第三款 金銭以外の財産の出資
株式会社は、第百九十九条第一項第三号に掲げる事項を定めたときは、募集事項の決定の後遅滞なく、同号の財産(以下この節において「現物出資財産」という。)の価額を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをしなければならない。
前項の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。
裁判所は、第四項の報告を受けた場合において、現物出資財産について定められた第百九十九条第一項第三号の価額(第二項の検査役の調査を経ていないものを除く。)を不当と認めたときは、これを変更する決定をしなければならない。
前各項の規定は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める事項については、適用しない。
現物出資財産について定められた第百九十九条第一項第三号の価額の総額が五百万円を超えない場合 当該現物出資財産の価額
現物出資財産のうち、市場価格のある有価証券について定められた第百九十九条第一項第三号の価額が当該有価証券の市場価格として法務省令で定める方法により算定されるものを超えない場合 当該有価証券についての現物出資財産の価額
現物出資財産について定められた第百九十九条第一項第三号の価額が相当であることについて弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人、公認会計士、監査法人、税理士又は税理士法人の証明(現物出資財産が不動産である場合にあっては、当該証明及び不動産鑑定士の鑑定評価。以下この号において同じ。)を受けた場合 当該証明を受けた現物出資財産の価額
現物出資財産が株式会社に対する金銭債権(弁済期が到来しているものに限る。)であって、当該金銭債権について定められた第百九十九条第一項第三号の価額が当該金銭債権に係る負債の帳簿価額を超えない場合 当該金銭債権についての現物出資財産の価額
次に掲げる者は、前項第四号に規定する証明をすることができない。
取締役、会計参与、監査役若しくは執行役又は支配人その他の使用人
募集株式の引受人
業務の停止の処分を受け、その停止の期間を経過しない者
第四款 出資の履行等
募集株式の引受人(現物出資財産を給付する者に限る。)は、第百九十九条第一項第四号の期日又は同号の期間内に、それぞれの募集株式の払込金額の全額に相当する現物出資財産を給付しなければならない。
第百九十九条第一項第四号の期日を定めた場合 当該期日
第百九十九条第一項第四号の期間を定めた場合 出資の履行をした日
募集株式の引受人は、第二百十三条の二第一項各号に掲げる場合には、当該各号に定める支払若しくは給付又は第二百十三条の三第一項の規定による支払がされた後でなければ、出資の履行を仮装した募集株式について、株主の権利を行使することができない。
第一項の規定にかかわらず、第二百二条の二第一項後段の規定による同項各号に掲げる事項についての定めがある場合には、募集株式の引受人は、割当日に、その引き受けた募集株式の株主となる。