人事訴訟法
離婚、婚姻や養子縁組の効力、親子関係など、身分関係をめぐる訴訟について、家庭裁判所が民事訴訟法の特例によって審理する手続と、婚姻が終わるときの子の監護や財産についての定めを置いた法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 56
- 施行前の改正
- 2
この法令の内容
- 人事に関する訴えとは、身分関係の形成や存否の確認を目的とする訴えのことです。離婚の訴え、婚姻・協議上の離婚・養子縁組・協議上の離縁の無効や取消しの訴え、嫡出否認の訴え、認知の訴え、認知の無効や取消しの訴え、民法第773条により裁判所が父を定めることを目的とする訴え(重婚の禁止に違反して婚姻した女性が出産し、嫡出の推定で父を定められない場合のもの)、離縁の訴え、婚姻関係・実親子関係・養親子関係の存否の確認の訴えなどがこれに当たります。これらの訴えは家庭裁判所だけが扱います。管轄するのは、身分関係の当事者が普通裁判籍を持つ地、またはその人が死亡した時に持っていた地の家庭裁判所です。普通裁判籍は、民事訴訟法により住所で決まり、日本国内に住所がないか知れないときは居所、居所もないか知れないときは最後の住所で決まります。これで管轄裁判所が決まらないときは、最高裁判所規則で定める地の家庭裁判所が管轄します。訴えの原因となった事実によって生じた損害の賠償の請求も、同じ訴えで家庭裁判所に申し立てることができます。(第二条第一項, 第二条第一項第一号, 第二条第一項第二号, 第二条第一項第三号, 第四条第一項, 第四条第二項, 第十七条第一項, 民事訴訟法 第四条第二項, 民法 第七百七十三条第一項)(根拠条文)
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- 人事に関する訴えは、第3条の2に掲げるいずれかの場合に、日本の裁判所に提起できます。たとえば、訴えられる当事者の住所(住所がないか知れないときは居所)が日本国内にあるとき、身分関係の当事者の双方が日本の国籍を持つとき(死亡の時に持っていたときを含みます)です。日本国内に住所がある当事者が訴える場合は、当事者が最後の共通の住所を日本国内に持っていたときも当たります。相手方が行方不明であるときや、相手方の住所がある国でされた同じ身分関係についての確定判決が日本で効力を持たないときなど、日本の裁判所で審理することが当事者の間の衡平や適正で迅速な審理につながる特別の事情があるときも同じです。日本の裁判所が婚姻の取消しや離婚の訴えについて管轄権を持つときは、子の監護に関する処分、親権行使者の指定、親権者の指定の裁判についても管轄権を持ちます。財産の分与に関する処分については、家事事件手続法の定める場合に管轄権を持ちます。日本の裁判所が管轄権を持つ場合でも、事案の性質、応訴による被告の負担の程度、証拠の所在地、当事者の間の成年に達しない子の利益などを考えて、日本で審理すると当事者の間の衡平を害し、または適正で迅速な審理の実現を妨げる特別の事情があると認めるときは、裁判所は訴えの全部または一部を却下できます。(第三条の二第一項, 第三条の二第一項第一号, 第三条の二第一項第五号, 第三条の二第一項第六号, 第三条の二第一項第七号, 第三条の四第一項, 第三条の四第二項, 第三条の五第一項)(根拠条文)
- 人事訴訟では、裁判所は、当事者が主張しない事実をしん酌し、職権で証拠調べをすることができます。その場合、裁判所はその事実と証拠調べの結果について当事者の意見を聴かなければなりません。裁判所で当事者が自白した事実は証明することを要しないとする民事訴訟法の定め(自白した事実に関する部分)や、相手方の主張した事実を争わない当事者はその事実を自白したものとみなすとする定めは、適用されません。当事者本人が尋問に正当な理由なく出頭しなかったり陳述を拒んだりした場合や、文書提出命令に従わなかった場合に、相手方の主張を真実と認めることができるとする定めも、適用されません。時機に後れた攻撃防御方法などの却下や、当事者がの期日に出頭しなかった場合の終局判決の定めも、適用されません。(第二十条第一項, 第十九条第一項, 民事訴訟法 第百五十九条第一項, 民事訴訟法 第百七十九条第一項, 民事訴訟法 第二百八条第一項, 民事訴訟法 第二百二十四条第一項, 民事訴訟法 第百五十七条第一項, 民事訴訟法 第百五十七条の二第一項, 民事訴訟法 第二百四十四条第一項)(根拠条文)
