介護保険法
市町村が行う介護保険について、40歳以上の誰が被保険者となるか、保険料をどう納めるか、要介護・要支援の認定をどう受けるか、保険給付の対象となる介護サービスは何かを定める法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 405
- 施行前の改正
- 7
この法令の内容
- 介護給付を受けようとする被保険者は、要介護者に該当すること及びその要介護状態区分について、市町村の認定(要介護認定)を受けなければなりません。予防給付を受けようとする被保険者は、要支援者に該当すること及びその要支援状態区分について、市町村の認定(要支援認定)を受けなければなりません。40歳以上65歳未満の人は、要介護状態や要支援状態の原因である身体上または精神上の障害が、加齢に伴う心身の変化に起因する疾病として政令で定めるもの(特定疾病)によって生じた場合に限り、要介護者・要支援者に当たります。65歳以上の人には、この条件はありません。(第十九条第一項, 第十九条第二項, 第七条第三項, 第七条第四項, 第二十七条第四項, 第三十二条第三項)(根拠条文)
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- 要介護認定・要支援認定の申請は、市町村にします。認定は、申請のあった日にさかのぼって効力を生じます。認定は、要介護状態区分・要支援状態区分に応じて厚生労働省令で定める有効期間内に限り効力を持ちます。有効期間の満了後も要介護状態・要支援状態に該当すると見込まれる人は、更新の申請をすることができます。災害その他やむを得ない理由で満了前に申請できなかった人は、その理由がやんだ日から1か月以内に限り、更新の申請ができます。介護や支援の必要の程度が変わったと認める人は、区分の変更の認定を申請できます。(第二十七条第一項, 第二十七条第八項, 第三十二条第一項, 第三十二条第七項, 第二十八条第一項, 第二十八条第二項, 第二十八条第三項, 第三十三条第一項, 第三十三条第二項, 第三十三条第三項, 第二十九条第一項, 第三十三条の二第一項)(根拠条文)
- 保険給付には、要介護状態に関する介護給付、要支援状態に関する予防給付、そして市町村がで定める市町村特別給付の3種類があります。介護給付は、居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービスの費用、特定福祉用具の購入費、手すりの取付けなどの住宅改修の費用、居宅サービス計画の作成などの費用、著しく高額となった利用者負担について支給されます。所得や資産の状況などをしん酌して厚生労働省令で定める人には、介護保険施設などでの食事の提供と居住等に要した費用についても支給されます。(第十八条第一項, 第六十二条第一項, 第四十条第一項, 第五十二条第一項, 第四十一条第一項, 第四十二条の二第一項, 第四十八条第一項, 第四十四条第一項, 第四十五条第一項, 第四十六条第一項, 第五十一条第一項, 第五十一条の三第一項)(根拠条文)
- 多くのサービスでは、保険給付の額は、厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(実際の費用の方が低いときはその額)の100分の90で、残りが利用者の負担です。施設サービスなど一部のサービスでは、食事の提供、居住や滞在その他の日常生活に要する費用は、この費用から除かれます。第1号被保険者のうち、政令で定めるところにより算定した所得の額が政令で定める額以上の人は100分の80、それを超える政令で定める額以上の人は100分の70になります。居宅サービスと地域密着型サービス(地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を除きます)の保険給付は、月を単位として、厚生労働大臣が要介護状態区分に応じた標準的な利用の態様などを勘案して定める支給限度基準額を基礎とした上限を超えることができません。市町村は、条例でこの基準額より高い額を定めることができます。(第四十一条第一項, 第四十一条第四項, 第四十八条第一項, 第四十八条第二項, 第五十三条第二項, 第四十九条の二第一項, 第四十九条の二第二項, 第五十九条の二第一項, 第五十九条の二第二項, 第五十一条第一項, 第四十三条第一項, 第四十三条第二項, 第四十三条第三項)(根拠条文)
