第四章の二 積立金の運用
積立金(年金特別会計の厚生年金勘定の積立金(以下この章において「特別会計積立金」という。)及び実施機関(厚生労働大臣を除く。次条第三項において同じ。)の積立金のうち厚生年金保険事業(基礎年金拠出金の納付を含む。)に係る部分に相当する部分として政令で定める部分(以下「実施機関積立金」という。)をいう。以下この章において同じ。)の運用は、積立金が厚生年金保険の被保険者から徴収された保険料の一部であり、かつ、将来の保険給付の貴重な財源となるものであることに特に留意し、専ら厚生年金保険の被保険者の利益のために、長期的な観点から、安全かつ効率的に行うことにより、将来にわたつて、厚生年金保険事業の運営の安定に資することを目的として行うものとする。
主務大臣は、積立金の管理及び運用が長期的な観点から安全かつ効率的に行われるようにするための基本的な指針(以下「積立金基本指針」という。)を定めるものとする。
積立金基本指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
積立金の管理及び運用に関する基本的な方針
積立金の資産の構成の目標に関する基本的な事項
積立金の管理及び運用に関し管理運用主体(年金積立金管理運用独立行政法人、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会及び日本私立学校振興・共済事業団をいう。以下同じ。)が遵守すべき基本的な事項
その他積立金の管理及び運用に関する重要事項
主務大臣は、財政の現況及び見通しが作成されたときその他必要があると認めるときは、積立金基本指針に検討を加え、必要に応じ、これを変更するものとする。
積立金基本指針を定め、又は変更しようとするときは、厚生労働大臣は、あらかじめ、積立金基本指針の案又はその変更の案を作成し、財務大臣、総務大臣及び文部科学大臣に協議するものとする。
財務大臣、総務大臣及び文部科学大臣は、必要があると認めるときは、厚生労働大臣に対し、積立金基本指針の変更の案の作成を求めることができる。
主務大臣は、積立金基本指針を定め、又は変更したときは、速やかに、これを公表するものとする。
管理運用主体は、財政の現況及び見通しが作成されたときその他必要があると認めるときは、共同して、前項に規定する積立金の資産の構成の目標に検討を加え、必要に応じ、これを変更しなければならない。
所管大臣は、その所管する管理運用主体の業務概況書の送付を受けたときは、速やかに、当該管理運用主体について、管理積立金の管理及び運用の状況(第七十九条の三第三項ただし書の規定による運用の状況を含む。)その他の管理積立金の管理及び運用に関する主務省令で定める事項について評価を行い、その結果を公表するものとする。
積立金の運用に係る行政事務に従事する厚生労働省、財務省、総務省及び文部科学省の職員(政令で定める者に限る。以下「運用職員」という。)は、積立金の運用の目的に沿つて、慎重かつ細心の注意を払い、全力を挙げてその職務を遂行しなければならない。
運用職員は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
積立金の運用については、この法律に定めるもののほか、年金積立金管理運用独立行政法人法(平成十六年法律第百五号)、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法又は日本私立学校振興・共済事業団法(平成九年法律第四十八号)の定めるところによる。
この章に定めるもののほか、積立金の運用に関し必要な事項は、政令で定める。