建物の区分所有等に関する法律
住居、店舗、事務所、倉庫などとして区分して所有される建物について、各区分所有者が単独で所有する部分と共有する部分、区分所有者が集会で共同して決める方法、そして建物の建替え、更新、売却、取壊しの手続を定める法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
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- 134
- 施行前の改正
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この法令の内容
- 専有部分とは、一棟の建物のうち構造上区分され、独立して住居、店舗、事務所、倉庫などに使える部分で、区分所有権の目的となる部分です(規約で共用部分とされた部分を除きます)。数個の専有部分に通じる廊下や階段室など、構造上区分所有者の全員または一部の共用に供されるべき部分は共用部分で、規約に別段の定めがない限り、区分所有者全員(一部共用部分は、それを共用すべき区分所有者)の共有に属します。各共有者の持分は、規約に別段の定めがない限り、専有部分の床面積の割合によります。共用部分の持分は専有部分の処分に従い、この法律に別段の定めがある場合を除き、専有部分と分離して処分できません。敷地利用権が数人で有する権利である場合は、規約に別段の定めがない限り、専有部分とその敷地利用権も分離して処分できません。(第一条第一項, 第二条第一項, 第二条第三項, 第二条第四項, 第二条第六項, 第四条第一項, 第四条第二項, 第十一条第一項, 第十一条第二項, 第十四条第一項, 第十四条第四項, 第十五条第一項, 第十五条第二項, 第二十二条第一項)(根拠条文)
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- 区分所有者は、全員で、建物とその敷地・附属施設の管理を行うための団体を構成し、集会を開き、規約を定め、管理者を置くことができます。管理者は、規約に別段の定めがない限り、集会の決議で選任・解任され、少なくとも毎年1回集会を招集しなければなりません。この団体は、区分所有者の過半数で議決権の過半数を有する者(規約でこれより高い割合を定めたときは、その割合以上)が出席した集会で、出席した区分所有者とその議決権の各4分の3以上の多数により、法人となる旨とその名称・事務所を決議し、主たる事務所の所在地でをすると、法人(管理組合法人)になります。規約と集会の決議は、あとから区分所有権を取得した人(特定承継人)にも効力があります。(第三条第一項, 第二十五条第一項, 第三十四条第二項, 第四十七条第一項, 第四十七条第二項, 第四十六条第一項)(根拠条文)
- 集会の議事は、この法律や規約に別段の定めがない限り、出席した区分所有者とその議決権の各過半数で決めます。各区分所有者の議決権は、規約に別段の定めがない限り、専有部分の床面積の割合によります。書面や代理人による議決権の行使は、出席として数えます。規約の設定・変更・廃止と、形状や効用の著しい変更を伴う共用部分の変更は、区分所有者の過半数で議決権の過半数を有する者(規約でこれより高い割合を定めたときは、その割合以上)が出席した集会で、出席した区分所有者とその議決権の各4分の3以上の多数で決めます。共用部分の変更については、規約で4分の3より低い割合(2分の1を超える割合に限ります)を定めることができ、共用部分の設置や保存の瑕疵によって他人の権利などが侵害され、または侵害されるおそれがある場合にその除去に必要な変更や、高齢者、障害者等の移動などの負担を軽くするために必要な変更は、3分の2以上で決められます。規約の設定・変更・廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときはその人の承諾が、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすときはその専有部分の所有者の承諾が必要です。(第三十九条第一項, 第三十八条第一項, 第十四条第一項, 第三十九条第二項, 第三十一条第一項, 第十七条第一項, 第十七条第二項, 第十七条第五項)(根拠条文)
