応じて下がっていく率を掛けて引き続き行われます。2028年4月1日からの定めです。(第五十八条第一項, 第五十九条第一項, 第五十九条第一項第一号, 第五十九条第一項第二号, 第五十九条第二項, 第三条第二項, 第六十条第一項第一号, 第六十二条第一項, 第六十五条第一項, 第六十五条第二項, 第六十五条第三項, 第六十五条第四項, 第六十三条第二項, 附則第十四条第一項, 附則第十四条第二項, 附則第十五条第一項, 附則第十五条第二項, 附則別表第一)(根拠条文)
- 遺族厚生年金の受給権は、受給権者が死亡したとき、婚姻(届出をしていない事実上の婚姻を含みます)をしたとき、直系血族や直系姻族以外の人の養子(届出をしていない事実上の養子縁組を含みます)になったとき、離縁によって死亡した人との親族関係が終わったときに消滅します。子や孫の受給権は、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終わったとき(障害等級の1級か2級の障害の状態にあるときを除きます)、その後その障害の状態がなくなったとき、または20歳に達したときに消滅します。父母、孫、祖父母の受給権は、死亡の当時胎児であった子が生まれたときに消滅します。2028年3月31日までの定めです。(第六十三条第一項, 第六十三条第一項第一号, 第六十三条第一項第二号, 第六十三条第一項第三号, 第六十三条第一項第四号, 第六十三条第二項, 第六十三条第二項第一号, 第六十三条第二項第二号, 第六十三条第二項第三号, 第六十三条第三項)(根拠条文)
- 2028年4月1日以後の死亡による遺族厚生年金の受給権は、受給権者が死亡したとき、婚姻をしたとき、直系血族や直系姻族以外の人の養子になったとき、離縁によって死亡した人との親族関係が終わったときに消滅します。60歳に達する前に支給すべき事由が生じた配偶者の遺族厚生年金は、そのほか、全部の支給停止が2年間続いたとき、老齢厚生年金の受給権を取得したとき、65歳に達したときにも消滅します。子や孫の受給権は、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終わったとき(障害等級の1級か2級の障害の状態にあるときを除きます)、その後その障害の状態がなくなったとき、または20歳に達したときに消滅します。父母、孫、祖父母の受給権は、死亡の当時胎児であった子が生まれたときに消滅します。2028年4月1日より前の死亡による遺族厚生年金の失権については、改正前の規定が適用されます。2028年4月1日からの定めです。(第六十三条第一項, 第六十三条第一項第一号, 第六十三条第一項第二号, 第六十三条第一項第三号, 第六十三条第一項第四号, 第六十三条第二項, 第六十三条第三項, 第六十三条第三項第一号, 第六十三条第三項第二号, 第六十三条第三項第三号, 第六十三条第四項, 附則第十四条第二項)(根拠条文)
- 離婚、婚姻の取消しその他厚生労働省令で定める事由(離婚等)があったときは、当事者の一方は、実施機関に対し、婚姻期間などの対象期間の標準報酬の改定または決定を請求できます(標準報酬改定請求)。請求には、当事者が請求することと按分割合について合意しているか、当事者の一方の申立てにより家庭裁判所が按分割合を定めたことが必要です。按分割合は、標準報酬が増える側(第2号改定者)のもともとの割合を超え、2分の1以下の範囲で定めます。離婚等をしたときから5年(2026年4月1日より前の離婚等については2年)を経過したときなど、厚生労働省令で定める場合は請求できません。改定された標準報酬は請求の日から将来に向かってのみ効力を持ち、対象期間のうち標準報酬が減る側だけが被保険者であった期間は他方の被保険者期間とみなされ、受けている老齢厚生年金や障害厚生年金の額は請求の翌月から改定されます。また、国民年金の第3号被保険者として被扶養配偶者であった人は、離婚などのとき、合意がなくても、その期間の相手方の標準報酬を2分の1ずつに分けるよう請求できます。ただし、相手方がその期間を計算の基礎とする障害厚生年金の受給権者であるときなど、厚生労働省令で定めるときは請求できません。(第七十八条の二第一項, 第七十八条の二第一項第一号, 第七十八条の二第一項第二号, 第七十八条の二第二項, 第七十八条の三第一項, 2026年3月31日までの第七十八条の二第一項, 附則第十条第一項, 第七十八条の六第三項, 第七十八条の六第四項, 第七十八条の十第一項, 第七十八条の十第二項, 第七十八条の十四第一項, 第七十八条の十四第二項, 第七十八条の十四第三項, 第七十八条の十四第五項)(根拠条文)
- 日本国籍を有しない人で、国民年金の被保険者でなく、厚生年金保険の被保険者期間が6か月以上あり、保険料納付済期間、保険料免除期間と合算対象期間を合わせても老齢厚生年金に必要な10年に満たない人(またはこれに準ずるものとして政令で定める人)は、脱退一時金を請求できます。ただし、日本国内に住所があるとき、障害厚生年金などの政令で定める保険給付の受給権を持ったことがあるとき、最後に国民年金の被保険者の資格を喪失した日(その日に日本国内に住所があった人は、その後初めて日本国内に住所がなくなった日)から2年を過ぎたときは、請求できません。この規定は、政令で定める日(遅くとも2029年6月19日)まで適用されます。その日以後もこの規定によって請求できる人は、次の規定のとおりです。施行日(遅くとも2029年6月19日)の前日までの定めです。(附則第二十九条第一項, 附則第二十九条第一項第一号, 附則第二十九条第一項第二号, 附則第二十九条第一項第三号, 附則第二十九条第二項, 附則第十四条第一項, 附則第一条第一項第十二号)(根拠条文)
