確定拠出年金法
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第一章 総則
この法律は、少子高齢化の進展、高齢期の生活の多様化等の社会経済情勢の変化にかんがみ、個人又は事業主が拠出した資金を個人が自己の責任において運用の指図を行い、高齢期においてその結果に基づいた給付を受けることができるようにするため、確定拠出年金について必要な事項を定め、国民の高齢期における所得の確保に係る自主的な努力を支援し、もって公的年金の給付と相まって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。
この法律において「企業型年金」とは、厚生年金適用事業所の事業主が、単独で又は共同して、次章の規定に基づいて実施する年金制度をいう。
この法律において「個人型年金」とは、連合会が、第三章の規定に基づいて実施する年金制度をいう。
この法律において「厚生年金適用事業所」とは、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第六条第一項の適用事業所及び同条第三項の認可を受けた適用事業所をいう。
この法律において「連合会」とは、国民年金基金連合会であって、個人型年金を実施する者として厚生労働大臣が全国を通じて一個に限り指定したものをいう。
この法律において「第一号等厚生年金被保険者」とは、厚生年金保険の被保険者のうち厚生年金保険法第二条の五第一項第一号に規定する第一号厚生年金被保険者(以下「第一号厚生年金被保険者」という。)又は同項第四号に規定する第四号厚生年金被保険者(以下「第四号厚生年金被保険者」という。)をいう。
この法律において「確定拠出年金運営管理業」とは、次に掲げる業務(以下「運営管理業務」という。)の全部又は一部を行う事業をいう。
企業型年金加入者及び企業型年金運用指図者並びに個人型年金加入者及び個人型年金運用指図者(以下「加入者等」と総称する。)の氏名、住所、個人別管理資産額その他の加入者等に関する事項の記録、保存及び通知
給付を受ける権利の裁定
この法律において「個人別管理資産額」とは、個人別管理資産の額として政令で定めるところにより計算した額をいう。
第一節 企業型年金の開始
第一款 企業型年金規約
厚生年金適用事業所の事業主は、企業型年金を実施しようとするときは、企業型年金を実施しようとする厚生年金適用事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者(第九条第二項第二号に該当する者を除く。以下この項、次条第三項(第五条第四項、第六条第二項及び第四十六条第三項において準用する場合を含む。)及び第四項、第五条第二項(第六条第二項において準用する場合を含む。)並びに第四十六条第一項において同じ。)の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該第一号等厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該第一号等厚生年金被保険者の過半数を代表する者の同意を得て、企業型年金に係る規約を作成し、当該規約について厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
企業型年金に係る規約においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
企業型年金が実施される厚生年金適用事業所(以下「実施事業所」という。)の名称及び所在地(厚生年金保険法第六条第一項第三号に規定する船舶(以下「船舶」という。)の場合にあっては、同号に規定する船舶所有者の名称及び所在地)
資産管理機関の名称及び住所
実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定める場合にあっては、当該資格に関する事項
事業主が拠出する掛金(以下「事業主掛金」という。)の額の算定方法その他その拠出に関する事項
企業型年金加入者が掛金を拠出することができることを定める場合にあっては、当該掛金(以下「企業型年金加入者掛金」という。)の額の決定又は変更の方法その他その拠出に関する事項
運用の方法の提示及び運用の指図に関する事項
第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法を提示することとする場合にあっては、指定運用方法の提示に関する事項
第二十六条第一項の規定により運用の方法を除外することとする場合にあっては、除外に係る手続に関する事項
企業型年金の給付の額及びその支給の方法に関する事項
企業型年金の実施に要する事務費の負担に関する事項
その他政令で定める事項
実施する企業型年金に係る規約
第一項の同意を得たことを証する書類
実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定める場合であって、当該実施事業所において確定給付企業年金(確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第二条第一項に規定する確定給付企業年金をいう。以下同じ。)又は退職手当制度を実施しているときは、当該確定給付企業年金及び退職手当制度が適用される者の範囲についての書類
その他厚生労働省令で定める書類
前条第三項各号に掲げる事項が定められていること。
実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定めた場合であって、当該実施事業所において確定給付企業年金又は退職手当制度を実施しているときは、当該資格は、確定給付企業年金及び退職手当制度が適用される者の範囲に照らし、特定の者について不当に差別的なものでないこと。
事業主掛金について、定額又は給与に一定の率を乗ずる方法その他これに類する方法により算定した額によることが定められていること。
企業型年金加入者及び企業型年金運用指図者(以下「企業型年金加入者等」という。)による運用の指図は、少なくとも三月に一回、行い得るものであること。
企業型年金の給付の額の算定方法が政令で定める基準に合致していること。
その他政令で定める要件
事業主は、前条第一項の承認を受けたときは、遅滞なく、同項の承認を受けた規約(以下「企業型年金規約」という。)を実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者に周知させなければならない。
