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民事

民事執行法(みんじしっこうほう)

判決などの債務名義に基づいて裁判所と執行官が行う強制執行、担保権の実行としての競売、民法や商法などの法律による換価のための競売、債務者の財産状況の調査(まとめて民事執行といいます)の手続を定める法律です。

現在の条文の施行日
制定(公布)
本則の条数
250
施行前の改正
3

この法令の内容

  • 強制執行は、債務名義に基づいて行われます。債務名義には、確定判決、仮執行の宣言を付した判決や支払督促、金銭の一定額の支払や代替物・有価証券の一定数量の給付について債務者が直ちに強制執行に服する旨を記載した(執行証書)、執行判決や執行決定が確定した外国裁判所の判決や仲裁判断、確定判決と同一の効力を有する和解・調停・労働審判などがあります。強制執行は、執行文の付された債務名義の正本に基づいて行われます。執行文は、裁判所書記官が付与し、執行証書については、その原本を保存する公証人が付与します。ただし、の確定判決や、仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決又は支払督促により、そこに表示された当事者に対し、又はその当事者のためにする強制執行には、執行文は要りません。強制執行は、債務名義があらかじめ又は同時に債務者にされたときに限り、開始できます。また、請求が確定期限の到来に係るときはその期限の到来後に限り、担保を立てることを強制執行の実施の条件とする債務名義では債権者が担保を立てたことを証明したときに限り、反対給付と引換えにすべき給付では債権者が反対給付又はその提供をしたことを証明したときに限り、開始できます。(第二十二条第一項, 第二十五条第一項, 第二十六条第一項, 第二十九条第一項, 第三十三条第二項第六号, 第三十条第一項, 第三十条第二項, 第三十一条第一項)(根拠条文)
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  • 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行は、不動産に対しては強制競売又は強制管理の方法で、総トン数20トン以上の船舶に対しては強制競売の方法で、動産に対しては執行官による差押えで、給料などの債権やその他の財産権に対しては執行裁判所の差押命令で行われます。不動産の引渡しや明渡しの強制執行は、執行官が債務者の占有を解いて債権者に占有を取得させる方法で行い、動産の引渡しの強制執行は、執行官が債務者から取り上げて債権者に引き渡す方法で行います。引き渡すべき物を第三者が占有していて、その第三者が債務者に引き渡す義務を負っているときは、執行裁判所が債務者の第三者に対する引渡請求権を差し押さえ、債権者にその行使を許す命令を出します。他人が代わってできる作為の債務は債務者の費用で第三者にその作為をさせる方法で、不作為の債務は債務者の費用でその行為の結果を除去させ、又は将来のため適当な処分をさせる方法で行います(代替執行)。この方法で強制執行ができない作為や不作為の債務は、遅延の期間に応じて、又は一定の期間内に履行しないときに、一定の金銭を債権者に支払うよう債務者に命じる方法(間接強制)で行います。債権者が申し立てれば、引渡しや代替執行ができる債務にもこの方法を使えます。をすべきことを債務者に命じる判決などが確定し、又はそのような和解、認諾、調停、労働審判に係る債務名義が成立したときは、その時に意思表示をしたものとみなされます。ただし、意思表示が条件などに係るときは、執行文が付与された時です。(第四十三条第一項, 第百十二条第一項, 第百二十二条第一項, 第百四十三条第一項, 第百四十五条第一項, 第百五十一条第一項, 第百六十七条第一項, 第百六十八条第一項, 第百六十九条第一項, 第百七十条第一項, 第百七十一条第一項, 第百七十二条第一項, 第百七十三条第一項, 第百七十七条第一項)(根拠条文)
  • 給料、賃金、俸給、退職年金、賞与やこれらの性質を持つ給与の債権と、国や地方公共団体以外の者から生計を維持するために受ける継続的給付の債権は、支払期に受ける給付の4分の3に当たる部分を差し押さえてはなりません。ただし、その額が標準的な世帯の必要生計費を勘案して政令で定める額を超えるときは、差押えが禁止されるのは、政令で定める額に当たる部分です。退職手当やこれと同じ性質の給与の債権も、給付の4分の3に当たる部分を差し押さえてはなりません。債権者が、夫婦間の協力扶助、婚姻費用の分担、子の監護、親族間の扶養という民法上の義務に係る金銭債権を請求する場合は、「4分の3」は「2分の1」になります。執行裁判所は、申立てにより、債務者と債権者の生活の状況その他の事情を考慮して、差押命令の全部又は一部を取り消し、又は差押えが禁止される部分について差押命令を発することができ、事情の変更があればこれを改めることができます。裁判所書記官は、差押命令をする際、債務者にこの取消しの申立てができることを教えなければなりません。(第百五十二条第一項, 第百五十二条第二項, 第百五十二条第三項, 第百五十一条の二第一項, 第百五十三条第一項, 第百五十三条第二項, 第百四十五条第四項)(根拠条文)
