食品衛生法
飲食に起因する衛生上の危害の発生を防ぎ、国民の健康を守るための法律です。有害な食品の販売を禁じ、添加物、農薬などの残留、食品に触れる器具と容器包装を規制し、食品を扱う営業者の衛生管理、営業許可、輸入の届出などの義務を定めています。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 90
- 施行前の改正
- 0
この法令の内容
- 次の食品や添加物は、販売し、または販売のために採取、製造、輸入、加工、使用、調理、貯蔵、陳列してはなりません。腐敗し、変敗し、または未熟なもの(一般に人の健康を損なうおそれがなく飲食に適すると認められているものを除きます)、有毒または有害な物質が含まれ、付着し、またはその疑いがあるもの(人の健康を損なうおそれがない場合として厚生労働大臣が定める場合を除きます)、病原微生物に汚染され、またはその疑いがあり、人の健康を損なうおそれがあるもの、不潔、異物の混入などにより人の健康を損なうおそれがあるものです。ここでいう販売には、不特定または多数の人に対する販売以外の授与も含まれます。と畜場法、食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律または厚生労働省令に定める疾病にかかり、もしくはその疑いがあり、これらに定める異常があり、またはへい死した獣畜の肉、骨、乳、臓器、血液と、家きんの肉、骨、臓器も、厚生労働省令で定める場合を除き、食品として販売し、または販売のために採取、加工、使用、調理、貯蔵、陳列してはなりません。ただし、へい死した獣畜や家きんの肉、骨、臓器で、職員が人の健康を損なうおそれがなく飲食に適すると認めたものは別です。(第六条第一項, 第六条第一項第一号, 第六条第一項第二号, 第六条第一項第三号, 第六条第一項第四号, 第五条第一項, 第十条第一項)(根拠条文)
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- 添加物(天然香料と、一般に食品として飲食に供されている物で添加物として使われるものを除きます)と、これを含む製剤や食品は、人の健康を損なうおそれのない場合としてが食品衛生基準審議会の意見を聴いて定める場合を除き、販売し、または販売のために製造、輸入、加工、使用、貯蔵、陳列してはなりません。内閣総理大臣は、販売用の食品や添加物の製造、加工、使用、調理、保存の方法について基準を、成分について規格を定めることができます。基準や規格が定められると、それに合わない食品や添加物を製造、輸入、販売するなどしてはなりません。農薬、飼料に添加するなどして用いられる物、動物用の医薬品の成分である物質(人の健康を損なうおそれのないことが明らかなものとして内閣総理大臣が定める物質を除きます)が、人の健康を損なうおそれのない量として内閣総理大臣が定める量を超えて残留する食品は、販売のために製造、輸入、加工、使用、調理、保存し、または販売してはなりません。ただし、その食品の規格でその物質の残留量の限度が定められている場合は別です。(第十二条第一項, 第十三条第一項, 第十三条第二項, 第十三条第三項)(根拠条文)
- 営業上使用する器具と容器包装は、清潔で衛生的でなければなりません。有毒または有害な物質が含まれ、または付着して人の健康を損なうおそれがある器具や容器包装と、食品や添加物に接触して有害な影響を与えることで人の健康を損なうおそれがある器具や容器包装は、販売し、販売のために製造、輸入し、または営業上使用してはなりません。内閣総理大臣が器具や容器包装とその原材料の規格、製造方法の基準を定めたときは、規格に合わない器具や容器包装を販売し、販売のために製造、輸入し、営業上使用すること、規格に合わない原材料を使用すること、基準に合わない方法で製造することは禁じられます。政令で定める材質の原材料は、含まれる物質について許容される量が規格に定められていなければ、器具や容器包装に使用してはなりません。ただし、その物質が、人の健康を損なうおそれのない量として内閣総理大臣が定める量を超えて食品に溶け出し、または浸み出すおそれがないように加工されている場合は別です(その物質が食品に接触する部分に使われる場合を除きます)。