- 集会では、区分所有者と議決権の各5分の4以上の多数で、建物を取り壊し、その敷地などに新たに建物を建築する旨の決議(建替え決議)をすることができます。建物が、地震や火災に対する安全性、高齢者、障害者等の移動の円滑化について法務大臣が定める基準に適合しない場合や、外壁などの剝離・落下のおそれ、改修工事が著しく困難な配管設備の劣化により著しく衛生上有害となるおそれについて法務大臣が定める基準に該当する場合は、4分の3以上で足ります。この集会の招集通知は会日の少なくとも2か月前に発し、建替えを必要とする理由、建替えをしない場合に効用の維持・回復に要する費用、修繕計画が定められているときはその内容、修繕積立金の額も通知しなければならず、会日の少なくとも1か月前までに説明会を開かなければなりません。決議では、新しい建物の設計の概要、費用の概算額とその分担、新しい建物の区分所有権の帰属を定めます。決議に賛成しなかった区分所有者には建替えに参加するかどうかを書面で催告し、参加しないと回答した人や催告を受けた日から2か月以内に回答しなかった人に対しては、決議に賛成した人や参加すると回答した人、またはこれらの人全員の合意で指定された買受指定者が、その後2か月以内に、区分所有権と敷地利用権を時価で売り渡すよう請求することができます。(第六十二条第一項, 第六十二条第二項, 第六十二条第四項, 第六十二条第六項, 第六十二条第七項, 第六十二条第八項, 第六十三条第一項, 第六十三条第三項, 第六十三条第四項, 第六十三条第五項)(根拠条文)
- 集会では、同じく5分の4以上(先に述べた基準に適合しない、または該当する建物では4分の3以上)の多数で、建物の構造上主要な部分の効用の維持・回復のために共用部分の形状を変更し、これに伴い全ての専有部分の形状、面積、位置関係を変更する建物の更新をする決議(建物更新決議)や、建物を取り壊す決議(取壊し決議)をすることもできます。敷地利用権が数人で有する権利であるときは、建物とその敷地を売却する決議(建物敷地売却決議)や、建物を取り壊して敷地を売却する決議(建物取壊し敷地売却決議)もでき、この2つには、敷地利用権の持分(議決権を有しない区分所有者の持分を除きます)の価格についても、同じ5分の4以上(または4分の3以上)が必要です。いずれの決議にも、建替え決議と同じ招集通知、説明会、売渡し請求の規定が準用されます。(第六十四条の五第一項, 第六十四条の五第三項, 第六十四条の六第一項, 第六十四条の六第三項, 第六十四条の七第一項, 第六十四条の七第三項, 第六十四条の八第一項, 第六十四条の八第三項, 第六十二条第二項)(根拠条文)
- 建替え決議などの決議があったときは、決議に賛成した区分所有者や参加すると回答した区分所有者(またはこれらの人が全員の合意で指定した人)、あるいは賃貸されている専有部分の区分所有者は、その専有部分のに対しての終了を請求でき、賃貸借は請求の日から6か月を経過すると終了します。専有部分の区分所有者は、賃借人(転借人を含みます)に、賃貸借の終了により通常生ずる損失の補償金を支払わなければならず、終了を請求した人(その専有部分の区分所有者を除きます)も、その区分所有者と連帯してこの支払いの責任を負います。賃借人は、補償金の提供を受けるまで明渡しを拒むことができます。専有部分が使用貸借の目的となっている場合は補償金なしで、配偶者居住権が設定されている場合は補償金ありで、民法に定める一部の場合を除き、同じように終了を請求できます。(第六十四条の二第一項, 第六十四条の二第二項, 第六十四条の二第三項, 第六十四条の二第四項, 第六十四条の二第五項, 第六十四条の三第一項, 第六十四条の四第一項, 第六十四条の五第三項, 第六十四条の六第三項, 第六十四条の七第三項, 第六十四条の八第三項)(根拠条文)
- 建物の価格の2分の1以下に相当する部分が滅失したときは、各区分所有者は、滅失した共用部分と自分の専有部分を復旧でき、共用部分を復旧した人は、他の区分所有者に持分の割合に応じて費用の償還を請求できます。ただし、共用部分については、復旧の工事に着手するまでに集会で復旧の決議や建替え決議などがあったときは別です。これらの点は規約で別段の定めができます。それ以外の場合に建物の一部が滅失したときは、区分所有者の過半数で議決権の過半数を有する者(規約でこれより高い割合を定めたときは、その割合以上)が出席した集会で、出席した区分所有者とその議決権の各3分の2以上の多数で、滅失した共用部分を復旧する決議ができ、決議の日から2週間を経過すると、決議に賛成しなかった区分所有者は、賛成した人に対し、建物と敷地に関する権利を時価で買い取るよう請求できます。ただし、決議の日から2週間以内に、賛成した人全員の合意で買取指定者が指定され、その人が賛成しなかった区分所有者に書面で通知したときは、請求はその買取指定者に対してだけできます。