  • 執行裁判所は、債務者と第三債務者(差し押さえる債権の債務者。給料であれば、それを支払う側です)を審尋しないで差押命令を発します。ただし、債権者が民法第766条の3による子の監護に関する義務に係る金銭債権を請求して一般のを実行するときは、必要があれば債務者を審尋することができます。差押命令は、債務者に債権の取立てその他の処分を禁止し、第三債務者に債務者への弁済を禁止するもので、差押えの効力は差押命令が第三債務者に送達された時に生じます。給料その他継続的給付に係る債権の差押えは、債権者の債権と執行費用の額を限度として、差押えの後に受けるべき給付にも及びます。差押債権者は、差押命令が債務者に送達された日から1週間を経過すると、債権と執行費用の額の範囲で、第三債務者から差し押さえた金銭債権を取り立てることができます。差し押さえたのが第152条に掲げる給料や退職手当などの債権であるときは、債権者の債権に扶養義務等に係る金銭債権が含まれる場合を除き、この期間は4週間です。同じ場合、差し押さえた債権を支払に代えて券面額で差押債権者に移す転付命令は、確定し、かつ、差押命令が債務者に送達された日から4週間を経過するまで効力を生じず、配当等もそれまで実施されません。(第百四十四条第二項, 第百四十五条第一項, 第百四十五条第二項, 第百九十三条第三項, 第百四十五条第五項, 第百五十一条第一項, 第百五十五条第一項, 第百五十五条第二項, 第百五十九条第一項, 第百五十九条第五項, 第百五十九条第六項, 第百六十条第一項, 第百六十六条第三項)(根拠条文)
  • 執行力のある債務名義の正本を持つ金銭債権の債権者や、債務者の財産について一般の先取特権を持つことを証明した債権者が申し立てると、執行裁判所は、一定の場合に、債務者について財産開示手続を実施する決定をしなければなりません。その場合とは、申立ての日より6か月以上前に終わったものを除く強制執行や担保権の実行の配当等の手続で完全な弁済を受けられなかったとき、又は知れている財産に強制執行などをしても完全な弁済を受けられないことを疎明したときです。債務名義に基づく強制執行を開始できないときは、決定はされません。債務者が申立ての日前3年以内に財産開示期日で財産を陳述していたときも決定はされません。ただし、そのとき一部の財産を開示しなかった場合、その後に新たに財産を取得した場合、その後に使用者との雇用関係が終了した場合は別です。(第百九十七条第一項, 第百九十七条第二項, 第百九十七条第三項)(根拠条文)
  • 第三者からの情報取得手続では、執行力のある債務名義の正本を持つ金銭債権の債権者や、債務者の財産について一般の先取特権を持つことを証明した債権者が、申立ての日より6か月以上前に終わったものを除く配当等の手続で完全な弁済を受けられなかったとき、又は知れている財産に強制執行などをしても完全な弁済を受けられないことを疎明したときに申し立てると、執行裁判所は、債権者が選んだ銀行などの金融機関に対して債務者の預貯金債権について、振替機関等に対して債務者の口座に記録された振替社債等について、強制執行などの申立てに必要な情報を提供するよう命じなければなりません。ただし、債務名義を持つ債権者の申立てでは、その債務名義に基づく強制執行を開始できないときは別です。情報は、執行裁判所に書面で提供されます。執行裁判所は、その写しを申立人に送り、債務者には財産に関する情報が提供されたことを通知します。(第二百四条第一項, 第二百七条第一項, 第二百七条第二項, 第百九十七条第一項, 第百九十七条第二項, 第二百八条第一項, 第二百八条第二項)(根拠条文)
  • 執行裁判所は、同じように、法務省令で定める登記所に対し、債務者が所有権の登記名義人である土地や建物についての情報の提供を命じなければなりません。また、扶養義務等に係る請求権や人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権について債務名義を持つ債権者、又は民法の子の監護の費用の一般の先取特権を持つ債権者のためには、市町村(市町村民税の事務で知り得たもの)や、日本年金機構、共済組合など法律に掲げる者(厚生年金保険の事務で知り得たもの)に対し、債務者の給与の債権についての情報の提供を命じなければなりません。これらの申立ては、財産開示期日の手続が実施されてから3年以内に限ってすることができます。ただし、その財産開示期日で残りの財産を陳述しなくてよいとの許可がされたときは、申し立てることができません。これらの決定は債務者に送達され、確定しなければ効力を生じません。(第二百五条第一項, 第二百五条第二項, 第二百五条第三項, 第二百五条第五項, 第二百六条第一項, 第二百六条第二項, 第二百六条第三項, 民法 第三百六条第一項第三号)(根拠条文)
第一条(趣旨)がこの法律の趣旨を定めています
債務名義執行文の付与不動産の強制競売給料の差押え(差押禁止債権)明渡しの強制執行担保権の実行財産開示手続第三者からの情報取得