(第十五条第一項, 第十六条第一項, 第十八条第一項, 第十八条第二項, 第十八条第三項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣は、厚生労働省令で、器具や容器包装を製造する営業と食鳥処理の事業を除く営業の施設の衛生的な管理などの公衆衛生上必要な措置について基準を定めます。基準の内容は、施設の内外の清潔保持やねずみと昆虫の駆除などの一般的な衛生管理と、食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための取組です。この基準の対象となる営業者は、基準に従って公衆衛生上必要な措置を定め、これを守らなければなりません。都道府県知事、を設置する市の市長、の区長は、この基準に反しない限り、で必要な規定を定めることができます。(第五十一条第一項, 第五十一条第一項第一号, 第五十一条第一項第二号, 第五十一条第二項, 第五十一条第三項, 第八条第一項)(根拠条文)
- 公衆衛生に与える影響が著しい営業(食鳥処理の事業を除きます)で政令で定めるものを営もうとする人は、都道府県知事の許可を受けなければなりません。都道府県は、厚生労働省令で定める基準を参酌して、その施設の基準を条例で定めます。知事は、施設がこの基準に合うと認めるときは、許可をしなければなりません。ただし、この法律やこの法律に基づく処分に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない人、許可を取り消されてから2年を経過しない人、こうした人が業務を行う役員にいる法人には、許可を与えないことができます。知事は、許可に5年を下らない有効期間などの条件を付けることができます。それ以外の営業を営もうとする人は、あらかじめ営業所の名称と所在地などを知事に届け出なければなりません。ただし、公衆衛生に与える影響が少ない営業で政令で定めるものと、食鳥処理の事業は除きます。(第五十四条第一項, 第五十五条第一項, 第五十五条第二項, 第五十五条第三項, 第五十七条第一項)(根拠条文)
- 許可を受けた営業者が営業を譲り渡したときや、相続、合併、分割(その営業を承継させるものに限ります)があったときは、営業を譲り受けた人、相続人(相続人が2人以上いて、全員の同意で承継する相続人を選んだときは、その人)、合併後存続する法人、合併で設立された法人、分割で営業を承継した法人が、許可営業者の地位を承継します。承継した人は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、都道府県知事に届け出なければなりません。営業の届出をした営業者にも、同じ規定が準用されます。ただし、令和5年法律第52号の施行の日より前に営業の譲渡を受けた人には、これらの規定は適用されません。また、当分の間、都道府県知事は、営業の譲渡によって許可営業者や届出営業者の地位を承継した人の業務の状況を、承継した日から6か月以内に少なくとも1回調査しなければなりません。(第五十六条第一項, 第五十六条第二項, 第五十七条第二項, 附則第四条第一項, 附則第四条第二項)(根拠条文)
- 営業者が、有害な食品、病気の獣畜の肉など、輸入、添加物、基準と規格、残留、有害な器具、虚偽や誇大な表示と広告に関する規定(第6条、第10条から第12条まで、第13条第2項と第3項、第16条、第18条第2項と第3項、第20条)や、厚生労働大臣が特定の製品について行った禁止(第9条第1項、第17条第1項)に違反し、または違反するおそれがあるために、食品、添加物、器具、容器包装を回収するときは、回収に着手したことと回収の状況を、遅滞なく都道府県知事に届け出なければなりません。命令を受けて回収するときと、食品衛生上の危害が発生するおそれがない場合として厚生労働省令・内閣府令で定めるときは除きます。(第五十八条第一項, 第五十八条第一項第一号, 第五十八条第一項第二号)(根拠条文)
目次
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、施行を待つ改正はありません。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
施行済みの改正 14件
2025年6月1日
このサイトの条文
