災害対策基本法
災害に備え、災害に対応するための基本的な仕組みを定める法律です。誰が防災計画を作るのか、災害のときに市町村長、警察官、都道府県知事、などが何を指示し命令できるのか(避難の指示、警戒区域、交通規制、従事命令や物資の収用など)、被災者をどう援護するのか、そして災害緊急事態について定めています。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 219
- 施行前の改正
- 1
この法令の内容
- に置かれ、を会長とする中央防災会議が、防災基本計画を作成します。指定行政機関の長と指定公共機関は、防災基本計画に基づいて、それぞれ防災業務計画を作成します。都道府県と市町村の防災会議(市町村防災会議を置かない市町村では市町村長)は、その地域の地域防災計画を作成します。どの計画も毎年検討を加え、必要があると認めるときは修正しなければなりません。(第十一条第一項, 第十二条第二項, 第三十四条第一項, 第三十六条第一項, 第三十九条第一項, 第四十条第一項, 第四十二条第一項)(根拠条文)
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- 災害が発生し、または発生するおそれがある場合に、人の生命や身体を守り、災害の拡大を防ぐため特に必要があるときは、市町村長は、必要な地域の居住者等に避難のための立退きを指示でき、立退き先として指定緊急避難場所などを指示することもできます。災害が発生し、またはまさに発生しようとしている場合に、立退きをするとかえって生命や身体に危険が及ぶおそれがあり、緊急を要するときは、市町村長は、高い所への移動、近くの堅固な建物への退避、屋内の外に面する開口部から離れた場所での待避などの緊急安全確保措置を指示できます。市町村長が指示できないときや、市町村長から求められたときは、警察官や海上保安官がこれらを指示できます。災害により市町村がその全部または大部分の事務を行うことができなくなったときは、都道府県知事が市町村長に代わってこれらの措置の全部または一部を実施しなければなりません。(第六十条第一項, 第六十条第二項, 第六十条第三項, 第六十条第六項, 第六十一条第一項, 第三十三条の二第一項第一号)(根拠条文)
- 災害が発生し、またはまさに発生しようとしている場合に、人の生命や身体への危険を防ぐため特に必要があるときは、市町村長は警戒区域を設定し、災害応急対策に従事する人以外の立入りを制限・禁止し、またはその区域からの退去を命じることができます。市町村長やその委任を受けた市町村の職員が現場にいないとき、またはこれらの人から求められたときは、警察官や海上保安官が同じことをできます。災害派遣を命じられた部隊等の自衛官は、市町村長の職権を行うことができる人がその場にいない場合に限り、同じことができます。災害により市町村がその全部または大部分の事務を行うことができなくなったときは、都道府県知事が、市町村長に代わって、警戒区域の設定や、第64条・第65条による物件の使用や業務への従事などの応急措置の全部または一部を実施しなければなりません。(第六十三条第一項, 第六十三条第二項, 第六十三条第三項, 第七十三条第一項)(根拠条文)
- は、その都道府県や隣接・近接する都道府県の地域で災害が発生し、またはまさに発生しようとしている場合に、災害応急対策のため緊急の必要があるときは、道路の区間(災害の発生場所とその周辺では、区域や道路の区間)を指定して、緊急通行車両以外の車両の通行を禁止し、または制限できます。道路の区間で通行禁止等が行われたときは、その区間にいる車両の運転者は速やかに車両をその区間の外へ移動し、区域で行われたときは道路の外へ移動しなければなりません。速やかに移動することが難しいときは、できる限り道路の左側端に沿って駐車するなど、緊急通行車両の通行の妨げにならない方法で駐車しなければなりません。警察官の指示を受けたときは、その指示に従って車両を移動し、または駐車しなければなりません。(第七十六条第一項, 第七十六条の二第一項, 第七十六条の二第二項, 第七十六条の二第四項)(根拠条文)
- 市町村長は、その市町村に住む、高齢者、障害者、乳幼児など特に配慮を要する人のうち、災害のときに自ら避難することが困難で、特に支援を要する人について、避難行動要支援者名簿を作成しておかなければなりません。名簿には、氏名、生年月日、性別、住所または居所、電話番号などの連絡先、避難支援等を必要とする事由などを記載します。市町村長は、災害の発生に備えて、避難支援等の実施に必要な限度で、消防機関、都道府県警察、民生委員、市町村社会福祉協議会、自主防災組織など避難支援等に携わる関係者に名簿情報を提供します。ただし、市町村のに特別の定めがある場合を除き、本人の同意が得られないときは提供しません。災害が発生し、または発生するおそれがある場合に、避難行動要支援者の生命や身体を守るため特に必要があるときは、市町村長は、本人の同意がなくても、避難支援等に携わる関係者やその他の人に、必要な限度で名簿情報を提供できます。(第八条第二項第十七号, 第四十九条の十第一項, 第四十九条の十第二項, 第四十九条の十一第二項, 第四十九条の十一第三項)(根拠条文)
