中小企業退職金共済法
中小企業の従業員のための退職金共済制度を定める法律です。事業主がに掛金を納め、従業員が退職したときは、機構がその従業員に直接退職金を支給します。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 104
- 施行前の改正
- 0
この法令の内容
- 退職金共済契約を結ぶことができるのは、中小企業者だけです。中小企業者とは、国、地方公共団体、厚生労働省令で定めるこれらに準ずる者を除く事業主で、常時雇用する従業員の数が300人以下であるか、資本金の額または出資の総額が3億円以下の法人であるものをいいます。主たる事業が卸売業の場合は100人以下または1億円以下、サービス業の場合は100人以下または5000万円以下、小売業の場合は50人以下または5000万円以下です。(第三条第一項, 第二条第一項, 第二条第一項第一号, 第二条第一項第二号, 第二条第一項第三号, 第二条第一項第四号)(根拠条文)
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- 中小企業者は、期間を定めて雇用される人、季節的業務に雇用される人、試みの雇用期間中の人、現に退職金共済契約の被共済者である人、不正の行為を理由にされた契約の被共済者で解除の日から1年を経ていない人、厚生労働省令で定める人を除き、すべての従業員について退職金共済契約を締結するようにしなければなりません。第9章の罰則はこの義務には及ばず、この法律には、機構がこの義務について措置をとることができる規定もありません。中小企業者は、従業員の意に反してその従業員を被共済者とする退職金共済契約の申込みをしてはなりません。契約を締結しようとするときは従業員の意見を聞かなければならず、契約に関して従業員を不当に差別的に取り扱ってはなりません。(第三条第三項, 第八条第二項第三号, 第八十九条第一項, 第三条第四項, 第八条第二項, 第六条第一項, 第三十六条第一項, 第三十六条第二項)(根拠条文)
- 掛金月額は被共済者ごとに定め、5000円以上3万円以下です。申込みの日に、1週間の所定労働時間がその事業主の通常の従業員より短く、かつ厚生労働大臣の定める時間数未満である被共済者(短時間労働被共済者)は、2000円以上です。2000円を超え1万円未満では1000円単位、1万円を超え3万円未満では2000円単位で定めます。共済契約者は、毎月分の掛金を翌月末日まで(契約の効力が生じた月の分は翌々月末日まで)に納めなければならず、分割して納めることはできません。機構は、掛金月額の増加の申込みは承諾しなければなりませんが、減少の申込みは、被共済者の同意を得たときか、掛金の納付を続けることが著しく困難であると厚生労働大臣が認めたときに限り承諾できます。(第四条第一項, 第四条第二項, 第四条第三項, 第二十二条第一項, 第二十二条第二項, 第九条第一項, 第九条第二項, 第八条第三項)(根拠条文)
- 被共済者が退職したときは、機構が本人に退職金を支給します。死亡による退職のときは、第14条の順位に従い遺族に支給し、最初の順位は配偶者で、届出をしていない事実上の婚姻関係にある人も含みます。ただし、掛金納付月数が12か月に満たないときは支給されません。退職金の額は、掛金月額と掛金納付月数に応じて政令で定めます。掛金納付月数が23か月以下なら納付された掛金の総額を下回る額(死亡による退職では総額に相当する額)、24か月以上42か月以下なら総額に相当する額、43か月以上なら総額を上回る額です。43か月以上の場合は、これに、厚生労働大臣が運用収入をもとに年度ごとに定める支給率による額が加わります。故意の犯罪行為により被共済者を死亡させた人は、退職金を受けることができません。被共済者の死亡前に、その死亡によって退職金を受けるはずの人を故意の犯罪行為により死亡させた人も同じです。(第二条第二項, 第十条第一項, 第十条第二項, 第十条第四項, 第十四条第一項, 第十四条第二項, 第十五条第一項)(根拠条文)
- 退職金は一時金として支給します。被共済者が請求したときは、機構は、退職金の全部または一部を分割払で、毎年2月、5月、8月、11月に、5年間または10年間にわたって支給することができます。ただし、退職した日に60歳未満であるときや、金額が厚生労働省令で定める金額に満たないときは、分割払にはできません。退職金等の支給を受ける権利は、行使できる時から5年間行使しないと時効によって消滅します。この権利は、譲り渡したり、担保に供したり、差し押さえたりすることはできません。ただし、被共済者の権利を国税滞納処分により差し押さえることはできます。未成年者である被共済者も、自分で退職金等を請求できます。(第十一条第一項, 第十二条第一項, 第十二条第三項, 第十二条第四項, 第三十三条第一項, 第二十条第一項, 第十九条第一項)(根拠条文)