- 政令で定める日(遅くとも2029年6月19日)から、日本国籍を有しない人で、国民年金の被保険者でなく、厚生年金保険の被保険者期間が6か月以上あり、保険料納付済期間、保険料免除期間と合算対象期間を合わせても老齢厚生年金に必要な10年に満たない人(またはこれに準ずるものとして政令で定める人)は、脱退一時金を請求できます。ただし、日本国内に滞在しているとき、出入国管理及び難民認定法による再入国の許可(許可を受けたものとみなされる場合を含みます)を受けているとき、障害厚生年金などの政令で定める保険給付の受給権を持ったことがあるとき、最後に国民年金の被保険者の資格を喪失した日(その日に日本国内に滞在していたか再入国の許可を受けていた人は、その後初めてそのどちらにもあたらなくなった日)から2年を過ぎたときは、請求できません。この制限は、その日以後の請求に適用されます。ただし、その日に60歳以上の人の請求には、改正前の規定が適用されます。施行日(遅くとも2029年6月19日)からの定めです。(附則第二十九条第一項, 附則第二十九条第一項第一号, 附則第二十九条第一項第二号, 附則第二十九条第一項第三号, 附則第二十九条第一項第四号, 附則第十四条第一項, 附則第一条第一項第十二号, 附則第十九条第一項, 附則第十九条第二項)(根拠条文)
- 脱退一時金の額は、平均標準報酬額(被保険者期間の各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を、被保険者期間の月数で割った額)に支給率を掛けた額です。支給率は、最終月(最後に被保険者の資格を喪失した日の属する月の前月)の属する年の前年10月の保険料率(最終月が1月から8月までのときは前々年10月の保険料率)の2分の1に、被保険者であった期間に応じて政令で定める数を掛けた率で、小数点以下1位未満を四捨五入します。公務員や私立学校の教職員であった期間については、この法律を改正した平成24年法律第63号の附則により、一定の年についてそれぞれの共済制度の率を使います。2つ以上の種別の被保険者期間がある人は、6か月の要件ではそれらの期間を合算し、支給額は種別ごとの期間について計算します。脱退一時金を受けると、その計算の基礎となった期間は被保険者でなかったものとみなされます。(附則第二十九条第三項, 附則第二十九条第四項, 附則第二十九条第五項, 附則第二十三条第一項, 附則第二十三条第二項, 附則第二十三条第三項, 附則第三十条第一項)(根拠条文)
目次
221 2179 795 153 751
- 第一章 総則第一条〜第四条から第五条まで(8条)
- 第二章 被保険者第六条〜第三十一条の三(38条)
- 第一節 資格第六条〜第十八条の二(15条)
- 第二節 被保険者期間第十九条
- 第三節 標準報酬月額及び標準賞与額第二十条〜第二十六条(12条)
- 第四節 届出、記録等第二十七条〜第三十一条の三(10条)
- 第三章 保険給付第三十二条〜第七十八条(62条)
- 第一節 通則第三十二条〜第四十一条(14条)
- 第二節 老齢厚生年金第四十二条〜第四十六条(11条)
- 第三節 障害厚生年金及び障害手当金第四十七条〜第五十七条(15条)
- 第四節 遺族厚生年金第五十八条〜第六十九条から第七十二条まで(15条)
- 第五節 保険給付の制限第七十三条〜第七十八条(7条)
- 第三章の二 離婚等をした場合における特例第七十八条の二〜第七十八条の十二(11条)
- 第三章の三 被扶養配偶者である期間についての特例第七十八条の十三〜第七十八条の二十一(9条)
- 第三章の四 二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者の特例第七十八条の二十二〜第七十八条の三十七(16条)
- 第四章 厚生年金保険事業の円滑な実施を図るための措置第七十九条
- 第四章の二 積立金の運用第七十九条の二〜第七十九条の十四(13条)
- 第五章 費用の負担第八十条〜第八十九条の二(25条)
- 第六章 不服申立て第九十条〜第九十一条の三(4条)
- 第七章 雑則第九十二条〜第百一条(27条)
- 第八章 罰則第百二条〜第百五条(7条)
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでまだの改正が10件あります。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
2026年12月1日
2か月後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2027年9月1日
11か月後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2027年10月1日