- 市町村長は、その市町村の地域で災害が発生し、被災者から申請があったときは、遅滞なく、住家の被害など市町村長が定める種類の被害の状況を調査し、災害による被害の程度を証明する罹災証明書を交付しなければなりません。(第九十条の二第一項)(根拠条文)
目次
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- 第一章 総則第一条〜第十条(13条)
- 第二章 防災に関する組織第十一条〜第三十三条の十一(52条)
- 第一節 中央防災会議第十一条〜第十三条(3条)
- 第二節 地方防災会議第十四条〜第二十三条の二(10条)
- 第三節 特定災害対策本部、非常災害対策本部及び緊急災害対策本部第二十三条の三〜第二十八条の六(15条)
- 第四節 特定災害復旧復興本部及び非常災害復旧復興本部等第二十八条の七〜第二十八条の十五(9条)
- 第五節 災害時における職員の派遣第二十九条〜第三十三条(5条)
- 第六節 登録被災者援護協力団体第三十三条の二〜第三十三条の十一(10条)
- 第三章 防災計画第三十四条〜第四十五条(13条)
- 第四章 災害予防第四十六条〜第四十九条の十七(21条)
- 第一節 通則第四十六条〜第四十九条の三(7条)
- 第二節 指定緊急避難場所及び指定避難所の指定等第四十九条の四〜第四十九条の九(6条)
- 第三節 避難行動要支援者名簿及び個別避難計画の作成等第四十九条の十〜第四十九条の十七(8条)
- 第五章 災害応急対策第五十条〜第八十六条の十八(76条)
- 第一節 通則第五十条〜第五十三条(5条)
- 第二節 警報の伝達等第五十四条〜第五十七条(4条)
- 第三節 事前措置及び避難第五十八条〜第六十一条の八(11条)
- 第四節 応急措置等第六十二条〜第八十六条の五(42条)
- 第五節 被災者の保護第八十六条の六〜第八十六条の十五(11条)
- 第一款 生活環境の整備第八十六条の六〜第八十六条の七の二(3条)
- 第二款 広域一時滞在第八十六条の八〜第八十六条の十三(6条)
- 第三款 被災者の運送第八十六条の十四
- 第四款 安否情報の提供等第八十六条の十五
- 第六節 物資等の供給及び運送第八十六条の十六〜第八十六条の十八(3条)
- 第六章 復旧復興第八十七条〜第九十条(4条)
- 第七章 被災者の援護を図るための措置第九十条の二〜第九十条の六(5条)
- 第八章 財政金融措置第九十一条〜第百四条(14条)
- 第九章 災害緊急事態第百五条〜第百九条の二(10条)
- 第十章 雑則第百十条〜第百十二条(3条)
- 第十一章 罰則第百十二条の二〜第百十九条(8条)
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでの改正が1件あります。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
日付未定
施行日は未確定
防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
防災庁設置法附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日
施行済みの改正 15件
2026年11月2日
このサイトの条文
防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2026年9月16日
廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律
2026年7月17日
防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2025年7月1日
災害対策基本法等の一部を改正する法律
2025年6月4日
災害対策基本法等の一部を改正する法律
2025年6月1日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2024年4月1日
漁港漁場整備法及び水産業協同組合法の一部を改正する法律
2023年6月16日
地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
