国民年金法
国民年金について、誰が被保険者になるのか(日本国内に住所のある20歳以上60歳未満の人、厚生年金保険の被保険者、その被扶養配偶者で20歳以上60歳未満の人)、第1号被保険者が納める保険料、そして老齢・障害・死亡について支給する基礎年金などの給付を定める法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 266
- 施行前の改正
- 6
この法令の内容
- 第1号被保険者は、被保険者である各月について保険料を納めます。納期限は翌月末日です。保険料の額は、法律が定める月額に、毎年度改定される保険料改定率を掛けた額なので、年度ごとに変わります。世帯主は世帯に属する被保険者の保険料を、配偶者の一方は他方の保険料を、連帯して納める義務を負います。第2号被保険者と第3号被保険者は、この法律による保険料を納める必要がありません。基礎年金の給付に要する費用には、厚生年金保険の実施者である政府が毎年度負担し、実施機関たる共済組合等(国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団)が毎年度納付する基礎年金拠出金が充てられます。(第八十七条第二項, 第八十七条第三項, 第八十七条第五項, 第九十一条第一項, 第八十八条第一項, 第八十八条第二項, 第八十八条第三項, 第九十四条の六第一項, 第九十四条の二第一項, 第九十四条の二第二項, 第五条第九項)(根拠条文)
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- 老齢基礎年金は、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせて10年以上ある人に、65歳から支給されます。この10年には合算対象期間も数えられます。合算対象期間には、任意加入の対象だった期間(保険料納付済期間と60歳以上の期間などを除きます)、第2号被保険者だった期間のうち20歳前と60歳以後の期間、昭和60年法律第34号の附則が定めるその他の期間などが含まれます。満額は、法律が定める額を毎年度の改定率で改定した額で、保険料納付済期間が480か月ある人に支給されます。保険料納付済期間には、第2号被保険者・第3号被保険者だった期間も含まれます(ただし第2号被保険者の20歳前と60歳以後の期間を除きます)。それより少ない場合は月数に応じて減額され、保険料免除期間は納付済期間の一部として数えられ、学生納付特例や納付猶予の期間は年金額には反映されません。当分の間、60歳以上65歳未満で任意加入被保険者でない人は、繰り上げて請求することもでき、その場合は政令で定める額が減額されます。厚生年金保険法による繰上げの請求ができる人は、それと同時に請求します。66歳になる前に請求しておらず、65歳の時点でも、65歳から66歳までの間にも一定の他の年金を受ける権利を持たなかった人は、支給を繰り下げることができ、政令で定める額が加算されます。繰下げの申出は、遅くとも75歳に達した日にしたものとみなされます。(第二十六条第一項, 第二十七条第一項, 第二十七条第一項第八号, 第二十七条の二第二項, 第五条第一項, 附則第九条第一項, 附則第八条第四項, 附則第八条第五項, 附則第九条の二第一項, 附則第九条の二第二項, 附則第九条の二第三項, 附則第九条の二第四項, 第二十八条第一項, 第二十八条第二項, 第二十八条第四項, 附則第十四条第三項)(根拠条文)
- 障害基礎年金は、その病気やけがで初めて医師の診療を受けた日(初診日)に被保険者だった人、または被保険者だった人で日本国内に住所があり60歳以上65歳未満だった人が、初診日から1年6か月たった日(それまでに治った日や症状が固定した日があればその日。障害認定日)に、政令で定める障害等級の1級か2級の障害の状態にあるときに支給されます。1級の額は2級の額の100分の125です。ただし、初診日の前日に、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2に満たないときは支給されません。初診日が2036年4月1日より前で、初診日に65歳未満の場合は、初診日の属する月の前々月までの1年間(初診日に被保険者でなかった人は、直近の被保険者期間の月までの1年間)に、保険料納付済期間と保険料免除期間以外の被保険者期間がなければ足ります。初診日に20歳未満だった人は、20歳に達した日(障害認定日がその後ならその日)に障害等級の1級か2級の障害の状態にあれば、これらの保険料の要件なしに支給を受けられます。ただし、前年の所得が政令で定める額を超えるときは全部または2分の1が、日本国内に住所がないときなどは全部が支給停止となります。(第三十条第一項, 第三十条第二項, 第三十三条第二項, 附則第二十条第一項, 第三十条の四第一項, 第三十六条の二第一項, 第三十六条の三第一項)(根拠条文)