- 第1号被保険者は、市町村に保険料を納めます。保険料率は、政令で定める基準に従って市町村が条例で定め、おおむね3年を通じて財政の均衡を保てるものでなければなりません。年金保険者が、老齢・障害・死亡を支給事由とする年金給付で政令で定めるもの(老齢等年金給付)を受けている65歳以上の人を市町村に通知したときは、市町村は、原則として、その年度の保険料を、年金保険者に年金を支払う際に徴収させます(特別徴収)。ただし、年金の額が政令で定める額未満の人や、年金の支給が停止されている人などは、通知の対象になりません。特別徴収には、下に挙げる例外もあります。それ以外の場合は、市町村が本人、世帯主または配偶者に納入の通知をして徴収し(普通徴収)、世帯主と配偶者も連帯して納付する義務を負います。(第百二十九条第一項, 第百二十九条第二項, 第百二十九条第三項, 第百三十一条第一項, 第百三十四条第一項, 第百三十五条第一項, 第百三十五条第五項, 第百三十二条第一項, 第百三十二条第二項, 第百三十二条第三項)(根拠条文)
- 第2号被保険者からは、市町村は保険料を徴収しません。その代わりに、医療保険者が介護給付費・地域支援事業支援納付金を納付し、そのために医療保険各法などにより保険料を徴収する義務を負います。健康保険法では、介護保険第2号被保険者である被保険者の保険料は、一般保険料等額に、標準報酬月額と標準賞与額に介護保険料率を掛けた介護保険料額を合わせた額です。保険料は、被保険者と事業主がそれぞれ2分の1ずつ負担します(任意継続被保険者は全額を負担します)。ただし、は、規約で事業主の負担の割合を増やすことができます。国民健康保険法では、市町村は世帯主から保険料を徴収し(国民健康保険税を課するときを除きます)、そのうち介護納付金の納付に充てる分は、第2号被保険者である被保険者について賦課されます。(第百二十九条第四項, 第百五十条第一項, 第百五十条第二項, 第百五十条第三項, 健康保険法 第百五十六条第一項第一号, 健康保険法 第百六十一条第一項, 健康保険法 第百六十二条第一項, 国民健康保険法 第七十六条第一項, 国民健康保険法 第七十六条第三項)(根拠条文)
- 市町村が本人に代わって指定居宅サービス事業者に費用を支払うことができるのは、本人が指定居宅介護支援を受けることをあらかじめ市町村に届け出ていて、そのサービスがその対象になっている場合など、厚生労働省令で定める場合に限られます。支払は、本人に支給すべき居宅介護サービス費の額が限度です。この支払があったときは、本人に居宅介護サービス費が支給されたものとみなされます。介護保険施設から施設サービスを受けたときは、このような届出がなくても、市町村は本人に代わって施設に支払うことができます。(第四十一条第六項, 第四十一条第七項, 第四十六条第四項, 第四十八条第四項, 第四十八条第五項)(根拠条文)
目次
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- 第一章 総則第一条〜第八条の二(10条)
- 第二章 被保険者第九条〜第十三条(5条)
- 第三章 介護認定審査会第十四条〜第十七条(4条)
- 第四章 保険給付第十八条〜第六十九条(68条)
- 第一節 通則第十八条〜第二十六条(11条)
- 第二節 認定第二十七条〜第三十九条(15条)
- 第三節 介護給付第四十条〜第五十一条の四(18条)
- 第四節 予防給付第五十二条〜第六十一条の四(16条)
- 第五節 市町村特別給付第六十二条
- 第六節 保険給付の制限等第六十三条〜第六十九条(7条)
- 第五章 介護支援専門員並びに事業者及び施設第六十九条の二〜第百十五条の四十四の二(169条)
- 第一節 介護支援専門員第六十九条の二〜第六十九条の三十九(38条)
- 第一款 登録等第六十九条の二〜第六十九条の十(9条)
- 第二款 登録試験問題作成機関の登録、指定試験実施機関及び指定研修実施機関の指定等第六十九条の十一〜第六十九条の三十三(23条)
- 第三款 義務等第六十九条の三十四〜第六十九条の三十九(6条)
- 第二節 指定居宅サービス事業者第七十条〜第七十八条(14条)
- 第三節 指定地域密着型サービス事業者第七十八条の二〜第七十八条の十七(17条)
- 第四節 指定居宅介護支援事業者第七十九条〜第八十五条(10条)
- 第五節 介護保険施設第八十六条〜第百十五条(43条)
- 第一款 指定介護老人福祉施設第八十六条〜第九十三条(11条)
- 第二款 介護老人保健施設第九十四条〜第百六条(16条)
- 第三款 介護医療院第百七条〜第百十五条(16条)
- 第六節 指定介護予防サービス事業者第百十五条の二〜第百十五条の十一(11条)
- 第七節 指定地域密着型介護予防サービス事業者第百十五条の十二〜第百十五条の二十一(11条)