- 退職金共済契約は、この法律が定める場合にしか解除できません。共済契約者は、被共済者の同意を得たときか、掛金の納付を続けることが著しく困難であると厚生労働大臣が認めたときに、契約を解除できます。機構は、共済契約者が厚生労働省令で定める月分以上の掛金の納付を怠ったとき(厚生労働省令で定める正当な理由がある場合を除きます)、共済契約者が中小企業者でない事業主になったとき(あらかじめ厚生労働大臣の承認を受けた場合を除きます)、被共済者が偽りその他不正の行為で退職金等の支給を受け、または受けようとしたときは、契約を解除します。契約が解除されたときは、被共済者に解約手当金が支給されます。その額は退職金と同じように計算し、掛金納付月数が12か月に満たないときは支給されません。不正の行為を理由に解除されたときは、厚生労働省令で定める特別の事情がある場合を除き、支給されません。(第八条第一項, 第八条第二項, 第八条第三項, 第十六条第一項, 第十六条第二項, 第十六条第三項)(根拠条文)
- 被共済者が退職した後3年以内に、退職金を請求しないで再び中小企業者に雇用されて被共済者となり、本人が申し出たときは、前後の退職金共済契約の掛金納付月数を通算できます(退職金に相当する額の全部または一部が第31条により他の退職金共済の団体に引き渡された人を除きます)。そのためには、前の契約の掛金納付月数が12か月以上であるか、12か月未満の場合は、その退職が本人の責めに帰すべき事由や本人の都合(厚生労働省令で定めるやむを得ない事情によるものを除きます)によるものでないと厚生労働大臣が認めることが必要です。退職金共済契約と特定業種退職金共済契約の間や、特定業種どうしの間でも、第46条と第55条が定める条件で掛金納付月数を通算できます。(第十八条第一項, 第三十一条第一項, 第四十六条第一項, 第五十五条第一項, 第五十五条第四項)(根拠条文)
- 特定業種とは、建設業など、従業員の相当数が通常その業種の多数の事業の間を移動して雇用される業種で、厚生労働大臣が指定するものです。特定業種の事業を営む中小企業者は、期間を定めて雇用し、その業種の事業に従事することを常態とする人について、特定業種退職金共済契約を結ぶことができます。契約を結ぶと、そうした人は、後から雇用された人も含めて全員が被共済者になります。ただし、現に退職金共済契約や特定業種退職金共済契約の被共済者である人など厚生労働省令で定める人と、所定労働時間が特に短い人など厚生労働省令で定める人のうち事業主が被共済者としないことにした人は除かれます。現に特定業種退職金共済契約の被共済者である人について、退職金共済契約を結ぶことはできません。特定業種退職金共済契約も、この法律が定める場合にしか解除できません。共済契約者は、被共済者の4分の3以上の同意を得たときか、掛金の納付を続けることが著しく困難であると厚生労働大臣が認めたときに解除できます。機構は、共済契約者が厚生労働省令で定める期間に納めるべき掛金のうち厚生労働省令で定める割合以上の納付を怠ったとき(厚生労働省令で定める正当な理由がある場合を除きます)、中小企業者でない事業主になったとき(あらかじめ厚生労働大臣の承認を受けた場合を除きます)、その特定業種の事業の事業主でなくなったときは、契約を解除します。(第二条第四項, 第二条第五項, 第三十九条第一項, 第四十一条第一項, 第四十一条第二項, 第四十一条第三項, 第四十一条第四項, 第五十四条第一項, 第五十四条第二項, 第四十二条第一項, 第四十二条第二項, 第四十二条第三項)(根拠条文)
- 特定業種の掛金は日額で定め、被共済者1人につき300円以上800円以下の範囲で、特定業種ごとに単一の金額を特定業種退職金共済規程で定めます。共済契約者は、被共済者に賃金を支払うたびに、退職金共済手帳に退職金共済証紙を貼り付けて消印することで掛金を納めます。厚生労働大臣が指定する特定業種では、電子情報処理組織を使って被共済者の就労の実績を機構に報告することにすれば、現金で納めることもできます。退職金は、被共済者が死亡したときと、退職した後、再び被共済者となることなく、負傷や疾病によりその業種の事業に従事できなくなったとき、その業種以外の事業主に雇用されるようになったとき、厚生労働省令で定める場合に当たるようになったときに支給されます。これらに当たった後に退職したときも同じです。ただし、掛金の納付があった日数を政令で定める方法で月数に換算した特定業種掛金納付月数が24か月(死亡のときや、厚生労働大臣が指定する特定業種では12か月)に満たないときは支給されません。退職金の額は、特定業種ごとに政令で定めます。(第四十四条第一項, 第四十四条第三項, 第四十四条第四項, 第四十四条第五項, 第四十三条第一項, 第四十三条第四項, 第四十三条第五項)(根拠条文)
目次
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- 第一章 総則第一条〜第二条(2条)