- 人事訴訟では、民事訴訟法の制限にかかわらず、第一審または控訴審の口頭弁論が終わるまで、原告は請求や請求の原因を変更でき、被告は反訴を起こすことができます。ただし、変更後の請求や反訴の請求について日本の裁判所が管轄権を持たない場合は、同じ身分関係についての請求に限られます。反訴については、人事訴訟の請求の原因である事実によって生じた損害の賠償を求める請求も、その人事訴訟が既に日本の裁判所に係属しているときは起こすことができます。人事訴訟の確定判決は、当事者だけでなく第三者に対しても効力を持ちます。判決が確定した後は、原告は、その訴訟で請求や請求の原因を変更すれば主張できた事実に基づいて、同じ身分関係についての人事に関する訴えを起こすことはできません。被告も、その訴訟で反訴を起こせば主張できた事実に基づいて、同じ身分関係についての人事に関する訴えを起こすことはできません。ただし、訴えを不適法として却下した判決は、この制限の対象外です。(第十八条第一項, 第十八条第二項, 第十八条第三項, 第十八条第三項第一号, 第十八条第三項第二号, 第二十四条第一項, 第二十五条第一項, 第二十五条第二項)(根拠条文)
- 夫婦の一方が他の一方に対して起こした婚姻の取消しや離婚の訴えで、請求を認める判決をするとき、裁判所は、申立てがあれば、その判決の中で附帯処分についての裁判をしなければなりません。附帯処分とは、子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分、財産の分与に関する処分、婚姻の取消しや離婚に伴って親権を行う必要がある事項について民法第824条の2第3項により単独で親権を行使する親権行使者の指定、厚生年金保険法第78条の2第2項による按分割合の処分のことです。この判決や、その判決の中で父母の双方または一方を親権者と定める裁判(民法第819条第2項。婚姻の取消しでは同法第749条で準用されます)をするときは、裁判所は、子の引渡しや金銭の支払その他の財産上の給付などを当事者に命ずることができます。訴訟の途中で、和解などにより判決によらずに婚姻が終わった場合でも、すでに附帯処分の申立てがされていて、その事項が婚姻の終了の際に定められていないときは、裁判所はその附帯処分について審理し、裁判をしなければなりません。(第三十二条第一項, 第三十二条第二項, 第三十二条第三項, 第三十六条第一項, 民法 第八百二十四条の二第三項, 民法 第八百十九条第二項, 民法 第七百四十九条第一項, 厚生年金保険法 第七十八条の二第二項)(根拠条文)
- 人事訴訟の目的については、和解の調書の効力や請求の放棄・認諾についての民事訴訟法の規定は適用されません。ただし、離婚の訴えと離縁の訴えでは、離婚や離縁をする和解、請求の放棄や認諾について、これらの規定が適用され、その調書は確定判決と同一の効力を持ちます。もっとも、認諾の書面を出して期日に出頭しない被告が認諾したものとみなす定めは適用されず、認諾は期日にしなければなりません。また、離婚の訴えで請求を認諾できるのは、附帯処分や親権者の指定についての裁判をする必要がない場合に限られます。この和解は、和解条項案を書面で受諾する方法や、当事者の共同の申立てにより裁判所が和解条項を定める方法では、成立させることができません。和解の期日や弁論準備手続の期日に出頭せず、音声の送受信による方法で手続に参加した当事者は、その期日に和解や請求の認諾をすることができません。ただし、その期日の手続が映像と音声の送受信による方法で行われた場合は、この限りではありません。(第十九条第二項, 第三十七条第一項, 第三十七条第三項, 第三十七条第四項, 第四十六条第一項, 民事訴訟法 第二百六十六条第二項, 民事訴訟法 第二百六十七条第一項)(根拠条文)
目次
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- 第一章 総則第一条〜第三十条(37条)
