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民法(みんぽう)

第五章 不法行為

民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第五章 不法行為

第七百九条

(不法行為による損害賠償)
第一項

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

第七百十条

(財産以外の損害の賠償)
第一項

他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

第七百十一条

(近親者に対する損害の賠償)
第一項

他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害されなかった場合においても、損害の賠償をしなければならない。

第七百十二条

(責任能力)
第一項

未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。

第七百十三条

この条に改正1か所
第七百十三条第一項改正

精神上の障害理由により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わない。ただし、故意又は過失によって一時的にその状態を招いたときは、この限りでない。

第七百十四条

(責任無能力者の監督義務者等の責任)
第一項

前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

第二項

監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。

第七百十五条

(使用者等の責任)
第一項

ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

第二項

使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。

第三項

前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

第七百十六条

(注文者の責任)
第一項

注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、この限りでない。

第七百十七条

(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)
第一項

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

第二項

前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。

第三項

前二項の場合において、損害の原因について他にその責任を負う者があるときは、占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使することができる。

第七百十八条

(動物の占有者等の責任)
第一項

動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたときは、この限りでない。

第二項

占有者に代わって動物を管理する者も、前項の責任を負う。

第七百十九条

(共同不法行為者の責任)
第一項

数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。

第二項

行為者を教唆した者及び幇助した者は、共同行為者とみなして、前項の規定を適用する。

第七百二十条

(正当防衛及び緊急避難)
第一項

他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。

第二項

前項の規定は、他人の物から生じた急迫の危難を避けるためその物を損傷した場合について準用する。

第七百二十一条

(損害賠償請求権に関する胎児の権利能力)
第一項

胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。

第七百二十二条

(損害賠償の方法、中間利息の控除及び過失相殺)
第一項

第四百十七条及び第四百十七条の二の規定は、不法行為による損害賠償について準用する。

第二項

被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。

第七百二十三条

(名誉毀損における原状回復)
第一項

他人の名誉を毀損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。

第七百二十四条

(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
第一項

不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一

被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。

二

不法行為の時から二十年間行使しないとき。

第七百二十四条の二

(人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
第一項

人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一号の規定の適用については、同号中「三年間」とあるのは、「五年間」とする。

改正箇所 1 / 1