- 初診日の要件を満たしていても、障害認定日に障害等級の1級か2級にあたらなかった人は、その後65歳に達する日の前日までにその傷病で1級か2級の障害の状態になったときは、同じ保険料の要件のもとで、その期間内に障害基礎年金を請求できます。後の傷病による障害と前からの障害とを合わせて、65歳に達する日の前日までに初めて1級か2級になった人も同様です。どちらも、請求した月の翌月から支給されます。障害基礎年金は、障害等級の1級か2級にあたらなくなった間は支給停止となります。65歳以上であり、かつ厚生年金保険法(別の法律)の障害等級にあたらないまま3年を過ぎたときは、受給権が消滅します。(第三十条の二第一項, 第三十条の二第二項, 第三十条の二第三項, 第三十条の三第一項, 第三十条の三第三項, 第十八条第一項, 第三十六条第二項, 第三十五条第一項)(根拠条文)
- 遺族基礎年金は、被保険者が死亡したとき、被保険者だった人で日本国内に住所があり60歳以上65歳未満の人が死亡したとき、または保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせて25年以上ある人が死亡したときに支給されます(附則が定める他の期間を加えて25年以上になる場合も含みます)。はじめの2つの場合は、死亡した人について障害基礎年金と同じ保険料の要件があり、死亡日が2036年4月1日より前で65歳未満の場合は、直近1年間の要件で足ります。支給を受けるのは、死亡当時にその人によって生計を維持していた配偶者または子です。配偶者は、要件にあたる子と生計を同じくしていることが必要です。子は、婚姻をしておらず、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、20歳未満で障害等級の1級か2級の障害の状態にあることが必要です。「配偶者」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある人も含まれます。(第三十七条第一項, 第三十七条の二第一項, 第五条第七項, 附則第二十条第二項, 附則第九条第一項)(根拠条文)
- 寡婦年金は、第1号被保険者としての保険料納付済期間と保険料免除期間が合わせて10年以上ある夫が死亡したとき、夫によって生計を維持され、夫との婚姻関係(届出をしていない事実上の婚姻関係を含みます)が10年以上続いた65歳未満の妻に支給されます。ただし、夫が老齢基礎年金や障害基礎年金の支給を受けたことがあるときは支給されません。額は、夫の第1号被保険者としての期間について老齢基礎年金の計算の例により計算した額の4分の3で、60歳から65歳に達するまで支給されます。死亡一時金は、第1号被保険者として保険料を納めた月数(一部免除の月は一定の割合で数えます)が36か月以上ある人が、老齢基礎年金も障害基礎年金も受けないまま死亡したときに、生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹に、この順で支給されます。額は月数に応じて12万円から32万円です。原則として、その死亡で遺族基礎年金を受けられる人がいるときは支給されません。両方を受けられる人は、どちらか一方を選びます。(第四十九条第一項, 第四十九条第三項, 第五十条第一項, 第五十一条第一項, 第五十二条の二第一項, 第五十二条の二第二項, 第五十二条の三第一項, 第五十二条の三第二項, 第五十二条の四第一項, 第五十二条の六第一項)(根拠条文)
- 年金は原則として1つだけが支給されます。この法律による年金給付は、受給権者がこの法律による他の年金給付や、支給事由の異なる厚生年金保険法による年金を受けられる間は、支給停止となります。受給権者は、選んだ年金について支給停止の解除を申請できます。65歳以上の人の老齢基礎年金は遺族厚生年金があっても、障害基礎年金は厚生年金保険法による年金があっても、この規定では支給停止されません。付加年金はこの規定による支給停止の対象外です。(第二十条第一項, 第二十条第二項, 附則第九条の二の四第一項)(根拠条文)