集会を招集した人(買取指定者がいるときはその人)が、4か月以上の期間を定めて、買取りを請求するかどうか確答するよう書面で催告したときは、その期間を過ぎると請求できなくなります。この場合に、滅失の日から6か月以内に復旧や建替えなどの決議がないときは、各区分所有者は、他の区分所有者に対し、建物と敷地に関する権利を時価で買い取るよう請求できます。(第六十一条第一項, 第六十一条第二項, 第六十一条第三項, 第六十一条第四項, 第六十一条第五項, 第六十一条第七項, 第六十一条第八項, 第六十一条第十一項, 第六十一条第十三項, 第六十一条第十四項)(根拠条文)
専有部分と共用部分敷地利用権区分所有者の団体規約集会の決議管理組合法人義務違反者に対する措置建替え決議
目次
134 459 149 18 102
- 第一章 建物の区分所有第一条〜第六十四条の八(106条)
- 第一節 総則第一条〜第十条(12条)
- 第二節 共用部分等第十一条〜第二十一条(11条)
- 第三節 敷地利用権第二十二条〜第二十四条(3条)
- 第四節 管理者第二十五条〜第二十九条(5条)
- 第五節 規約及び集会第三十条〜第四十六条(18条)
- 第六節 所有者不明専有部分管理命令第四十六条の二〜第四十六条の七(6条)
- 第七節 管理不全専有部分管理命令及び管理不全共用部分管理命令第四十六条の八〜第四十六条の十四(7条)
- 第八節 管理組合法人第四十七条〜第五十六条の七(29条)
- 第九節 義務違反者に対する措置第五十七条〜第六十条(4条)
- 第十節 復旧及び建替え等第六十一条〜第六十四条の八(11条)
- 第二章 団地第六十五条〜第七十一条(7条)
- 第三章 建物が滅失した場合における措置第七十二条〜第八十五条(14条)
- 第一節 専有部分のある建物が滅失した場合における措置第七十二条〜第七十七条(6条)
- 第二節 団地内の建物が滅失した場合における措置第七十八条〜第八十五条(8条)
- 第四章 所在等不明区分所有者等の除外等に関する裁判手続第八十六条〜第九十条(5条)
- 第五章 罰則第九十一条〜第九十二条(2条)
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、施行を待つ改正はありません。改正の履歴は下にあります。変更内容まで収録している改正は、改正のページに条文ごとに日本語と英語で示します。
施行済みの改正 9件
2026年4月1日
このサイトの条文
老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律
2025年5月30日
老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律
2023年4月1日
民法等の一部を改正する法律
2022年4月1日
所得税法等の一部を改正する法律
2021年9月1日
デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律
2021年5月19日
デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律
2021年4月28日
民法等の一部を改正する法律
2020年4月1日
所得税法等の一部を改正する法律
2013年1月1日
改正法令名の記載なし
誰に適用されるか
適用される
- 区分所有者(区分所有権を有する人)。区分所有者は、団体の構成員として、建物とその敷地・附属施設の管理が適正かつ円滑に行われるよう、相互に協力しなければなりません。区分所有者は、自分の専有部分や共用部分を保存・改良するため必要な範囲で、他の区分所有者の専有部分や自分の所有でない共用部分を使用させるよう、または自分でそれらを保存させるよう請求でき、他の区分所有者が損害を受けたときは償金を支払わなければなりません。(第二条第一項, 第二条第二項, 第五条の二第一項, 第六条第二項)(根拠条文)
- 区分所有者以外の専有部分の占有者。占有者は、区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならず、建物や敷地・附属施設の使用方法について、区分所有者が規約や集会の決議に基づいて負う義務と同じ義務を負います。区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する人は、会議の目的である事項に利害関係があるときは、集会に出席して意見を述べることができます。(第六条第三項, 第四十六条第二項, 第四十四条第一項)(根拠条文)