- 第一節 通則第一条〜第三条(3条)
- 第二節 裁判所第三条の二〜第十一条(12条)
- 第一款 日本の裁判所の管轄権第三条の二〜第三条の五(4条)
- 第二款 管轄第四条〜第八条(5条)
- 第三款 参与員第九条〜第十一条(3条)
- 第三節 当事者第十二条〜第十五条(4条)
- 第四節 訴訟費用第十六条
- 第五節 訴訟手続第十六条の二〜第二十七条(14条)
- 第六節 補則第二十八条〜第三十条(3条)
- 第二章 婚姻関係訴訟の特例第三十一条〜第四十条(13条)
- 第一節 管轄第三十一条
- 第二節 附帯処分等第三十二条〜第三十六条(8条)
- 第三節 和解並びに請求の放棄及び認諾第三十七条
- 第四節 履行の確保第三十八条〜第四十条(3条)
- 第三章 実親子関係訴訟の特例第四十一条〜第四十五条(5条)
- 第四章 養子縁組関係訴訟の特例第四十六条
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでの改正が2件あります。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
2028年6月13日まで
遅くとも2年後
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
公布の日から起算して五年を超えない範囲内において政令で定める日
日付未定
施行日は未確定
民法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)の施行の日
施行済みの改正 16件
2026年6月24日
このサイトの条文
民法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2026年5月21日
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
2026年5月21日
民事訴訟法等の一部を改正する法律
2026年4月1日
民法等の一部を改正する法律
2025年10月1日
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
2025年6月1日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2025年3月1日
民事訴訟法等の一部を改正する法律
2024年5月24日
民法等の一部を改正する法律
2024年4月1日
民法等の一部を改正する法律
2023年6月14日
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
誰に適用されるか
適用される
- 人事に関する訴えを起こす人と、訴えられる人。特別の定めがある場合を除き、身分関係の当事者の一方が訴えるときは他の一方を被告にします。当事者以外の人が訴えるときは当事者の双方を被告にし、そのうち一方が死亡した後は、他の一方を被告にします。(第十二条第一項, 第十二条第二項)(根拠条文)
- 夫婦の間の離婚や婚姻の取消しの訴訟の当事者である夫婦。子の監護、財産の分与、年金の按分割合、裁判で定められた義務の履行の確保についてのこの法律の定めが適用されます。子の監護や親権者などを定める裁判の前には、15歳以上の子の陳述が聴かれます。(第三十一条第一項, 第三十二条第一項, 第三十二条第四項, 第三十八条第一項, 第三十九条第一項)(根拠条文)
続き
- 訴訟の結果によって相続権を害される第三者(利害関係人)。を被告とする人事訴訟で必要があると認めるときは、裁判所は、当事者と利害関係人の意見を聴いたうえで、決定により、被告を補助させるために利害関係人を訴訟に参加させることができます。(第十五条第一項, 第十五条第二項)(根拠条文)
- 最高裁判所規則で定める利害関係人。父の死亡後に認知の訴えが起こされた場合の、その父の子などがこれに当たり、訴訟記録上その氏名と住所または居所がわかっていれば、裁判所は訴訟が係属したことを通知します。(第二十八条第一項)(根拠条文)