11か月後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2028年4月1日
18か月後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2028年6月13日まで
遅くとも2年後
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
公布の日から起算して五年を超えない範囲内において政令で定める日
2028年9月1日
2年後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2029年4月1日
2年後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2029年6月19日まで
遅くとも3年後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
公布の日から起算して四年を超えない範囲内において政令で定める日
2029年9月1日
3年後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2029年10月1日
3年後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
施行済みの改正 41件
2026年10月1日
このサイトの条文
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2026年5月25日
事業性融資の推進等に関する法律
2026年4月1日
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2025年12月1日
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2025年10月1日
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
2025年6月20日
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2025年6月1日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2025年4月1日
子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律
2025年4月1日
雇用保険法等の一部を改正する法律
2024年10月1日
子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律
誰に適用されるか
適用される
- 適用事業所は、第6条に掲げる事業(物の製造、土木・建築、鉱物の採掘、電気、運送、物の販売、金融・保険、教育・研究、医療、社会福祉、弁護士や公認会計士などが行う法律・会計の業務など)の事業所や事務所で常時5人以上の従業員を使用するもの、常時従業員を使用する国、地方公共団体または法人の事業所や事務所、そして船員が乗り組む船舶です。それ以外の事業所の事業主は、使用される人(第12条により被保険者とならない人を除きます)の2分の1以上の同意を得て厚生労働大臣の認可を受け、その事業所を適用事業所とすることができます。この認可による適用事業所は、4分の3以上の同意を得て認可を受けると、適用事業所でなくなります。2029年9月30日までの定めです。(第六条第一項, 第六条第一項第一号, 第六条第一項第二号, 第六条第一項第三号, 第六条第三項, 第六条第四項, 第八条第一項, 第八条第二項)(根拠条文)
- 適用事業所は、常時5人以上の従業員(第12条第1号から第4号までにあたる人と、1週間の所定労働時間または1か月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3未満の短時間労働者は数えません)を使用する事業所や事務所、常時従業員を使用する国、地方公共団体または法人の事業所や事務所、そして船員が乗り組む船舶です。ただし、2029年10月1日に現にある事業所で、それまで第6条に掲げられていた事業以外の事業のものには、当分の間、従前の例が適用されます。適用事業所でない事業所の事業主は、使用される人(第12条により被保険者とならない人を除きます)の2分の1以上の同意を得て厚生労働大臣の認可を受け、適用事業所とすることができ、認可による適用事業所は4分の3以上の同意を得て認可を受けると、適用事業所でなくなります。2029年10月1日からの定めです。(第六条第一項, 第六条第一項第一号, 第六条第一項第二号, 第六条第一項第三号, 第六条第三項, 第六条第四項, 第八条第一項, 第八条第二項, 附則第十八条第一項, 附則第二十六条第一項)(根拠条文)
続き