続き
- 区分所有者が置く管理者と、管理組合法人およびその理事・監事。管理者は、共用部分等を保存し、集会の決議を実行し、規約を保管して、正当な理由がある場合を除き利害関係人の閲覧に応じ、毎年1回一定の時期に集会で事務の報告をしなければなりません。管理者に不正な行為その他その職務を行うのに適しない事情があるときは、各区分所有者はその解任を裁判所に請求でき、管理組合法人の理事と監事についても同じです。(第二十六条第一項, 第三十三条第一項, 第三十三条第二項, 第四十三条第一項, 第四十七条第一項, 第四十九条第一項, 第五十条第一項, 第二十五条第二項, 第四十九条第八項, 第五十条第四項)(根拠条文)
- 一団地内に数棟の建物があり、団地内の土地や附属施設をそれらの建物の所有者(専有部分のある建物では区分所有者)が共有している場合の、団地建物所有者。団地建物所有者は、全員で、団地内の土地、附属施設、専有部分のある建物の管理を行うための団体を構成し、集会を開き、規約を定め、管理者を置くことができます。特定の建物の敷地の共有者で構成する団体の集会では、その建物の建替え決議または区分所有者全員の同意などがあるときに、議決権の過半数を有する者(規約でこれより高い割合を定めたときは、その割合以上)が出席し、出席した議決権の4分の3以上(建て替える建物が建替え決議の基準に当たるときは3分の2以上)の多数で、その建物(2つ以上の建物を一括することもできます)の建替えを承認できます。議決権は土地の持分の価格の割合により、建替えがほかの建物の建替えに特別の影響を及ぼすときは、その建物の区分所有者の議決権の4分の3以上を有する区分所有者(区分所有建物でなければその所有者)が賛成していることが必要です。団地内の建物の全部が専有部分のある建物で、その敷地が区分所有者の共有に属し、団地の団体の規約で各建物を管理の対象と定めているときは、区分所有者と議決権(敷地の持分の価格の割合によります)の各5分の4以上(全部の建物が建替え決議の基準に当たるときは4分の3以上)の多数で、全部の建物の一括建替えや一括売却を決議できますが、いずれかの建物で区分所有者の3分の1を超える者または議決権の3分の1を超える議決権を有する者が反対したときはできません。(第六十五条第一項, 第六十六条第一項, 第六十八条第一項, 第六十九条第一項, 第六十九条第二項, 第六十九条第五項, 第六十九条第六項, 第六十九条第八項, 第七十条第一項, 第七十条第二項, 第七十条第三項, 第七十一条第一項, 第七十一条第二項, 第七十一条第三項)(根拠条文)
- 専有部分のある建物が滅失した場合の敷地共有者等(数人で有していた敷地利用権や、附属施設の共有持分を持つ人)。敷地共有者等は、滅失の日から5年を経過する日までの間、集会を開き、規約を定め、管理者を置くことができます。敷地利用権が数人で有する権利であったときは、議決権の5分の4以上の多数で、建物の再建(再建決議)や敷地の売却(敷地売却決議)を決議できます。(第七十二条第一項, 第七十五条第一項, 第七十六条第一項)(根拠条文)
- 国内に住所も居所も(法人では本店も主たる事務所も)有しない区分所有者や、有しないこととなる区分所有者。この区分所有者は、専有部分と共用部分の管理に関する事務を行わせるため、国内に住所または居所(法人では本店または主たる事務所)を有する者の中から国内管理人を選任でき、国内管理人は、保存行為、集会の招集の通知の受領、集会での議決権の行使などをする権限を持ちます。国内管理人を選任した場合に、管理者があるとき、または管理組合法人が存立するときは、管理者または管理組合法人に、選任した旨と国内管理人の氏名・住所などを遅滞なく通知しなければなりません。(第六条の二第一項, 第六条の二第二項, 第六条の二第三項)(根拠条文)
特例と適用除外(6)
- 2026年4月1日より前に招集の手続が始まった集会には、令和7年法律第47号による改正前の規定が適用されます。改正前の規定では、規約の設定・変更・廃止と、形状や効用の著しい変更を伴う共用部分の変更は、区分所有者と議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要で(共用部分の変更では、区分所有者の定数を規約で過半数まで減らせました)、その他の議事は、この法律や規約に別段の定めがない限り、区分所有者と議決権の各過半数で決めました。現在の規定は出席した区分所有者で数え、規約と共用部分の変更については、さらに区分所有者の過半数で議決権の過半数を有する者(規約でこれより高い割合を定めたときは、その割合以上)が出席した集会であることを求めています。(附則第二条第二項, 2026年3月31日までの第十七条第一項, 2026年3月31日までの第三十一条第一項, 2026年3月31日までの第三十九条第一項, 第十七条第一項, 第三十一条第一項, 第三十九条第一項)(根拠条文)