目次

250 823 236 36 94

改正

法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでまだの改正が3件あります。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。

日付未定

施行日は未確定

譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律

改正後の全文(e-Gov)

譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律(令和七年法律第五十六号)の施行の日

2028年6月13日まで

遅くとも2年後

民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律

改正後の全文(e-Gov)

公布の日から起算して五年を超えない範囲内において政令で定める日

日付未定

施行日は未確定

民法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律

改正後の全文(e-Gov)

民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)の施行の日

施行済みの改正 23件

施行済みの改正23件をすべて見る

誰に適用されるか

適用される

  • 債務名義に基づいて強制執行を申し立てる債権者と、、質権、抵当権などの担保権を持ち、その実行を申し立てる人。担保権の実行は、競売によるほか、不動産については担保不動産収益執行(不動産から生じる収益を被担保債権の弁済に充てる方法)でも、債権その他の財産権については差押命令によって行われます。留置権による競売や、民法、商法その他の法律による換価のための競売も、担保権の実行としての競売の例によります。ほかの債権者が始めた差押えに加わって配当を受けること(配当要求)もできます。不動産の強制競売では、執行力のある債務名義の正本を持つ債権者、差押えの後に登記された仮差押債権者、第181条第1項に掲げるもので一般の先取特権を証明した債権者が、債権執行では、執行力のある債務名義の正本を持つ債権者と先取特権を証明した債権者が、動産執行では、先取特権や質権を持ち、その権利を証明した人が、配当要求をすることができます。(第二条第一項, 第二十二条第一項, 第五十九条第一項, 第百八十条第一項, 第百八十一条第一項, 第百九十三条第一項, 第百九十三条第二項, 第百九十五条第一項, 第五十一条第一項, 第百五十四条第一項, 第百三十三条第一項)(根拠条文)
  • 債務名義に表示された債務者と、強制執行が及ぶその他の人。債務名義に表示された当事者が他人のために当事者となった場合のその他人、これらの人の債務名義成立後の承継人(判決などでは口頭弁論終結後の承継人)、これらの人のために請求の目的物を所持する人です。執行証書による強制執行は、執行証書に表示された当事者と作成後の承継人に及びます。強制執行は、開始後に債務者が死亡しても続行することができます。占有移転禁止の仮処分命令や競売手続での保全処分が執行されていて、引渡しの強制執行の前に不動産の占有者を特定することが困難な特別の事情があるときは、債務者を特定しないで執行文が付与されることがあります。その執行文の付与の日から4週間以内の強制執行で占有を解かれた人が、債務者となります。(第二十三条第一項, 第二十三条第二項, 第二十三条第三項, 第四十一条第一項, 第二十七条第三項, 第二十七条第四項, 第二十七条第五項)(根拠条文)
続き
  • 差し押さえられた債権の債務者である第三債務者(給料を支払う側や、預金を預かる銀行など)。差押命令のを受けると、債務者に弁済してはなりません。第三債務者は、差し押さえられた金銭債権の全額に相当する金銭をに供託することができます。取立訴訟の訴状の送達を受けるまでに、差し押さえられていない部分を超えて別の差押命令などの送達を受けたときは全額を、配当要求があったことの送達を受けたときは差し押さえられた部分を供託しなければならず、供託したときはその事情を執行裁判所に届け出ます。差押債権者の申立てがあると、裁判所書記官から、差押命令の送達の日から2週間以内に債権の存否など最高裁判所規則で定める事項を陳述するよう催告されます。故意又は過失により陳述しなかったり、不実の陳述をしたりしたときは、これによって生じた損害を賠償しなければなりません。(第百四十五条第一項, 第百四十五条第五項, 第百四十七条第一項, 第百四十七条第二項, 第百五十六条第一項, 第百五十六条第二項, 第百五十六条第四項)(根拠条文)