2022年6月17日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2021年9月1日
デジタル庁設置法
誰に適用されるか
適用される
- 国、都道府県、市町村。国は、災害予防、災害応急対策、復旧復興の基本となる計画を作成し、法令に基づいて実施します。都道府県と市町村は、それぞれ、その地域に係る防災に関する計画を作成し、法令に基づいて実施する責務があります。この法律では、は市とみなされます。(第三条第一項, 第三条第二項, 第四条第一項, 第五条第一項, 第百十条第一項)(根拠条文)
- 指定行政機関と指定地方行政機関(が指定する国の機関とその地方の機関)、指定公共機関(独立行政法人、日本銀行、日本赤十字社、日本放送協会その他の公共的機関と、電気、ガス、輸送、通信などの公益的事業を営む法人で、内閣総理大臣が指定するもの)、そして指定地方公共機関(地方独立行政法人、港務局、土地改良区その他の公共的施設の管理者と、都道府県の地域で公益的事業を営む法人で、都道府県知事が指定するもの)。指定行政機関の長、指定公共機関、指定地方公共機関は、その事務や業務について防災に関する計画を作成しなければなりません(指定地方行政機関は、委任を受けた事務について)。これらの機関はすべて、災害が発生し、またはまさに発生しようとしているときは、応急措置を速やかに実施しなければなりません。運送事業者である指定公共機関や指定地方公共機関は、都道府県知事から居住者等や被災者の運送を、指定行政機関の長、指定地方行政機関の長または都道府県知事から災害応急対策に必要な物資や資材の運送を、運送すべき人や物資、場所、期日を示して要請されることがあります。正当な理由がないのに要請に応じないときは、特に必要がある場合に限り、書面で運送を行うよう指示されることがあります。(第二条第一項第三号, 第二条第一項第四号, 第二条第一項第五号, 第二条第一項第六号, 第二条第一項第九号, 第六条第一項, 第三十六条第一項, 第三十九条第一項, 第七十七条第一項, 第八十条第一項, 第六十一条の八第一項, 第六十一条の八第二項, 第八十六条の十四第一項, 第八十六条の十四第二項, 第八十六条の十八第一項, 第八十六条の十八第二項)(根拠条文)
続き
- 公共的団体と防災上重要な施設の管理者。法令や地域防災計画の定めるところにより誠実に責務を果たし、法令や防災計画の定めるところにより、防災に関する組織を整備し、防災訓練を行わなければなりません。災害が発生し、またはまさに発生しようとしているときは、地域防災計画の定めるところにより、市町村長の所轄の下で応急措置を実施し、または市町村長の実施する応急措置に協力しなければなりません。その従業員は、防災計画とこれらの者の定めるところにより、防災訓練に参加しなければなりません。(第七条第一項, 第四十七条第一項, 第四十七条第二項, 第四十八条第一項, 第四十八条第三項, 第六十二条第二項)(根拠条文)
- 災害応急対策や復旧復興に必要な物資、資材、役務の供給や提供を業とする事業者。災害時にも事業活動を継続し、国や地方公共団体の防災に関する施策に協力するよう努めなければなりません。また、の登録を受けた登録被災者援護協力団体。定められた基準に適合する方法で業務を行わなければならず、災害救助法による協力命令を受けたときは、同法による救助の業務に協力しなければなりません。(第七条第二項, 第三十三条の二第一項, 第三十三条の三第一項, 第三十三条の五第一項)(根拠条文)
- 地方公共団体の住民。食品、飲料水などの生活必需物資の備蓄など、自ら災害に備えるための手段を講じ、防災訓練などの自発的な防災活動への参加や、過去の災害から得られた教訓の伝承などによって、防災に寄与するよう努めなければなりません。(第七条第三項)(根拠条文)
- すべての人。災害が発生するおそれがある異常な現象を発見した人は、遅滞なく、市町村長、警察官または海上保安官に通報しなければなりません。何人も、その通報が最も迅速に届くように協力しなければならず、防災に関する信号やこれに類似する信号をみだりに使用してはなりません。避難行動要支援者名簿の情報や個別避難計画の情報の提供を受けた人(法人の場合はその役員)、その職員その他その情報を利用して避難支援等に携わる人は、その職を離れた後も含め、正当な理由なく、避難行動要支援者などについて知り得た秘密を漏らしてはなりません。(第五十四条第一項, 第五十四条第二項, 第五十二条第二項, 第四十九条の十三第一項, 第四十九条の十七第一項)(根拠条文)
特例と適用除外(6)
- 防災に関する事務の処理について、他の法律に特別の定めがある場合は、この法律ではなく、その定めによります。(第十条第一項)(根拠条文)