- 施行日(遅くとも2029年6月19日)の前日まで:日本国籍を有しない人で、被保険者でなくなり、第1号被保険者として保険料を納めた月数(一部免除の月は一定の割合で数えます)が6か月以上あり、保険料納付済期間、保険料免除期間と合算対象期間を合わせても老齢基礎年金に必要な10年に満たない人(またはこれに準ずるものとして政令で定める人)は、脱退一時金を請求できます。ただし、日本国内に住所があるとき、障害基礎年金などの政令で定める給付を受ける権利を持ったことがあるとき、最後に被保険者の資格を喪失した日(その日に日本国内に住所があった人は、その後初めて日本国内に住所がなくなった日)から2年を過ぎたときは、請求できません。この規定は、政令で定める日(遅くとも2029年6月19日)まで適用され、その日から次の規定に代わります。(附則第九条の三の二第一項, 附則第九条の三の二第一項第一号, 附則第九条の三の二第一項第二号, 附則第九条の三の二第一項第三号, 附則第九条第一項, 附則第一条第一項第十二号)(根拠条文)
- 施行日(遅くとも2029年6月19日)から:政令で定める日(遅くとも2029年6月19日)から、日本国籍を有しない人で、被保険者でなくなり、第1号被保険者として保険料を納めた月数(一部免除の月は一定の割合で数えます)が6か月以上あり、保険料納付済期間、保険料免除期間と合算対象期間を合わせても老齢基礎年金に必要な10年に満たない人(またはこれに準ずるものとして政令で定める人)は、脱退一時金を請求できます。ただし、日本国内に滞在しているとき、出入国管理及び難民認定法による再入国の許可(許可を受けたものとみなされる場合を含みます)を受けているとき、障害基礎年金などの政令で定める給付を受ける権利を持ったことがあるとき、最後に被保険者の資格を喪失した日(その日に日本国内に滞在していたか再入国の許可を受けていた人は、その後初めてそのどちらにもあたらなくなった日)から2年を過ぎたときは、請求できません。この制限は、その日以後の請求に適用されます。ただし、その日に60歳以上の人の請求には改正前の規定が適用され、再入国の許可を受けていても請求でき、2年は日本国内に住所がなくなった日から数えます。(附則第九条の三の二第一項, 附則第九条の三の二第一項第一号, 附則第九条の三の二第一項第二号, 附則第九条の三の二第一項第三号, 附則第九条の三の二第一項第四号, 附則第九条第一項, 附則第一条第一項第十二号, 附則第八条第一項, 附則第八条第二項)(根拠条文)
- 2026年9月30日まで:脱退一時金の額は、請求の日の前日までに保険料が納付された第1号被保険者としての月のうち直近の月の属する年度の保険料の額の2分の1に、保険料を納めた月数(一部免除の月は一定の割合で数えます)に応じて政令で定める数を掛けた額です。その数は、法律ではなく政令で定められます。脱退一時金を受けると、その額の計算の基礎となった第1号被保険者としての期間は、被保険者でなかったものとみなされます。(附則第九条の三の二第三項, 附則第九条の三の二第四項)(根拠条文)
- 2026年10月1日から:脱退一時金の額は、請求の日の属する月の前月までの第1号被保険者としての保険料納付済期間と一部免除期間に属する月のうち直近の月の属する年度の保険料の額の2分の1に、保険料を納めた月数(一部免除の月は一定の割合で数えます)に応じて政令で定める数を掛けた額です。その数は、法律ではなく政令で定められます。脱退一時金を受けると、その額の計算の基礎となった第1号被保険者としての期間は、被保険者でなかったものとみなされます。(附則第九条の三の二第三項, 附則第九条の三の二第四項)(根拠条文)
目次
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- 第一章 総則第一条〜第六条(8条)
- 第二章 被保険者第七条〜第十四条の五(14条)
- 第三章 給付第十五条〜第七十三条(69条)
- 第一節 通則第十五条〜第二十五条(17条)
- 第二節 老齢基礎年金第二十六条〜第二十九条(8条)
- 第三節 障害基礎年金第三十条〜第三十六条の四(14条)
- 第四節 遺族基礎年金第三十七条〜第四十二条(9条)
- 第五節 付加年金、寡婦年金及び死亡一時金第四十三条〜第五十三条から第六十八条まで(16条)
- 第一款 付加年金第四十三条〜第四十八条(6条)
- 第二款 寡婦年金第四十九条〜第五十二条(4条)
- 第三款 死亡一時金第五十二条の二〜第五十三条から第六十八条まで(6条)
- 第六節 給付の制限第六十九条〜第七十三条(5条)
- 第四章 国民年金事業の円滑な実施を図るための措置第七十四条
- 第五章 積立金の運用第七十五条〜第八十一条から第八十四条まで(7条)
- 第六章 費用第八十五条〜第九十九条から第百条まで(31条)
- 第七章 不服申立て第百一条〜第百一条の二(2条)
- 第八章 雑則第百二条〜第百十条(29条)
- 第九章 罰則第百十一条〜第百十四条(9条)
- 第十章 国民年金基金及び国民年金基金連合会第百十五条〜第百四十八条(96条)
- 第一節 国民年金基金第百十五条〜第百三十七条の三の十六(57条)
- 第一款 通則第百十五条〜第百十八条の二(6条)