- 適用事業所に使用される70歳未満の人は、厚生年金保険の被保険者になります。ただし、第12条や短時間労働者についての附則で被保険者とされない人(適用除外の欄を参照)は除きます。第9条そのものには国籍の要件はありません。適用事業所に使用されるようになった日、事業所が適用事業所になった日、または適用除外にあたらなくなった日に資格を取得し、死亡したときやその事業所に使用されなくなったときなどはその翌日に、70歳に達したときはその日に資格を喪失します。適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の人も、事業主の同意を得て厚生労働大臣の認可を受ければ、被保険者になることができます。被保険者の種別は、国家公務員共済組合の組合員である第2号厚生年金被保険者、地方公務員共済組合の組合員である第3号厚生年金被保険者、私立学校教職員共済制度の加入者である第4号厚生年金被保険者、それ以外の第1号厚生年金被保険者の4つです。(第九条第一項, 第十三条第一項, 第十四条第一項, 第十四条第一項第一号, 第十四条第一項第二号, 第十四条第一項第五号, 第十条第一項, 第十条第二項, 第二条の五第一項第一号, 第二条の五第一項第二号, 第二条の五第一項第三号, 第二条の五第一項第四号, 第十五条第一項, 第十二条第一項, 附則第十七条第一項, 附則第四条の六第一項)(根拠条文)
- 適用事業所の事業主は、被保険者の保険料の半額を負担し、被保険者の負担分とあわせて納付する義務を負い、報酬や賞与から被保険者の負担分を控除することができます。また、資格の取得・喪失や報酬月額・賞与額の届出、被保険者への通知を行い、厚生労働大臣による文書の提出命令や立入検査に応じなければなりません。船舶の船舶所有者は、適用事業所の事業主とみなされます。事業主が同じ2つ以上の適用事業所は、厚生労働大臣の承認を受けて1つの適用事業所とすることができます。(第八十二条第一項, 第八十二条第二項, 第八十四条第一項, 第八十四条第二項, 第二十七条第一項, 第二十九条第二項, 第百条第一項, 第六条第二項, 第八条の二第一項)(根拠条文)
- 被保険者は、厚生労働省令で定める事項を厚生労働大臣に届け出、または事業主に申し出なければなりません。受給権者とその世帯の世帯主など世帯に属する人は、厚生労働省令で定める事項を届け出て、書類などを提出しなければなりません。受給権者が死亡したときは、戸籍法による死亡の届出義務者が10日以内に厚生労働大臣に届け出なければなりません。ただし、戸籍法による死亡の届出をした場合で、厚生労働省令で定める場合は除かれます。実施機関は、被保険者に、保険料納付の実績と将来の給付に関する必要な情報を分かりやすい形で通知します。(第九十八条第二項, 第九十八条第三項, 第九十八条第四項, 第三十一条の二第一項)(根拠条文)
- 適用事業所に使用される70歳以上の人で、老齢厚生年金、国民年金法による老齢基礎年金その他の政令で定める老齢・退職の年金の受給権を持たない人(第12条にあたる人を除きます)は、実施機関に申し出て被保険者になることができます(高齢任意加入被保険者)。適用事業所以外の事業所に使用される同じような人も、事業主の同意を得て厚生労働大臣の認可を受ければ、被保険者になることができます。保険料は全額を本人が負担して納付しますが、事業主が半額を負担して納付することに同意したときは、その限りではありません。初めて納付すべき保険料を督促状の期限までに納付しないときは、被保険者とならなかったものとみなされます。事業主の同意がない場合に、その後の保険料を督促状の期限までに納付しないときは、その保険料の納期限が属する月の前月の末日に資格を喪失します。いつでも申し出て資格を喪失でき、政令で定める年金の受給権を取得したときにも資格を喪失します。(附則第四条の三第一項, 附則第四条の三第二項, 附則第四条の三第三項, 附則第四条の三第四項, 附則第四条の三第五項, 附則第四条の三第五項第二号, 附則第四条の三第六項, 附則第四条の三第七項, 附則第四条の五第一項, 附則第四条の五第二項)(根拠条文)
適用されない
- 次の人は、適用事業所に使用されていても被保険者になりません。日々雇い入れられる人(1か月を超えて引き続き使用されるようになった場合を除きます)、2か月以内の期間を定めて使用され、その期間を超えて使用される見込みのない人(定めた期間を超えて引き続き使用されるようになった場合を除きます)、所在地が一定しない事業所に使用される人、季節的業務に使用される人(継続して4か月を超えて使用されるべき場合を除きます)、臨時的事業の事業所に使用される人(継続して6か月を超えて使用されるべき場合を除きます)です。ただし、船舶所有者に使用される船員は、日々雇用・2か月以内の雇用・季節的業務を理由には除外されません。また、1週間の所定労働時間または1か月の所定労働日数が、同じ事業所の通常の労働者の4分の3未満の短時間労働者で、1週間の所定労働時間が20時間未満であるか、高等学校の生徒や大学の学生など厚生労働省令で定める人にあたる人も、被保険者になりません。(第十二条第一項, 第十二条第一項第一号, 第十二条第一項第一号イ, 第十二条第一項第一号ロ, 第十二条第一項第二号, 第十二条第一項第三号, 第十二条第一項第四号, 第十二条第一項第五号, 第十二条第一項第五号イ, 第十二条第一項第五号ロ)(根拠条文)