  • 法律に掲げる銀行などの金融機関、振替機関等、登記所、市町村、日本年金機構や共済組合など法律に掲げる者。執行裁判所から債務者の財産に関する情報の提供を命じられたときは、執行裁判所に書面で提供しなければなりません。(第二百五条第一項, 第二百六条第一項, 第二百七条第一項, 第二百八条第一項)(根拠条文)
  • 不動産の競売で買受けの申出をする人。自分(法人ならその役員)と、自分の計算で申出をさせる人(法人ならその役員)が、暴力団員や暴力団員でなくなった日から5年を経過しない人に当たらない旨を陳述しなければ、申出をすることができません。執行裁判所は、最高裁判所規則で定める場合を除き、最高価買受申出人がこれに当たるかどうかの調査を都道府県警察に嘱託しなければならず、当たるときは売却不許可決定をしなければなりません。債務者は、買受けの申出をすることができません。執行官は、他の人の買受けの申出を妨げたり不当に価額を引き下げるために連合したりするなど売却の適正な実施を妨げる行為をした人、他の手続の売却不許可決定でそう認定されてから2年を経過しない人、売却に関する一定の罪で刑に処せられてから2年を経過しない人について、売却の場所に入ることを制限し、退場させ、又は買受けの申出をさせないことができます。(第六十五条の二第一項, 第六十八条の四第一項, 第六十八条の四第二項, 第七十一条第一項第五号, 第六十八条第一項, 第六十五条第一項)(根拠条文)
  • 債務者の総財産について一般の(民法第306条の雇用関係に基づく債権などについての先取特権)を持つ債権者。債務名義がなくても、法律が定める先取特権の証明をして、債務者の不動産、動産(債権者が執行官に提出したとき、占有者が差押えを承諾したとき、又は執行裁判所の許可があったとき)、債権に対して先取特権を実行することができます。債権に対して実行するときは、給料などの差押禁止を定める第152条と第153条も適用されます。(第百八十一条第一項第二号ハ, 第百九十条第一項, 第百九十条第二項, 第百九十三条第一項, 第百九十三条第二項, 民法 第三百六条第一項第二号)(根拠条文)
特例と適用除外(7)
  • 夫婦間の協力扶助、婚姻費用の分担、子の監護、親族間の扶養の義務に係る確定期限の定めのある定期金債権を持つ債権者は、その一部に不履行があるときは、まだ期限が来ていない分についても債権執行を開始することができます。ただし、差し押さえることができるのは、各定期金の確定期限が到来した後に弁済期が来る給料その他継続的給付に係る債権だけです。このような債権者については、給料などを差し押さえたときの取立てまでの4週間の待機は適用されません。(第百五十一条の二第一項, 第百五十一条の二第二項, 第百五十五条第二項)(根拠条文)
  • 扶養義務等に係る金銭債権は、債権者の申立てがあれば、間接強制の方法でも強制執行できます。一部に不履行があるときは、6か月以内に確定期限が来る分についても間接強制を開始できます。ただし、債務者が支払能力を欠くために弁済できないときや、弁済によって生活が著しく窮迫するときは、間接強制はできません。執行裁判所は、支払わせる金銭の額を定めるにあたり、債務不履行によって債権者が受ける不利益、債務者の資力、従前の債務の履行の態様を特に考慮しなければなりません。事情の変更があったときは、債務者の申立てにより、申立ての時までさかのぼって決定を取り消すことができます。(第百六十七条の十五第一項, 第百六十七条の十五第二項, 第百六十七条の十五第三項, 第百六十七条の十六第一項)(根拠条文)
  • 扶養義務等に係る請求権について執行力のある債務名義の正本を持つ債権者や、民法の子の監護の費用の一般のを持つ債権者が、財産開示手続や給与債権に係る情報取得手続を申し立てたときは、反対の意思を示さない限り、開示され、又は情報が提供された給与などの債権に対する差押命令の申立ても同時にしたものとみなされます。財産開示手続の申立ての場合に、呼出しを受けた債務者が財産を開示しなかったときは、債権者が別段の意思を示さない限り、執行裁判所は、債務者の住所のある市町村に給与債権に係る情報の提供を命じなければなりません。この特例は、令和6年法律第33号の施行日以後に申し立てられた事件に適用され、それより前に申し立てられた事件は従前の例によります。(第百六十七条の十七第一項, 第百六十七条の十七第二項, 第百九十三条第二項, 民法 第三百六条第一項第三号, 附則第七条第一項)(根拠条文)