事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、企業型年金規約を実施事業所ごとに備え置き、その使用する第一号等厚生年金被保険者の求めに応じ、これを閲覧させなければならない。
前項の変更の承認の申請は、実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該第一号等厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該第一号等厚生年金被保険者の過半数を代表する者の同意を得て行わなければならない。
前条の規定は、第一項の変更の承認の申請があった場合について準用する。この場合において、同条第三項中「第一号等厚生年金被保険者」とあるのは、「第一号等厚生年金被保険者(企業型年金運用指図者に係る事項に重要な変更を加えたときは、企業型年金運用指図者を含む。)」と読み替えるものとする。
第二款 運営管理業務の委託等
事業主は、政令で定めるところにより、運営管理業務の全部又は一部を確定拠出年金運営管理機関に委託することができる。
確定拠出年金運営管理機関は、政令で定めるところにより、前項の規定により委託を受けた運営管理業務の一部を他の確定拠出年金運営管理機関に再委託することができる。
運営管理業務の全部又は一部を行う確定拠出年金運営管理機関が欠けることとなるときは、事業主は、当該全部若しくは一部の運営管理業務を自ら行い、又は当該運営管理業務を承継すべき確定拠出年金運営管理機関を定めて当該運営管理業務を委託しなければならない。
事業主は、第一項の規定により確定拠出年金運営管理機関に運営管理業務の全部又は一部を委託した場合(第二項の規定により再委託した場合を含む。)は、少なくとも五年ごとに、運営管理業務の実施に関する評価を行い、運営管理業務の委託について検討を加え、必要があると認めるときは、確定拠出年金運営管理機関の変更その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
事業主は、政令で定めるところにより、給付に充てるべき積立金(以下「積立金」という。)について、次の各号のいずれかに掲げる契約を締結しなければならない。
信託会社(信託業法(平成十六年法律第百五十四号)第三条又は第五十三条第一項の免許を受けたものに限る。以下同じ。)、信託業務を営む金融機関又は企業年金基金を相手方とする運用の方法を特定する信託の契約
生命保険会社(保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第三項に規定する生命保険会社及び同条第八項に規定する外国生命保険会社等をいう。以下同じ。)を相手方とする生命保険の契約
農業協同組合連合会(全国を地区とし、農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条第一項第十号の事業のうち生命共済の事業を行うものに限る。)を相手方とする生命共済の契約
損害保険会社(保険業法第二条第四項に規定する損害保険会社及び同条第九項に規定する外国損害保険会社等をいう。以下同じ。)を相手方とする損害保険の契約
第二節 企業型年金加入者等
実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者は、企業型年金加入者とする。
実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて企業型年金規約で一定の資格を定めた場合における当該資格を有しない者
企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者又はその受給権を有する者であった者
企業型年金加入者の資格を取得した月にその資格を喪失した者は、その資格を取得した日にさかのぼって、企業型年金加入者でなかったものとみなす。
企業型年金加入者である期間(以下「企業型年金加入者期間」という。)を計算する場合には、月によるものとし、企業型年金加入者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
企業型年金加入者の資格を喪失した後、再びもとの企業型年金の企業型年金加入者の資格を取得した者については、当該企業型年金における前後の企業型年金加入者期間を合算する。
次に掲げる者は、企業型年金運用指図者とする。
企業型年金運用指図者は、前項各号に掲げる者のいずれかに該当するに至った日に、企業型年金運用指図者の資格を取得する。
企業型年金運用指図者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(第三号に該当するに至ったときは、当該至った日)に、企業型年金運用指図者の資格を喪失する。
死亡したとき。
第十二条の規定は企業型年金運用指図者の資格について、前条の規定は企業型年金運用指図者である期間(以下「企業型年金運用指図者期間」という。)を計算する場合について準用する。
企業型年金運用指図者は、厚生労働省令で定めるところにより、氏名及び住所その他の事項を企業型記録関連運営管理機関(記録関連業務を行う事業主を含む。以下「企業型記録関連運営管理機関等」という。)に申し出なければならない。
企業型記録関連運営管理機関等は、厚生労働省令で定めるところにより、企業型年金加入者等に関する原簿を備え、これに企業型年金加入者等の氏名及び住所、資格の取得及び喪失の年月日、個人別管理資産額その他厚生労働省令で定める事項を記録し、これを保存しなければならない。
企業型年金加入者及び企業型年金加入者であった者(死亡一時金を受けることができる者を含む。)は、企業型記録関連運営管理機関等に対し、前項の原簿の閲覧を請求し、又は当該原簿に記録された事項について照会することができる。この場合においては、企業型記録関連運営管理機関等は、正当な理由がある場合を除き、閲覧の請求又は照会の回答を拒んではならない。
第三節 掛金
各企業型年金加入者に係る一年間の事業主掛金の額(企業型年金加入者が企業型年金加入者掛金を拠出する場合にあっては、事業主掛金の額と企業型年金加入者掛金の額との合計額。以下この条において同じ。)の総額は、拠出限度額(一年間に拠出することができる事業主掛金の額の総額の上限として、企業型年金加入者の確定給付企業年金の加入者の資格の有無等を勘案して政令で定める額をいう。)を超えてはならない。
企業型年金加入者掛金を拠出する企業型年金加入者は、企業型年金加入者掛金を企業型年金規約で定める日までに事業主を介して資産管理機関に納付するものとする。
前条第二項の規定は、事業主が企業型年金加入者掛金の納付を行う場合について準用する。