- 死亡した父の親族。父が子の出生前に死亡したときや、民法第777条・第778条に定める期間内に嫡出否認の訴えを起こさずに死亡したときは、その子のために相続権を害される人その他の父の3親等内の血族が、父の死亡の日から1年以内に限り、嫡出否認の訴えを起こすことができます。父が訴えを起こした後に死亡したときは、これらの人が父の死亡の日から6か月以内に訴訟を受け継ぐことができます。民法に置かれた令和4年法律第102号の附則により、このうち前者の定めは、同法の施行日以後に生まれる子について適用されます。(第四十一条第一項, 第四十一条第二項, 民法 附則第四条第一項)(根拠条文)
- 親子関係の訴えを起こし、または受け継ぐことができるそのほかの人。子が民法の定める期間内に認知の無効の訴えを起こさずに死亡したときは、子の直系卑属やその法定代理人が、子の死亡の日から1年以内に認知の無効の訴えを起こすことができ、子が訴えた後に死亡したときは、6か月以内に訴訟を受け継ぐことができます。認知の訴えは父または母を被告とし、その人が死亡した後は検察官を被告とします。子が認知の訴えを起こした後に死亡したときは、子の直系卑属やその法定代理人が、民法第787条ただし書の期間が経過した後、子の死亡の日から6か月以内に訴訟を受け継ぐことができます。民法第773条により父を定めることを目的とする訴えは、子、母、母の前婚の配偶者、後婚の配偶者が起こすことができ、被告は第45条第2項が定める人で、その人が死亡した後は検察官です。(第四十三条第二項, 第四十三条第三項, 第四十四条第一項, 第四十四条第三項, 第四十五条第一項, 第四十五条第二項)(根拠条文)
特例と適用除外(6)
- 行為能力の制限を受けた人(未成年者など)も、人事訴訟では自分で訴訟行為をすることができます。法定代理人によることや同意を要求し、または行為を取り消せるとする民法と民事訴訟法の規定は、人事訴訟の訴訟行為には適用されないからです。必要があると認めるときは、裁判長は、申立てにより、または申立てがなくても、弁護士をに選任することができます。その弁護士に支払う報酬の額は、裁判所が相当と認める額です。(第十三条第一項, 第十三条第二項, 第十三条第三項, 第十三条第四項, 民法 第五条第一項, 民事訴訟法 第三十一条第一項)(根拠条文)
- 人事訴訟の係属中に原告が死亡したときは、特別の定めがある場合を除き、訴訟は当然に終了します。離婚、嫡出否認(父を被告とする場合を除きます)、離縁を目的とする人事訴訟の係属中に被告が死亡したときは、を被告として続けるのではなく、訴訟は当然に終了します。(第二十七条第一項, 第二十七条第二項)(根拠条文)
- 民法第732条(重婚の禁止)に違反したことを理由とする婚姻の取消しの請求を棄却した確定判決は、前婚の配偶者がその訴訟に参加したときに限り、前婚の配偶者に対して効力を持ちます。(第二十四条第二項, 民法 第七百三十二条第一項)(根拠条文)
- 人事訴訟がその家庭裁判所の管轄に属しない場合でも、家事事件手続法により申し立てられた同じ事件の調停がその家庭裁判所に係属していたときは、調停の経過や当事者の意見などから特に必要があると認めれば、家庭裁判所は自らその人事訴訟の全部または一部を審理し裁判することができます。婚姻の取消しや離婚の訴えで、夫婦の間に成年に達しない子がいる場合、家庭裁判所は、このことや他の裁判所への移送を判断するときに、その子の住所または居所を考慮しなければなりません。(第六条第一項, 第七条第一項, 第三十一条第一項)(根拠条文)
- 人事に関する訴えの原告や被告となるべき人が成年被後見人であるときは、その成年後見人が本人のために訴え、または訴えられることができます。成年後見人自身が訴訟の相手方となるときは、成年後見監督人がこれを行います。民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)の施行の日の前日までの定めです。(第十四条第一項, 第十四条第二項)(根拠条文)