  • 差し押さえてはならない動産があります。債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳、建具、1か月間の生活に必要な食料と燃料、標準的な世帯の2か月間の必要生計費を勘案して政令で定める額の金銭、主として自分の労力で農業を営む人の農業に欠くことができない器具、肥料、家畜、飼料、次の収穫まで必要な種子など、主として自分の労力で漁業を営む人の漁業に欠くことができない漁具やえさなど、主として自分の労働で職業や営業に従事する人の業務に欠くことができない器具その他の物(商品を除きます)、実印その他職業や生活に欠くことができない印、礼拝や祭祀に直接使うため欠くことができない物、債務者に必要な系譜、日記、商業帳簿など、債務者やその親族が受けた勲章など、未公表の発明や著作に係る物、学習に必要な書類と器具、義手や義足、法令で備えなければならない消防用の器具や避難器具などです。執行裁判所は、申立てにより、債務者と債権者の生活の状況その他の事情を考慮して、差押えの全部又は一部の取消しを命じ、又はこれらの動産の差押えを許すことができます。(第百三十一条第一項, 第百三十二条第一項)(根拠条文)
  • の確定判決、仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決、少額訴訟での訴訟費用などの額を定める裁判所書記官の処分、少額訴訟での和解や認諾の調書、少額訴訟での和解に代わる決定を債務名義とする金銭債権に対する強制執行は、差押命令によるほか、そのの裁判所書記官の差押処分によってもすることができます(少額訴訟債権執行)。給料などの差押禁止の規定はこの手続にも準用され、執行裁判所となるその簡易裁判所は、同じように差押えの範囲を変更することができます。(第百六十七条の二第一項, 第百六十七条の二第二項, 第百六十七条の二第三項, 第百六十七条の三第一項, 第百六十七条の八第一項, 第百六十七条の十四第一項)(根拠条文)
  • 債務者が居住する建物について強制管理(又は担保不動産収益執行)の開始決定がされ、債務者がほかに居住する場所を得られないときは、執行裁判所は、申立てにより、債務者等の居住に必要な限度で、期間を定めて建物の使用を許可することができます。強制管理によって債務者の生活が著しく困窮するときは、執行裁判所は、申立てにより、困窮の程度に応じて必要な金銭や収益を債務者に分与するよう管理人に命じることができます。(第九十七条第一項, 第九十八条第一項, 第百八十八条第一項)(根拠条文)
  • 差し押さえた債権の価額が差押債権者の債権と執行費用の額を超えるときは、執行裁判所は、ほかの債権を差し押さえてはなりません。動産の差押えは、差押債権者の債権と執行費用の弁済に必要な限度を超えてはならず、超えることが明らかになったときは、執行官はその分の差押えを取り消さなければなりません。差し押さえる動産の売得金が手続費用を超える見込みがないときは、執行官は差押えをしてはならず、手続費用と優先する債権の合計額以上になる見込みがないときは、差押えを取り消さなければなりません。(第百四十六条第二項, 第百二十八条第一項, 第百二十八条第二項, 第百二十九条第一項, 第百二十九条第二項)(根拠条文)
どのように守らせるか(13)
  • 民事執行は、申立てにより、裁判所(執行裁判所)又は執行官が行います。執行裁判所の裁判は、を経ないですることができます。執行官は、職務の執行に際し抵抗を受けるときは、威力を用い、又は警察上の援助を求めることができます。ただし、内覧の実施のときは除きます。人の住居に立ち入る際に、住居主やその代理人、同居の親族や従業者で相当のわきまえのある人に出会わないときや、威力を用い、又は警察上の援助を受けるときは、市町村の職員や警察官などを立ち会わせなければなりません。日曜日その他の一般の休日や、午後7時から翌日の午前7時までに人の住居に立ち入るには、執行裁判所の許可が必要です。動産を差し押さえるとき、執行官は、債務者の住居などに立ち入って捜索し、閉鎖した戸や金庫を開くことができます。(第二条第一項, 第三条第一項, 第四条第一項, 第六条第一項, 第六十四条の二第五項, 第七条第一項, 第八条第一項, 第百二十三条第二項)(根拠条文)
  • 特別の定めがある場合を除き、民事執行の手続には、その性質に反しない限り、民事訴訟法第1編から第4編までの規定が準用されます。ただし、第20条が掲げる規定は除かれ、別表第1に掲げる字句は読み替えられます。この読替えにより、民事訴訟法の電磁的記録や電子調書、電子情報処理組織を使う方法、公示送達についての規定は、書面や紙の調書、裁判所の掲示場への掲示によるものとして読まれます。この法律に定めるもののほか、民事執行の手続に必要な事項は最高裁判所規則で定められ、この法律に規定する裁判所の管轄は専属です。書面でするとされている申立てなどは、の定める裁判所に対しては、電子情報処理組織を用いてすることができます。施行日(遅くとも2028年6月13日)の前日までの定めです。(第二十条第一項, 別表第一, 第二十一条第一項, 第十九条第一項, 第十九条の二第一項)(根拠条文)