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2024年4月1日
生活衛生等関係行政の機能強化のための関係法律の整備に関する法律
2023年12月13日
生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律
2023年6月14日
生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律
2023年5月26日
生活衛生等関係行政の機能強化のための関係法律の整備に関する法律
2022年6月17日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2021年6月1日
食品衛生法等の一部を改正する法律
2020年6月1日
食品衛生法等の一部を改正する法律
2019年4月1日
食品衛生法等の一部を改正する法律
2019年4月1日
学校教育法の一部を改正する法律
誰に適用されるか
適用される
- 食品等事業者:食品や添加物の採取、製造、輸入、加工、調理、貯蔵、運搬、販売や、器具と容器包装の製造、輸入、販売を営む人と法人、学校、病院などの施設で継続的に不特定または多数の人に食品を供与する人と法人です。自らの責任で、扱う食品などの安全性を確保するため、知識と技術の習得、原材料の安全性の確保、自主検査の実施などの措置を講ずるよう努めなければなりません。また、危害の発生の防止に必要な限度で、仕入先の名称などの記録を作成して保存し、国や都道府県等への記録の提供、危害の原因となった食品などの廃棄などの措置を講ずるよう努めなければなりません。(第三条第一項, 第三条第二項, 第三条第三項)(根拠条文)
- 食品、添加物、器具、容器包装を販売し、または販売のために扱う人(ここでいう販売には、不特定または多数の人に対する販売以外の授与も含まれます)は、有害な製品や規格に合わない製品などの販売の禁止を守らなければなりません。食品、添加物、器具、容器包装について、公衆衛生に危害を及ぼすおそれがある虚偽または誇大な表示や広告をしてはなりません。(第五条第一項, 第六条第一項, 第十三条第二項, 第十六条第一項, 第二十条第一項)(根拠条文)
続き
- 営業者:業として、食品や添加物の採取、製造、輸入、加工、調理、貯蔵、運搬、販売や、器具と容器包装の製造、輸入、販売を営む人と法人です。農業と水産業での食品の採取業は営業に含まれません。厚生労働大臣が、食品や添加物の製造や加工の過程で有毒または有害な物質が混入することを防止する措置について基準を定めたときは、営業者(食鳥処理業者を除きます)はこれを守らなければなりません。厚生労働大臣とが指定した指定成分等を含む食品を扱う営業者は、その食品が人の健康に被害を生じ、または生じさせるおそれがあるという情報を得たときは、遅滞なく都道府県知事等に届け出なければなりません。(第四条第七項, 第四条第八項, 第五十条第一項, 第五十条第二項, 第八条第一項)(根拠条文)
- 輸入者:販売用または営業上使用する食品、添加物、器具、容器包装を輸入しようとする人は、厚生労働省令で定めるところにより、その都度厚生労働大臣に届け出なければなりません。獣畜の肉、乳、臓器、家きんの肉、臓器と、厚生労働省令で定めるこれらの製品は、輸出国の政府機関が発行した衛生事項を記載した証明書かその写しを添付したものでなければ、食品として販売するために輸入してはなりません。ただし、厚生労働省令で定める国から輸入するもので、衛生事項がその国の政府機関から電気通信回線を通じて厚生労働省の電子計算機に送信され記録されたものは別です。特に重要な工程を管理するための措置が必要なものとして厚生労働省令で定める食品や添加物は、その措置が確実であるとして厚生労働大臣が定める国、地域、施設で製造または加工されたものでなければ、販売のために輸入してはなりません。生産地の衛生管理の状況の証明が必要なものとして厚生労働省令で定める食品や添加物は、輸出国の政府機関が発行した証明書かその写しを添付したものでなければ、販売のために輸入してはなりません。(第二十七条第一項, 第十条第二項, 第十一条第一項, 第十一条第二項)(根拠条文)
