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民法(みんぽう)

第五章 法律行為(第百十八条から第百三十七条まで)

民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第百十八条

(単独行為の無権代理)
第一項

単独行為については、その行為の時において、相手方が、代理人と称する者が代理権を有しないで行為をすることに同意し、又はその代理権を争わなかったときに限り、第百十三条から前条までの規定を準用する。代理権を有しない者に対しその同意を得て単独行為をしたときも、同様とする。

第四節 無効及び取消し

第百十九条

(無効な行為の追認)
第一項

無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない。ただし、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす。

第百二十条

(取消権者)
第一項

行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者(他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為にあっては、当該他の制限行為能力者を含む。)又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。

第二項

錯誤、詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。

第百二十一条

(取消しの効果)
第一項

取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。

第百二十一条の二

(原状回復の義務)
第一項

無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う。

第二項

前項の規定にかかわらず、無効な無償行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、給付を受けた当時その行為が無効であること(給付を受けた後に前条の規定により初めから無効であったものとみなされた行為にあっては、給付を受けた当時その行為が取り消すことができるものであること)を知らなかったときは、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。

第三項

第一項の規定にかかわらず、行為の時に意思能力を有しなかった者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。行為の時に制限行為能力者であった者についても、同様とする。

第百二十二条

(取り消すことができる行為の追認)
第一項

取り消すことができる行為は、第百二十条に規定する者が追認したときは、以後、取り消すことができない。

第百二十三条

(取消し及び追認の方法)
第一項

取り消すことができる行為の相手方が確定している場合には、その取消し又は追認は、相手方に対する意思表示によってする。

第百二十四条

(追認の要件)
この条に改正2か所
第百二十四条第一項(追認の要件)

取り消すことができる行為の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、その効力を生じない。

第百二十四条第二項(追認の要件)

次に掲げる場合には、前項の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にすることを要しない。

第百二十四条第二項第一号(追認の要件)改正

法定代理人又は制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をするとき。

第百二十四条第二項第二号(追認の要件)改正

制限行為能力者(成年被後見人を第十条第一項の規定による審判を受けた者を除く。)が法定代理人、保佐人又は補助人の同意を得て追認をするとき。

第百二十五条

(法定追認)
第一項

追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす。ただし、異議をとどめたときは、この限りでない。

一

全部又は一部の履行

二

履行の請求

三

更改

四

担保の供与

五

取り消すことができる行為によって取得した権利の全部又は一部の譲渡

六

強制執行

第百二十六条

(取消権の期間の制限)
第一項

取消権は、追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

第五節 条件及び期限

第百二十七条

(条件が成就した場合の効果)
第一項

停止条件付法律行為は、停止条件が成就した時からその効力を生ずる。

第二項

解除条件付法律行為は、解除条件が成就した時からその効力を失う。

第三項

当事者が条件が成就した場合の効果をその成就した時以前にさかのぼらせる意思を表示したときは、その意思に従う。

第百二十八条

(条件の成否未定の間における相手方の利益の侵害の禁止)
第一項

条件付法律行為の各当事者は、条件の成否が未定である間は、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害することができない。

第百二十九条

(条件の成否未定の間における権利の処分等)
第一項

条件の成否が未定である間における当事者の権利義務は、一般の規定に従い、処分し、相続し、若しくは保存し、又はそのために担保を供することができる。

第百三十条

(条件の成就の妨害等)
第一項

条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。

第二項

条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときは、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができる。

第百三十一条

(既成条件)
第一項

条件が法律行為の時に既に成就していた場合において、その条件が停止条件であるときはその法律行為は無条件とし、その条件が解除条件であるときはその法律行為は無効とする。

第二項

条件が成就しないことが法律行為の時に既に確定していた場合において、その条件が停止条件であるときはその法律行為は無効とし、その条件が解除条件であるときはその法律行為は無条件とする。

第三項

前二項に規定する場合において、当事者が条件が成就したこと又は成就しなかったことを知らない間は、第百二十八条及び第百二十九条の規定を準用する。

第百三十二条

(不法条件)
第一項

不法な条件を付した法律行為は、無効とする。不法な行為をしないことを条件とするものも、同様とする。

第百三十三条

(不能条件)
第一項

不能の停止条件を付した法律行為は、無効とする。

第二項

不能の解除条件を付した法律行為は、無条件とする。

第百三十四条

(随意条件)
第一項

停止条件付法律行為は、その条件が単に債務者の意思のみに係るときは、無効とする。

第百三十五条

(期限の到来の効果)
第一項

法律行為に始期を付したときは、その法律行為の履行は、期限が到来するまで、これを請求することができない。

第二項

法律行為に終期を付したときは、その法律行為の効力は、期限が到来した時に消滅する。

第百三十六条

(期限の利益及びその放棄)
第一項

期限は、債務者の利益のために定めたものと推定する。

第二項

期限の利益は、放棄することができる。ただし、これによって相手方の利益を害することはできない。

第百三十七条

(期限の利益の喪失)
第一項

次に掲げる場合には、債務者は、期限の利益を主張することができない。

一

債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。

二

債務者が担保を滅失させ、損傷させ、又は減少させたとき。

三

債務者が担保を供する義務を負う場合において、これを供しないとき。

改正箇所 1 / 2