- 2026年4月1日の時点で効力を有していた規約で定められた事項のうち、改正後の規定に抵触するものは、同日から効力を失いました。(附則第二条第三項)(根拠条文)
- 2026年4月1日より前に滅失した建物には、第3章(建物が滅失した場合における措置)の規定は適用されません。ただし、同日以後に施行された被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法第2条の政令で定める災害により滅失した建物には適用されます。(附則第二条第四項, 第三章)(根拠条文)
- 1984年1月1日に現に存在していた専有部分とその敷地利用権には、分離処分の禁止(第22条から第24条まで)は、5年を超えない範囲で政令で定める日から、または法務大臣が建物ごとに指定した適用開始日から適用されました。法務大臣の指定を受けなかった建物のこれらの専有部分は、政令で定める日に、規約で分離して処分できると定められたものとみなされました。(附則第一条第一項, 附則第五条第一項, 附則第六条第一項, 附則第八条第一項)(根拠条文)
- 管理組合法人には、管理者に関する第1章第4節の規定は適用されず、規約の保管、集会の招集、事務の報告などで管理者に代わって理事が務めます。管理組合法人は、法人税に関する法令の適用では法人税法の公益法人等とみなされ(同法第37条と第66条は、管理組合法人に合わせて読み替えて適用されます)、消費税に関する法令の適用では消費税法別表第3に掲げる法人とみなされます。(第四十七条第十一項, 第四十七条第十二項, 第四十七条第十三項, 第四十七条第十四項)(根拠条文)
- 建替え決議などに基づく売渡し請求を受けた区分所有者は、建物の明渡しにより生活上著しい困難を生ずるおそれがあり、決議の遂行に甚だしい影響を及ぼさないと認める顕著な事由があるときは、裁判所に請求でき、裁判所は、代金の支払いまたは提供の日から1年を超えない範囲で、明渡しにつき相当の期限を許与することができます。決議の日から2年以内に工事(建物更新決議では更新の工事、それ以外では取壊しの工事)に着手しない場合(建物敷地売却決議では、建物とその敷地についての権利の移転がない場合)は、売り渡した人は、その期間の満了の日から6か月以内に、買主が支払った代金に相当する金銭をその権利を現在有する人に提供して、権利を売り渡すよう請求できます。ただし、着手しなかったことに正当な理由があるときは別で、その理由がなくなった後に改めて期限が定められています。(第六十三条第六項, 第六十三条第七項, 第六十三条第八項, 第六十四条の五第三項, 第六十四条の六第三項, 第六十四条の七第三項, 第六十四条の八第三項)(根拠条文)
どのように守らせるか(8)
- 区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理や使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはなりません。区分所有者がこの行為をした場合やするおそれがある場合、他の区分所有者の全員または管理組合法人は、その行為の停止、結果の除去、予防のために必要な措置を請求できます。訴訟を起こすには集会の決議が必要で、集会の決議により、管理者や集会で指定された区分所有者が他の区分所有者全員のために訴訟を起こすことができます。(第六条第一項, 第五十七条第一項, 第五十七条第二項, 第五十七条第三項)(根拠条文)
- 共同の利益に反する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、停止などの請求ではその障害を除去することが難しいときは、他の区分所有者の全員または管理組合法人は、区分所有者の過半数で議決権の過半数を有する者(規約でこれより高い割合を定めたときは、その割合以上)が出席した集会で、出席した区分所有者とその議決権の各4分の3以上の多数による決議に基づき、訴えによって、相当の期間、その区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求できます。決議の前に、その区分所有者に弁明する機会を与えなければなりません。(第五十八条第一項, 第五十八条第二項, 第五十八条第三項)(根拠条文)