  • 政令で定める日(遅くとも2028年6月13日)から、特別の定めがある場合を除き、民事執行の手続には、その性質に反しない限り、民事訴訟法第1編から第4編までの規定が、除かれる規定なしに準用され、読み替えられるのは1か所だけになります。この法律に定めるもののほか、民事執行の手続に必要な事項は最高裁判所規則で定められ、この法律に規定する裁判所の管轄は専属です。書面でするとされている裁判所への申立てなどは、最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使ってファイルに記録する方法ですることができます。委任を受けた代理人(裁判所の許可を得て代理人となった人を除きます)と、国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律による指定を受けた人、地方自治法第153条第1項による委任を受けた職員は、その事件について、この方法で申立てなどをしなければなりません。ただし、口頭ですることができる申立てなどを口頭でするときは別です。施行日(遅くとも2028年6月13日)からの定めです。(第二十条第一項, 第二十一条第一項, 第十九条第一項, 第十九条の二第一項, 第十九条の三第一項, 第十九条の三第一項第一号, 第十九条の三第一項第二号, 第十九条の三第一項第三号, 附則第一項)(根拠条文)
  • 民事執行の手続に関する裁判に対しては、特別の定めがある場合に限り、執行抗告をすることができます。執行抗告は、裁判の告知を受けた日から1週間の不変期間内に、抗告状を原裁判所に提出してします。抗告状に理由を書かなかったときは、提出した日から1週間以内に理由書を提出しなければならず、提出しないと執行抗告は却下されます。執行抗告ができない執行裁判所の執行処分や、執行官の執行処分とその遅れに対しては、執行裁判所に執行異議を申し立てることができます。(第十条第一項, 第十条第二項, 第十条第三項, 第十条第五項, 第十一条第一項)(根拠条文)
  • 債務名義に係る請求権の存在や内容に異議のある債務者や、執行証書のような裁判以外の債務名義の成立に異議のある債務者は、その債務名義による強制執行を許さないよう求めて、請求異議の訴えを提起できます。ただし、仮執行の宣言を付した判決や支払督促などで、まだ確定していないものについては提起できません。確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限られます。債権者が証明すべき事実が到来したことや、債務名義に表示された当事者以外の者に対し、又はその者のために強制執行ができることに異議のある債務者は、執行文付与に対する異議の訴えを提起できます。強制執行の目的物について所有権その他目的物の譲渡や引渡しを妨げる権利を持つ第三者は、債権者に対し、第三者異議の訴えを提起できます。これらの訴えが提起され、異議の事情が法律上理由があるとみえ、事実上の点について疎明があったときは、受訴裁判所は、申立てにより、判決をするまでの間、担保を立てさせて、又は立てさせないで、強制執行の停止を命じることができます。急迫の事情があるときは、執行裁判所も、受訴裁判所の裁判を提出する期間を定めて、訴えの提起前でも同じ処分を命じることができます。(第三十五条第一項, 第三十五条第二項, 第三十四条第一項, 第三十八条第一項, 第三十六条第一項, 第三十六条第三項, 第三十六条第四項, 第三十八条第四項)(根拠条文)
  • 強制執行は、法律に掲げる文書などが提出されたときは、停止しなければなりません。その例は、債務名義を取り消す旨や強制執行を許さない旨の裁判、強制執行を免れるための担保を立てたことの証明、強制執行の停止を命じる裁判、強制執行をしない旨や申立てを取り下げる旨の、債務名義の成立後に弁済を受けたことや弁済の猶予を承諾したことを記載した債権者の文書などです。このうち、一時の停止を命じる裁判と債権者の文書など以外が提出されたときは、既にした執行処分も取り消さなければなりません。弁済を受けた旨の債権者の文書などによる停止は4週間に限られ、弁済の猶予を承諾した旨の債権者の文書などによる停止は2回まで、通算6か月を超えることができません。(第三十九条第一項, 第三十九条第二項, 第三十九条第三項, 第四十条第一項)(根拠条文)
  • 強制執行の費用で必要なもの(執行費用)は債務者が負担し、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行では、債務名義なしに、その執行手続の中で同時に取り立てることができます。執行裁判所に民事執行を申し立てる人は、手続に必要な費用として裁判所書記官が定める金額を予納しなければならず、予納しないときは、執行裁判所は申立てを却下し、又は手続を取り消すことができます。(第四十二条第一項, 第四十二条第二項, 第十四条第一項, 第十四条第四項)(根拠条文)