前条第一項の規定により企業型年金加入者掛金の納付を行う事業主は、当該企業型年金加入者に対して通貨をもって給与を支払う場合においては、企業型年金加入者掛金を給与から控除することができる。
事業主は、前項の規定によって企業型年金加入者掛金を控除したときは、企業型年金加入者掛金の控除に関する計算書を作成し、その控除額を当該企業型年金加入者に通知しなければならない。
第四節 運用
銀行その他の金融機関を相手方とする預金又は貯金の預入
信託会社又は信託業務を営む金融機関への信託
有価証券の売買
生命保険会社又は農業協同組合(農業協同組合法第十条第一項第十号の事業のうち生命共済の事業を行うものに限る。)その他政令で定める生命共済の事業を行う者への生命保険の保険料又は生命共済の共済掛金の払込み
損害保険会社への損害保険の保険料の払込み
前各号に掲げるもののほか、投資者の保護が図られていることその他の政令で定める要件に適合する契約の締結
前項の規定による運用の方法の選定は、その運用から生ずると見込まれる収益の率、収益の変動の可能性その他の収益の性質が類似していないことその他政令で定める基準に従って行われなければならない。
企業型運用関連運営管理機関等は、前二項の規定により運用の方法の選定を行うに際しては、資産の運用に関する専門的な知見に基づいて、これを行わなければならない。
企業型運用関連運営管理機関等は、厚生労働省令で定めるところにより、第二十三条第一項の規定により提示した運用の方法について、これに関する利益の見込み及び損失の可能性その他の企業型年金加入者等が第二十五条第一項の運用の指図を行うために必要な情報を、当該企業型年金加入者等に提供しなければならない。
企業型運用関連運営管理機関等は、第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法を選定し、提示した場合は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項に係る情報を企業型年金加入者に提供しなければならない。
指定運用方法に関する利益の見込み及び損失の可能性
指定運用方法を選定した理由
第二十五条の二第二項の事項
その他厚生労働省令で定める事項
前項の運用の指図(以下この章において単に「運用の指図」という。)は、第二十三条第一項の規定により提示された運用の方法(第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法が提示された場合にあっては、当該指定運用方法を含む。以下この条において同じ。)(第二十六条第一項において「提示運用方法」という。)の中から一又は二以上の運用の方法を選択し、かつ、それぞれの運用の方法に充てる額を決定して、これらの事項を企業型記録関連運営管理機関等に示すことによって行うものとする。
企業型記録関連運営管理機関等は、運用の指図を受けたときは、政令で定めるところにより、同時に行われた運用の指図を第二十三条第一項の規定により提示された運用の方法ごとに取りまとめ、その内容を資産管理機関に通知するものとする。
第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法が提示されている場合であって、企業型年金加入者がその資格を取得したとき その後最初に事業主掛金又は企業型年金加入者掛金(次号及び第三項において「事業主掛金等」という。)の納付が行われた日
企業型年金加入者がその資格を取得している場合であって、第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法が提示されたとき その後最初に事業主掛金等の納付が行われた日
企業型運用関連運営管理機関等は、提示運用方法から運用の方法を除外しようとするときは、企業型年金規約で定めるところにより、当該除外しようとする運用の方法を選択して運用の指図を行っている企業型年金加入者等(以下この条において「除外運用方法指図者」という。)(所在が明らかでない者を除く。)の三分の二以上の同意を得なければならない。ただし、当該運用の方法に係る契約の相手方が欠けたことその他厚生労働省令で定める事由により当該運用の方法を除外しようとするときは、この限りでない。
企業型運用関連運営管理機関等は、企業型年金規約で定めるところにより、除外運用方法指図者に前項の同意を得るための通知をした日から三週間以上で企業型年金規約で定める期間を経過してもなお除外運用方法指図者から同意又は不同意の意思表示を受けなかった場合は、当該除外運用方法指図者は同項の同意をしたものとみなすことができる。この場合において、当該通知には、その旨を記載しなければならない。
企業型運用関連運営管理機関等は、第一項の規定により運用の方法を除外したときは、その旨を除外運用方法指図者に通知しなければならない。
企業型運用関連運営管理機関等は、除外運用方法指図者の所在が明らかでないため前項の通知をすることができないときは、同項の通知に代えて、当該運用の方法が除外された旨を公告しなければならない。
企業型記録関連運営管理機関等は、毎年少なくとも一回、企業型年金加入者等の個人別管理資産額その他厚生労働省令で定める事項を当該企業型年金加入者等に通知しなければならない。
企業型記録関連運営管理機関等は、企業型年金加入者等に係る掛金の拠出の状況その他の厚生労働省令で定める事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって厚生労働省令で定めるものにより、当該企業型年金加入者等が閲覧することができる状態に置かなければならない。
第五節 給付
第一款 通則
給付を受ける権利は、その権利を有する者(以下この節において「受給権者」という。)の請求に基づいて、企業型記録関連運営管理機関等が裁定する。
企業型記録関連運営管理機関等は、前項の規定により裁定をしたときは、遅滞なく、その内容を資産管理機関に通知しなければならない。
給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。ただし、老齢給付金及び死亡一時金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押さえる場合は、この限りでない。
租税その他の公課は、障害給付金として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。
第二款 老齢給付金