- 第二款 設立第百十九条〜第百十九条の五(5条)
- 第三款 管理第百二十条〜第百二十六条(10条)
- 第四款 加入員第百二十七条〜第百二十七条の二(2条)
- 第五款 基金の行う業務第百二十八条〜第百三十三条(8条)
- 第六款 費用の負担第百三十四条〜第百三十四条の二(2条)
- 第七款 解散及び清算第百三十五条〜第百三十七条の二の四(8条)
- 第八款 合併及び分割第百三十七条の三〜第百三十七条の三の十六(16条)
- 第一目 合併第百三十七条の三〜第百三十七条の三の六(6条)
- 第二目 分割第百三十七条の三の七〜第百三十七条の三の十二(6条)
- 第三目 雑則第百三十七条の三の十三〜第百三十七条の三の十六(4条)
- 第二節 国民年金基金連合会第百三十七条の四〜第百三十七条の二十四(26条)
- 第一款 通則第百三十七条の四〜第百三十七条の四の三(3条)
- 第二款 設立第百三十七条の五〜第百三十七条の七(3条)
- 第三款 管理及び会員第百三十七条の八〜第百三十七条の十四(10条)
- 第四款 連合会の行う業務第百三十七条の十五〜第百三十七条の二十一(7条)
- 第五款 解散及び清算第百三十七条の二十二〜第百三十七条の二十四(3条)
- 第三節 雑則第百三十八条〜第百四十二条の二(7条)
- 第四節 罰則第百四十三条〜第百四十八条(6条)
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでまだの改正が6件あります。改正の履歴は下にあります。変更内容まで収録している改正は、改正のページに条文ごとに日本語と英語で示します。
2026年10月1日
4日後
子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律
2026年10月1日
4日後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2027年10月1日
12か月後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
日付未定
施行日は未確定
譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律(令和七年法律第五十六号)の施行の日
2028年4月1日
2年後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2029年6月19日まで
遅くとも3年後
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
公布の日から起算して四年を超えない範囲内において政令で定める日
施行済みの改正 34件
2026年5月25日
このサイトの条文
事業性融資の推進等に関する法律
2026年4月1日
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2025年12月1日
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2025年6月20日
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律
2025年6月6日
譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2025年6月1日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2024年12月2日
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律
2024年10月1日
子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律
2024年6月14日
事業性融資の推進等に関する法律
2024年6月12日
子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律
2024年1月1日
所得税法等の一部を改正する法律
2023年4月1日
年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律
2023年4月1日
所得税法等の一部を改正する法律
2022年6月17日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2022年4月1日
年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律
2021年9月1日
デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律