- 第八節 指定介護予防支援事業者第百十五条の二十二〜第百十五条の三十一(11条)
- 第九節 業務管理体制の整備第百十五条の三十二〜第百十五条の三十四(3条)
- 第十節 介護サービス情報の公表第百十五条の三十五〜第百十五条の四十四(10条)
- 第十一節 介護サービス事業者経営情報の調査及び分析等第百十五条の四十四の二
- 第六章 地域支援事業等第百十五条の四十五〜第百十五条の五十(16条)
- 第七章 介護保険事業計画第百十六条〜第百二十条の二(16条)
- 第八章 費用等第百二十一条〜第百五十九条(45条)
- 第一節 費用の負担第百二十一条〜第百四十六条(32条)
- 第二節 財政安定化基金等第百四十七条〜第百四十九条(3条)
- 第三節 医療保険者の納付金第百五十条〜第百五十九条(10条)
- 第九章 医療情報基盤・診療報酬審査支払機構の介護保険関係業務第百六十条〜第百七十五条(17条)
- 第十章 国民健康保険団体連合会の介護保険事業関係業務第百七十六条〜第百七十八条(3条)
- 第十一章 介護給付費等審査委員会第百七十九条〜第百八十二条(4条)
- 第十二章 審査請求第百八十三条〜第百九十六条(14条)
- 第十三章 雑則第百九十七条〜第二百四条(16条)
- 第十四章 罰則第二百五条〜第二百十五条(18条)
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでまだの改正が7件あります。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
2027年4月1日
5か月後
社会福祉法等の一部を改正する法律
2027年4月1日
5か月後
健康保険法等の一部を改正する法律
2027年4月1日
5か月後
医療法等の一部を改正する法律
2027年12月24日まで
遅くとも14か月後
社会福祉法等の一部を改正する法律
公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日
2028年6月24日まで
遅くとも2年後
社会福祉法等の一部を改正する法律
公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日
2028年12月11日まで
遅くとも2年後
医療法等の一部を改正する法律
公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日
2029年6月24日まで
遅くとも3年後
社会福祉法等の一部を改正する法律
公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日
施行済みの改正 49件
2026年10月1日
このサイトの条文
医療法等の一部を改正する法律
2026年9月3日
地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
2026年6月25日
社会福祉法等の一部を改正する法律
2026年6月3日
地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
2026年4月1日
医療法等の一部を改正する法律
2026年4月1日
全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律
2025年12月12日
医療法等の一部を改正する法律
2025年6月1日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2025年4月1日
全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律
2024年4月1日
全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律
誰に適用されるか
適用される
- 第1号被保険者:市町村(を含みます)の区域内に住所を有する65歳以上の人は、別の法律で被保険者から除かれる人を除き、その市町村が行う介護保険の被保険者になります。第9条が定める要件は住所と年齢で、国籍は要件に挙げられていません。医療保険加入者でない人はその市町村に住所を有したまま65歳に達した日から、65歳以上の人はその市町村に住所を有するに至った日から、資格を取得します。住所を有しなくなった日の翌日に資格を失い、その日に他の市町村に住所を有するに至ったときは、その日に失います。(第九条第一項第一号, 第三条第一項, 第十条第一項, 第十一条第一項, 介護保険法施行法 第十一条第一項)(根拠条文)
