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106 条

第一章 建物の区分所有

第一節 総則

一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、その各部分は、この法律の定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができる。

この法律において「区分所有権」とは、前条に規定する建物の部分(第四条第二項の規定により共用部分とされたものを除く。)を目的とする所有権をいう。

この法律において「区分所有者」とは、区分所有権を有する者をいう。

この法律において「専有部分」とは、区分所有権の目的たる建物の部分をいう。

この法律において「共用部分」とは、専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない建物の附属物及び第四条第二項の規定により共用部分とされた附属の建物をいう。

この法律において「建物の敷地」とは、建物が所在する土地及び第五条第一項の規定により建物の敷地とされた土地をいう。

この法律において「敷地利用権」とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利をいう。

区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。一部の区分所有者のみの共用に供されるべきことが明らかな共用部分(以下「一部共用部分」という。)をそれらの区分所有者が管理するときも、同様とする。

数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならないものとする。

第一条に規定する建物の部分及び附属の建物は、規約により共用部分とすることができる。この場合には、その旨の登記をしなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

区分所有者が建物及び建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする庭、通路その他の土地は、規約により建物の敷地とすることができる。

建物が所在する土地が建物の一部の滅失により建物が所在する土地以外の土地となつたときは、その土地は、前項の規定により規約で建物の敷地と定められたものとみなす。建物が所在する土地の一部が分割により建物が所在する土地以外の土地となつたときも、同様とする。

区分所有者は、第三条に規定する団体の構成員として、建物並びにその敷地及び附属施設(同条後段の場合にあつては、一部共用部分)の管理が適正かつ円滑に行われるよう、相互に協力しなければならない。

区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない。

区分所有者は、その専有部分又は共用部分を保存し、又は改良するため必要な範囲内において、他の区分所有者の専有部分若しくは自己の所有に属しない共用部分を使用し、又は自らこれらを保存することを請求することができる。この場合において、他の区分所有者が損害を受けたときは、その償金を支払わなければならない。

第一項の規定は、区分所有者以外の専有部分の占有者(以下「占有者」という。)に準用する。

及びの規定は、専有部分及び共用部分には適用しない。

区分所有者は、国内に住所又は居所(法人にあつては、本店又は主たる事務所。以下この項及び第三項において同じ。)を有せず、又は有しないこととなる場合には、その専有部分及び共用部分の管理に関する事務を行わせるため、国内に住所又は居所を有する者のうちから管理人を選任することができる。

前項の規定により選任された管理人(次項及び第四項において「国内管理人」という。)は、次に掲げる行為をする権限を有する。

保存行為

専有部分の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

集会の招集の通知の受領

集会における議決権の行使

共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して負う債務又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して負う債務の弁済

区分所有者は、第一項の規定により国内管理人を選任した場合において、管理者があるとき、又は管理組合法人が存立するときは、遅滞なく、管理者又は管理組合法人に対し、国内管理人を選任した旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を通知しなければならない。

区分所有者と国内管理人との関係は、第二項に定めるもののほか、委任に関する規定に従う。

区分所有者は、共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して有する債権又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して有する債権について、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利及び敷地利用権を含む。)及び建物に備え付けた動産の上に先取特権を有する。管理者又は管理組合法人がその職務又は業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権についても、同様とする。

前項の先取特権は、優先権の順位及び効力については、共益費用の先取特権とみなす。

の規定は、第一項の先取特権に準用する。

前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる。

建物の設置又は保存に瑕疵があることにより他人に損害を生じたときは、その瑕疵は、共用部分の設置又は保存にあるものと推定する。

敷地利用権を有しない区分所有者があるときは、その専有部分の収去を請求する権利を有する者は、その区分所有者に対し、区分所有権を時価で売り渡すべきことを請求することができる。

第二節 共用部分等

共用部分は、区分所有者全員の共有に属する。ただし、一部共用部分は、これを共用すべき区分所有者の共有に属する。

前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。ただし、第二十七条第一項の場合を除いて、区分所有者以外の者を共用部分の所有者と定めることはできない。

の規定は、共用部分には適用しない。

共用部分が区分所有者の全員又はその一部の共有に属する場合には、その共用部分の共有については、次条から第十九条までに定めるところによる。

各共有者は、共用部分をその用方に従つて使用することができる。

各共有者の持分は、その有する専有部分の床面積の割合による。

前項の場合において、一部共用部分(附属の建物であるものを除く。)で床面積を有するものがあるときは、その一部共用部分の床面積は、これを共用すべき各区分所有者の専有部分の床面積の割合により配分して、それぞれその区分所有者の専有部分の床面積に算入するものとする。

前二項の床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積による。

前三項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。

共有者の持分は、その有する専有部分の処分に従う。

共有者は、この法律に別段の定めがある場合を除いて、その有する専有部分と分離して持分を処分することができない。

一部共用部分の管理のうち、区分所有者全員の利害に関係するもの又は第三十一条第二項の規約に定めがあるものは区分所有者全員で、その他のものはこれを共用すべき区分所有者のみで行う。