- 民法等の一部を改正する法律(令和8年法律第45号)の施行の日からは、次のとおりです。人事に関する訴えの原告や被告となるべき人が特定補助人を付する処分の審判を受けた人であるときは、その特定補助人が本人のために訴え、または訴えられることができます。特定補助人自身が訴訟の相手方となるときは、補助監督人がこれを行います。同法の附則によりなお従前の例によるとされる成年被後見人、成年後見人、成年後見監督人については、この条のこれまでの定めによります。民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)の施行の日からの定めです。(第十四条第一項, 第十四条第二項, 附則第一条第一項, 附則第二条第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(9)
- 家庭裁判所は、必要があると認めるときは、参与員を審理や和解の試みに立ち会わせて、事件について意見を聴くことができます。参与員は、家庭裁判所が毎年あらかじめ選任した人の中から、事件ごとに指定されます。参与員や参与員であった人が、正当な理由なく職務上知った人の秘密を漏らしたときは、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処せられます。(第九条第一項, 第九条第二項, 第九条第三項, 第十一条第一項)(根拠条文)
- 裁判所は、当事者本人を尋問する場合、その当事者に期日に出頭するよう命ずることができます。出頭を命じられた当事者が正当な理由なく出頭しないときは、証人の不出頭についての民事訴訟法の規定が準用されます。それにより生じた訴訟費用の負担と10万円以下の過料、10万円以下の罰金または拘留、さらに勾引の対象となります。(第二十一条第一項, 第二十一条第二項, 民事訴訟法 第百九十二条第一項, 民事訴訟法 第百九十三条第一項, 民事訴訟法 第百九十四条第一項)(根拠条文)
- 当事者本人、法定代理人や証人が、その人事訴訟の身分関係の基礎となる事項で、自分の私生活上の重大な秘密に関わるものについて尋問を受ける場合があります。公開の法廷で陳述すると社会生活に著しい支障が生じることが明らかなため十分に陳述できず、その陳述がなければほかの証拠だけでは適正な裁判ができないと認めるときは、裁判所は、裁判官の全員一致により、決定でその事項の尋問を公開しないで行うことができます。その決定の前に当事者や証人の意見を聴かなければならず、公衆を退廷させる前に、その旨を理由とともに言い渡さなければなりません。(第二十二条第一項, 第二十二条第二項, 第二十二条第三項)(根拠条文)
- 被告とすべき人が死亡して、ほかに被告とすべき人がいないときは、が被告になります。訴訟の途中で被告がみな死亡したときも、検察官を被告として訴訟を続けます。ただし、離婚、嫡出否認(父を被告とする場合を除きます)、離縁の訴訟は、そのとき終了します。裁判所は、必要があると認めるときは、検察官を期日に立ち会わせて意見を述べさせることができ、立ち会った検察官は事実を主張し、証拠の申出をすることができます。検察官が負担すべき訴訟費用は、国庫が負担します。(第十二条第三項, 第二十六条第二項, 第二十七条第二項, 第二十三条第一項, 第二十三条第二項, 第十六条第一項)(根拠条文)
- 附帯処分や親権者の指定の裁判をするにあたって、裁判所は事実の調査をすることができ、家庭裁判所調査官に事実の調査をさせることもできます。家庭裁判所調査官は、調査の結果を書面か口頭で裁判所に報告します。その報告には意見を付けることができます。事実の調査の手続は公開されませんが、裁判所は相当と認める人の傍聴を許すことができます。子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分(子の監護に要する費用の分担に関するものを除きます)が申し立てられている場合、子の心身の状態からみて相当でない事情がなく、事実の調査のため必要があると認めるときは、裁判所は、当事者に子との交流の試行的実施を促すことができます。そのとき裁判所は、交流の方法、日時と場所、家庭裁判所調査官などの立会いの有無を定め、子の心身に有害な影響を及ぼす言動の禁止などの条件を付けることができ、結果の報告を求めることができます。子の監護に関する処分、親権行使者の指定、親権者の指定の裁判をするときは、子が15歳以上であれば、その子の陳述を聴かなければなりません。(第三十三条第一項, 第三十三条第五項, 第三十四条第一項, 第三十四条第三項, 第三十四条第四項, 第三十四条の四第一項, 第三十四条の四第二項, 第三十四条の四第三項, 第三十二条第四項)(根拠条文)