- 第2号被保険者:市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者で、別の法律で被保険者から除かれる人を除きます。医療保険加入者とは、健康保険法の被保険者(日雇特例被保険者には例外があります)、船員保険法の被保険者、国民健康保険法の被保険者、国家公務員共済組合法・地方公務員等共済組合法の共済組合の組合員、私立学校教職員共済制度の加入者と、健康保険法・船員保険法・国家公務員共済組合法・地方公務員等共済組合法による被扶養者などです。この年齢で市町村に住所があるだけでは足りず、第9条は医療保険加入者である人だけを被保険者としています。医療保険加入者でなくなった日に資格を失います。(第九条第一項第二号, 第七条第八項, 第七条第六項, 第十条第一項, 第十一条第二項, 介護保険法施行法 第十一条第一項)(根拠条文)
続き
- 市町村と:介護保険を行い、介護保険に関する特別会計を設け、3年を1期とする市町村介護保険事業計画を定めます。また、地域支援事業として、居宅要支援被保険者などへの介護予防・日常生活支援総合事業、第1号被保険者の介護予防のための事業、総合的な相談・支援、虐待の防止などの権利擁護、認知症の人への総合的な支援などの事業を行わなければなりません。市町村は、これらの事業を行う地域包括支援センターを設置することができます。(第三条第一項, 第三条第二項, 第百十七条第一項, 第百十五条の四十五第一項, 第百十五条の四十五第二項, 第百十五条の四十六第一項, 第百十五条の四十六第二項)(根拠条文)
- 介護サービスを提供する事業者や施設:都道府県知事が指定する指定居宅サービス事業者・指定介護予防サービス事業者、市町村長が指定する指定地域密着型サービス事業者・指定居宅介護支援事業者・指定介護予防支援事業者、都道府県知事が指定する指定介護老人福祉施設、開設に都道府県知事の許可が必要な介護老人保健施設と介護医療院です。指定居宅サービス事業者などは、都道府県の(地域密着型サービス、居宅介護支援、介護予防支援では市町村の条例)で定める基準と員数の従業者を置き、設備と運営の基準に従い、要介護者の人格を尊重し、この法律や命令を守らなければなりません。介護サービスの提供を始めるときなどには、介護サービス情報を都道府県知事に報告しなければならず、知事はその内容を公表します。(第四十一条第一項, 第五十三条第一項, 第四十二条の二第一項, 第四十六条第一項, 第五十八条第一項, 第四十八条第一項, 第八十六条第一項, 第九十四条第一項, 第百七条第一項, 第七十四条第一項, 第七十四条第二項, 第七十四条第六項, 第七十八条の四第一項, 第七十八条の四第二項, 第八十一条第一項, 第八十一条第二項, 第百十五条の二十四第一項, 第百十五条の二十四第二項, 第百十五条の三十五第一項, 第百十五条の三十五第二項)(根拠条文)
- 医療保険者(全国健康保険協会、、国民健康保険を行う都道府県と市町村、国民健康保険組合、共済組合、日本私立学校振興・共済事業団)は、介護給付費・地域支援事業支援納付金を納付する義務と、そのための保険料などを徴収する義務を負います。年金保険者は、老齢等年金給付を受けている65歳以上の人を市町村に通知しなければなりません。市町村に特別徴収をさせられたときは、年金を支払う際に保険料を徴収し、市町村に納入する義務を負います。(第七条第七項, 第百五十条第一項, 第百五十条第二項, 第百五十条第三項, 第百三十四条第一項, 第百三十五条第五項, 第百三十七条第一項)(根拠条文)
- 介護支援専門員:厚生労働省令で定める実務の経験があり、都道府県知事が行う介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、介護支援専門員実務研修を修了した人は、都道府県知事の登録を受けることができ、登録を受けた人は介護支援専門員証の交付を申請できます。ただし、以上の刑に処せられてその執行を終えていない人や、登録の申請前5年以内に居宅サービス等に関し不正または著しく不当な行為をした人など、法律が定める人は登録を受けられません。介護支援専門員は、担当する要介護者等の人格を尊重し、常にその立場に立って、提供されるサービスが特定の種類や特定の事業者・施設に不当に偏ることのないよう、公正かつ誠実に業務を行わなければなりません。また、厚生労働省令で定める基準に従って業務を行わなければなりません。(第六十九条の二第一項, 第六十九条の七第一項, 第六十九条の三十四第一項, 第六十九条の三十四第二項, 第七条第五項)(根拠条文)