- 営業以外で、学校、病院などの施設で継続的に不特定または多数の人に食品を供与する人:食品等事業者の努力義務が及ぶほか、器具と容器包装の規定(第15条から第18条まで)、製品検査(第25条第1項)、報告、臨検検査と食品衛生監視員(第28条から第30条まで)、衛生管理の措置(第51条)、施設の基準(第54条)、営業の届出(第57条)、廃棄命令や営業の禁止・停止など(第59条から第61条まで)の規定が準用されます。(第三条第一項, 第六十八条第三項)(根拠条文)
- 乳幼児が接触することでその健康を損なうおそれがあるとして厚生労働大臣と内閣総理大臣が指定するおもちゃ:第6条、第9条、第12条、第13条第1項と第2項、第16条から第20条まで(第18条第3項を除きます)、第25条から第61条まで(第51条、第52条第1項第2号と第2項、第53条を除きます)、第63条から第65条までの規定が準用されます。第12条は、おもちゃの添加物として用いることを目的とする化学的合成品についての規定として読み替えられます。野菜、果実、飲食器の洗浄に使う洗浄剤には、第6条と第13条第1項、第2項が準用されます。(第六十八条第一項, 第六十八条第二項)(根拠条文)
- 食品衛生管理者:乳製品、第12条により内閣総理大臣が定めた添加物など、製造や加工の過程で特に衛生上の考慮を必要とする食品や添加物で政令で定めるものの製造や加工を行う営業者は、施設ごとに専任の食品衛生管理者を置かなければなりません(営業者が自ら食品衛生管理者となって管理する施設を除きます)。施設が隣り合っているときは、全体で1人で足ります。食品衛生管理者を置き、または自ら食品衛生管理者になったときは、15日以内に施設の所在地の都道府県知事に届け出なければならず、変更したときも同じです。食品衛生管理者になれるのは、第48条第6項に定める資格のある人だけです。医師、歯科医師、薬剤師、獣医師、定められた課程を修めて大学などを卒業した人、都道府県知事の登録を受けた養成施設の課程を修了した人、高等学校などを卒業し、こうした製造業や加工業で衛生管理の業務に3年以上従事したうえで、都道府県知事の登録を受けた講習会の課程を修了した人です。講習会によって資格を得た人は、従事したのと同種の製造業や加工業の施設でのみ食品衛生管理者になれます。食品衛生管理者は、この法律の違反が行われないよう、製造や加工に従事する人を監督し、営業者に必要な意見を述べなければならず、営業者はその意見を尊重しなければなりません。食品衛生管理者がこの監督の職務を怠り、その施設で管理する食品や添加物について第81条から第83条までの違反があったときは、食品衛生管理者にも各条の罰金刑が科されます。ただし、食品衛生管理者自身がその行為をした場合は別です。(第四十八条第一項, 第四十八条第二項, 第四十八条第三項, 第四十八条第四項, 第四十八条第五項, 第四十八条第六項, 第四十八条第七項, 第四十八条第八項, 第八十七条第一項)(根拠条文)
- 第18条第3項の政令で定める材質の原材料を使った器具や容器包装を販売し、または販売のために製造、輸入する人は、厚生労働省令で定めるところにより、販売の相手方に、その器具や容器包装が規格に合うその材質の原材料だけを使っていること、または物質が定められた量を超えて食品に溶け出さないよう加工されていることを説明しなければなりません。その材質の原材料を販売し、または販売のために製造、輸入する人は、その原材料を使って器具や容器包装を製造する人から規格に合うことの確認を求められたときは、必要な説明をするよう努めなければなりません。(第五十三条第一項, 第五十三条第一項第一号, 第五十三条第一項第二号, 第五十三条第二項)(根拠条文)
特例と適用除外(7)
- 既存添加物名簿に記載されている添加物と、これを含む製剤や食品には、第12条は適用されません。既存添加物名簿は、平成7年法律第101号の公布の際に販売され、または使用されていた添加物(当時の化学的合成品、天然香料、一般に食品として飲食に供されている物で添加物として使われるものを除きます)の名称を、厚生大臣が記載したものです。は、人の健康を損なうおそれがあると認めるときは、食品衛生基準審議会の意見を聴いて名簿から消除することができます。また、現に販売の用に供されていないと認める添加物について消除予定添加物名簿を作成して公示することができ、公示から6か月以内は誰でも訂正を申し出られます。名簿に載った添加物は、公示から1年以内に既存添加物名簿から消除されます。(附則第三条第一項, 附則第二条第一項, 附則第二条の二第一項, 附則第二条の三第一項, 附則第二条の三第二項, 附則第二条の三第三項, 附則第二条の三第五項)(根拠条文)