- 第二章 退職金共済契約第三条〜第三十四条(36条)
- 第一節 退職金共済契約の締結等第三条〜第九条(7条)
- 第二節 退職金等の支給第十条〜第二十一条(13条)
- 第三節 掛金第二十二条〜第二十六条(5条)
- 第四節 過去勤務期間の通算に関する特例第二十七条〜第二十九条(3条)
- 第五節 他の退職金共済制度に係る退職金相当額の受入れ等第三十条〜第三十一条の二(3条)
- 第六節 企業年金制度からの移換額の移換等第三十一条の三〜第三十一条の四(2条)
- 第七節 雑則第三十二条〜第三十四条(3条)
- 第三章 共済契約者及び被共済者第三十五条〜第三十八条(4条)
- 第四章 特定業種退職金共済契約第三十九条〜第五十三条(15条)
- 第一節 通則第三十九条〜第四十条(2条)
- 第二節 特定業種退職金共済契約の締結等第四十一条〜第五十一条(11条)
- 第三節 特定業種の指定等に伴う経過措置第五十二条〜第五十三条(2条)
- 第五章 退職金共済契約と特定業種退職金共済契約との関係第五十四条〜第五十五条(2条)
- 第六章 独立行政法人勤労者退職金共済機構第五十六条〜第八十二条(35条)
- 第一節 総則第五十六条〜第五十九条の二(6条)
- 第二節 役員及び職員第六十条〜第六十六条(7条)
- 第三節 運営委員会第六十七条〜第六十九条(3条)
- 第四節 資産運用委員会第六十九条の二〜第六十九条の四(3条)
- 第五節 業務等第七十条〜第七十八条(11条)
- 第六節 雑則第七十八条の二〜第八十二条(5条)
- 第七章 国の補助第八十三条
- 第八章 雑則第八十四条〜第八十七条(4条)
- 第九章 罰則第八十八条〜第九十二条(5条)
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、施行を待つ改正はありません。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
施行済みの改正 10件
2025年6月1日
このサイトの条文
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2022年6月17日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2022年5月1日
年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律
2020年10月1日
情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律
2020年6月5日
年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律
2020年4月1日
民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2019年5月31日
情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律
2018年5月1日
確定拠出年金法等の一部を改正する法律
2017年6月2日
民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2017年1月1日
確定拠出年金法等の一部を改正する法律
誰に適用されるか
適用される
- 中小企業者。退職金共済契約を結べるのは中小企業者だけで、契約を結ぶと共済契約者として掛金を納め、この法律が定める従業員と機構に対する義務を負います。(第二条第一項, 第二条第六項, 第三条第一項, 第二十二条第一項, 第三十五条第一項, 第三十七条第一項)(根拠条文)
- 被共済者とその遺族。退職金共済契約の当事者は事業主と機構ですが、被共済者と遺族は当然にその契約の利益を受けます。(第二条第六項, 第二条第七項, 第五条第一項)(根拠条文)
続き
- 特定業種の事業を営む中小企業者と、その中小企業者に期間を定めて雇用され、その業種の事業に従事することを常態とする人。(第三十九条第一項, 第四十一条第二項)(根拠条文)
- とその役員・職員。機構はこの法律によって設立され、退職金共済制度を運営します。理事長と理事は、退職金共済業務の余裕金の運用について忠実に職務を行わなければなりません。役員と職員は、職務上知ることのできた秘密を守らなければなりません。機構は、勤労者財産形成促進法による勤労者の財産形成の促進の業務も行います。(第五十七条第一項, 第五十八条第一項, 第七十条第一項, 第七十条第二項, 第六十条第一項, 第六十三条第一項, 第六十五条第一項)(根拠条文)
特例と適用除外(8)
- 常時5人未満の従業員を雇用する共済契約者については、機構は、厚生労働省令の定めにより、3か月の範囲内で掛金の納付期限を延長できます。また、天災その他やむを得ない事由で期限までに納付できないと認めるときも、機構は納付期限を延長できます。(第二十六条第一項, 第二十六条第二項)(根拠条文)