適用されない
- 別の法律である介護保険法施行法の第11条第1項により、当分の間、第9条の規定にかかわらず、40歳以上65歳未満の医療保険加入者または65歳以上の人で、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律による生活介護と施設入所支援の支給決定を受けて指定障害者支援施設に入所している人や、身体障害者福祉法の規定により生活介護を行う障害者支援施設に入所している人のうち厚生労働省令で定める人、その他特別の理由がある人で厚生労働省令で定める人は、介護保険の被保険者になりません。(介護保険法施行法 第十一条第一項, 第九条第一項)(根拠条文)
特例と適用除外(10)
- 住所地特例対象施設に入所・入居して、その施設の所在地に住所を変更したと認められる被保険者で、入所等の際に他の市町村に住所を有していた人は、第9条にかかわらず、その他の市町村が行う介護保険の被保険者になります。住所地特例対象施設は、介護保険施設(指定介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院)、特定施設(有料老人ホームその他厚生労働省令で定める施設で、地域密着型特定施設でないもの)、老人福祉法による入所措置がとられた人の養護老人ホームです。2以上の住所地特例対象施設に続けて入所等をしている人についても、第13条第2項が定める市町村の被保険者になります。2027年3月31日までの定めです。(第十三条第一項, 第十三条第二項, 第八条第十一項, 第八条第二十五項)(根拠条文)
- 住所地特例対象施設に入所・入居して、その施設の所在地に住所を変更したと認められる被保険者で、入所等の際に他の市町村に住所を有していた人は、第9条にかかわらず、その他の市町村が行う介護保険の被保険者になります。住所地特例対象施設は、介護保険施設(指定介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院)、特定地域介護保険施設(特定地域にあって特例施設介護サービス費の対象となる介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院)、特定施設(有料老人ホームその他厚生労働省令で定める施設で、地域密着型特定施設でないもの)、老人福祉法による入所措置がとられた人の養護老人ホームです。2以上の住所地特例対象施設に続けて入所等をしている人についても、第13条第2項が定める市町村の被保険者になります。この規定は、政令で定める日(遅くとも2028年6月24日)まで適用され、その日から次の規定に代わります。2027年4月1日からの定めです。(第十三条第一項, 第十三条第二項, 第八条第十一項, 第八条第二十四項, 第四十九条第一項, 附則第一条第一項第三号)(根拠条文)
- 政令で定める日(遅くとも2028年6月24日)から、住所地特例対象施設に入所・入居して、その施設の所在地に住所を変更したと認められる被保険者で、入所等の際に他の市町村に住所を有していた人は、第9条にかかわらず、その他の市町村が行う介護保険の被保険者になります。住所地特例対象施設は、介護保険施設、特定地域介護保険施設、特定施設(登録有料老人ホームその他厚生労働省令で定める施設で、地域密着型特定施設でないもの)、老人福祉法による入所措置がとられた人の養護老人ホーム、そして特定施設である有料老人ホーム以外の有料老人ホームです。ただし、入居者が要介護者やその配偶者など厚生労働省令で定める人に限られ、入居定員が29人以下のものは除かれます。2以上の住所地特例対象施設に続けて入所等をしている人についても、第13条第2項が定める市町村の被保険者になります。施行日(遅くとも2028年6月24日)からの定めです。(第十三条第一項, 第十三条第二項, 第八条第十一項, 附則第一条第一項第三号)(根拠条文)
- 住所地特例により元の市町村の被保険者とされている人も、施設がある市町村の長が指定する事業者から特定地域密着型サービスや特定地域密着型介護予防サービス、介護予防支援を受けることができます。また、元の市町村ではなく、施設がある市町村の地域支援事業の対象になります。(第四十二条の二第一項, 第五十四条の二第一項, 第五十八条第一項, 第百十五条の四十五第一項)(根拠条文)
- 災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情があり、サービスや住宅改修に必要な費用を負担することが困難であると市町村が認めた人については、保険給付の割合が、100分の90(所得の高い第1号被保険者では100分の80または100分の70)を超え100分の100以下の範囲で市町村が定めた割合になります。(第五十条第一項, 第五十条第二項, 第五十条第三項, 第六十条第一項)(根拠条文)
