短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律
短時間労働者と有期雇用労働者について、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保などを図る法律です。通常の労働者との間の賃金などの待遇の不合理な相違を禁じ、求めがあれば待遇の相違を説明させ、通常の労働者への転換の道を設け、紛争の解決を都道府県労働局長が援助します。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 32
- 施行前の改正
- 1
この法令の内容
- 事業主は、雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、通常の労働者の待遇との間に、不合理と認められる相違を設けてはなりません。不合理かどうかは、業務の内容とその責任の程度(職務の内容)、職務の内容と配置の変更の範囲その他の事情のうち、その待遇の性質と目的に照らして適切と認められるものを考慮して判断されます。(第八条第一項)(根拠条文)
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- 職務の内容が通常の労働者と同じ短時間・有期雇用労働者で、その事業所の慣行その他の事情からみて、雇用関係が終わるまでの全期間、職務の内容と配置がその通常の労働者と同じ範囲で変更されると見込まれる人については、事業主は、短時間・有期雇用労働者であることを理由に、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて差別的取扱いをしてはなりません。(第九条第一項)(根拠条文)
- 雇用する短時間・有期雇用労働者から求めがあったときは、事業主は、その労働者と通常の労働者との間の待遇の相違の内容と理由、そして第6条から第13条までの規定により措置を講じなければならない事項について決定をするときに考慮した事項を、その労働者に説明しなければなりません。事業主は、労働者がこの説明を求めたことを理由に、解雇その他の不利益な取扱いをしてはなりません。(第十四条第二項, 第十四条第三項)(根拠条文)
- 事業主は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れたときは、速やかに、労働基準法第15条第1項の厚生労働省令で定める事項以外の労働条件で厚生労働省令で定めるもの(特定事項)を、文書の交付その他厚生労働省令で定める方法で明示しなければなりません。また、第8条から第13条までの規定により措置を講じなければならない事項(労働基準法第15条第1項の厚生労働省令で定める事項と特定事項を除きます)について、講じることにしている措置の内容を、速やかにその労働者に説明しなければなりません。(第六条第一項, 第十四条第一項, 労働基準法 第十五条第一項)(根拠条文)
- 事業主は、通常の労働者への転換(短時間・有期雇用労働者が、雇用されている事業所で通常の労働者として雇い入れられること)を推進するため、次のいずれかの措置を講じなければなりません。通常の労働者を募集するときに、事業所に掲示するなどして、業務の内容、賃金、労働時間などの募集の内容をその事業所の短時間・有期雇用労働者に周知すること。通常の労働者の配置を新たに行うときに、その事業所の短時間・有期雇用労働者に配置の希望を申し出る機会を与えること。一定の資格のある短時間・有期雇用労働者を対象とする転換のための試験制度を設けることなど、転換を推進するための措置を講じること。(第十三条第一項, 第十三条第一項第一号, 第十三条第一項第二号, 第十三条第一項第三号, 第三条第一項)(根拠条文)
- 通常の労働者に対して、従事する職務の遂行に必要な能力を身につけさせるために行う教育訓練は、職務の内容が同じ短時間・有期雇用労働者(第9条の対象となる人を除きます)にも行わなければなりません。ただし、その労働者がすでに職務に必要な能力を持っている場合など、厚生労働省令で定める場合は除きます。また、通常の労働者に利用の機会を与える福利厚生施設のうち、健康の保持や業務の円滑な遂行に役立つものとして厚生労働省令で定めるものは、短時間・有期雇用労働者(第9条の対象となる人を除きます)にも利用の機会を与えなければなりません。(第十一条第一項, 第十二条第一項, 第十条第一項)(根拠条文)
短時間労働者と有期雇用労働者不合理な待遇の禁止通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者待遇の相違の説明労働条件の明示通常の労働者への転換紛争の解決
目次
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでまだの改正が1件あります。改正の履歴は下にあります。変更内容まで収録している改正は、改正のページに条文ごとに日本語と英語で示します。
2026年10月1日
4日後
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律
施行済みの改正 5件
2020年6月1日
このサイトの条文
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律
2020年4月1日
働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律
2019年4月1日
働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律
2018年7月6日