  • 不動産については、執行裁判所が強制競売の開始決定をして、債権者のために不動産を差し押さえる旨を宣言し、裁判所書記官が差押えのを嘱託します。差押えがあっても、債務者は通常の用法に従って不動産を使用し、収益することができます。執行官が不動産の現況を調査し(不動産に立ち入り、必要なら閉鎖した戸を開き、債務者や占有者に質問できます)、評価人が評価し、執行裁判所が売却基準価額を定めます。買受けの申出の額は、売却基準価額からその10分の2を控除した額(買受可能価額)以上でなければなりません。買受人は代金を納付した時に不動産を取得します。代金を納付した日から6か月以内(民法第395条第1項の抵当建物使用者が占有していた建物の買受人は9か月以内)であれば、買受人は、債務者や、買受人にできる権原のない占有者に対して、不動産を引き渡すよう命じる引渡命令を求めることができます。執行裁判所は、債務者以外の占有者に引渡命令を出す前に、その占有者を審尋しなければなりません。ただし、事件の記録上その人が買受人に対抗できる権原で占有していないことが明らかなときや、既に審尋しているときは別です。(第四十五条第一項, 第四十六条第二項, 第四十八条第一項, 第五十七条第一項, 第五十七条第二項, 第五十七条第三項, 第五十八条第一項, 第六十条第一項, 第六十条第三項, 第七十九条第一項, 第八十三条第一項, 第八十三条第二項, 第八十三条第三項)(根拠条文)
  • 不動産の強制競売で、債務者や占有者が不動産の価格を減少させ、又は減少させるおそれがある行為をするときは、執行裁判所は、差押債権者の申立てにより、買受人が代金を納付するまでの間、その行為の禁止や一定の行為を命じることができます。債務者が占有する場合や、占有者の占有の権原が差押債権者などに対抗できない場合には、不動産の占有を解いて執行官に引き渡すよう命じることもできます。ただし、価格の減少やそのおそれの程度が軽微なときは、命じられません。売却により、不動産の上の、使用及び収益をしない旨の定めのある質権、抵当権は消滅し、これらの権利を持つ人や差押債権者などに対抗できない不動産の権利の取得は効力を失います。一方、売却で消滅しない留置権や、使用及び収益をしない旨の定めのない質権がある場合は、買受人がこれらによって担保される債権を弁済しなければなりません。(第五十五条第一項, 第五十五条第二項, 第五十九条第一項, 第五十九条第二項, 第五十九条第四項)(根拠条文)
  • 不動産や人の居住する船舶等の引渡し又は明渡しの強制執行は、執行官が債務者の占有を解いて債権者に占有を取得させる方法で行い、債権者又はその代理人が執行の場所に出頭したときに限りすることができます。執行官は、債務者の占有する不動産等に立ち入り、必要なら閉鎖した戸を開くことができます。目的物でない動産は取り除いて、債務者やその代理人、同居の親族や従業者で相当のわきまえのある人に引き渡さなければならず、引き渡せないときは売却し、又は保管します。執行官は、債務者が不動産等を占有しているときは、あらかじめ、引渡し期限(原則として催告の日から1か月を経過する日)を定めて明渡しの催告をすることができ、催告をしたときは、その旨を不動産等の所在する場所に公示しなければなりません。明渡しの催告があると、債務者は、債権者に引き渡す場合を除き、不動産等の占有を移転してはなりません。催告の後に占有が移転したときは、引渡し期限までは、新たな占有者に対しても強制執行をすることができ、催告の後に占有した人は催告を知って占有したものと推定されます。ただし、その占有者は、催告を知らず、債務者の占有の承継人でもないことを理由に、強制執行の不許を求める訴えを提起し、又は強制執行がされた後に執行異議を申し立てることができ、債権者に対抗できる権原で占有していることも執行異議の理由にできます。(第百六十八条第一項, 第百六十八条第三項, 第百六十八条第四項, 第百六十八条第五項, 第百六十八条第六項, 第百六十八条の二第一項, 第百六十八条の二第二項, 第百六十八条の二第三項, 第百六十八条の二第五項, 第百六十八条の二第六項, 第百六十八条の二第七項, 第百六十八条の二第八項, 第百六十八条の二第九項)(根拠条文)