企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限り、当該企業型年金の障害給付金の受給権者又は他の企業型年金の企業型年金加入者を除く。以下この項において同じ。)であって次の各号に掲げるものが、それぞれ当該各号に定める年数又は月数以上の通算加入者等期間を有するときは、その者は、厚生労働省令で定めるところにより、企業型記録関連運営管理機関等に老齢給付金の支給を請求することができる。ただし、企業型年金加入者であった者であって六十歳以上七十五歳未満のものは、通算加入者等期間を有しない場合であっても、企業型年金加入者となった日その他の厚生労働省令で定める日から起算して五年を経過した日から企業型記録関連運営管理機関等に老齢給付金の支給を請求することができる。
六十歳以上六十一歳未満の者 十年
六十一歳以上六十二歳未満の者 八年
六十二歳以上六十三歳未満の者 六年
六十三歳以上六十四歳未満の者 四年
六十四歳以上六十五歳未満の者 二年
六十五歳以上の者 一月
個人型年金加入者である期間(以下「個人型年金加入者期間」という。)
個人型年金運用指図者である期間(以下「個人型年金運用指図者期間」という。)
第一項の請求があったときは、資産管理機関は、企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づき、その請求をした者に老齢給付金を支給する。
第三款 障害給付金
企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)が、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)から起算して一年六月を経過した日(その期間内にその傷病が治った場合においては、その治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)とし、以下「障害認定日」という。)から七十五歳に達する日の前日までの間において、その傷病により政令で定める程度の障害の状態に該当するに至ったときは、その者は、その期間内に企業型記録関連運営管理機関等に障害給付金の支給を請求することができる。
企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)が、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(以下この項において「基準傷病」という。)に係る初診日において基準傷病以外の傷病により障害の状態にある場合であって、基準傷病に係る障害認定日から七十五歳に達する日の前日までの間において、初めて、基準傷病による障害と他の障害とを併合して前項の政令で定める程度の障害の状態に該当するに至ったとき(基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病(基準傷病以外の傷病が二以上ある場合は、基準傷病以外の全ての傷病)の初診日以降であるときに限る。)は、その者は、その期間内に企業型記録関連運営管理機関等に障害給付金の支給を請求することができる。
前二項の請求があったときは、資産管理機関は、企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づき、その請求をした者に障害給付金を支給する。
第四款 死亡一時金
死亡一時金は、企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)が死亡したときに、その者の遺族に、資産管理機関が企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいて、支給する。
死亡一時金を受けることができる遺族は、次に掲げる者とする。ただし、死亡した者が、死亡する前に、配偶者(届出をしていないが、死亡した者の死亡の当時事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。以下この条において同じ。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹のうちから死亡一時金を受ける者を指定してその旨を企業型記録関連運営管理機関等に対して表示したときは、その表示したところによるものとする。
配偶者
子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって死亡した者の死亡の当時主としてその収入によって生計を維持していたもの
前号に掲げる者のほか、死亡した者の死亡の当時主としてその収入によって生計を維持していた親族
子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって第二号に該当しないもの
前項の規定により死亡一時金を受けることができる遺族に同順位者が二人以上あるときは、死亡一時金は、その人数によって等分して支給する。
死亡一時金を受けることができる遺族がないときは、死亡した者の個人別管理資産額に相当する金銭は、死亡した者の相続財産とみなす。
死亡一時金を受けることができる者によるその権利の裁定の請求が死亡した者の死亡の後五年間ないときは、死亡一時金を受けることができる遺族はないものとみなして、前項の規定を適用する。
第六節 事業主等の行為準則
第七節 企業型年金の終了
事業主が死亡したとき その相続人
法人が合併により消滅したとき その法人を代表する役員であった者
法人が破産手続開始の決定により解散したとき その破産管財人
法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき その清算人
この節に定めるもののほか、企業型年金の終了に関し必要な事項は、政令で定める。
第八節 雑則
第四十八条の三の規定により企業年金連合会の情報収集等業務又は資料提供等業務が行われる場合には、確定給付企業年金法第百二十一条中「この法律」とあるのは、「この法律又は確定拠出年金法第四十八条の三」とするほか、同法の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
企業年金基金は、その規約で定めるところにより、資産管理契約に係る業務を行うことができる。
企業年金基金は、資産管理契約に係る業務に係る経理については、その他の経理と区分して整理しなければならない。
第一項の規定により企業年金基金の業務が行われる場合には、確定給付企業年金法第百二十一条中「この法律」とあるのは、「この法律又は確定拠出年金法第五十三条第一項」とするほか、同法の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