- この法律を改正した平成24年法律第62号の附則により、当分の間、1週間の所定労働時間または1か月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3未満で、ほかの適用除外にあたらない短時間労働者(特定4分の3未満短時間労働者)は、特定適用事業所以外の適用事業所(国や地方公共団体の適用事業所を除きます)に使用される場合、被保険者になりません。特定適用事業所とは、事業主が同じ1つ以上の適用事業所に使用される特定労働者(70歳未満で、適用除外にも特定4分の3未満短時間労働者にもあたらない人)の総数が常時50人を超えるものの各適用事業所です。適用事業所以外の事業所に使用される特定4分の3未満短時間労働者も、被保険者になりません。ただし、事業主は、労働者の過半数で組織する労働組合、それがないときは過半数を代表する者または2分の1以上の同意を得て実施機関に申し出ることで、短時間労働者を適用の対象にすることができます。特定適用事業所にあたらなくなった適用事業所の特定4分の3未満短時間労働者や、事業主の申出で適用の対象になった特定4分の3未満短時間労働者は、引き続き被保険者です。ただし、事業主が、被保険者などの4分の3以上で組織する労働組合、それがないときは4分の3以上を代表する者または4分の3以上の同意を得て実施機関に申し出たときは、その受理の翌日に資格を喪失します。2027年9月30日までの定めです。(附則第十七条第一項, 附則第十七条第一項第一号, 附則第十七条第一項第二号, 附則第十七条第五項, 附則第十七条第七項, 附則第十七条第十二項, 附則第十七条の三第一項, 附則第十七条第二項, 附則第十七条第二項第一号, 附則第十七条第二項第二号, 附則第十七条第四項, 附則第十七条第八項, 附則第十七条第十項)(根拠条文)
続き
- この法律を改正した平成24年法律第62号の附則により、2035年9月30日までの間、1週間の所定労働時間または1か月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3未満で、ほかの適用除外にあたらない短時間労働者(特定4分の3未満短時間労働者)は、特定適用事業所以外の適用事業所(国や地方公共団体の適用事業所を除きます)に使用される場合、被保険者になりません。特定適用事業所とは、事業主が同じ1つ以上の適用事業所に使用される特定労働者(70歳未満で、適用除外にも特定4分の3未満短時間労働者にもあたらない人)の総数が常時一定の人数を超えるものの各適用事業所で、その人数は、2029年9月30日までは35人、2032年9月30日までは20人、2035年9月30日までは10人です。適用事業所以外の事業所に使用される特定4分の3未満短時間労働者も、被保険者になりません。ただし、事業主は、労働者の過半数で組織する労働組合、それがないときは過半数を代表する者または2分の1以上の同意を得て実施機関に申し出ることで、短時間労働者を適用の対象にすることができます。特定適用事業所にあたらなくなった適用事業所の特定4分の3未満短時間労働者や、事業主の申出で適用の対象になった特定4分の3未満短時間労働者は、引き続き被保険者です。ただし、事業主が、被保険者などの4分の3以上で組織する労働組合、それがないときは4分の3以上を代表する者または4分の3以上の同意を得て実施機関に申し出たときは、その受理の翌日に資格を喪失します。2027年10月1日からの定めです。(附則第十七条第一項, 附則第十七条第一項第一号, 附則第十七条第一項第二号, 附則第十七条第五項, 附則第十七条第七項, 附則第十七条第十二項, 附則第十七条の三の二第一項, 附則第十七条の三第一項, 附則第十七条第二項, 附則第十七条第二項第一号, 附則第十七条第二項第二号, 附則第十七条第四項, 附則第十七条第八項, 附則第十七条第十項)(根拠条文)
- 当分の間、適用事業所に使用される70歳未満の短時間労働者のうち、別の法律である最低賃金法第7条に掲げる労働者で同条の規定の適用を受ける人(短時間労働者一般ではありません)であって、報酬(厚生労働省令で定めるものを除きます)を資格取得時の決定の例により算定した額が8万8000円未満の人(特定減額特例対象者)は、被保険者になりません。ただし、実施機関に申し出れば被保険者になることができ、その後いつでも申し出て資格を喪失することができます。すでに被保険者である人が、同じ事業所で引き続き使用されたまま特定減額特例対象者にあたるようになったときは、申し出たものとみなされ、資格を喪失する申出をしない限り被保険者のままです。(附則第四条の六第一項, 附則第四条の六第二項, 附則第四条の六第三項, 附則第四条の六第四項, 附則第四条の六第五項, 附則第四条の六第九項)(根拠条文)
特例と適用除外(8)
- 当分の間、1961年4月2日より前に生まれた人(第1号厚生年金被保険者期間がある女性のその期間については1966年4月2日より前で、長期間の坑内員・船員や、警察官・消防吏員などには別の生年月日があります)で、1年以上の被保険者期間があり、10年の要件を満たす人には、生年月日に応じて60歳から64歳までの間で定められた年齢から、老齢厚生年金が支給されます。これより後に生まれた60歳以上65歳未満の人で、厚生年金保険の被保険者期間があり、10年の要件を満たし、国民年金の任意加入被保険者でない人は、老齢厚生年金の支給繰上げを請求でき、請求した月から、政令で定める額を減じた額で支給されます。国民年金法による老齢基礎年金の繰上げを請求できる人は、同時に請求しなければなりません。請求の後に被保険者期間がある人は、65歳に達したときに年金額が改定されます。(附則第八条第一項, 附則第八条第一項第一号, 附則第八条第一項第二号, 附則第八条第一項第三号, 附則第八条の二第一項, 附則第八条の二第二項, 附則第八条の二第三項, 附則第八条の二第四項, 附則第七条の三第一項, 附則第七条の三第二項, 附則第七条の三第三項, 附則第七条の三第四項, 附則第七条の三第五項, 附則第十四条第一項)(根拠条文)