共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。第五項において同じ。)は、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。以下この項及び第三項において同じ。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三(これを下回る割合(二分の一を超える割合に限る。)を規約で定めた場合にあつては、その割合)以上の多数による決議で決する。

前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。

第一項の決議により共用部分の変更をする場合において、規約に特別の定めがあるときは、当該共用部分の変更に伴い必要となる専有部分の保存行為又は専有部分の性質を変えない範囲内においてその利用若しくは改良を目的とする行為(次項及び次条第四項において「専有部分の保存行為等」という。)は、集会において、区分所有者の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三(これを下回る割合(二分の一を超える割合に限る。)を規約で定めた場合にあつては、その割合)以上の多数による決議で決することができる。

前項の決議をする場合において、専有部分の保存行為等の態様又は費用の分担に関する事項を定めるときは、決議の対象となる専有部分の区分所有者の利用状況、当該専有部分の保存行為等について区分所有者が支払つた対価その他の事情を考慮して、区分所有者間の利害の衡平が図られるようにしなければならない。

共用部分の設置若しくは保存に瑕疵があることによつて他人の権利若しくは法律上保護される利益が侵害され、若しくは侵害されるおそれがある場合におけるその瑕疵の除去に関して必要となる共用部分の変更又は高齢者、障害者等(に規定する高齢者、障害者等をいう。)の移動若しくは施設の利用に係る身体の負担を軽減することにより、その移動上若しくは施設の利用上の利便性及び安全性を向上させるために必要となる共用部分の変更についての第一項及び第三項の規定の適用については、これらの規定中「四分の三」とあるのは、「三分の二」とする。

共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。

前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。

前条第二項の規定は、第一項本文の場合に準用する。

第一項本文の決議により共用部分の管理をする場合において、規約に特別の定めがあるときは、当該共用部分の管理に伴い必要となる専有部分の保存行為等は、集会の決議で決することができる。

前条第四項の規定は、前項の決議について準用する。

共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。

各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。

第十一条第二項の規定により規約で共用部分の所有者と定められた区分所有者は、区分所有者全員(一部共用部分については、これを共用すべき区分所有者)のためにその共用部分を管理する義務を負う。この場合には、それらの区分所有者に対し、相当な管理費用を請求することができる。

前項の共用部分の所有者は、第十七条第一項に規定する共用部分の変更をすることができない。

建物の敷地又は共用部分以外の附属施設(これらに関する権利を含む。)が区分所有者の共有に属する場合には、第十七条から第十九条までの規定は、その敷地又は附属施設に準用する。

第三節 敷地利用権

敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。

前項本文の場合において、区分所有者が数個の専有部分を所有するときは、各専有部分に係る敷地利用権の割合は、第十四条第一項から第三項までに定める割合による。ただし、規約でこの割合と異なる割合が定められているときは、その割合による。

前二項の規定は、建物の専有部分の全部を所有する者の敷地利用権が単独で有する所有権その他の権利である場合に準用する。

前条第一項本文(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定に違反する専有部分又は敷地利用権の処分については、その無効を善意の相手方に主張することができない。ただし、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)の定めるところにより分離して処分することができない専有部分及び敷地利用権であることを登記した後に、その処分がされたときは、この限りでない。

第二十二条第一項本文の場合には、(において準用する場合を含む。)の規定は、敷地利用権には適用しない。

第四節 管理者

区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。

管理者に不正な行為その他その職務を行うに適しない事情があるときは、各区分所有者は、その解任を裁判所に請求することができる。

管理者は、共用部分並びに第二十一条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設(次項において「共用部分等」という。)を保存し、集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う。

管理者は、その職務(第十八条第六項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金(以下この条及び第四十七条において「保険金等」という。)の請求及び受領を含む。第四項において同じ。)に関し、区分所有者(保険金等の請求及び受領にあつては、保険金等の請求権を有する者(区分所有者又は区分所有者であつた者(書面又は電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)による別段の意思表示をした区分所有者であつた者を除く。)に限る。以下この条及び第四十七条において同じ。)。同項において同じ。)を代理する。

管理者の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

管理者は、規約又は集会の決議により、その職務に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。

管理者は、次の各号に掲げるときは、遅滞なく、それぞれ当該各号に定める者にその旨を通知しなければならない。この場合における区分所有者に対する通知については、第三十五条第二項から第四項までの規定を準用する。

前項の規約によりその職務に関し原告又は被告となつたとき 区分所有者

前項の規約により保険金等の請求及び受領に関し原告又は被告となつたとき 保険金等の請求権を有する者

前項の集会の決議により保険金等の請求及び受領に関し原告又は被告となつたとき 保険金等の請求権を有する者(区分所有者を除く。)

管理者は、規約に特別の定めがあるときは、共用部分を所有することができる。

第六条第二項及び第二十条の規定は、前項の場合に準用する。

この法律及び規約に定めるもののほか、管理者の権利義務は、委任に関する規定に従う。

管理者がその職務の範囲内において第三者との間にした行為につき区分所有者がその責めに任ずべき割合は、第十四条に定める割合と同一の割合とする。ただし、規約で建物並びにその敷地及び附属施設の管理に要する経費につき負担の割合が定められているときは、その割合による。