- 著しく異常で激甚な非常災害で、避難所や応急仮設住宅が著しく不足し、被災者に住居を迅速に提供することが特に必要なものが政令で指定されたときは、政令で定める区域と期間に地方公共団体の長が設置する避難所や応急仮設住宅には、消防法第17条は適用されません。その代わり、地方公共団体の長は、消防法に準拠して消防用設備などの基準を定めるなど、必要な措置を講じなければなりません。臨時の医療施設が著しく不足し、医療を迅速に提供することが特に必要な災害が政令で指定されたときは、地方公共団体の長が開設する臨時の医療施設に医療法第4章は適用されず、消防法第17条についても避難所と同じ扱いになります。災害緊急事態の布告があったときは、これらの政令が定められたものとみなされます。(第八十六条の二第一項, 第八十六条の二第二項, 第八十六条の二第三項, 第八十六条の三第一項, 第八十六条の三第二項, 第八十六条の三第三項, 第百八条の四第一項)(根拠条文)
- 著しく異常で激甚な非常災害で、生活環境の悪化を防ぐことが特に必要なものが政令で指定されたときは、環境大臣は、期間を限って廃棄物処理特例地域を指定できます。その地域で地方公共団体から委託を受けて廃棄物の収集、運搬、処分を業として行う人は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律による許可を受けずに、環境大臣が定める廃棄物処理特例基準に従ってその業務を行うことができます。(第八十六条の五第一項, 第八十六条の五第四項, 第八十六条の五第五項, 第八十六条の五第六項)(根拠条文)
- 第76条の2により緊急通行車両の通行の妨げにならないよう駐車する場合は、道路交通法第3章第9節と第75条の8の規定は適用されません。また、同条による車両の移動や駐車には、通行の禁止や制限は適用されません。警察官、災害派遣を命じられた部隊等の自衛官、消防吏員の命令に従って車両を移動するなどの措置や、これらの人が自ら行う措置にも、第76条第1項の通行の禁止・制限と第76条の2第1項、第2項、第4項の規定は適用されません。(第七十六条の二第三項, 第七十六条の二第五項, 第七十六条の三第五項)(根拠条文)
- 著しく異常で激甚な非常災害で、埋葬や火葬を円滑に行うことが難しくなったものが政令で指定されたときは、厚生労働大臣は、その定める期間に限り、墓地、埋葬等に関する法律第5条と第14条の手続の特例を定めることができます。災害緊急事態の布告があったときは、この指定があったものとみなされます。(第八十六条の四第一項, 第八十六条の四第二項, 第百八条の四第一項)(根拠条文)
- 災害緊急事態の布告があったときは、その災害は、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律(平成8年法律第85号)による特定非常災害として指定されたものとみなされ、同法第3条から第6条まで(第4条第1項を除きます)の措置が適用されます。布告の前に政令でその災害が特定非常災害に指定されていたときは、この扱いはありません。(第百八条の五第一項, 第百八条の五第二項)(根拠条文)
どのように守らせるか(10)
- 災害が発生するおそれがあるときは、市町村長は、災害が発生した場合にその災害を拡大させるおそれがある設備や物件の占有者、所有者または管理者に対し、災害の拡大を防止するため必要な限度で、その除去、保安その他必要な措置をとるよう指示することができます。市町村長から要求があったときは、や政令で定める管区海上保安本部の事務所の長も、この指示をすることができます。(第五十九条第一項, 第五十九条第二項)(根拠条文)
- 市町村長(市町村長の事務を代行する都道府県知事を含みます)、警察官、海上保安官、または災害派遣を命じられた部隊等の自衛官による警戒区域への立入りの禁止・制限や退去命令に従わなかった人は、10万円以下のまたはに処せられます。防災庁令で定める防災に関する信号をみだりに使用した人や、これに類似する信号を使用した人も同じです。(第五十二条第一項, 第五十二条第二項, 第百十六条第一項第一号, 第百十六条第一項第二号)(根拠条文)
- 第76条第1項によるの通行の禁止や制限に従わなかった車両の運転者は、3月以下のまたは20万円以下の罰金に処せられます。(第七十六条第一項, 第百十四条第一項)(根拠条文)
