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10 条

第一節 退職金共済契約の締結等

中小企業者でなければ、退職金共済契約を締結することができない。

現に退職金共済契約の被共済者である者については、その者を被共済者とする新たな退職金共済契約を締結することができない。

中小企業者は、次の各号に掲げる者を除き、すべての従業員について退職金共済契約を締結するようにしなければならない。

期間を定めて雇用される者

季節的業務に雇用される者

試みの雇用期間中の者

現に退職金共済契約の被共済者である者

第八条第二項第三号の規定により解除された退職金共済契約の被共済者であつて、その解除の日から一年を経過しないもの

前各号に掲げる者のほか、厚生労働省令で定める者

機構は、次の各号に掲げる場合を除いては、退職金共済契約の締結を拒絶してはならない。

契約の申込者が第八条第二項第一号の規定により退職金共済契約を解除され、その解除の日から六月を経過しない者であるとき。

当該申込みに係る被共済者が第八条第二項第三号の規定により解除された退職金共済契約の被共済者であつて、その解除の日から一年を経過しないものであるとき。

前二号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める正当な理由があるとき。

退職金共済契約は、被共済者ごとに、掛金月額を定めて締結するものとする。

掛金月額は、被共済者一人につき、五千円(退職金共済契約の申込みの日において、一週間の所定労働時間が、当該共済契約者に雇用される通常の従業員の一週間の所定労働時間に比し短く、かつ、厚生労働大臣の定める時間数未満である者に該当する被共済者(第二十七条第四項において「短時間労働被共済者」という。)にあつては、二千円)以上三万円以下でなければならない。

掛金月額は、二千円を超え一万円未満であるときは千円に整数を乗じて得た額、一万円を超え三万円未満であるときは二千円に整数を乗じて得た額でなければならない。

被共済者及びその遺族は、当然退職金共済契約の利益を受ける。

中小企業者は、その雇用する従業員の意に反して当該従業員を被共済者とする退職金共済契約の申込みを行つてはならない。

中小企業者は、退職金共済契約の申込みをするときは、当該退職金共済契約の被共済者となる者の氏名及び掛金月額を明らかにしなければならない。

退職金共済契約は、機構がその申込みを承諾したときは、その申込みの日において成立したものとみなし、かつ、その日から効力を生ずる。

退職金共済契約が成立したときは、共済契約者は、遅滞なく、その旨を被共済者に通知しなければならない。

機構は、退職金共済契約の成立後遅滞なく、共済契約者に退職金共済手帳を交付しなければならない。

退職金共済手帳は、掛金の納付状況を明らかにすることができるものでなければならない。

機構又は共済契約者は、第二項又は第三項に規定する場合を除いては、退職金共済契約を解除することができない。

機構は、次の各号に掲げる場合には、退職金共済契約を解除するものとする。ただし、第二号に該当する場合であつて、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りでない。

共済契約者が厚生労働省令で定める一定の月分以上について掛金の納付を怠つたとき(厚生労働省令で定める正当な理由がある場合を除く。)。

共済契約者が中小企業者でない事業主となつたとき。

被共済者が偽りその他不正の行為によつて退職金又は解約手当金(以下「退職金等」という。)の支給を受け、又は受けようとしたとき。

共済契約者は、次の各号に掲げる場合には、退職金共済契約を解除することができる。

被共済者の同意を得たとき。

掛金の納付を継続することが著しく困難であると厚生労働大臣が認めたとき。

退職金共済契約の解除は、将来に向つてのみその効力を生ずる。

前条第二項の規定は、退職金共済契約の解除について準用する。

機構は、共済契約者から掛金月額の増加の申込みがあつたときは、これを承諾しなければならない。

機構は、共済契約者からの掛金月額の減少の申込みについては、前条第三項各号に掲げる場合を除き、これを承諾してはならない。

前二項の申込みは、被共済者の氏名及び増加後又は減少後の掛金月額を明らかにしてしなければならない。

第七条第一項及び第二項の規定は、掛金月額の増加又は減少について準用する。

第二節 退職金等の支給

機構は、被共済者が退職したときは、その者(退職が死亡によるものであるときは、その遺族)に退職金を支給する。ただし、当該被共済者に係る掛金の納付があつた月数(以下「掛金納付月数」という。)が十二月に満たないときは、この限りでない。