実施事業所の事業主が会社法(平成十七年法律第八十六号)その他の法律の規定による合併、会社分割その他の行為として厚生労働省令で定める行為(以下この条において「合併等」という。)をした場合であって、当該合併等に係る事業主が、当該合併等により企業型年金の企業型年金加入者の資格を喪失した者を中小企業退職金共済法第二条第七項に規定する被共済者として同条第三項に規定する退職金共済契約を締結するときは、当該事業主は、当該企業型年金加入者であった者の同意を得て、当該企業型年金の資産管理機関に独立行政法人勤労者退職金共済機構(次条において「機構」という。)への当該同意を得た企業型年金加入者であった者の個人別管理資産の移換を申し出ることができる。
第一節 個人型年金の開始
第一款 個人型年金規約
個人型年金に係る規約においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
連合会の名称及び所在地
第六十条第一項の規定により委託を受けた確定拠出年金運営管理機関(同条第三項の規定により再委託を受けた確定拠出年金運営管理機関を含む。)の名称及び住所並びにその行う業務
個人型年金加入者及び個人型年金運用指図者(以下「個人型年金加入者等」という。)による確定拠出年金運営管理機関の指定に関する事項
個人型年金加入者が拠出する掛金(以下「個人型年金加入者掛金」という。)の額の決定又は変更の方法その他その拠出に関する事項
中小事業主(企業型年金及び確定給付企業年金を実施していない厚生年金適用事業所の事業主であって、その使用する第一号厚生年金被保険者の数が三百人以下のものをいう。以下この章において同じ。)が第六十八条の二第一項の規定により掛金を拠出することを定める場合にあっては、当該掛金の額の決定又は変更の方法その他その拠出に関する事項
運用の方法の提示及び運用の指図に関する事項
第七十三条において準用する第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法を提示することとする場合にあっては、指定運用方法の提示に関する事項
個人型年金の実施に要する事務費の負担に関する事項
その他政令で定める事項
第二款 運営管理業務の委託等
連合会は、政令で定めるところにより、運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に委託しなければならない。
確定拠出年金運営管理機関は、正当な理由がある場合を除き、前項の規定による委託に係る契約の締結を拒絶してはならない。
確定拠出年金運営管理機関は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委託を受けた運営管理業務の一部を他の確定拠出年金運営管理機関に再委託することができる。
第二節 個人型年金加入者等
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第七条第一項第一号に規定する第一号被保険者(同法第八十九条第一項(第二号に係る部分に限る。)、第九十条第一項又は第九十条の三第一項の規定により同法の保険料を納付することを要しないものとされている者及び同法第九十条の二第一項から第三項までの規定によりその一部の額につき同法の保険料を納付することを要しないものとされている者(以下これらの者を「保険料免除者」という。)を除く。)
国民年金法第七条第一項第二号に規定する第二号被保険者(企業型年金加入者掛金を拠出する企業型年金加入者その他政令で定める者(第四項第六号において「企業型掛金拠出者等」という。)を除く。)
国民年金法第七条第一項第三号に規定する第三号被保険者
国民年金法附則第五条第一項の規定による被保険者(同項第一号に掲げる者を除く。)
個人型年金の老齢給付金の受給権を有する者又はその受給権を有する者であった者
死亡したとき。
国民年金の被保険者の資格を喪失したとき(前号に掲げる場合を除く。)。
第六十四条第二項の規定により個人型年金運用指図者となったとき。
保険料免除者となったとき。
農業者年金の被保険者となったとき。
企業型掛金拠出者等となったとき。
個人型年金の老齢給付金の受給権を有する者となったとき。
第二項第二号に掲げる者となったとき。
個人型年金加入者の資格を取得した月にその資格を喪失した者は、その資格を取得した日に遡って、個人型年金加入者でなかったものとみなす。
個人型年金加入者期間を計算する場合には、月によるものとし、個人型年金加入者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
個人型年金加入者の資格を喪失した後、さらにその資格を取得した者については、前後の個人型年金加入者期間を合算する。
個人型年金運用指図者は、第一項に規定する者については個人型年金加入者の資格を喪失した日に、前項の申出をした者についてはその申出をした日に、それぞれ個人型年金運用指図者の資格を取得する。
個人型年金運用指図者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(第三号に該当するに至ったときは、当該至った日)に、個人型年金運用指図者の資格を喪失する。
死亡したとき。
個人型年金加入者となったとき。
第六十二条第五項の規定は個人型年金運用指図者の資格について、前条の規定は個人型年金運用指図者期間を計算する場合について準用する。
個人型年金加入者等は、厚生労働省令で定めるところにより、自己に係る運営管理業務を行う確定拠出年金運営管理機関を指定し、又はその指定を変更するものとする。
前項の規定は、個人型年金運用指図者について準用する。
個人型記録関連運営管理機関は、厚生労働省令で定めるところにより、個人型年金加入者等に関する帳簿を備え、これに個人型年金加入者等の氏名及び住所、資格の取得及び喪失の年月日、個人別管理資産額その他厚生労働省令で定める事項を記録し、これを保存しなければならない。
個人型年金加入者及び個人型年金加入者であった者(死亡一時金を受けることができる者を含む。)は、連合会又は個人型記録関連運営管理機関に対し、第一項の原簿若しくは前項の帳簿の閲覧を請求し、又は当該原簿若しくは帳簿に記録された事項について照会することができる。この場合においては、連合会及び個人型記録関連運営管理機関は、正当な理由がある場合を除き、閲覧の請求又は照会の回答を拒んではならない。
第三節 掛金
個人型年金加入者は、政令で定めるところにより、年一回以上、定期的に掛金を拠出する。
個人型年金加入者掛金の額は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者が決定し、又は変更する。