- 被保険者が育児休業等をしている間は、事業主が実施機関に申し出れば、育児休業等を開始した日の属する月から終了する日の翌日が属する月の前月までの保険料は徴収されません。開始した月と終了する日の翌日が属する月が同じ場合は、その月の育児休業等の日数が14日以上であれば、その月の保険料は徴収されません。育児休業等の期間が1か月以下の人は、標準報酬月額に係る保険料に限って徴収されません。産前産後休業(出産の日以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産の日後56日までの間に労務に従事しないこと)をしている間も、事業主が申し出れば、開始した日の属する月から終了する日の翌日が属する月の前月までの保険料は徴収されません。(第八十一条の二第一項, 第八十一条の二第一項第一号, 第八十一条の二第一項第二号, 第八十一条の二第三項, 第八十一条の二の二第一項, 第二十三条の三第一項, 第二十三条の二第一項)(根拠条文)
- 3歳未満の子を養育し、または養育していた被保険者や被保険者であった人が、実施機関に申出(被保険者は事業主を経由します)をすると、子を養育することになった月から子が3歳に達したときなどの前月までのうち、標準報酬月額が養育を始めた月の前月(基準月)の標準報酬月額を下回る月については、基準月の標準報酬月額が年金額の計算の基礎とみなされます。申出の月より前の月については、申出の月の前月までの2年間のものに限られます。(第二十六条第一項, 第二十六条第一項第一号, 第二十六条第一項第二号, 第二十六条第一項第三号, 第二十六条第一項第四号, 第二十六条第一項第五号, 第二十六条第一項第六号)(根拠条文)
- 第2号、第3号、第4号の厚生年金被保険者(公務員や私立学校の教職員)とその事業主には、資格の取得・喪失の確認、第2章第4節の規定(第28条と第31条の2を除きます)、第98条の届出、第99条の事業主の事務、第100条の立入検査の規定は適用されません。これらの人の保険料の徴収や滞納処分などは別の法律である共済各法の定めにより、共済組合などの処分への不服はそれぞれの審査会に審査請求します。第2号から第4号までの厚生年金被保険者は、同時に第1号厚生年金被保険者の資格を取得しません。第1号厚生年金被保険者がこれらの資格を持つようになったときは、その日に第1号の資格を喪失します。(第三十一条の三第一項, 第十八条第四項, 第九十八条第五項, 第九十九条第二項, 第百条第四項, 第八十四条の二第一項, 第八十七条の二第一項, 第八十九条の二第一項, 第九十条第二項, 第九十条第六項, 第十八条の二第一項, 第十八条の二第二項)(根拠条文)
- 年金は原則として1つだけが支給されます。この法律による年金たる保険給付は、受給権者がこの法律による他の年金や国民年金法による年金を受けられる間は支給停止となり、受給権者は選んだ年金について支給停止の解除を申請できます。ただし、老齢厚生年金は老齢基礎年金・付加年金と、障害厚生年金は同じ障害による障害基礎年金と、遺族厚生年金は同じ死亡による遺族基礎年金と、あわせて支給されます。65歳以上の人には、老齢厚生年金と遺族厚生年金や障害基礎年金、遺族厚生年金と老齢基礎年金・付加年金・障害基礎年金もあわせて支給されます。65歳以上で老齢厚生年金の受給権を持つ人の遺族厚生年金は、その老齢厚生年金の額に相当する部分が支給停止されます。(第三十八条第一項, 第三十八条第二項, 附則第十七条第一項, 第六十四条の二第一項)(根拠条文)
- 障害厚生年金は、受給権者がその傷病について別の法律である労働基準法第77条の障害補償を受ける権利を取得したときは、6年間支給停止されます。遺族厚生年金は、その死亡について労働基準法第79条の遺族補償が行われるべきときは、死亡の日から6年間支給停止されます。(第五十四条第一項, 第六十四条第一項)(根拠条文)
- 当分の間、適用事業所(国や地方公共団体のものを除きます)の事業主で、2026年10月1日以後に短時間労働者を適用対象とする申出をした事業主や、企業規模の要件の引下げによって特定適用事業所となった事業主などは、基準日から2年以内に実施機関に申し出ることで、70歳未満の短時間被保険者(標準報酬月額の第1級から第6級まで)の標準報酬月額に係る保険料について、事業主の負担割合を2分の1より増やすことができます。増える割合(増加負担割合)は、申出の月から通算して2年間は第1級の100分の25から第6級の100分の2までの等級ごとの割合、3年目はその2分の1で、通算36か月間の保険料に適用されます。増加した負担分に相当する額(保険料調整額)は、徴収を行うことを要しなかったものとみなされます。政令で、対象となる等級の追加と、100分の25を上限とする増加負担割合の改定ができます。これらの規定は、この法律を改正した令和7年法律第74号の附則に定められています。(附則第二十二条第一項, 附則第二十二条第一項第一号, 附則第二十二条第一項第二号, 附則第二十二条第一項第三号, 附則第二十二条第一項第四号, 附則第二十二条第二項, 附則第二十二条第七項, 附則第二十二条第八項, 附則第二十二条第十二項, 附則別表第二)(根拠条文)