- 市町村は、で定めるところにより、特別の理由がある人に対し、保険料を減免し、またはその徴収を猶予することができます。(第百四十二条第一項)(根拠条文)
- 災害その他の特別の事情で特別徴収の方法による保険料の徴収が著しく困難であると市町村が認める人や、政令で定める人は、特別徴収の対象から外れます。通知された人が少ないなどの特別の事情で特別徴収を行うことが適当でないと認められる市町村は、特別徴収によらないことができます。厚生労働省令で定める場合には、その年度の保険料の一部だけが特別徴収されます。(第百三十五条第一項)(根拠条文)
- 刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された人には、その期間の介護給付等は行われません。自己の故意の犯罪行為や重大な過失により、または正当な理由なしにサービスの利用などに関する指示に従わないことにより、要介護状態等を生じさせたり悪化させたりした人には、市町村は、介護給付等の全部または一部を行わないことができます。介護給付等を受ける人が、正当な理由なしに、保険給付に関して市町村が求める文書その他の物件の提出や提示に応じず、または答弁を拒んだときも同じです。(第六十三条第一項, 第六十四条第一項, 第六十五条第一項, 第二十三条第一項)(根拠条文)
- 介護給付等は、労働者災害補償保険法による療養補償給付など、政令で定める他の法令による給付で介護給付等に相当するものを受けられるときは、政令で定める限度で行われません。国や地方公共団体の負担で相当する給付が行われたときも、その限度で行われません。給付事由が第三者の行為によって生じた場合、市町村は、保険給付をした価額の限度で、被保険者が第三者に対して持つの請求権を取得します。被保険者が第三者から同じ事由について損害賠償を受けたときは、市町村は、その価額の限度で保険給付をしなくてよくなります。(第二十条第一項, 第二十一条第一項, 第二十一条第二項)(根拠条文)
- 他の市町村の要介護認定や要支援認定を受けている人が、新しい市町村の被保険者になった日から14日以内に、前の市町村が交付した認定に関する書面を添えて申請したときは、新しい市町村は、介護認定審査会の審査と判定を経ずに、その書面の内容に即して認定をすることができます。(第三十六条第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(11)
- 申請があると、市町村の職員が本人に面接して、心身の状況や置かれている環境などを調査します。市町村は、本人の主治の医師に意見を求めます。主治の医師がいないときなどは、市町村が指定する医師などの診断を受けるよう命じることができます。そのうえで、市町村の介護認定審査会が、厚生労働大臣が定める基準に従って審査と判定を行います。委員は、保健・医療・福祉の学識経験者から市町村長が任命します。申請に対する処分は、申請のあった日から30日以内にしなければなりません。ただし、心身の状況の調査に日時がかかるなど特別な理由があるときは、30日以内に、なお必要な期間とその理由を本人に通知して延期することができます。期限までに処分がないときは、本人は申請が却下されたものとみなすことができます。正当な理由なしに調査に応じなかったり診断命令に従わなかったりすると、申請が却下されることがあります。(第二十七条第二項, 第二十七条第三項, 第二十七条第四項, 第二十七条第五項, 第十四条第一項, 第十五条第二項, 第二十七条第十一項, 第二十七条第十二項, 第二十七条第十項, 第三十二条第二項, 第三十二条第九項)(根拠条文)
- 市町村は、介護や支援の必要の程度が低下したと認めるときは、本人の申請がなくても、要介護状態区分・要支援状態区分の変更の認定をすることができます。要介護者・要支援者に該当しなくなったと認めるときや、正当な理由なしに調査に応じず、または診断命令に従わないときは、認定を取り消すことができます。市町村は、認定をするときに、介護認定審査会の意見に基づき、被保険者が受けることのできるサービスの種類を指定することができます。指定された種類以外のサービスには保険給付が行われません。被保険者は、指定されたサービスの種類の変更を申請することができます。(第三十条第一項, 第三十一条第一項, 第三十三条の三第一項, 第三十四条第一項, 第三十七条第一項, 第三十七条第二項, 第四十一条第一項, 第四十八条第一項)(根拠条文)