一年間の個人型年金加入者掛金の額(中小事業主が中小事業主掛金を拠出する場合にあっては、個人型年金加入者掛金の額と中小事業主掛金の額との合計額。以下この条において同じ。)の総額は、拠出限度額(一年間に拠出することができる個人型年金加入者掛金の額の総額の上限として、個人型年金加入者の種別(第一号加入者(個人型年金加入者であって、第六十二条第一項第一号に掲げるものをいう。)、第二号加入者(個人型年金加入者であって、同項第二号に掲げるものをいう。以下同じ。)、第三号加入者(個人型年金加入者であって、同項第三号に掲げるものをいう。)又は第四号加入者(個人型年金加入者であって、同項第四号に掲げるものをいう。)の区別をいう。)、国民年金基金の掛金の額、企業型年金加入者又は確定給付企業年金の加入者の資格の有無、事業主掛金の額等を勘案して政令で定める額をいう。)を超えてはならない。
個人型年金加入者は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者掛金を連合会に納付するものとする。
連合会は、第一項及び第二項の納付を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、各個人型年金加入者に係る個人型年金加入者掛金の額を個人型記録関連運営管理機関に通知しなければならない。
第七十条第二項の規定により個人型年金加入者掛金の納付を行う厚生年金適用事業所の事業主は、第二号加入者に対して通貨をもって給与を支払う場合においては、個人型年金加入者掛金を給与から控除することができる。
厚生年金適用事業所の事業主は、前項の規定によって個人型年金加入者掛金を控除したときは、個人型年金加入者掛金の控除に関する計算書を作成し、その控除額を第二号加入者に通知しなければならない。
第四節 個人型年金の終了
第五節 企業型年金に係る規定の準用
前章第四節の規定は積立金のうち個人型年金加入者等の個人別管理資産の運用について、同章第五節の規定は個人型年金の給付について、第四十三条第一項から第三項まで及び第四十八条の二(資料提供等業務に係る部分に限る。以下この条において同じ。)の規定は連合会について準用する。この場合において、第二十二条及び第四十八条の二中「事業主」とあり、並びに第二十五条第三項及び第四項、第二十九条第二項、第三十三条第三項、第三十四条、第三十七条第三項並びに第四十条中「資産管理機関」とあるのは、「連合会」と読み替えるほか、同章第四節及び第五節並びに第四十三条第一項から第三項まで及び第四十八条の二の規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
第六節 雑則
第二十五条の二の規定は、前条第一項の規定により移換される脱退一時金相当額等又は残余財産がある場合について準用する。この場合において、第二十五条の二第三項中「納付される事業主掛金等」とあるのは、「第七十四条の二第一項の規定により移換される脱退一時金相当額等又は残余財産」と読み替えるものとする。
連合会は、この法律の規定により行う業務に係る経理については、その他の経理と区分して整理しなければならない。
この法律の規定により連合会の業務が行われる場合には、国民年金法第百三十七条の十一第一項中「掲げる事項」とあるのは「掲げる事項(第二号から第四号までに掲げる事項にあつては、確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)の規定による連合会の業務に係るものを除く。)」と、同法第百三十七条の十二第二項中「及び国民年金基金制度」とあるのは「並びに国民年金基金制度及び確定拠出年金制度」と、同法第百三十七条の十五第二項第四号中「国民年金基金制度」とあるのは「国民年金基金制度及び確定拠出年金制度」と、同法第百三十七条の二十三中「規定」とあるのは「規定並びに確定拠出年金法の規定」と、同法第百三十八条の表第百五条(第二項(第十二条第二項を準用する部分を除く。)及び第五項を除く。)の項中「一時金」とあるのは「一時金(確定拠出年金法の規定により連合会が支給するものを除く。)」と、同法第百四十二条第一項中「規約」とあるのは「規約、確定拠出年金法第五十六条第三項に規定する個人型年金規約(次項において「個人型年金規約」という。)」と、同条第二項中「規約」とあるのは「規約又は個人型年金規約」と、同条第五項中「第一項の命令」とあるのは「第一項の命令(確定拠出年金法の規定による連合会の事業に係るものを除く。)」と、「事業」とあるのは「事業(確定拠出年金法の規定により連合会が行うものを除く。)」と、同法第百四十五条第五号中「この章」とあるのは「この章又は確定拠出年金法」とするほか、同法の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第七十七条第一項の規定により国民年金基金の業務が行われる場合には、国民年金法第百四十五条第五号中「この章」とあるのは、「この章又は確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第七十七条第一項」とするほか、同法の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第四章 個人別管理資産の移換
甲企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等は、前三項の規定により当該企業型記録関連運営管理機関等に係る者の個人別管理資産が甲企業型年金の資産管理機関に移換されたときは、その旨を当該個人別管理資産が移換された者に通知しなければならない。
前条第一項から第三項までの規定により移換される個人別管理資産がある場合における第二十五条の二の規定の適用については、同条第三項中「及び同日後」とあるのは「、同日後」と、「をいう」とあるのは「及び同日後に第八十条第一項から第三項までの規定により移換される個人別管理資産について運用の指図が行われていないものをいう」とする。
当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等は、前項の規定により当該企業型記録関連運営管理機関等に係る者の個人別管理資産が連合会に移換されたときは、その旨を当該個人別管理資産が移換された者に通知しなければならない。
この章に定めるもののほか、個人別管理資産の移換に関し必要な事項は、政令で定める。
第五章 確定拠出年金についての税制上の措置等