- 子の監護に要する費用の分担に関する処分や財産の分与に関する処分が申し立てられている場合、裁判所は、必要があると認めるときは、申立てによりまたは職権で、当事者に対し、収入と資産の状況や財産の状況に関する情報を開示するよう命ずることができます。命じられた当事者が正当な理由なく情報を開示しないとき、または虚偽の情報を開示したときは、裁判所は決定で10万円以下の過料に処します。(第三十四条の三第一項, 第三十四条の三第二項, 第三十四条の三第三項)(根拠条文)
- 附帯処分の裁判や、子の引渡し・金銭の支払などを命ずる裁判で定められた義務について、家庭裁判所は、権利者の申出があるときは、義務の履行状況を調べ、義務者に履行を勧告することができます(履行勧告)。家庭裁判所調査官にこれをさせることもできます。裁判で支払を命じられた金銭その他の財産上の給付の義務の履行を怠った人がいるときは、家庭裁判所は、相当と認めれば、権利者の申立てにより、義務者の陳述を聴いたうえで、相当の期限を定めて、それまでに怠った義務の履行を命ずることができます(履行命令)。命じられた人が正当な理由なく従わないときは、10万円以下の過料に処せられ、この決定には即時抗告ができます。婚姻の取消しや離婚の訴訟の和解で定められた同じ種類の義務にも、これらの定めが準用されます。(第三十八条第一項, 第三十八条第三項, 第三十八条第四項, 第三十九条第一項, 第三十九条第二項, 第三十九条第三項, 第三十九条第四項, 第三十九条第五項)(根拠条文)
- 訴訟記録のうち事実の調査に関する部分(事実調査部分)の閲覧や謄写などは、裁判所の許可があるときに限ってできます。当事者から許可の申立てがあれば、裁判所は許可しなければなりません。ただし、当事者の間の成年に達しない子の利益を害するおそれ、当事者や第三者の私生活や業務の平穏を害するおそれ、私生活上の重大な秘密が明らかになって社会生活に著しい支障が生じたり名誉が著しく害されたりするおそれがある部分は、相当と認めるときに限って許可します。利害関係を疎明した第三者には、相当と認めるときに許可することができます。当事者の申立てを却下した裁判には即時抗告ができますが、第三者の申立てを却下した裁判には不服を申し立てることができません。施行日(遅くとも2028年6月13日)の前日までの定めです。(第三十五条第一項, 第三十五条第二項, 第三十五条第三項, 第三十五条第四項, 第三十五条第七項)(根拠条文)
- 政令で定める日(遅くとも2028年6月13日)からは、次のとおりです。訴訟記録のうち事実の調査に関する部分(事実調査部分)の閲覧などは、裁判所の許可があるときに限ってできます。ただし、当事者は、自分が提出した書面等や、自分が電子情報処理組織を使ってファイルに記録した事項、それらを裁判所書記官がファイルに記録したものや書面に出力したものなどについては、許可を得ずに裁判所書記官に閲覧などを請求できます。そのほかの部分について当事者から許可の申立てがあれば、裁判所は許可しなければなりません。ただし、当事者の間の成年に達しない子の利益を害するおそれ、当事者や第三者の私生活や業務の平穏を害するおそれ、私生活上の重大な秘密が明らかになって社会生活に著しい支障が生じたり名誉が著しく害されたりするおそれがある部分は、相当と認めるときに限って許可します。利害関係を疎明した第三者には、相当と認めるときに許可することができます。当事者の申立てを却下した裁判には即時抗告ができますが、第三者の申立てを却下した裁判には不服を申し立てることができません。施行日(遅くとも2028年6月13日)からの定めです。(第三十五条第一項, 第三十五条第二項, 第三十五条第三項, 第三十五条第四項, 第三十五条第五項, 第三十五条第八項, 附則第一項)(根拠条文)