児童手当法
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第一章 総則
この法律は、子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第七条第一項に規定する子ども・子育て支援の適切な実施を図るため、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、児童を養育している者に児童手当を支給することにより、家庭等における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的とする。
児童手当の支給を受けた者は、児童手当が前条の目的を達成するために支給されるものである趣旨にかんがみ、これをその趣旨に従つて用いなければならない。
この法律において「児童」とは、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者であつて、日本国内に住所を有するもの又は留学その他の内閣府令で定める理由により日本国内に住所を有しないものをいう。
この法律にいう「父」には、母が児童を懐胎した当時婚姻の届出をしていないが、その母と事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含むものとする。
この法律において「施設入所等児童」とは、次に掲げる児童をいう。
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十三条の六第一項の規定により同法第六条の三第一項に規定する児童自立生活援助事業(以下「児童自立生活援助事業」という。)を行う者から同項に規定する児童自立生活援助(二月以内で内閣府令で定める期間以内のものを除く。以下「児童自立生活援助」という。)を受けている児童
児童福祉法第二十七条第一項第三号の規定により同法第六条の三第八項に規定する小規模住居型児童養育事業(以下「小規模住居型児童養育事業」という。)を行う者又は同法第六条の四に規定する里親(以下「里親」という。)に委託されている児童(内閣府令で定める短期間の委託をされている者を除く。)
児童福祉法第二十三条第一項の規定により同法第三十八条に規定する母子生活支援施設(以下「母子生活支援施設」という。)に入所し、同法第二十四条の二第一項の規定により障害児入所給付費の支給を受けて若しくは同法第二十七条第一項第三号の規定により入所措置が採られて同法第四十二条に規定する障害児入所施設(以下「障害児入所施設」という。)に入所し、若しくは同法第二十七条第二項の規定により同法第七条第二項に規定する指定発達支援医療機関(次条第一項第四号において「指定発達支援医療機関」という。)に入院し、又は同法第二十七条第一項第三号若しくは第二十七条の二第一項の規定により入所措置が採られて同法第三十七条に規定する乳児院、同法第四十一条に規定する児童養護施設、同法第四十三条の二に規定する児童心理治療施設若しくは同法第四十四条に規定する児童自立支援施設(以下「乳児院等」という。)に入所している児童(当該児童心理治療施設又は児童自立支援施設に通う者及び内閣府令で定める短期間の入所をしている者を除き、当該母子生活支援施設に入所しているものにあつては児童のみで構成する世帯に属しているものに限る。)
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第二十九条第一項若しくは第三十条第一項の規定により同法第十九条第一項に規定する介護給付費等の支給を受けて又は身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)第十八条第二項若しくは知的障害者福祉法(昭和三十五年法律第三十七号)第十六条第一項第二号の規定により入所措置が採られて障害者支援施設(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第五条第十一項に規定する障害者支援施設をいう。以下同じ。)又はのぞみの園(独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法(平成十四年法律第百六十七号)第十一条第一号の規定により独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園が設置する施設をいう。以下同じ。)に入所している児童(内閣府令で定める短期間の入所をしている者を除き、児童のみで構成する世帯に属している者に限る。)
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第三十条第一項ただし書の規定により同法第三十八条第二項に規定する救護施設(以下「救護施設」という。)、同条第三項に規定する更生施設(以下「更生施設」という。)若しくは同法第三十条第一項ただし書に規定する日常生活支援住居施設(次条第一項第四号において「日常生活支援住居施設」という。)に入所し、又は困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(令和四年法律第五十二号)第十二条第一項に規定する女性自立支援施設(同号において「女性自立支援施設」という。)に入所している児童(内閣府令で定める短期間の入所をしている者を除き、児童のみで構成する世帯に属している者に限る。)
第二章 児童手当の支給
児童手当は、次の各号のいずれかに該当する者に支給する。
施設入所等児童に対し児童自立生活援助を行う者、施設入所等児童が委託されている小規模住居型児童養育事業を行う者若しくは里親又は施設入所等児童が入所若しくは入院をしている母子生活支援施設、障害児入所施設、指定発達支援医療機関、乳児院等、障害者支援施設、のぞみの園、救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設若しくは女性自立支援施設(以下「障害児入所施設等」という。)の設置者
削除