確定拠出年金に係る掛金、積立金及び給付については、所得税法(昭和四十年法律第三十三号)、法人税法(昭和四十年法律第三十四号)、相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)及び地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)並びにこれらの法律に基づく命令で定めるところにより、所得税、法人税、相続税並びに道府県民税(都民税を含む。)及び市町村民税(特別区民税を含む。)の課税について必要な措置を講ずる。
第一節 登録
確定拠出年金運営管理業は、主務大臣の登録を受けた法人でなければ、営んではならない。
銀行その他の政令で定める金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、前項の登録を受けて確定拠出年金運営管理業を営むことができる。
主務大臣は、登録申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は登録申請書若しくはその添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
法人でない者
第百四条第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない法人
この法律、厚生年金保険法その他政令で定める法律の規定に違反し、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない法人
他に営んでいる事業が公益に反すると認められる法人又は当該事業に係る損失の危険の管理が困難であるために確定拠出年金運営管理業の遂行に支障を生ずると認められる法人
その役員のうちに、第百四条第二項の規定による登録の取消しの日前三十日以内に当該取消しに係る確定拠出年金運営管理機関の役員であった者で当該取消しの日から五年を経過しないもの、拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者その他政令で定める者のある法人
主務大臣は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を登録申請者に通知しなければならない。
確定拠出年金運営管理機関は、第八十九条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から二週間以内に、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
主務大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、届出があった事項を確定拠出年金運営管理機関登録簿に登録しなければならない。
確定拠出年金運営管理機関が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該確定拠出年金運営管理機関の登録は、その効力を失う。この場合において、それぞれ当該各号に定める者は、当該各号に該当するに至った日から三十日以内に、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
合併により消滅したとき 確定拠出年金運営管理機関であった法人を代表する役員
破産手続開始の決定により解散したとき 確定拠出年金運営管理機関であった法人の破産管財人
合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき 確定拠出年金運営管理機関であった法人の清算人
確定拠出年金運営管理業を廃止したとき 確定拠出年金運営管理機関であった法人を代表する役員
第二節 業務
確定拠出年金運営管理機関は、主務省令で定める様式の標識について、営業所ごとに公衆の見やすい場所に掲示するとともに、その事業の規模が著しく小さい場合その他の主務省令で定める場合を除き、主務省令で定めるところにより、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信(公衆によって直接受信されることを目的として公衆からの求めに応じ自動的に送信を行うことをいい、放送又は有線放送に該当するものを除く。次項において同じ。)により公衆の閲覧に供しなければならない。
確定拠出年金運営管理機関以外の者は、前項の標識又はこれに類似する標識を掲示し、又は電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供してはならない。
確定拠出年金運営管理機関は、自己の名義をもって、他人に確定拠出年金運営管理業を営ませてはならない。
確定拠出年金運営管理機関は、主務省令で定めるところにより、その業務の状況を記載した書類を営業所ごとに備え置き、加入者等の求めに応じ、これを閲覧させなければならない。
確定拠出年金運営管理機関は、事業主又は連合会の委託を受けて、第二十二条第一項(第七十三条において準用する場合を含む。)の規定による資産の運用に関する基礎的な資料の提供その他の必要な措置を行うことができる。
確定拠出年金運営管理機関は、法令、法令に基づいてする主務大臣の処分及び運営管理契約を遵守し、加入者等のため忠実にその業務を遂行しなければならない。
確定拠出年金運営管理機関は、次に掲げる行為をしてはならない。
自己又は加入者等以外の第三者の利益を図る目的をもって、特定の運用の方法を加入者等に対し提示すること。
加入者等に対して、提示した運用の方法のうち特定のものについて指図を行うこと、又は指図を行わないことを勧めること(当該確定拠出年金運営管理機関が金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第九項に規定する金融商品取引業者その他確定拠出年金運営管理業以外の事業を営む者として行うことを明示して行う場合を除く。)。
前各号に掲げるもののほか、加入者等の保護に欠け、若しくは確定拠出年金運営管理業の公正を害し、又は確定拠出年金運営管理業の信用を失墜させるおそれのあるものとして主務省令で定める行為
第三節 監督
確定拠出年金運営管理機関は、主務省令で定めるところにより、その業務に関する帳簿書類を作成し、これを保存しなければならない。
確定拠出年金運営管理機関は、主務省令で定めるところにより、その業務についての報告書を主務大臣に提出しなければならない。
主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、確定拠出年金運営管理機関に対し、その業務の状況に関する報告を徴し、又は当該職員をして確定拠出年金運営管理機関の営業所に立ち入って関係者に質問させ、若しくは実地にその状況を検査させることができる。