  • 子の引渡しの強制執行は、執行裁判所の決定により執行官に子の引渡しを実施させる方法か、間接強制の方法で行います。執行官に実施させる方法は、間接強制の決定が確定した日から2週間(決定で定めた履行の期間がそれより後に終わるときは、その期間)を経過したとき、間接強制をしても債務者が子の監護を解く見込みがないとき、又は子の急迫の危険を防止するため直ちに強制執行をする必要があるときに限り、申し立てることができます。執行裁判所は、この決定をする前に債務者を審尋しなければなりませんが、子に急迫した危険があるときなど、審尋をすると強制執行の目的を達することができない事情があるときは別です。執行官は、債務者を説得するほか、債務者の住居などに立ち入って子を捜索し、債権者を立ち入らせることなどができます。これは、債権者(裁判所が認めた場合はその代理人)が出頭した場合に限りすることができます。執行官は、子に対して威力を用いることはできず、子以外の人に対しても、子の心身に有害な影響を及ぼすおそれがあるときは同じです。執行裁判所と執行官は、子の年齢や発達の程度などを踏まえ、できる限り子の心身に有害な影響を及ぼさないよう配慮しなければなりません。(第百七十四条第一項, 第百七十四条第二項, 第百七十四条第三項, 第百七十五条第一項, 第百七十五条第五項, 第百七十五条第六項, 第百七十五条第八項, 第百七十六条第一項)(根拠条文)
  • 財産開示期日の手続は公開されません。開示義務者(債務者、又はその法定代理人、法人の代表者)は、財産開示期日に出頭し、宣誓のうえ、差押えが禁止される生活に欠くことができない衣服や家具など、1か月間の食料と燃料を除いて、債務者の財産について陳述しなければなりません。執行裁判所は開示義務者に質問でき、申立人も執行裁判所の許可を得て質問できます。財産の一部を開示した開示義務者は、申立人の同意があるときや、その開示で完全な弁済に支障がなくなったことが明らかなときは、執行裁判所の許可を受けて、残りの財産の陳述をしないことができます。正当な理由なく出頭せず、又は宣誓を拒んだ開示義務者や、宣誓したうえで正当な理由なく陳述すべき事項を陳述せず、又は虚偽の陳述をした開示義務者は、6か月以下の又は50万円以下のに処されます。財産開示期日や第三者から提供された情報に関する記録の閲覧などを請求できるのは、申立人、執行力のある債務名義の正本を持つ金銭債権の債権者や一般の先取特権を持つことを証明した債権者(給与債権の情報については、扶養義務等に係る請求権や人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権の債権者と、子の監護の費用の先取特権を持つ債権者に限ります)、債務者や開示義務者、第三者からの情報については情報を提供した者に限られます。申立人や、記録から情報を得た債権者は、その情報を、その債務者に対する債権を行使する目的以外に利用し、又は提供してはなりません。これに違反すると、執行裁判所により30万円以下の過料に処されます。(第百九十八条第二項, 第百九十九条第一項, 第百九十九条第三項, 第百九十九条第四項, 第百九十九条第六項, 第百九十九条第七項, 民事訴訟法 第二百一条第一項, 第二百条第一項, 第二百十三条第一項第五号, 第二百十三条第一項第六号, 第二百一条第一項, 第二百九条第一項, 第二百九条第二項, 第二百二条第一項, 第二百二条第二項, 第二百十条第一項, 第二百十条第二項, 第二百十四条第一項, 第二百十四条第二項, 第二百十五条第一項)(根拠条文)
  • 執行官が保全処分や明渡しの催告を公示するために施した公示書その他の標識を損壊した人は、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処されます。売却基準価額の決定に関する審尋の期日に正当な理由なく出頭せず、陳述を拒み、又は虚偽の陳述をした人、現況調査や明渡しの強制執行での執行官の質問や文書の提示の要求に正当な理由なく応じず、又は虚偽の陳述などをした人、買受けの申出の際に暴力団員等に該当しない旨について虚偽の陳述をした人は、6か月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処されます。差押債権者などに対抗できない権原で不動産を占有する人が、正当な理由なく内覧のための立入りを拒み、又は妨げたときは、30万円以下の罰金に処されます。(第二百十二条第一項, 第二百十三条第一項第一号, 第二百十三条第一項第二号, 第二百十三条第一項第三号, 第二百十三条第一項第四号, 第二百十三条第二項, 第六十四条の二第一項)(根拠条文)

他の法令とのつながり

ほかに、収録していない法令を31件、名指しで参照しています。

出典

このページのもとになったもの

  • e-Gov 法令検索民事執行法 — 2026年5月21日施行の条文原典
  • e-Gov 法令検索民事執行法 — 改正履歴原典
  • 法務省 日本法令外国語訳データベース民事執行法 — 法務省の英訳原典
  • 機械翻訳(非公式)
  • 機械翻訳(レビューで訂正・非公式)
  • 本サイトがAIで作成改正法令の英語名
  • 本サイトがAIで作成法令ごとの説明
  • 本サイトがAIで作成法務省の英訳の段落ごとの訂正
  • e-Govの条文から本サイトが集計