児童手当は、月を単位として支給するものとし、その額は、一月につき、次の各号に掲げる児童手当の区分に応じ、当該各号に定める額とする。
個人受給資格者の児童手当 次の表の第三子以降算定額算定対象者及び支給対象児童の人数の欄に掲げる区分に応じ、それぞれ支給額の欄に掲げる額
| 第三子以降算定額算定対象者及び支給対象児童の人数 | 支給額 | ||
| 第三子以降算定額算定対象者がない場合 | 三歳以上支給対象児童がない場合 | 三歳未満支給対象児童が一人の場合 | 三歳未満児童算定額 |
| 三歳未満支給対象児童が二人以上の場合 | 次に掲げる額を合算した額 一 三歳未満児童算定額に二を乗じた額 二 第三子以降算定額に、三歳未満支給対象児童の数から二を減じた数を乗じた額 | ||
| 三歳以上支給対象児童が一人の場合 | 三歳未満支給対象児童がない場合 | 三歳以上児童算定額 | |
| 三歳未満支給対象児童がある場合 | 次に掲げる額を合算した額 一 三歳以上児童算定額 二 三歳未満児童算定額 三 第三子以降算定額に、三歳未満支給対象児童の数から一を減じた数を乗じた額 | ||
| 三歳以上支給対象児童が二人以上の場合 | 次に掲げる額を合算した額 一 三歳以上児童算定額に二を乗じた額 二 第三子以降算定額に、三歳以上支給対象児童の数から二を減じた数を乗じた額 三 第三子以降算定額に、三歳未満支給対象児童の数を乗じた額 | ||
| 第三子以降算定額算定対象者が一人の場合 | 三歳以上支給対象児童がない場合 | 次に掲げる額を合算した額 一 三歳未満児童算定額 二 第三子以降算定額に、三歳未満支給対象児童の数から一を減じた数を乗じた額 | |
| 三歳以上支給対象児童がある場合 | 次に掲げる額を合算した額 一 三歳以上児童算定額 二 第三子以降算定額に、三歳以上支給対象児童の数から一を減じた数を乗じた額 三 第三子以降算定額に、三歳未満支給対象児童の数を乗じた額 | ||
| 第三子以降算定額算定対象者が二人以上の場合 | 第三子以降算定額に、支給対象児童の数を乗じた額 | ||
法人受給資格者の児童手当 三歳以上児童算定額に三歳以上支給対象児童の数を乗じた額と、三歳未満児童算定額に三歳未満支給対象児童の数を乗じた額を合算した額
施設等受給資格者の児童手当 三歳以上児童算定額に三歳以上施設入所等児童の数を乗じた額と、三歳未満児童算定額に三歳未満施設入所等児童の数を乗じた額を合算した額
この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
三歳以上支給対象児童 三歳以上の支給対象児童(月の初日に生まれた支給対象児童にあつては、出生の日から三年を経過したもの)をいう。
三歳未満支給対象児童 三歳未満の支給対象児童(月の初日に生まれた支給対象児童にあつては、出生の日から三年を経過しないもの)をいう。
施設等受給資格者 次条第二項に規定する施設等受給資格者をいう。
第一項の「三歳未満児童算定額」は一万五千円とし、「三歳以上児童算定額」は一万円とし、「第三子以降算定額」は三万円とする。
児童手当の額は、国民の生活水準その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、速やかに改定の措置が講ぜられなければならない。
児童手当の支給要件に該当する者(第四条第一項第一号から第三号までに係るものに限る。以下「一般受給資格者」という。)は、児童手当の支給を受けようとするときは、その受給資格及び児童手当の額について、内閣府令で定めるところにより、住所地(一般受給資格者が未成年後見人であり、かつ、法人である場合にあつては、主たる事務所の所在地とする。)の市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の認定を受けなければならない。
児童手当の支給要件に該当する者(第四条第一項第四号に係るものに限る。以下「施設等受給資格者」という。)は、児童手当の支給を受けようとするときは、その受給資格及び児童手当の額について、内閣府令で定めるところにより、次の各号に掲げる者の区分に応じ、当該各号に定める者の認定を受けなければならない。
児童自立生活援助事業又は小規模住居型児童養育事業を行う者 児童自立生活援助を行う場所又は小規模住居型児童養育事業を行う住居の所在地の市町村長
里親 当該里親の住所地の市町村長
障害児入所施設等の設置者 当該障害児入所施設等の所在地の市町村長
前二項の認定を受けた者が、他の市町村(特別区を含む。以下同じ。)の区域内に住所(一般受給資格者が未成年後見人であり、かつ、法人である場合にあつては主たる事務所の所在地とし、施設等受給資格者が児童自立生活援助事業又は小規模住居型児童養育事業を行う者である場合にあつては児童自立生活援助を行う場所又は小規模住居型児童養育事業を行う住居の所在地とし、障害児入所施設等の設置者である場合にあつては当該障害児入所施設等の所在地とする。次条第三項において同じ。)を変更した場合において、その変更後の期間に係る児童手当の支給を受けようとするときも、前二項と同様とする。
児童手当は、毎年二月、四月、六月、八月、十月及び十二月の六期に、それぞれの前月までの分を支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであつた児童手当又は支給すべき事由が消滅した場合におけるその期の児童手当は、その支払期月でない月であつても、支払うものとする。
児童手当を支給すべきでないにもかかわらず、児童手当の支給としての支払が行なわれたときは、その支払われた児童手当は、その後に支払うべき児童手当の内払とみなすことができる。児童手当の額を減額して改定すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた日の属する月の翌月以降の分として減額しない額の児童手当が支払われた場合における当該児童手当の当該減額すべきであつた部分についても、同様とする。
偽りその他不正の手段により児童手当の支給を受けた者があるときは、市町村長は、地方税の滞納処分の例により、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
