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民法(みんぽう)

第五章 法律行為(第百条から第百十七条まで)

民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第百条

(本人のためにすることを示さない意思表示)
第一項

代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、自己のためにしたものとみなす。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは、前条第一項の規定を準用する。

第百一条

(代理行為の瑕疵)
第一項

代理人が相手方に対してした意思表示の効力が意思の不存在、錯誤、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。

第二項

相手方が代理人に対してした意思表示の効力が意思表示を受けた者がある事情を知っていたこと又は知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。

第三項

特定の法律行為をすることを委託された代理人がその行為をしたときは、本人は、自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張することができない。本人が過失によって知らなかった事情についても、同様とする。

第百二条

(代理人の行為能力)
第一項

制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。ただし、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為については、この限りでない。

第百三条

(権限の定めのない代理人の権限)
第一項

権限の定めのない代理人は、次に掲げる行為のみをする権限を有する。

一

保存行為

二

代理の目的である物又は権利の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

第百四条

(任意代理人による復代理人の選任)
第一項

委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。

第百五条

(法定代理人による復代理人の選任)
第一項

法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、本人に対してその選任及び監督についての責任のみを負う。

第百六条

(復代理人の権限等)
第一項

復代理人は、その権限内の行為について、本人を代表する。

第二項

復代理人は、本人及び第三者に対して、その権限の範囲内において、代理人と同一の権利を有し、義務を負う。

第百七条

(代理権の濫用)
第一項

代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。

第百八条

(自己契約及び双方代理等)
第一項

同一の法律行為について、相手方の代理人として、又は当事者双方の代理人としてした行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

第二項

前項本文に規定するもののほか、代理人と本人との利益が相反する行為については、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

第百九条

(代理権授与の表示による表見代理等)
第一項

第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、その責任を負う。ただし、第三者が、その他人が代理権を与えられていないことを知り、又は過失によって知らなかったときは、この限りでない。

第二項

第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間で行為をしたとすれば前項の規定によりその責任を負うべき場合において、その他人が第三者との間でその代理権の範囲外の行為をしたときは、第三者がその行為についてその他人の代理権があると信ずべき正当な理由があるときに限り、その行為についての責任を負う。

第百十条

(権限外の行為の表見代理)
第一項

前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。

第百十一条

(代理権の消滅事由)
この条に改正1か所
第百十一条第一項(代理権の消滅事由)

代理権は、次に掲げる事由によって消滅する。

第百十一条第一項第一号(代理権の消滅事由)

本人の死亡

第百十一条第一項第二号(代理権の消滅事由)改正

代理人の死亡又は代理人が破産手続開始の決定若しくは後見開始の第十条第一項の規定による審判を受けたこと。

第百十一条第二項(代理権の消滅事由)

委任による代理権は、前項各号に掲げる事由のほか、委任の終了によって消滅する。

第百十二条

(代理権消滅後の表見代理等)
第一項

他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後にその代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、代理権の消滅の事実を知らなかった第三者に対してその責任を負う。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、この限りでない。

第二項

他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後に、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間で行為をしたとすれば前項の規定によりその責任を負うべき場合において、その他人が第三者との間でその代理権の範囲外の行為をしたときは、第三者がその行為についてその他人の代理権があると信ずべき正当な理由があるときに限り、その行為についての責任を負う。

第百十三条

(無権代理)
第一項

代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本人に対してその効力を生じない。

第二項

追認又はその拒絶は、相手方に対してしなければ、その相手方に対抗することができない。ただし、相手方がその事実を知ったときは、この限りでない。

第百十四条

(無権代理の相手方の催告権)
第一項

前条の場合において、相手方は、本人に対し、相当の期間を定めて、その期間内に追認をするかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、本人がその期間内に確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなす。

第百十五条

(無権代理の相手方の取消権)
第一項

代理権を有しない者がした契約は、本人が追認をしない間は、相手方が取り消すことができる。ただし、契約の時において代理権を有しないことを相手方が知っていたときは、この限りでない。

第百十六条

(無権代理行為の追認)
第一項

追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

第百十七条

(無権代理人の責任)
第一項

他人の代理人として契約をした者は、自己の代理権を証明したとき、又は本人の追認を得たときを除き、相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う。

第二項

前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。

一

他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が知っていたとき。

二

他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が過失によって知らなかったとき。ただし、他人の代理人として契約をした者が自己に代理権がないことを知っていたときは、この限りでない。

三

他人の代理人として契約をした者が行為能力の制限を受けていたとき。

改正箇所 1 / 1