退職金の額は、次の各号に掲げる掛金納付月数の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

二十三月以下 被共済者に係る納付された掛金の総額を下回る額として、掛金月額及び掛金納付月数に応じ政令で定める額(退職が死亡による場合にあつては、被共済者に係る納付された掛金の総額に相当する額として、掛金月額及び掛金納付月数に応じ政令で定める額)

二十四月以上四十二月以下 被共済者に係る納付された掛金の総額に相当する額として、掛金月額及び掛金納付月数に応じ政令で定める額

四十三月以上 次のイ及びロに定める額を合算して得た額

被共済者に係る納付された掛金の総額を上回る額として、掛金月額及び掛金納付月数に応じ政令で定める額

計算月(その月分の掛金の納付があつた場合に掛金納付月数が四十三月又は四十三月に十二月の整数倍の月数を加えた月数となる月をいう。以下この号及び第四項において同じ。)に被共済者が退職したものとみなしてイの規定を適用した場合に得られる額(第四項において「仮定退職金額」という。)に、それぞれ当該計算月の属する年度(四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下同じ。)に係る支給率を乗じて得た額(その額に一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げるものとする。)を合算して得た額

前項第一号、第二号及び第三号イの政令で定める額は、納付された掛金及びその運用収入の額の総額を基礎として、予定利率並びに被共済者の退職の見込数及び退職金共済契約の解除の見込数を勘案して定めるものとする。

第二項第三号ロの支給率は、厚生労働大臣が、各年度ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、当該年度の前年度の運用収入のうち同号ロに定める額の支払に充てるべき部分の額として算定した額を当該年度に計算月を有することとなる被共済者の仮定退職金額の総額で除して得た率を基準として、当該年度以降の運用収入の見込額その他の事情を勘案して、当該年度の前年度末までに、労働政策審議会の意見を聴いて定めるものとする。

被共済者がその責めに帰すべき事由により退職し、かつ、共済契約者の申出があつた場合において、厚生労働省令で定める基準に従い厚生労働大臣が相当であると認めたときは、機構は、厚生労働省令で定めるところにより、退職金の額を減額して支給することができる。

退職金は、一時金として支給する。

機構は、前条の規定にかかわらず、被共済者の請求により、退職金の全部又は一部を分割払の方法により支給することができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

退職金の額が厚生労働省令で定める金額未満であるとき。

被共済者が退職した日において六十歳未満であるとき。

被共済者が退職金の一部を分割払の方法により支給することを請求した場合において、次項に規定する分割払対象額が厚生労働省令で定める金額未満であるとき又は当該退職金の全額から同項に規定する分割払対象額を減じた額が厚生労働省令で定める金額未満であるとき。

被共済者が退職金の一部について分割払の方法により支給を受けようとする場合における前項の請求は、当該分割払の方法により支給を受けようとする退職金の一部の額(以下この条において「分割払対象額」という。)を定めてしなければならない。

分割払の方法による退職金の支給期月は、毎年二月、五月、八月及び十一月とする。

分割払の方法による退職金の支給の期間(次項において「分割支給期間」という。)は、被共済者の選択により、第一項の請求後の最初の支給期月から五年間又は十年間のいずれかとする。

支給期月ごとの退職金(次条において「分割退職金」という。)の額は、退職金の額(退職金の一部について分割払の方法により支給する場合にあつては、分割払対象額)に、分割支給期間に応じ政令で定める率(次条第二項において「分割支給率」という。)を乗じて得た額とする。

第一項の規定に基づき退職金の一部を分割払の方法により支給することとした場合においては、当該退職金の全額から分割払対象額を減じた額を一時金として支給する。