- 平成30年法律第46号の施行の際に現に販売され、販売のために製造され、輸入され、または営業上使用されていた器具と容器包装には、規格に定められていない物質を含む原材料の使用の禁止(第18条第3項)と、販売の相手方への説明の義務(第53条)は適用されません。(附則第四条第一項, 第十八条第三項, 第五十三条第一項)(根拠条文)
- 小規模な営業者その他の政令で定める営業者については、特に重要な工程を管理するための取組の基準は、その取り扱う食品の特性に応じた取組です。(第五十一条第一項第二号)(根拠条文)
- 器具や容器包装を製造する営業者は、第51条ではなく第52条の基準に従います。その内容は、一般的な衛生管理と、適正に製造を管理するための取組です。第18条第3項の政令で定める材質以外の材質の原材料だけを使う製造者は、一般的な衛生管理の基準だけに従えば足ります。(第五十一条第一項, 第五十二条第一項, 第五十二条第二項)(根拠条文)
- 食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律に規定する食鳥処理の事業は、第51条の衛生管理の基準、第54条と第55条の施設の基準と営業の許可、第57条の営業の届出の対象から除かれています。また、食鳥処理業者は、有毒または有害な物質の混入を防ぐ措置について厚生労働大臣が定める基準(第50条)を守る義務を負いません。(第五十一条第一項, 第五十四条第一項, 第五十五条第一項, 第五十七条第一項, 第五十条第二項)(根拠条文)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に規定する医薬品、医薬部外品、再生医療等製品は、この法律でいう食品に含まれません。農業と水産業で食品の採取に使う機械や器具は、この法律でいう器具に含まれません。(第四条第一項, 第四条第四項)(根拠条文)
- 販売用の食品と添加物の表示の基準は、この法律ではなく食品表示法で定められます。この法律の表示の基準は、器具と容器包装についてのものです。(第十九条第三項, 第十九条第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(10)
- 厚生労働大臣は、一般に飲食に供されることがなかった物で人の健康を損なうおそれがない旨の確証がないものやこれを含む物が新たに食品として販売され、または販売されることになったときと、一般に食品として飲食に供されている物で、通常の方法と著しく異なる方法で飲食に供されているものについて確証がないときに、食品衛生上の危害の発生を防止するため必要があると認めれば、厚生科学審議会の意見を聴いて、食品として販売することを禁止できます。食品によると疑われる重大な健康被害が生じ、一般に飲食に供されることがなかった物がその食品に含まれていると疑われるときも、その食品の販売を禁止できます。危害が発生するおそれがないと認めるときは、禁止を解除します。また、特定の国や地域、特定の者が生産する特定の食品、添加物、器具、容器包装について、検査で違反するものが相当数見つかったこと、生産地の衛生管理の状況など厚生労働省令で定める事由から、違反するものが相当程度含まれるおそれがあり、人の健康を損なうおそれの程度など厚生労働省令で定める事項を勘案して特に必要があると認めるときは、関係行政機関の長と協議し、厚生科学審議会の意見を聴いて、販売や販売のための輸入などを禁止できます。禁止とその解除は官報で告示されます。(第七条第一項, 第七条第二項, 第七条第三項, 第七条第四項, 第七条第五項, 第九条第一項, 第九条第二項, 第九条第四項, 第十七条第一項, 第十七条第二項, 第十七条第三項)(根拠条文)