- この法律を改正した平成24年法律第62号によって第12条第5号の短時間労働者の適用除外が加わった2016年10月1日より前に被保険者の資格を取得し、引き続き被保険者である人には、その日に使用されていた事業所に引き続き使用されている間、第12条第5号の規定は適用されません。(附則第十六条第一項, 附則第一条第一項第五号, 第十二条第一項第五号)(根拠条文)
どのように守らせるか(7)
- 厚生年金保険は政府が管掌します。実施機関は被保険者の種別ごとに定められ、第1号厚生年金被保険者については厚生労働大臣、第2号は国家公務員共済組合と国家公務員共済組合連合会、第3号は地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会と地方公務員共済組合連合会、第4号は日本私立学校振興・共済事業団です。保険給付を受ける権利は、受給権者の請求に基づいて実施機関が裁定し、実施機関は被保険者に関する原簿を備えて記録します。厚生労働大臣の権限に係る事務のうち、届出や請求の受理、滞納処分など多くは日本年金機構が行います。第1号厚生年金被保険者の資格の取得と喪失は、原則として、事業主の届出、本人の請求または職権による厚生労働大臣の確認によって効力を生じ、被保険者や被保険者であった人はいつでもこの確認を請求できます。第1号厚生年金被保険者や被保険者であった人は、資格の取得・喪失の年月日や標準報酬などの記録が事実でない、または記録されていないと思うときは、厚生労働大臣に厚生年金保険原簿の訂正を請求できます。厚生労働大臣は、に諮問したうえで、訂正するかどうかを決定します。(第二条第一項, 第二条の五第一項, 第二条の五第一項第一号, 第二条の五第一項第二号, 第二条の五第一項第三号, 第二条の五第一項第四号, 第三十三条第一項, 第二十八条第一項, 第百条の四第一項第七号, 第百条の四第一項第十号, 第百条の四第一項第二十九号, 第百条の十第一項第四号, 第十八条第一項, 第十八条第二項, 第十八条第四項, 第三十一条第一項, 第二十八条の二第一項, 第二十八条の四第一項, 第二十八条の四第二項, 第二十八条の四第三項)(根拠条文)
- 事業主は、被保険者(70歳以上の使用される者を含みます)の資格の取得と喪失、報酬月額と賞与額に関する事項を厚生労働大臣に届け出なければなりません。資格の確認や標準報酬の決定などの通知を受けたときは、速やかに被保険者または被保険者であった人に通知しなければなりません。そのほか、厚生労働省令で定める事項も届け出なければなりません。事業主が、正当な理由がなくて、資格や報酬・賞与についての届出をせず、または虚偽の届出をしたとき、被保険者への通知をしないとき、督促状に指定する期限までに保険料を納付しないとき、あるいは文書の提出命令に従わず、職員の質問に答弁せず、検査を拒んだときは、6か月以下のまたは50万円以下のに処せられます。法人の代表者や従業者がその業務について違反したときは、行為者のほか法人にも罰金刑が科されます。事業主以外の人が、立入検査で職員の質問に答弁せず、または虚偽の陳述をし、あるいは検査を拒み、妨げたときは、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金に処せられます。そのほかの届出をしない事業主、届出や申出をしない被保険者、受給権者の死亡を10日以内に届け出ない戸籍法上の死亡の届出義務者は、10万円以下の過料に処せられます。(第二十七条第一項, 第二十九条第一項, 第二十九条第二項, 第九十八条第一項, 第九十八条第二項, 第九十八条第四項, 第百条第一項, 第百二条第一項, 第百二条第一項第一号, 第百二条第一項第二号, 第百二条第一項第三号, 第百二条第二項, 第百四条第一項, 第百五条第一項, 第百五条第一項第一号, 第百五条第一項第二号, 第百五条第一項第三号, 第百三条第一項)(根拠条文)
- 保険料その他の徴収金を滞納する人があるときは、厚生労働大臣は督促状を発し、督促状を発する日から10日以上を経過した日を期限として督促しなければなりません。期限までに納付しないときは、国税滞納処分の例によって処分し、または市町村に処分を請求することができます。破産手続開始の決定を受けたとき、法人が解散したとき、事業所が廃止されたときなどは、納期前でも保険料を全額徴収できます。督促をしたときは、納期限の翌日から完納などの前日まで、年14.6パーセント(納期限の翌日から3か月を経過する日までは年7.3パーセント)の延滞金がかかります。ただし、保険料額が1000円未満のとき、滞納にやむを得ない事情があるとき、督促状の期限までに完納したときなどは、延滞金はかかりません。