- 都道府県知事(政令によりその権限の一部を行う市町村長を含みます)は、災害が発生した場合に、災害を受けた児童・生徒の応急の教育、施設の応急の復旧、廃棄物の処理や防疫、社会秩序の維持、緊急輸送などの応急措置を実施するため特に必要があるときは、災害救助法第7条から第10条までの規定の例により、従事命令、協力命令、保管命令を発し、施設、土地、家屋、物資を管理・使用・収用し、職員に立入検査をさせ、物資を保管させた人から報告を求めることができます。指定行政機関の長と指定地方行政機関の長も、防災業務計画の定めるところにより、応急措置に必要な物資の生産、集荷、販売、配給、保管、輸送を業とする人に物資の保管を命じ、または応急措置に必要な物資を収用できます。これらの処分は、根拠となった法律の規定、従事すべき業務や保管すべき物資、場所、期間などを記載した公用令書を交付して行わなければなりません。立ち入る職員は、あらかじめその場所の管理者に通知し、身分を示す証票を携帯して、求められたら示さなければなりません。従事命令、協力命令、保管命令に従わなかった人は6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金に、立入検査を拒み、妨げ、忌避した人や、報告をしなかった人、虚偽の報告をした人は20万円以下の罰金に処せられます。従業者などが法人や人の業務についてこれらの違反をしたときは、その法人や人も罰金刑を科されます。(第五十条第一項, 第七十一条第一項, 第七十一条第二項, 第七十八条第一項, 第七十八条第二項, 第七十八条第三項, 第八十一条第一項, 第八十一条第二項, 第八十三条第一項, 第八十三条第二項, 第百十三条第一項, 第百十五条第一項, 第百十七条第一項)(根拠条文)
- 市町村長は、その市町村の地域で災害が発生し、またはまさに発生しようとしている場合に、応急措置を実施するため緊急の必要があるときは、市町村の区域内の他人の土地、建物などの工作物を一時使用し、土石、竹木などの物件を使用・収用し、現場で被災して応急措置の支障となる工作物や物件を除去することができます。市町村長などが現場にいないときやその要求があったときは警察官と海上保安官も、市町村長の職権を行うことができる人がその場にいない場合に限り災害派遣を命じられた部隊等の自衛官も、同じことができます。除去した工作物等は市町村長、または差し出しを受けた警察署長等や自衛隊の部隊等の長が保管して公示し、滅失や破損のおそれがあるときや保管に不相当な費用がかかるときは売却できます。公示の日から6月を過ぎても返還できないときは、その所有権は市町村、都道府県または国に帰属します。保管などにかかった費用は、返還を受けるべき占有者等の負担です。国や地方公共団体は、土地などの一時使用や物件の使用・収用、第71条や第78条第1項による処分によって通常生ずべき損失を補償しなければなりません。(第六十四条第一項, 第六十四条第二項, 第六十四条第三項, 第六十四条第四項, 第六十四条第五項, 第六十四条第六項, 第六十四条第七項, 第六十四条第八項, 第六十四条第九項, 第六十四条第十項, 第六十三条第二項, 第八十二条第一項)(根拠条文)
- 市町村長は、その市町村の地域で災害が発生し、またはまさに発生しようとしている場合に、応急措置を実施するため緊急の必要があるときは、市町村の区域内の住民や応急措置を実施すべき現場にいる人を応急措置の業務に従事させることができます。市町村長が現場にいないときや求められたときは警察官や海上保安官が、市町村長の職権を行うことができる人がその場にいないときは災害派遣を命じられた部隊等の自衛官が、同じことをできます。こうして業務に従事した人や、都道府県知事の従事命令によって業務に従事した人が、そのために死亡し、負傷し、病気にかかり、または障害の状態になったときは、市町村や都道府県が、政令で定める基準に従い、で定めるところにより、本人やその遺族、被扶養者の損害を補償しなければなりません。都道府県は、従事命令によって業務に従事した人に、その実費も弁償しなければなりません。(第六十五条第一項, 第六十五条第二項, 第六十五条第三項, 第六十三条第二項, 第八十四条第一項, 第八十四条第二項, 第八十二条第三項)(根拠条文)
- 第76条による通行禁止等が行われている区域や道路の区間で、車両その他の物件が緊急通行車両の通行の妨げとなり、災害応急対策の実施に著しい支障が生じるおそれがあるときは、警察官は、その占有者、所有者または管理者に、付近の道路外の場所への移動などの必要な措置を命じることができます。命じられた人が措置をとらないときや、相手が現場にいないため命じることができないときは、警察官が自ら措置をとることができ、そのためやむを得ない限度で車両などを破損することができます。警察官がその場にいない場合に限り、災害派遣を命じられた部隊等の自衛官と消防吏員も、それぞれの緊急通行車両について同じことができます。道路管理者等も、その道路のある都道府県や隣接・近接する都道府県で災害が発生し、道路で車両の通行が停止し、または著しく停滞して、緊急通行車両の通行の妨げとなる車両などにより災害応急対策に著しい支障が生じるおそれがあり、緊急通行車両の通行を確保するため緊急の必要があるときは、道路の区間を指定して同様の命令をすることができます。