第三款 取得請求権付株式及び取得条項付株式の取得
第一目 取得請求権付株式の取得の請求
取得請求権付株式の株主は、株式会社に対して、当該株主の有する取得請求権付株式を取得することを請求することができる。ただし、当該取得請求権付株式を取得するのと引換えに第百七条第二項第二号ロからホまでに規定する財産を交付する場合において、これらの財産の帳簿価額が当該請求の日における第四百六十一条第二項の分配可能額を超えているときは、この限りでない。
次の各号に掲げる場合には、前条第一項の規定による請求をした株主は、その請求の日に、第百七条第二項第二号(種類株式発行会社にあっては、第百八条第二項第五号)に定める事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
第百七条第二項第二号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの社債の社債権者
第百七条第二項第二号ハに掲げる事項についての定めがある場合 同号ハの新株予約権の新株予約権者
第百七条第二項第二号ニに掲げる事項についての定めがある場合 同号ニの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
第百八条第二項第五号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの他の株式の株主
当該株式が市場価格のある株式である場合 当該株式一株の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額
第二目 取得条項付株式の取得
第百七条第二項第三号ロに掲げる事項についての定めがある場合には、株式会社は、同号ロの日を株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によって定めなければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
第百七条第二項第三号ロの日を定めたときは、株式会社は、取得条項付株式の株主(同号ハに掲げる事項についての定めがある場合にあっては、次条第一項の規定により決定した取得条項付株式の株主)及びその登録株式質権者に対し、当該日の二週間前までに、当該日を通知しなければならない。
前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
第百七条第二項第三号イの事由が生じた日
次の各号に掲げる場合には、取得条項付株式の株主(当該株式会社を除く。)は、第百七条第二項第三号イの事由が生じた日に、同号(種類株式発行会社にあっては、第百八条第二項第六号)に定める事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
第百七条第二項第三号ニに掲げる事項についての定めがある場合 同号ニの社債の社債権者
第百七条第二項第三号ホに掲げる事項についての定めがある場合 同号ホの新株予約権の新株予約権者
第百七条第二項第三号ヘに掲げる事項についての定めがある場合 同号ヘの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
第百八条第二項第六号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの他の株式の株主
前項本文の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
前各項の規定は、取得条項付株式を取得するのと引換えに第百七条第二項第三号ニからトまでに規定する財産を交付する場合において、これらの財産の帳簿価額が同号イの事由が生じた日における第四百六十一条第二項の分配可能額を超えているときは、適用しない。
第四款 全部取得条項付種類株式の取得
全部取得条項付種類株式(第百八条第一項第七号に掲げる事項についての定めがある種類の株式をいう。以下この款において同じ。)を発行した種類株式発行会社は、株主総会の決議によって、全部取得条項付種類株式の全部を取得することができる。この場合においては、当該株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
全部取得条項付種類株式を取得するのと引換えに金銭等を交付するときは、当該金銭等(以下この条において「取得対価」という。)についての次に掲げる事項
当該取得対価が当該株式会社の株式であるときは、当該株式の種類及び種類ごとの数又はその数の算定方法
前号に規定する場合には、全部取得条項付種類株式の株主に対する取得対価の割当てに関する事項
株式会社が全部取得条項付種類株式を取得する日(以下この款において「取得日」という。)
前項第二号に掲げる事項についての定めは、株主(当該株式会社を除く。)の有する全部取得条項付種類株式の数に応じて取得対価を割り当てることを内容とするものでなければならない。
取締役は、第一項の株主総会において、全部取得条項付種類株式の全部を取得することを必要とする理由を説明しなければならない。