附則により、当分の間、各年の延滞税特例基準割合(別の法律である租税特別措置法に定めるもの)が年7.3パーセントに満たない年は、年14.6パーセントの割合はその割合に年7.3パーセントを加えた割合に、年7.3パーセントの割合はその割合に年1パーセントを加えた割合(年7.3パーセントが上限)になります。保険料などのの順位は、国税と地方税に次ぎます。第2号から第4号までの厚生年金被保険者の保険料の督促や滞納処分などは、共済各法の定めによります。(第八十六条第一項, 第八十六条第二項, 第八十六条第四項, 第八十六条第五項, 第八十五条第一項, 第八十五条第一項第一号, 第八十五条第一項第二号, 第八十五条第一項第三号, 第八十七条第一項, 第八十七条第四項, 附則第十七条の十四第一項, 第八十八条第一項, 第八十七条の二第一項, 第八十九条の二第一項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬、保険料、保険給付に関する決定に必要なときは、事業主に文書などの提出を命じ、職員に事業所に立ち入らせて関係者に質問させ、帳簿や書類を検査させることができます。実施機関は、年金の受給権者に、身分関係や障害の状態などに関する書類の提出を命じ、職員に質問させることができます。障害の状態にあることで年金の受給権を持つ人や、そのことで加算の対象となっている人には、指定する医師の診断を受けるよう命じることもできます。受給権者やその世帯に属する人は、厚生労働省令で定める事項を届け出て、書類などを提出しなければなりません。正当な理由なく命令や質問、診断に従わないときは年金の全部または一部の支給を停止でき、正当な理由なく届出や書類の提出をしないときは支払を一時差し止めることができます。(第百条第一項, 第九十六条第一項, 第九十七条第一項, 第九十八条第三項, 第七十七条第一項, 第七十七条第一項第一号, 第七十七条第一項第二号, 第七十八条第一項)(根拠条文)
- 偽りその他不正の手段で保険給付を受けた人からは、実施機関が受給額に相当する金額の全部または一部を徴収できます。故意に生じさせた障害については、障害厚生年金も障害手当金も支給されません。被保険者や被保険者であった人を故意に死亡させた人や、その死亡によって遺族厚生年金の受給権者となるはずの人を故意に死亡させた人には、遺族厚生年金は支給されません。自己の故意の犯罪行為や重大な過失、正当な理由なく療養に関する指示に従わないことで障害や死亡などを生じさせたときは、保険給付の全部または一部を行わないことができます。保険料を徴収する権利が2年の時効で消滅したときは、その期間に基づく保険給付は行われません。ただし、時効で消滅する前に、資格の取得について事業主の届出、本人の確認の請求、原簿の訂正の請求があったときは除きます。(第四十条の二第一項, 第七十三条第一項, 第七十六条第一項, 第七十三条の二第一項, 第七十五条第一項, 第九十二条第一項)(根拠条文)
- 保険給付を受ける権利は、譲り渡したり、担保に供したり、差し押さえたりすることができません。ただし、老齢厚生年金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含みます)で差し押さえる場合は除きます。保険給付として受けたお金には、老齢厚生年金を除き、租税その他の公課をかけることができません。保険料などを徴収し、またはその還付を受ける権利は、行使できる時から2年で時効によって消滅し、納入の告知や督促によって時効は更新されます。保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から5年で、支払期月ごとの年金の支給を受ける権利はその支払期月の翌月の初日から5年で、時効によって消滅します。年金たる保険給付を受ける権利の時効は、その全額が支給停止されている間は進行しません。(第四十一条第一項, 第四十一条第二項, 第九十二条第一項, 第九十二条第三項, 第九十二条第四項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣による被保険者の資格、標準報酬、保険給付に関する処分に不服がある人は、に審査請求をし、その決定に不服があればに再審査請求をすることができます。審査請求をした日から2か月以内に決定がないときは、審査請求が棄却されたものとみなすことができます。処分の取消しの訴えは、社会保険審査官の決定を経た後でなければ提起できません。保険料などの賦課・徴収の処分や滞納処分、厚生労働大臣による脱退一時金に関する処分への不服は、社会保険審査会に審査請求します。第2号から第4号までの厚生年金被保険者についての共済組合などの処分は、それぞれの共済組合審査会などに審査請求します。厚生年金保険原簿の訂正の請求に対する決定は、この手続の対象外です。資格や標準報酬に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を、それに基づく保険給付に関する処分への不服の理由とすることはできません。(第九十条第一項, 第九十条第二項, 第九十条第三項, 第九十条第五項, 第九十一条第一項, 第九十一条の三第一項, 附則第二十九条第六項, 附則第二十九条第七項)(根拠条文)
他の法令とのつながり
ほかに、収録していない法令を77件、名指しで参照しています。