命令の相手が措置をとらないときや現場にいないとき、道路の状況などから措置をとらせることができないと認めるときは、道路管理者等が自ら措置をとり、やむを得ない限度で車両などを破損し、必要な限度で他人の土地を一時使用し、竹木などの障害物を処分することができます。こうした処分によって通常生ずべき損失は、国や地方公共団体(道路管理者に代わって権限を行う独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構や地方道路公社が行った場合は、その機構や公社)が補償しなければなりません。(第七十六条の三第一項, 第七十六条の三第二項, 第七十六条の三第三項, 第七十六条の三第四項, 第七十六条の六第一項, 第七十六条の六第三項, 第七十六条の六第四項, 第七十六条の六第五項, 第七十六条の六第八項, 第八十二条第一項, 第八十二条第二項)(根拠条文)
- 避難所の運営、炊き出しなどによる食品や飲料水の供給、被災した住宅の応急修理、被災者からの相談への対応、ボランティアの受入れの連絡調整など、国や地方公共団体が行う被災者の援護に協力する業務を行う団体は、要件を満たせばの登録を受けることができます。内閣総理大臣は、登録被災者援護協力団体が定められた方法で業務を行っていないときは業務の方法の改善を命じることができ、不正の手段で登録を受けたときなどには登録を取り消すことができます。登録を受けていないのに、業務を行う際に登録を受けている旨やこれと紛らわしい表示をした人は10万円以下の過料に、団体の役員や職員(その職にあった人を含みます)が正当な理由なく業務に関して知り得た秘密を漏らしたときは20万円以下の過料に処せられます。被災者の生命や身体を守るため市町村長から被災者台帳の情報の提供を受けた登録被災者援護協力団体の役員や職員(その職にあった人を含みます)が、正当な理由なくその情報に関する秘密を漏らしたときは、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処せられます。(第三十三条の二第一項, 第三十三条の二第四項, 第三十三条の四第一項, 第三十三条の五第一項, 第三十三条の六第一項, 第三十三条の八第一項, 第三十三条の九第一項, 第九十条の四第一項第四号, 第九十条の六第一項, 第百十二条の二第一項, 第百十八条第一項, 第百十九条第一項)(根拠条文)
- 非常災害が発生し、それが国の経済と公共の福祉に重大な影響を及ぼすような異常で激甚なもので、特別の必要があるときは、内閣総理大臣は、閣議にかけて、関係地域の全部または一部に災害緊急事態の布告を発することができます。内閣総理大臣は、布告を発した日から20日以内にに付議して承認を求めなければなりません。国会が閉会中かが解散されているときは、その後最初に召集される国会で速やかに承認を求めます。布告があったときは、内閣総理大臣は、国民生活との関連性が高い物資や国民経済上重要な物資をみだりに購入しないことなど、必要な協力を国民に求めることができ、国民はこれに応じるよう努めなければなりません。(第百五条第一項, 第百六条第一項, 第百八条の三第一項, 第百八条の三第二項)(根拠条文)
- 災害緊急事態に際し、国の経済の秩序を維持し公共の福祉を確保するため緊急の必要がある場合に、国会が閉会中か衆議院が解散中で、臨時会の召集やの緊急集会を待つ暇がないときは、は政令を制定できます。その内容は、供給が特に不足している生活必需物資の配給や譲渡・引渡しの制限・禁止、災害応急対策や災害復旧、国民生活の安定のため必要な物の価格や役務の対価の最高額の決定、金銭債務の支払の延期と権利の保存期間の延長です。ただし、賃金、災害補償の給付金など労働関係に基づく金銭債務の支払と、その支払のための預金等の支払は延期できません。この政令には、2年以下の拘禁刑、10万円以下の罰金、拘留、科料、没収の罰則(併科を含みます)と、法人や人も罰する規定を設けることができます。政令が効力を失った後も、効力があった間の行為には罰則が適用されます。内閣は、直ちに国会の臨時会の召集を決定するか参議院の緊急集会を求め、その政令に代わる法律の制定か、政令の承認を求めなければなりません。代わる法律が制定されない限り、政令は、臨時会が開かれた日から20日、または緊急集会が開かれた日から10日を過ぎた時(会期がそれより早く終われば、その時)までに効力を失います。(第百九条第一項, 第百九条第一項第一号, 第百九条第一項第二号, 第百九条第一項第三号, 第百九条第二項, 第百九条第四項, 第百九条第五項, 第百九条第六項, 第百九条第八項)(根拠条文)