- 共同生活上の障害が著しく、他の方法ではその障害を除去することが難しいときは、同じ決議と弁明の機会を経て、訴えによって、その区分所有者の区分所有権と敷地利用権の競売を請求できます。競売の申立ては判決が確定した日から6か月を過ぎるとできなくなり、競売を申し立てられた区分所有者や、その人の計算で買い受けようとする人は、買受けの申出ができません。(第五十九条第一項, 第五十九条第二項, 第五十九条第三項, 第五十九条第四項)(根拠条文)
- 区分所有者以外の専有部分の占有者も同じ義務を負い、区分所有者は同じように停止などを請求できます。共同生活上の障害が著しく、他の方法ではその障害を除去することが難しいときは、区分所有者の全員または管理組合法人は、占有者に弁明の機会を与えたうえで、同じ4分の3以上の集会の決議に基づき、訴えによって、その専有部分の使用や収益を目的とする契約の解除と、専有部分の引渡しを請求できます。判決に基づいて引渡しを受けた人は、遅滞なく、その専有部分を占有する権原を持つ人に引き渡さなければなりません。(第六条第三項, 第五十七条第四項, 第六十条第一項, 第六十条第二項, 第六十条第三項)(根拠条文)
- 区分所有者が、共用部分、建物の敷地、共用部分以外の附属施設について、または規約や集会の決議に基づいて、他の区分所有者に対して持つ債権には、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利と敷地利用権を含みます)と建物に備え付けた動産の上にがあります。管理者や管理組合法人がその職務や業務について区分所有者に対して持つ債権も同じです。これらの債権は、債務者である区分所有者の特定承継人に対しても行使できます。(第七条第一項, 第八条第一項)(根拠条文)
- 区分所有者を知ることができず、またはその所在を知ることができないときは、地方裁判所は、他の区分所有者や管理者の請求により、1か月以上の期間を定めた公告を経て、その区分所有者以外の区分所有者で集会の決議ができる旨の裁判をすることができます。この裁判は確定すると効力を生じ、その区分所有者は議決権を持たなくなり、所有者とその所在が判明したときは、利害関係人の申立てにより取り消されます。裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、区分所有者を知ることができず、またはその所在を知ることができない専有部分や、管理が不適当であることにより他人の権利や法律上保護される利益が侵害され、または侵害されるおそれがある専有部分や共用部分について、裁判所が選任する管理人による管理を命ずることもできます。(第三十八条の二第一項, 第三十八条の二第二項, 第八十六条第一項, 第八十六条第二項, 第八十六条第三項, 第八十六条第五項, 第四十六条の二第一項, 第四十六条の八第一項, 第四十六条の十三第一項)(根拠条文)
- 管理組合法人の財産でその債務を完済できないとき、またはその財産に対する強制執行が効を奏しなかったときは、区分所有者は、共用部分の持分の割合(規約で管理の経費の負担割合を定めているときはその割合)で弁済の責任を負います。ただし、強制執行が効を奏しなかった場合は、区分所有者が管理組合法人に資力があり執行が容易であることを証明すれば責任を負いません。区分所有者の特定承継人も、承継前に生じた管理組合法人の債務について同じ責任を負います。管理者が職務の範囲内で第三者とした行為についても、区分所有者は同じ割合で責任を負い、第三者の債権は特定承継人に対しても行使できます。(第五十三条第一項, 第五十三条第二項, 第五十三条第三項, 第五十四条第一項, 第二十九条第一項, 第二十九条第二項)(根拠条文)
- この法律の罰則は過料だけです(第5章)。管理者、理事、規約を保管する者、議長、清算人が、規約や議事録を保管しなかったとき、正当な理由なく閲覧を拒んだとき、議事録を作成しなかったり虚偽の記載をしたりしたとき、集会で事務の報告をしなかったとき、管理組合法人のを怠ったとき、財産目録を作成しなかったときなどは、20万円以下の過料に処されます。管理組合法人でないものが名称中に管理組合法人という文字を用いたときは、10万円以下の過料に処されます。(第九十一条第一項, 第九十二条第一項, 第四十八条第二項)(根拠条文)