2021年8月1日
年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律
2021年5月19日
デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律
2021年4月1日
公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律
2021年4月1日
医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律
2021年4月1日
年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律
2021年1月1日
所得税法等の一部を改正する法律
2020年6月5日
年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律
2020年4月1日
民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2020年4月1日
医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律
2020年4月1日
所得税法等の一部を改正する法律
2019年5月22日
医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律
2019年4月1日
公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律
2018年5月25日
厚生年金保険制度及び農林漁業団体職員共済組合制度の統合を図るための農林漁業団体職員共済組合法等を廃止する等の法律の一部を改正する法律
2018年4月1日
公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律
2018年1月1日
所得税法等の一部を改正する等の法律
2017年8月1日
公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律
2017年6月2日
民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2017年4月1日
所得税法等の一部を改正する等の法律
誰に適用されるか
適用される
- 第1号被保険者は、日本国内に住所のある20歳以上60歳未満の人で、第2号被保険者にも第3号被保険者にもあたらない人です。この規定に国籍の要件はありません。20歳に達したとき、日本国内に住所を持ったとき、適用除外にあたらなくなったときに資格を取得します。死亡したとき、日本国内に住所がなくなったとき(その翌日)、60歳に達したとき、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けられるようになったときに資格を喪失します(そのときに第2号被保険者や第3号被保険者にあたる場合を除きます)。資格の取得・喪失、種別の変更、氏名・住所の変更は、市町村長に届け出なければなりません。住民基本台帳法による転入などの届出は、その法律による付記がされたときは、この届出があったものとみなされます。(第七条第一項第一号, 第八条第一項, 第九条第一項, 第九条第一項第四号, 第十二条第一項, 第十二条第三項)(根拠条文)
- 第2号被保険者は、厚生年金保険の被保険者です(厚生年金保険は別の法律が定めています)。年齢の範囲はありませんが、当分の間、65歳以上の人は、厚生年金保険法の規定により政令で定める給付を受ける権利を持たない人に限られます。(第七条第一項第二号, 附則第三条第一項)(根拠条文)
続き
- 第3号被保険者は、第2号被保険者の配偶者で、主として第2号被保険者の収入により生計を維持している20歳以上60歳未満の人です(その認定の基準は政令で定めます)。日本国内に住所があるか、外国で留学する学生など、日本国内に生活の基礎があると厚生労働省令で認められる人に限られます。資格の取得などは厚生労働大臣に届け出ます。原則として、配偶者を使用する事業主や共済組合などを経由します。届出が遅れた場合、届出の月の前々月までの2年間より前の期間は保険料納付済期間に算入されません。ただし、遅れたことにやむを得ない事由があると認められ、その旨を届け出たときは算入されます。(第七条第一項第三号, 第七条第二項, 第十二条第五項, 第十二条第六項, 附則第七条の三第一項, 附則第七条の三第二項, 附則第七条の三第三項)(根拠条文)