- 機構は、中小企業者の加入や掛金月額の増加を促すため、厚生労働省令の定めにより、一定の月分の掛金を減額できます。減額された額で納めた月も、退職金や解約手当金の額の計算では、本来の掛金月額で納付があったものとみなされます。ただし、掛金が減額された契約がされたときは、機構は、厚生労働省令の定めにより解約手当金を減額できます。特定業種では、一定の日分の掛金の納付を免除でき、その日も納付があったものとみなされます。国は、毎年度、予算の範囲内でこれらの費用を補助できます。(第二十三条第一項, 第二十三条第二項, 第十六条第四項, 第四十五条第一項, 第四十五条第二項, 第八十三条第一項)(根拠条文)
- 従業員についてまだ退職金共済契約を結んでいない事業主は、申込みの際に、従業員の過去勤務期間(その事業主に雇われてから契約の効力が生じる前日まで継続して雇用された期間から、厚生労働省令で定める期間を除いたもので、1年未満の端数は切り捨て、120か月が上限)の月数を掛金納付月数に通算するよう申し出ることができます。申出は、同時に被共済者となる全員についてしなければなりません。申し出た共済契約者は、5年間(過去勤務期間が5年未満ならその年数の間)毎月の過去勤務掛金を納め、退職金の額は第10条第2項に代えて第29条により計算されます。(第二十七条第一項, 第二十七条第二項, 第二十八条第一項, 第二十九条第一項)(根拠条文)
- 機構が、他の退職金共済の団体から退職金に相当する額を受け入れたときは、掛金納付月数が12か月に満たなくても退職金が支給され、その額は第30条により、受け入れた額をもとに計算されます。退職金共済事業を廃止した団体からの金額や、事業主の確定給付企業年金や企業型年金の資産を受け入れたときは、その一部が、前の制度の被共済者や加入者であった期間の月数を上限として、掛金納付月数に通算されます。残りの額は、第31条の2と第31条の3により退職金に加算されます。掛金納付月数が12か月に満たなくても退職金が支給されるのは、通算した後に残りの額がある場合です。反対に、被共済者が退職した後、厚生労働省令で定める期間内に、退職金を請求しないで、機構と契約している団体の退職金共済制度で退職金を受けるべき人となり、申し出たときは、機構は退職金に相当する額の範囲内の金額をその団体に引き渡します。引き渡す金額が退職金に相当する額に満たないときは、その差額が本人に支給されます。(第三十条第一項, 第三十条第二項, 第三十一条の二第一項, 第三十一条の二第二項, 第三十一条の二第三項, 第三十一条の三第一項, 第三十一条の三第二項, 第三十一条の三第三項, 第三十一条第一項, 第三十一条第二項)(根拠条文)
- 共済契約者が中小企業者でない事業主になったことで契約が解除され、その共済契約者が確定給付企業年金、企業型年金その他政令で定める制度を実施することを通知したときは、被共済者に解約手当金は支給されません。共済契約者は、厚生労働省令で定める期間内に、被共済者の同意を得て、解約手当金に相当する額をその制度に引き渡すよう申し出ることができます。申出がなかったとき、制度が実施される前に被共済者が退職または死亡したとき、厚生労働省令で定める事由が生じたときは、解約手当金が支給されます。引き渡す金額が解約手当金に相当する額に満たないときは、その差額が被共済者に支給されます。共済契約者が合併や会社分割など厚生労働省令で定める行為をし、それにより被共済者の同意を得て契約が解除された被共済者を加入者とする確定給付企業年金や企業型年金を実施するときも、機構は、被共済者の同意を得た共済契約者の申出により、解約手当金に相当する額をその年金に移し、被共済者には解約手当金を支給しません。年金が実施される前に退職または死亡したときや、厚生労働省令で定める事由が生じたときは、解約手当金が支給されます。(第十七条第一項, 第十七条第二項, 第十七条第三項, 第三十一条の四第一項, 第三十一条の四第二項, 第三十一条の四第三項)(根拠条文)
- 被共済者が自分の責めに帰すべき事由で退職し、共済契約者が申し出た場合に、厚生労働省令で定める基準に従い厚生労働大臣が相当と認めたときは、機構は退職金を減額して支給できます。(第十条第五項)(根拠条文)
- 船員法の適用を受ける船員である被共済者については、自分の責めに帰すべき事由で退職した場合の退職金の減額と、掛金納付月数の通算での退職の理由について、厚生労働大臣に代わって国土交通大臣が判断します。その基準ややむを得ない事情は、厚生労働省令に代わって国土交通省令で定めます。(第八十六条第一項, 第八十六条第二項)(根拠条文)