- 保険給付に関する処分(要介護認定・要支援認定に関する処分を含みます)や、保険料その他この法律による徴収金に関する処分に不服がある人は、介護保険審査会にをすることができます。審査会は各都道府県に置かれ、審査請求は、処分をした市町村を区域に含む都道府県の審査会にします。介護保険審査会は、要介護認定の審査判定をする市町村の介護認定審査会とは別の、都道府県の機関です。審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に、文書または口頭でします。ただし、正当な理由でこの期間内にできなかったことを疎明したときは、この限りではありません。処分の取消しの訴えは、審査請求に対する裁決を経た後でなければ起こせません。(第百八十三条第一項, 第百八十四条第一項, 第百九十一条第一項, 第百九十二条第一項, 第百九十六条第一項, 第十四条第一項)(根拠条文)
- 保険料を滞納している第1号被保険者である要介護被保険者等(原子爆弾被爆者に対する一般疾病医療費の支給など、厚生労働省令で定める医療に関する給付を受けられる人を除きます)が、納期限から厚生労働省令で定める期間が過ぎても納付しないときは、災害その他の政令で定める特別の事情があると認める場合を除き、市町村は支払方法の変更をします。その期間が過ぎる前でも、市町村は支払方法の変更をすることができます。こうなると、市町村が本人に代わってサービス事業者や施設に費用を支払う規定は適用されなくなり、保険給付は事業者ではなく本人に支給されます。滞納している保険料を完納したときや、滞納額が著しく減ったときなどは、支払方法の変更は取り消されます。また、保険給付を受けられる第1号被保険者が納期限から厚生労働省令で定める期間が過ぎても保険料を納付しないときは、特別の事情がある場合を除き、保険給付の全部または一部の支払が一時差し止められます。期間が過ぎる前でも、差し止められることがあります。支払方法の変更を受けている人がそれでも滞納している保険料を納付しないときは、市町村は、あらかじめ本人に通知したうえで、差し止めた保険給付の額から滞納している保険料額を控除することができます。(第六十六条第一項, 第六十六条第二項, 第六十六条第三項, 第六十六条第四項, 第四十一条第一項, 第四十一条第六項, 第四十八条第一項, 第四十八条第四項, 第六十七条第一項, 第六十七条第二項, 第六十七条第三項)(根拠条文)
- 第1号被保険者である要介護被保険者等について、保険料を徴収する権利が時効によって消滅している期間があるときは、市町村は、認定をする際に、その期間に応じて定める給付額減額期間の間、保険給付の額を減らします。災害その他の政令で定める特別の事情があると認めるときは、この限りではありません。減額の間は、100分の90は100分の70に、100分の80は100分の70に、100分の70は100分の60になり、高額介護サービス費や特定入所者介護サービス費などは支給されません。第2号被保険者である要介護被保険者等が医療保険各法による保険料などを納期限までに納付していないときも、市町村は、政令で定める特別の事情があると認める場合を除き、本人に代わって事業者に支払う規定を適用しないこととし、保険給付の支払を一時差し止めることができます。(第六十九条第一項, 第六十九条第三項, 第六十九条第四項, 第六十九条第五項, 第六十九条第六項, 第六十八条第一項, 第六十八条第三項, 第六十八条第四項)(根拠条文)
- 偽りその他不正の行為によって保険給付を受けた人がいるときは、市町村は、その給付の価額の全部または一部を徴収することができます。特定入所者介護サービス費などの場合は、そのほかに、支給を受けた額の100分の200に相当する額以下の金額を徴収することができます。医師などが市町村に提出される診断書に虚偽の記載をしたために保険給付が行われたときは、市町村は、その医師などに、給付を受けた人と連帯して徴収金を納付するよう命じることができます。指定居宅サービス事業者などが偽りその他不正の行為で支払を受けたときは、市町村は、返還させるべき額のほか、その額に100分の40を掛けた額を徴収することができます。(第二十二条第一項, 第二十二条第二項, 第二十二条第三項)(根拠条文)