- 第2号被保険者・第3号被保険者でない人のうち、次の人は、厚生労働大臣に申し出て任意加入被保険者になることができます。厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けられる日本国内に住所のある20歳以上60歳未満の人、日本国内に住所のある60歳以上65歳未満の人(どちらも厚生労働省令で定める適用除外者を除きます)、日本国外に住む20歳以上65歳未満の日本国籍を有する人(または政令で定める人)です。日本国内に住所のある人は、申出と同時に、口座振替納付を希望する旨か、口座振替納付によらない正当な事由として厚生労働省令で定める場合にあたる旨を申し出なければなりません。被保険者として保険料を納める義務がありますが、第88条の2から第90条の3までの免除などの規定は適用されません。いつでも申し出て資格を喪失できるほか、65歳に達したとき、保険料の納付済期間などの月数が480か月に達したときなどに資格を喪失します。日本国内に住所のある人は保険料を滞納して督促状の期限までに納めないとき、日本国外に住む人は滞納したまま2年たったときにも、資格を喪失します。(附則第五条第一項, 附則第五条第二項, 附則第五条第四項, 附則第五条第五項, 附則第五条第六項第四号, 附則第五条第七項, 附則第五条第八項第四号, 附則第五条第十項, 第八十八条第一項)(根拠条文)
- 世帯主は世帯に属する被保険者の保険料を、配偶者の一方は被保険者である他方の保険料を、連帯して納める義務を負います。世帯主は、被保険者に代わって届出をすることができます。戸籍法による死亡の届出義務者は、被保険者や受給権者が死亡したとき、その旨を届け出なければなりません。ただし、戸籍法による死亡の届出をした場合で、厚生労働省令で定める場合は除かれます。(第八十八条第二項, 第八十八条第三項, 第十二条第二項, 第百五条第四項)(根拠条文)
- 国民年金基金は法人で、第1号被保険者が申し出て加入員になることができます。ただし、保険料の免除を受けている人、農業者年金の被保険者、他の基金の加入員は除かれます。日本国外に住む任意加入被保険者や60歳以上65歳未満の任意加入被保険者も加入できます。加入員は掛金を納め、基金から年金を受け、加入員が死亡したときは一時金が支給されます。法律は、基金と国民年金基金連合会の設立や運営を定め、厚生労働大臣の監督の下に置いています。(第百十五条第一項, 第百十六条第一項, 第百十七条第一項, 第百二十七条第一項, 第百二十八条第一項, 第百三十四条第一項, 第百三十七条の四第一項, 第百四十二条第一項, 附則第五条第十一項)(根拠条文)
特例と適用除外(8)
- 障害基礎年金など政令で定める障害の給付の受給権者(障害等級にあたらなくなって長くたった人など、政令で定める人を除きます)、生活保護法による生活扶助などを受ける人、厚生労働省令で定める施設に入所している人は、その状態になった月の前月から、その状態でなくなる月までの保険料を納める必要がありません。これらの月は保険料全額免除期間になりますが、本人が申し出て保険料を納めることもできます。(第八十九条第一項, 第八十九条第二項, 第五条第三項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣は、申請に基づき、大臣が指定する期間の保険料の納付を不要とすること(全額免除)ができます。本人と世帯主と配偶者のそれぞれが、前年の所得が扶養親族等の数に応じて政令で定める額以下であること、天災など厚生労働省令で定める事由で保険料の納付が著しく困難であることなど、この条に定める要件のいずれかにあたることが必要です。学生等である期間や学生等であった期間は対象外で、学生は学生納付特例によります。この全額免除のほか、第89条による免除、一部免除(残りの額を納めた場合に限ります)、学生納付特例、納付猶予で免除された保険料は、老齢基礎年金の受給権者でない人であれば、厚生労働大臣の承認を受けて、承認の月の前10年以内の分を後から納めること(追納)ができます。その際は、政令で定める額が加算されます。(第九十条第一項, 第九十四条第一項, 第九十四条第三項, 附則第十四条第三項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣は、同じような申請と要件に基づき、保険料の4分の3、半額、4分の1の納付を不要とすることもできます。それぞれの所得の基準は政令で定めます。これらの月は、残りの額を納めた場合に限り、保険料の一部免除期間になります。(第九十条の二第一項, 第九十条の二第二項, 第九十条の二第三項, 第五条第四項, 第五条第五項, 第五条第六項)(根拠条文)