- 特定業種退職金共済契約の効力が生じた後も、共済契約者は、被共済者としない人の範囲を広げたり狭めたりできます。範囲を広げることで被共済者でなくなる従業員がいるときは、その人たちの4分の3以上の同意が必要です。ただし、その人たちの掛金の納付を続けることが著しく困難であると厚生労働大臣が認めたときは、同意はいりません。また、機構は、新たに指定された特定業種の業務を始めるときは、業務の正常な運営のため必要があれば、厚生労働大臣の認可を受けて、一定の職種や地域の従業員を、業務開始の日から5年以内の一定期間、被共済者としないことができます。(第四十一条第六項, 第四十一条第七項, 第五十二条第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(7)
- この法律の罰則(第9章)では、次の義務に違反した者は30万円以下のに処せられます。退職金共済契約の成立、、掛金月額の増減を被共済者に通知する義務、被共済者に求められたときに退職金共済手帳を提示する義務、被共済者の退職や契約の解除のときに、やむを得ない理由がある場合を除き遅滞なく手帳を交付する義務、退職金等の支給を受けるために必要な証明書を交付する義務がこれに当たります。特定業種で、被共済者に手帳を交付する義務、新たに雇う人に被共済者となるかどうかを告げる義務、共済契約者でなくなったことを被共済者でなくなった人に周知させる義務に違反した場合も同じです。中小企業者でない事業主になったとき(特定業種では、その特定業種の事業を営む中小企業者でない事業主になったとき)や、退職金共済契約の被共済者が退職したときに機構に届け出ず、またはうその届出をした場合も同じ罰金です。法人や人の従業者などがその業務についてこれらの違反をしたときは、行為者のほか、その法人や人も罰金に処せられます。(第八十九条第一項第一号, 第八十九条第一項第二号, 第七条第二項, 第八条第五項, 第九条第四項, 第三十五条第一項, 第三十五条第二項, 第三十五条第三項, 第四十八条第二項, 第四十九条第一項, 第四十九条第二項, 第三十七条第一項, 第五十条第一項, 第九十一条第一項)(根拠条文)
- 機構の役員や職員、資産運用委員が、職務上知ることのできた秘密を漏らすと(職を退いた後も同じです)、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処せられます。(第六十五条第一項, 第六十九条の四第四項, 第八十八条第一項)(根拠条文)
- 機構は、掛金を納付期限より後に納める共済契約者に割増金を納めさせることができます。割増金の額は、掛金の額に対し年14.6パーセントの割合で、納付期限の翌日から納付の日の前日までの日数によって計算した額を超えてはなりません。掛金や過去勤務掛金の納付を受ける権利と、その返還を受ける権利は、行使できる時から2年間行使しないと時効によって消滅します。(第二十五条第一項, 第二十五条第二項, 第三十三条第一項)(根拠条文)
- 退職金共済契約は、機構が申込みを承諾したときに、申込みの日に成立したものとみなされ、その日から効力を生じます。機構は、申込者が掛金の納付を怠ったことで契約を解除されてから6か月を経ていないとき、被共済者となる人が不正の行為を理由に解除された契約の被共済者で解除の日から1年を経ていないとき、厚生労働省令で定める正当な理由があるときを除き、契約の締結を拒むことはできません。(第七条第一項, 第三条第四項)(根拠条文)
- 機構は、退職金共済業務の執行に必要な限度で、共済契約者や被共済者に報告や文書の提出を求めることができます。偽りその他不正の行為で退職金等の支給を受けた人がいるときは、機構はその人から返還させることができます。その支給が共済契約者のうその証明や届出によるものであるときは、共済契約者にも、支給を受けた人と連帯して返還させることができます。機構は、返還されるべき金額を、支給すべき退職金等と相殺することもできます。(第三十八条第一項, 第二十一条第一項, 第二十一条第二項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣は、掛金の納付を続けることが著しく困難かどうか、自分の責めに帰すべき事由で退職した被共済者の退職金の減額が相当かどうか、掛金納付月数の通算で退職が本人の責めに帰すべき事由や本人の都合によるものでないかどうかを判断し、退職金に加わる額の年度ごとの支給率を定めます。(第八条第三項第二号, 第十条第五項, 第十八条第一項, 第十条第四項)(根拠条文)
- 共済契約者、被共済者その他退職金等の支給を受ける権利を持つ人は、契約上の権利義務について異議があるときは、労働保険審査会に審査を申し立てることができます。申立ては、異議に係る事実を知った日から3か月を過ぎるとできなくなります。ただし、正当な理由でその期間内に申し立てられなかったことを疎明したときは別です。この規定は、直ちに訴えを起こすことを妨げません。(第八十四条第一項, 第八十四条第二項, 第八十四条第四項)(根拠条文)