- 規格が定められた食品、添加物、器具、容器包装のうち政令で定めるものは、厚生労働大臣、都道府県知事または登録検査機関の検査を受けて合格し、その表示が付されたものでなければ、販売し、販売のために陳列し、または営業上使用してはなりません。この検査の結果については、をすることができません。都道府県知事は、有害なものや規格に合わないものを発見し、製造した者の製品がその後も引き続き該当するおそれがあり、食品衛生上の危害の発生を防止するため必要があると認めるときは、その者に検査を受けるよう命ずることができます。厚生労働大臣も、必要があると認めるときは、そうした製品を製造した者が製造した同種の製品や、生産地の事情などから該当するおそれがある製品を輸入する者に、検査を受けるよう命ずることができます。命令を受けた人は、検査を受けて結果の通知を受けるまで、その製品を販売し、販売のために陳列し、または営業上使用してはなりません。(第二十五条第一項, 第二十五条第五項, 第二十六条第一項, 第二十六条第二項, 第二十六条第三項, 第二十六条第四項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣、、都道府県知事等(都道府県知事、を設置する市の市長、の区長)は、必要があると認めるときは、営業者などから必要な報告を求め、職員に営業の場所、事務所、倉庫などに臨検させ、食品、添加物、器具、容器包装、営業の施設、帳簿書類などを検査させ、試験に必要な限度で食品などを無償で収去させることができます。職員は身分を示す証票を携帯し、関係者から請求があれば提示しなければなりません。この権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはなりません。厚生労働大臣、内閣総理大臣、都道府県知事等は、その職員の中から食品衛生監視員を命じ、この職権と食品衛生に関する指導の職務を行わせます。(第二十八条第一項, 第二十八条第二項, 第二十八条第三項, 第三十条第一項, 第八条第一項)(根拠条文)
- 営業者が、有害な食品、病気の獣畜の肉など、輸入、添加物、基準と規格、残留、有害な器具に関する規定(第6条、第10条から第12条まで、第13条第2項と第3項、第16条、第18条第2項と第3項)や、特定の製品についての禁止(第9条第1項、第17条第1項)に違反したときは、厚生労働大臣または都道府県知事は、営業者や職員にその食品などを廃棄させ、または営業者に食品衛生上の危害を除去するために必要な処置をとるよう命ずることができます。虚偽や誇大な表示と広告の禁止(第20条)に違反したときは、内閣総理大臣または都道府県知事が同じことをすることができます。(第五十九条第一項, 第五十九条第二項)(根拠条文)
- 都道府県知事は、営業者が、製品、輸入、基準と規格、表示と広告、製品検査、指定成分等による健康被害の届出、食品衛生管理者、有毒・有害な物質の混入を防ぐ基準、衛生管理の措置、器具の原材料についての販売の相手方への説明に関する規定や禁止に違反した場合、刑に処せられたことによる許可の欠格事由(法人では、刑に処せられたり許可を取り消されたりした役員がいること)に該当するに至った場合、許可の条件に違反した場合には、許可を取り消し、または営業の全部か一部を禁止し、もしくは期間を定めて停止することができます。厚生労働大臣は、輸入を営む営業者が、表示と広告、製品検査の義務、食品衛生管理者、病気の獣畜の肉などの販売に関する規定を除く同じ規定や禁止に違反した場合には、営業の全部か一部を禁止し、または期間を定めて停止することができます。施設が都道府県の定める施設の基準に違反したときは、都道府県知事は、施設の整備改善を命じ、または許可を取り消し、営業の全部か一部を禁止し、もしくは期間を定めて停止することができます。(第六十条第一項, 第六十条第二項, 第六十一条第一項, 第五十五条第二項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣、内閣総理大臣、都道府県知事(保健所を設置する市と特別区では、市長または区長)は、食品衛生上の危害の発生を防止するため、この法律やこの法律に基づく処分に違反した人の名称などを公表し、食品衛生上の危害の状況を明らかにするよう努めることとされています。(第六十九条第一項, 第七十六条第一項)(根拠条文)