働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律
2015年4月1日
改正法令名の記載なし
誰に適用されるか
適用される
- 短時間労働者:1週間の所定労働時間が、同じ事業主に雇用される通常の労働者より短い労働者です。その事業主の通常の労働者と同じ種類の業務に従事する労働者については、厚生労働省令で定める場合を除き、同じ種類の業務に従事する通常の労働者と比べます。(第二条第一項)(根拠条文)
- 有期雇用労働者:事業主と期間の定めのある労働契約を結んでいる労働者です。この定義には労働時間の条件はありません。(第二条第二項)(根拠条文)
続き
- 短時間・有期雇用労働者を雇用する事業主は、この法律の義務を負います。また、就業の実態などを考慮して、適正な労働条件の確保、教育訓練の実施、福利厚生の充実、通常の労働者への転換の推進などの措置によって、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保を図るよう努めることとされています。(第三条第一項, 第六条第一項, 第八条第一項, 第九条第一項, 第十三条第一項, 第十四条第二項)(根拠条文)
- 事業主の団体は、構成員である事業主が雇用する短時間・有期雇用労働者の雇用管理の改善等について、必要な助言、協力その他の援助を行うよう努めることとされています。(第三条第二項)(根拠条文)
- 国は、事業主などへの指導や援助を行い、短時間・有期雇用労働者の福祉の増進を図る施策を推進するよう努め、地方公共団体も国の施策と相まって必要な施策を推進するよう努めることとされています。また、国、都道府県、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構は、短時間・有期雇用労働者とこれからそうなろうとする人の職業能力の開発と向上のための啓発活動に努め、職業訓練の実施について特別の配慮をすることとされています。(第四条第一項, 第四条第二項, 第二十条第一項)(根拠条文)
適用されない
- 国家公務員と地方公務員、そして船員職業安定法(別の法律です)第6条第1項に規定する船員。(第二十九条第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(7)
- 厚生労働大臣は、第6条から第14条までの措置その他の第3条第1項の事業主が講じるべき措置について、指針を定めます。定めるときは、あらかじめ労働政策審議会の意見を聴き、定めた後は公表します。(第十五条第一項, 第十五条第二項, 第五条第四項, 第五条第五項)(根拠条文)
- 事業主は、雇用する短時間・有期雇用労働者から雇用管理の改善等について相談を受け、適切に対応するための体制を整備しなければなりません。第6条第1項、第8条、第9条、第11条第1項、第12条から第14条までの事項について労働者から苦情の申出を受けたときは、事業主を代表する人とその事業所の労働者を代表する人でつくる苦情処理機関に処理を委ねるなどして、自主的な解決を図るよう努めることとされています。(第十六条第一項, 第二十二条第一項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、短時間・有期雇用労働者を雇用する事業主に報告を求め、または助言、指導、勧告をすることができます。この権限の一部は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県労働局長に委任することができます。(第十八条第一項, 第十八条第三項)(根拠条文)
- 第6条第1項、第9条、第11条第1項、第12条から第14条まで、第16条の規定に違反している事業主が、勧告を受けてもそれに従わなかったときは、厚生労働大臣はその旨を公表することができます。この一覧に第8条は含まれていません。(第十八条第二項)(根拠条文)
- この法律の罰則は、過料(刑罰ではない金銭の制裁)だけです。第18条第1項による報告をしなかったり、虚偽の報告をしたりした人は20万円以下の過料、雇い入れたときに労働条件を明示する第6条第1項の義務に違反した人は10万円以下の過料に処されます。(第三十条第一項, 第三十一条第一項)(根拠条文)
- 第22条の事項について短時間・有期雇用労働者と事業主との間に生じた紛争には、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律(別の法律です)の第4条、第5条、第12条から第19条までは適用されず、この法律の定めによります。当事者の双方または一方から解決の援助を求められたときは、都道府県労働局長は、当事者に必要な助言、指導、勧告をすることができます。事業主は、労働者が援助を求めたことを理由に、解雇その他の不利益な取扱いをしてはなりません。(第二十三条第一項, 第二十四条第一項, 第二十四条第二項)(根拠条文)
- 当事者の双方または一方から調停の申請があり、紛争の解決に必要があると認めるときは、都道府県労働局長は、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律の紛争調整委員会に調停を行わせます。調停の手続は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の調停の規定を、この法律が読み替えて準用するほか、厚生労働省令で定めます(どちらの法律も別の法律です)。事業主は、労働者が調停を申請したことを理由に、解雇その他の不利益な取扱いをしてはなりません。(第二十五条第一項, 第二十五条第二項, 第二十六条第一項, 第二十七条第一項)(根拠条文)