- 高等学校や大学など政令で定める学校の学生等が、本人の前年の所得が政令で定める額以下であるときなどに申請すると、厚生労働大臣は、学生である期間の保険料の納付を不要とすることができます(学生納付特例)。世帯主や配偶者についての要件はありません。これらの月は年金を受けるための期間には数えられますが、追納しない限り老齢基礎年金の額には反映されません。(第九十条の三第一項, 第百九条の二の二第一項, 第五条第三項, 第二十六条第一項, 第二十七条第一項第八号, 第九十四条第一項)(根拠条文)
- 2035年6月までの間、学生でない50歳未満の第1号被保険者が、本人と配偶者について、前年の所得が政令で定める額以下であることなどの要件にあたるときに申請すると、厚生労働大臣は保険料の納付を不要とすることができます(納付猶予)。世帯主の所得は問われません。これらの月は学生納付特例の月と同じに扱われ、年金を受けるための期間には数えられますが、追納しない限り年金額には反映されません。この制度は、この法律を改正した平成16年法律第104号と平成26年法律第64号の附則に定められています。(附則第十九条第二項, 附則第十九条第四項, 附則第十四条第一項, 附則第十四条第三項, 附則第十五条第一項)(根拠条文)
- 被保険者は、出産予定月の前月(多胎妊娠の場合は3か月前)から出産予定月の翌々月までの保険料を納める必要がありません。これらの月は保険料納付済期間になります。(第八十八条の二第一項, 第五条第一項)(根拠条文)
- 2026年10月1日から:出産による免除を受けた被保険者が、その子を養育する場合は、出産予定日から3か月を経過した日の属する月から、12か月を経過した日の属する月の前月までの保険料を納める必要がありません。それ以外の被保険者が子(特別養子縁組の成立を家庭裁判所に請求して監護している子や、養子縁組里親として委託されている児童などを含みます)を養育する場合は、養育することになった日の属する月から、子の1歳の誕生日の属する月の前月までの保険料を納める必要がありません。どちらも、子を養育しなくなったときなどはその時点で終わり、これらの月は保険料納付済期間になります。この規定は、2026年10月以後の月の保険料に適用されます。(第八十八条の三第一項, 第八十八条の三第二項, 第五条第一項, 附則第十条第一項)(根拠条文)
- 老齢基礎年金を繰り上げて受給している人には、60歳以上65歳未満の元被保険者としての障害基礎年金、後から障害等級の1級や2級にあたるようになった場合の障害基礎年金などの規定、寡婦年金、任意加入の規定が適用されません。(附則第九条の二の三第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(8)
- 国民年金事業は政府が管掌します。給付を受ける権利は、受給権者の請求に基づいて厚生労働大臣が裁定し、厚生労働大臣は国民年金原簿を備えて記録します。届出・請求・申請の受理や保険料の徴収などの事務の多くは、日本年金機構が行います。被保険者または被保険者だった人は、自分の資格の取得・喪失、種別の変更、保険料の納付状況などの記録が事実でない、または記録されていないと思うときは、厚生労働大臣に国民年金原簿の訂正を請求できます。厚生労働大臣は、社会保障審議会に諮問したうえで訂正するかどうかを決定します。(第三条第一項, 第十六条第一項, 第十四条第一項, 第百九条の四第一項, 第百九条の十第一項, 第十四条の二第一項, 第十四条の四第一項, 第十四条の四第二項, 第十四条の四第三項)(根拠条文)
- 保険料などの徴収金が納められないとき、厚生労働大臣は、督促状を発してから10日以上たった日を期限として督促できます。期限までに納められないときは、国税滞納処分の例によって処分するか、滞納者の居住地や財産の所在地の市町村に処分を請求できます。延滞金は、納期限の翌日から年14.6パーセント(保険料の督促では、納期限の翌日から3か月を経過する日までは年7.3パーセント)の割合でかかります。ただし、徴収金額が500円未満のとき、滞納にやむを得ない事情があるとき、督促状の期限までに完納したときは、延滞金はかかりません。附則により、当分の間、各年の延滞税特例基準割合(別の法律である租税特別措置法に定めるもの)が年7.3パーセントに満たない年は、年14.6パーセントの割合はその割合に年7.3パーセントを加えた割合に、年7.3パーセントの割合はその割合に年1パーセントを加えた割合(年7.3パーセントが上限)になります。(第九十六条第一項, 第九十六条第二項, 第九十六条第三項, 第九十六条第四項, 第九十七条第一項, 第九十七条第四項, 附則第九条の二の五第一項)(根拠条文)