児童手当の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。
租税その他の公課は、児童手当として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。
次の表の上欄に掲げる者(以下「公務員」という。)である一般受給資格者についてこの章の規定を適用する場合においては、第七条第一項中「住所地(一般受給資格者が未成年後見人であり、かつ、法人である場合にあつては、主たる事務所の所在地とする。)の市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)」とあり、第八条第一項及び第十四条第一項中「市町村長」とあるのは、それぞれ同表の下欄のように読み替えるものとする。
| 一 常時勤務に服することを要する国家公務員その他政令で定める国家公務員(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人に勤務する者を除く。) | 当該国家公務員の所属する各省各庁(財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十一条に規定する各省各庁をいう。以下同じ。)の長(裁判所にあつては、最高裁判所長官とする。以下同じ。)又はその委任を受けた者 |
| 二 常時勤務に服することを要する地方公務員その他政令で定める地方公務員(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人に勤務する者を除く。) | 当該地方公務員の所属する都道府県若しくは市町村の長又はその委任を受けた者(市町村立学校職員給与負担法(昭和二十三年法律第百三十五号)第一条又は第二条に規定する職員にあつては、当該職員の給与を負担する都道府県の長又はその委任を受けた者) |
第三章 費用
次に掲げる児童手当の支給に要する費用は、それぞれ当該各号に定める者が負担する。
国庫は、毎年度、予算の範囲内で、児童手当に関する事務の執行に要する費用(市町村長が第八条第一項の規定により支給する児童手当の事務の処理に必要な費用を除く。)を負担する。
政府は、政令で定めるところにより、市町村に対し、市町村長が第八条第一項の規定により支給する児童手当の支給に要する費用のうち被用者等でない者の三歳未満児童手当に係る部分に充当させるため、その十五分の十三に相当する額を交付する。この場合において、政府が交付する交付金のうち、当該費用の十五分の四に相当する額は国庫が負担し、当該費用の五分の三に相当する額は子ども・子育て支援納付金を原資とする。
政府は、政令で定めるところにより、市町村に対し、市町村長が第八条第一項の規定により支給する児童手当の支給に要する費用のうち被用者及び被用者等でない者の三歳以上児童手当に係る部分に充当させるため、その九分の七に相当する額を交付する。この場合において、政府が交付する交付金のうち、当該費用の九分の四に相当する額は国庫が負担し、当該費用の三分の一に相当する額は子ども・子育て支援納付金を原資とする。
第四章 雑則
市町村長は、受給資格者が、児童手当の支払を受ける前に、内閣府令で定めるところにより、当該児童手当の額の全部又は一部を、学校給食法(昭和二十九年法律第百六十号)第十一条第二項に規定する学校給食費(次項において「学校給食費」という。)その他の学校教育に伴つて必要な内閣府令で定める費用又は児童福祉法第五十六条第二項の規定により徴収する費用(同法第五十一条第四号又は第五号に係るものに限る。)その他これに類するものとして内閣府令で定める費用のうち当該受給資格者に係る児童に関し当該市町村に支払うべきものの支払に充てる旨を申し出た場合には、内閣府令で定めるところにより、当該受給資格者に児童手当の支払をする際に当該申出に係る費用を徴収することができる。
市町村長は、児童福祉法第五十六条第二項の規定により費用(同法第五十一条第四号又は第五号に係るものに限る。)を徴収する場合又は同法第五十六条第六項若しくは第七項の規定により地方税の滞納処分の例により処分することができる費用を徴収する場合において、第七条(第十七条第一項において読み替えて適用する場合を含む。)の認定を受けた受給資格者が同法第五十六条第二項の規定により徴収する費用(同法第五十一条第四号又は第五号に係るものに限る。)を支払うべき扶養義務者又は同法第五十六条第六項若しくは第七項の規定により地方税の滞納処分の例により処分することができる費用を支払うべき保護者である場合には、政令で定めるところにより、当該扶養義務者又は保護者に児童手当の支払をする際に保育料(同条第二項の規定により徴収する費用(同法第五十一条第四号又は第五号に係るものに限る。)又は同法第五十六条第六項若しくは第七項の規定により地方税の滞納処分の例により処分することができる費用をいう。次項において同じ。)を徴収することができる。
この法律又はこの法律に基づく命令に規定する期間の計算については、民法(明治二十九年法律第八十九号)の期間に関する規定を準用する。
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市町村長は、児童手当の支給に関する処分に関し必要があると認めるときは、官公署に対し、必要な書類の閲覧若しくは資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関若しくは受給資格者の雇用主その他の関係者に対し、必要な事項の報告を求めることができる。
この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、内閣府令で定める。
偽りその他不正の手段により児童手当の支給を受けた者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。ただし、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条があるときは、刑法による。