主務大臣は、確定拠出年金運営管理機関の業務の運営に関し、加入者等の利益を害する事実があると認めるときは、加入者等の保護のため必要な限度において、当該確定拠出年金運営管理機関に対し、業務の種類及び方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
主務大臣は、確定拠出年金運営管理機関が次の各号のいずれかに該当するときは、六月以内の期間を定めて確定拠出年金運営管理業の全部若しくは一部の停止を命じ、又は第八十八条第一項の登録を取り消すことができる。
第九十一条第一項第三号又は第五号のいずれかに該当するに至ったとき。
不正の手段により第八十八条第一項の登録を受けたとき。
その行う確定拠出年金運営管理業に関して、この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
確定拠出年金運営管理業の継続が困難であると認めるとき。
この節に定めるもののほか、確定拠出年金運営管理機関の監督に関し必要な事項は、政令で定める。
第四節 雑則
企業年金基金及び国民年金基金は、第八十八条第一項の登録を受けて、確定拠出年金運営管理機関となることができる。
企業年金基金及び国民年金基金は、前項の規定により行う業務に係る経理については、その他の経理と区分して整理しなければならない。
第一項の規定により企業年金基金の業務が行われる場合には、確定給付企業年金法第百二十一条中「この法律」とあるのは、「この法律又は確定拠出年金法第百八条第一項」とするほか、同法の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第一項の規定により国民年金基金の業務が行われる場合には、国民年金法第百四十五条第五号中「この章」とあるのは、「この章又は確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第百八条第一項」とするほか、同法の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
削除
第七章 雑則
この法律又はこの法律に基づく命令に規定する期間の計算については、この法律に別段の規定がある場合を除くほか、民法(明治二十九年法律第八十九号)の期間に関する規定を準用する。
厚生労働大臣又は厚生年金保険法第二条の五第一項に規定する実施機関(厚生労働大臣を除く。)は、連合会に対して、この法律の規定による業務を行うために必要な加入者等に係る厚生年金保険又は国民年金の被保険者の資格に関する資料その他の厚生労働省令で定める資料を、提供することができるものとする。
確定拠出年金運営管理機関(記録関連業務を行う事業主を含む。)は、必要があると認めるときは、給付の受給権を有する者(以下「受給権者」という。)に対して、障害の状態に関する書類その他の物件の提出を求めることができる。
企業型年金運用指図者、個人型年金加入者、個人型年金運用指図者又は連合会移換者(当該企業型年金又は個人型年金に個人別管理資産がある者に限る。)(以下この条において「企業型年金運用指図者等」という。)が死亡したときは、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の規定による死亡の届出義務者は、十日以内に、その旨を連合会(企業型年金運用指図者であって当該企業型年金に個人別管理資産があるものが死亡した場合にあっては、当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等)に届け出なければならない。ただし、厚生労働省令で定める企業型年金運用指図者等の死亡について、同法の規定による死亡の届出をした場合(厚生労働省令で定める場合に限る。)は、この限りでない。
連合会は、前項本文の規定による届出があったとき又は同項ただし書に規定する届出があったことを知ったときは、速やかに、企業型年金運用指図者等(企業型年金運用指図者であって当該企業型年金に個人別管理資産があるものを除く。)の死亡の事実を個人型年金加入者等が指定した個人型記録関連運営管理機関に通知しなければならない。
前章における主務大臣は、政令で定めるところにより、厚生労働大臣及び内閣総理大臣とする。
この法律における主務省令は、政令で定めるところにより、厚生労働大臣又は内閣総理大臣の発する命令とする。
この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。
前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。
内閣総理大臣は、前章の規定による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
前項の規定により金融庁長官に委任された権限については、政令で定めるところにより、その一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
財務大臣は、その所掌に係る金融破綻処理制度及び金融危機管理に関し、確定拠出年金運営管理業に係る制度の企画又は立案をするため必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。
この法律に特別の規定があるものを除くほか、前章の実施のための手続その他その執行について必要な細則は主務省令で、その他この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は厚生労働省令で定める。
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第八章 罰則
次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第八十八条第一項の登録を受けないで確定拠出年金運営管理業を営んだ者
不正の手段により第八十八条第一項の登録を受けた者
第九十五条の規定に違反して、他人に確定拠出年金運営管理業を営ませた者
第百条第一号から第三号までの規定に違反して、これらの規定に掲げる行為をした者
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第百条第四号の規定に違反して、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げた者
第百四条第二項の規定による業務の停止の命令に違反して、確定拠出年金運営管理業を営んだ者
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第百十八条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。