- 保険料などの徴収金を徴収し、またはその還付を受ける権利と、死亡一時金を受ける権利は、行使できる時から2年で時効により消滅します。督促があると、この時効は新たに進行し直します(時効の更新)。年金給付を受ける権利は、支給すべき事由が生じた日から5年で、支払期月ごとの支給を受ける権利は、その支払期月の翌月の初日から5年で、時効により消滅します。年金給付を受ける権利の時効は、その年金給付が全額について支給停止されている間は進行しません。(第百二条第一項, 第百二条第二項, 第百二条第四項, 第百二条第五項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣は、被保険者の資格や保険料に関する処分に関し必要があると認めるときは、被保険者に対し、本人や配偶者・世帯主の資産や収入の状況に関する書類などの提出を命じ、職員に質問させることができます。また、官公署に資料の提供を求め、銀行や雇用主などの関係人に報告を求めることができます。受給権者に対しては、書類などの提出を命じ、職員に質問させることができます。障害基礎年金の受給権者や、障害の状態にあることで遺族基礎年金を受け、または年金額が加算されている子には、指定する医師の診断を受けるよう命じることもできます。受給権者やその世帯主など世帯に属する人は、厚生労働省令で定める事項を届け出る義務も負います。正当な理由なくこうした命令や質問、診断に従わないときは年金給付の全部または一部の支給を停止でき、正当な理由なく届出や書類の提出をしないときは支払を一時差し止めることができます。(第百六条第一項, 第百八条第一項, 第百八条第二項, 第百七条第一項, 第百七条第二項, 第百五条第三項, 第七十二条第一項, 第七十三条第一項)(根拠条文)
- 偽りその他不正の手段で給付(脱退一時金を含みます)を受けた人からは、厚生労働大臣が受給額に相当する金額の全部または一部を徴収できます。また、偽りその他不正な手段で給付を受けた人は、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処せられます。ただし、同じ行為が刑法で罰せられる場合は、刑法によって処罰されます。故意に生じさせた障害については、障害基礎年金は支給されません。被保険者などを故意に死亡させた人には、その死亡による遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金は支給されません。故意の犯罪行為や重大な過失、正当な理由なく療養に関する指示に従わないことで障害や死亡を生じさせたときは、給付の全部または一部を行わないことができます。(第二十三条第一項, 第百十一条第一項, 附則第九条の三の二第七項, 第六十九条第一項, 第七十条第一項, 第七十一条第一項)(根拠条文)
- 資格の取得・喪失、種別の変更、氏名・住所の変更について虚偽の届出をした被保険者、被保険者に代わって虚偽の届出をした世帯主、資産や収入の状況に関する書類の提出命令に従わなかったり質問に答えなかったり虚偽の答えをしたりした被保険者は、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金に処せられます。これらの届出をしなかった被保険者は、世帯主が届け出た場合を除き、30万円以下の罰金に処せられます。そのほかに被保険者に義務づけられた届出をしなかったり虚偽の届出をしたりしたとき、死亡の届出をしなかったときは、10万円以下の過料に処せられます。(第百十二条第一項, 第百十三条第一項, 第百十四条第一項)(根拠条文)
- 給付を受ける権利は、譲り渡したり、担保に供したり、差し押さえたりすることができません。ただし、老齢基礎年金と付加年金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含みます)で差し押さえる場合は除きます。給付として受けたお金には、老齢基礎年金と付加年金を除き、租税その他の公課をかけることができません。(第二十四条第一項, 第二十五条第一項)(根拠条文)
- 被保険者の資格に関する処分、給付に関する処分、保険料などの徴収金に関する処分に不服がある人は、社会保険審査官に審査請求をし、その決定に不服があれば社会保険審査会に再審査請求をすることができます。審査請求から2か月以内に決定がないときは、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができます。資格に関する処分や給付に関する処分の取消しの訴えは、社会保険審査官の決定を経た後でなければ提起できません。脱退一時金に関する処分への不服は、直接、社会保険審査会に審査請求します。国民年金原簿の訂正の請求に対する決定は、この手続の対象外です。(第百一条第一項, 第百一条第二項, 第百一条の二第一項, 附則第九条の三の二第五項, 附則第九条の三の二第六項)(根拠条文)