- 都道府県知事または市町村長は、居宅介護サービス費の支給に関して必要があると認めるときは、指定居宅サービス事業者などに対し、報告や帳簿書類の提出・提示を命じ、出頭を求め、職員に質問させ、事業所に立ち入って検査させることができます。都道府県知事は、基準を満たしていない指定居宅サービス事業者に、期限を定めて基準を満たすよう勧告し、従わないときはその旨を公表し、正当な理由なく勧告に従わないときはその措置をとるよう命じることができます。居宅介護サービス費の請求に不正があったときや、人員や運営の基準を満たせなくなったときなど、法律が定める場合には、都道府県知事は、指定を取り消し、または期間を定めて指定の全部または一部の効力を停止することができます。指定地域密着型サービス事業者など市町村長が指定する事業者については、市町村長が報告の命令、勧告、命令、指定の取消しなどを行います。指定居宅サービス事業者の指定は、6年ごとに更新を受けなければ効力を失います。(第七十六条第一項, 第七十六条の二第一項, 第七十六条の二第二項, 第七十六条の二第三項, 第七十七条第一項, 第七十条の二第一項, 第七十八条の七第一項, 第七十八条の九第一項, 第七十八条の十第一項, 第八十三条の二第一項, 第八十四条第一項)(根拠条文)
- 罰則は第14章にあります。介護認定審査会、介護給付費等審査委員会、介護保険審査会の委員や、介護支援専門員、この法律の事務の委託を受けた法人の役員・職員などが、正当な理由なしに職務上知り得た秘密を漏らしたときは、1年以下のまたは100万円以下のです。事業者が、命じられた報告をせず、虚偽の報告をし、検査を拒んだり妨げたりしたときは、30万円以下の罰金です。介護給付等を受けた人が、受けたサービスの内容について厚生労働大臣や都道府県知事から報告を命じられて報告をせず、または虚偽の報告や答弁をしたときも、30万円以下の罰金です。多くの違反では、行為者のほか、法人や事業主にも罰金刑が科されます。(第二百五条第一項, 第二百五条第二項, 第六十九条の三十七, 第二百九条第一項, 第二百八条第一項, 第二十四条第二項, 第二百十一条第一項)(根拠条文)
- 第1号被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、資格の取得と喪失などを市町村に届け出なければなりません。医療保険加入者でない人が65歳になって資格を取得したときは、厚生労働省令で定める場合を除き、届出はいりません。世帯主が代わりに届け出ることもできます。住民基本台帳法による転入・転出などの届出に付記がされたときは、この届出があったものとみなされます。市町村は、で、第1号被保険者が必要な届出をしないとき(世帯主が代わりに届け出たときを除きます)や虚偽の届出をしたとき、この法律により被保険者証の提出を求められて応じないとき、被保険者やその世帯に属する人などが正当な理由なしに文書の提出命令に従わず、または職員の質問に答えなかったり虚偽の答弁をしたりしたときに、10万円以下の過料を科す規定を設けることができます。偽りその他不正の行為で保険料などの徴収を免れた人には、免れた金額の5倍以下の過料を科す規定を設けることができます。(第十二条第一項, 第十二条第二項, 第十二条第五項, 第二百十四条第一項, 第二百十四条第二項, 第二百十四条第三項, 第二百十四条第四項, 第二百二条第一項)(根拠条文)
- 都道府県知事は、介護支援専門員に業務について必要な報告を求めることができます。義務に違反しているときは、必要な指示をし、または研修を受けるよう命じることができます。指示や命令に従わないときは、1年以内の期間を定めて、介護支援専門員として業務を行うことを禁止することができます。不正の手段で登録を受けたときなど法律が定める場合には登録を消除しなければならず、義務に違反したときなどは消除することができます。(第六十九条の三十八第一項, 第六十九条の三十八第二項, 第六十九条の三十八第三項, 第六十九条の三十九第一項, 第六十九条の三十九第二項)(根拠条文)
- 保険給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、または差し押さえることができません。保険給付として支給を受けた金品を標準として、租税その他の公課を課することはできません。保険給付を受ける権利と、保険料などを徴収し、またはその還付を受ける権利は、行使できる時から2年を経過すると時効によって消滅します。保険料などの督促があると、時効は更新されます。市町村が徴収する保険料その他この法律による徴収金は、地方自治法第231条の3第3項に規定する法律で定める歳入とされています。滞納した人からの強制的な徴収(滞納処分)は、地方自治法が定めます。(第二十五条第一項, 第二十六条第一項, 第二百条第一項, 第二百条第二項, 第百四十四条第一項)(根拠条文)