- 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除きます)を消費者庁長官に委任します。厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができます。保健所を設置する市と特別区では、食品衛生管理者の届出、営業の許可、営業者の地位の承継、営業の届出、回収の届出、廃棄命令、営業の許可の取消しや禁止・停止、違反者の名称等の公表に関する都道府県知事の権限を、市長または区長が行います。ただし、政令で定める営業に関する政令で定める処分は除きます。指定都市と中核市は、都道府県が処理する事務のうち政令で定めるものを処理します。(第八十条第三項, 第八十条第一項, 第七十六条第一項, 第七十七条第一項)(根拠条文)
- 食中毒患者等(食品、添加物、器具、容器包装に起因する中毒患者とその疑いのある人)を診断し、またはその死体を検案した医師は、直ちに最寄りの保健所長に届け出なければなりません。保健所長は、速やかに都道府県知事等に報告するとともに、政令で定めるところにより調査します。食中毒患者等が厚生労働省令で定める数以上発生し、または発生するおそれがあるときなど、厚生労働省令で定めるときは、都道府県知事等は直ちに厚生労働大臣に報告しなければなりません。厚生労働大臣は、患者が厚生労働省令で定める数以上または広域にわたって発生し、または発生するおそれがあり、緊急を要するときは、都道府県知事等に期限を定めて原因の調査と報告を求めることができます。都道府県知事等は、原因調査上必要があると認めるときは、食品などに起因し、またはその疑いのある疾病で死亡した人の死体を、遺族の同意を得て解剖に付すことができます。解剖しなければ原因が判明せず、公衆衛生に重大な危害を及ぼすおそれがあるときは、遺族に通知したうえで、同意を得ないでも解剖に付すことができます。(第二十一条の二第一項, 第六十三条第一項, 第六十三条第二項, 第六十三条第三項, 第六十五条第一項, 第六十四条第一項, 第六十四条第二項)(根拠条文)
- この法律の多くの規定は、違反すると犯罪になります(第11章)。有害な食品や添加物、定められた病気にかかり、もしくはその疑いがあり、定められた異常があり、またはへい死した獣畜や家きんの肉など、内閣総理大臣が定めていない添加物の販売などをした人、第7条による厚生労働大臣の販売の禁止に違反した人、廃棄などの命令に従わない営業者、第60条による許可の取消しや営業の禁止・停止の処分に違反して営業を行った人は、3年以下のまたは300万円以下のに処せられ、情状により両方を科されることもあります。食品や添加物の基準と規格、残留の限度、有害な器具と容器包装の禁止、器具と容器包装の表示の基準、虚偽や誇大な表示と広告の禁止に違反した人と、許可を受けずに営業した人は、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金に処せられ、情状により両方を科されることもあります。(第十一章, 第八十一条第一項, 第八十一条第二項, 第八十二条第一項, 第八十二条第二項)(根拠条文)
- そのほかの違反、たとえば証明書のない食肉などの輸入や必要な管理のない食品の輸入、器具と容器包装の規格や原材料の規定への違反、必要な検査を受けない製品や命令された検査の結果の通知前の製品の販売、特定の国などの製品の禁止への違反、施設の基準や許可の条件、整備改善の命令への違反、第61条による許可の取消しや営業の禁止・停止に違反した営業、医師が食中毒を届け出ないことなどは、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処せられます。臨検検査や収去を拒み、妨げ、忌避した人、報告をせず、または虚偽の報告をした人、輸入、食品衛生管理者、営業、回収の届出をせず、または虚偽の届出をした人などは、50万円以下の罰金に処せられます。法人の代表者や、法人または人の代理人、使用人などの従業者が、その業務に関してこれらの違反をしたときは、行為者のほか、法人にも罰金刑が科されます。法人の罰金は、3年以下の拘禁刑にあたる罪と、食品の基準と規格、残留の限度、器具と容器包装の表示の基準、虚偽や誇大な表示と広告の禁止への違反については1億円以下、それ以外は各条の罰金です。人には各条の罰金が科されます。(第八十三条第一項, 第八十三条第一項第一号, 第八十三条第一項第二号, 第八十三条第一項第四号, 第八十三条第一項第五号, 第八十五条第一項, 第八十八条第一項, 第八十八条第一項第一号, 第八十八条第一項第二号)(根拠条文)