前項の行為により第三者が区分所有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行うことができる。

第五節 規約及び集会

建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる。

一部共用部分に関する事項で区分所有者全員の利害に関係しないものは、区分所有者全員の規約に定めがある場合を除いて、これを共用すべき区分所有者の規約で定めることができる。

前二項に規定する規約は、専有部分若しくは共用部分又は建物の敷地若しくは附属施設(建物の敷地又は附属施設に関する権利を含む。)につき、これらの形状、面積、位置関係、使用目的及び利用状況並びに区分所有者が支払つた対価その他の事情を総合的に考慮して、区分所有者間の利害の衡平が図られるように定めなければならない。

第一項及び第二項の場合には、区分所有者以外の者の権利を害することができない。

規約は、書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)により、これを作成しなければならない。

規約の設定、変更又は廃止は、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。以下この項前段において同じ。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三以上の多数による決議によつてする。この場合において、規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。

前条第二項に規定する事項についての区分所有者全員の規約の設定、変更又は廃止は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者(議決権を有しないものを除く。)の四分の一を超える者又はその議決権の四分の一を超える議決権を有する者が反対したときは、することができない。

最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により、第四条第二項、第五条第一項並びに第二十二条第一項ただし書及び第二項ただし書(これらの規定を同条第三項において準用する場合を含む。)の規約を設定することができる。

規約は、管理者が保管しなければならない。ただし、管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会の決議で定めるものが保管しなければならない。

前項の規定により規約を保管する者は、利害関係人の請求があつたときは、正当な理由がある場合を除いて、規約の閲覧(規約が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報の内容を法務省令で定める方法により表示したものの当該規約の保管場所における閲覧)を拒んではならない。

規約が電磁的記録で作成されているときは、第一項の規定により規約を保管する者は、前項の規定による当該電磁的記録に記録された情報の内容を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧に代えて、法務省令で定めるところにより、同項の請求をした利害関係人の承諾を得て、当該電磁的記録に記録された情報を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該規約を保管する者は、同項の規定による閲覧をさせたものとみなす。

規約の保管場所は、建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。

集会は、管理者が招集する。

管理者は、少なくとも毎年一回集会を招集しなければならない。

区分所有者(議決権を有しないものを除く。第五項において同じ。)の五分の一以上の者であつて議決権の五分の一以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる。

前項の規定による請求がされた場合において、二週間以内にその請求の日から四週間以内の日を会日とする集会の招集の通知が発せられなかつたときは、その請求をした区分所有者は、集会を招集することができる。

管理者がないときは、区分所有者の五分の一以上の者であつて議決権の五分の一以上を有するものは、集会を招集することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる。

集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項及び議案の要領を示して、各区分所有者(議決権を有しないものを除く。)に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸長することができる。

専有部分が数人の共有に属するときは、前項の通知は、第四十条の規定により定められた議決権を行使すべき者(その者がないときは、共有者の一人)にすれば足りる。

第一項の通知は、区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知したときはその場所に、これを通知しなかつたときは区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる。この場合には、同項の通知は、通常それが到達すべき時に到達したものとみなす。

建物内に住所を有する区分所有者又は前項の通知を受けるべき場所を通知しない区分所有者に対する第一項の通知は、規約に特別の定めがあるときは、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。この場合には、同項の通知は、その掲示をした時に到達したものとみなす。

集会は、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる。

集会においては、第三十五条の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議をすることができる。

前項の規定は、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項を除いて、規約で別段の定めをすることを妨げない。

前二項の規定は、前条の規定による集会には適用しない。

各区分所有者の議決権は、規約に別段の定めがない限り、第十四条に定める割合による。

裁判所は、区分所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、当該区分所有者(次項において「所在等不明区分所有者」という。)以外の区分所有者(以下この項及び第三項において「一般区分所有者」という。)又は管理者の請求により、一般区分所有者による集会の決議をすることができる旨の裁判をすることができる。

前項の裁判により所在等不明区分所有者であるとされた者は、前条の規定にかかわらず、集会における議決権(当該裁判に係る建物が滅失したときは、当該建物に係る敷地利用権を有する者又は当該建物の附属施設(これに関する権利を含む。)の共有持分を有する者が開く集会における議決権)を有しない。

一般区分所有者の請求により第一項の裁判があつたときは、当該一般区分所有者は、遅滞なく、管理者にその旨を通知しなければならない。ただし、管理者がないときは、その旨を建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。

集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、出席した区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及びその議決権の各過半数で決する。

議決権は、書面又は代理人によつても行使することができる。この場合において、書面又は代理人によつて議決権を行使した区分所有者の数は出席した区分所有者の数に、当該議決権の数は出席した区分所有者の議決権の数に、それぞれ算入する。

区分所有者は、規約又は集会の決議により、前項の規定による書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法によつて議決権を行使することができる。この場合においては、電磁的方法による議決権の行使を書面による議決権の行使とみなして、同項後段の規定を適用する。

専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数をもつて、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない。

集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、管理者又は集会を招集した区分所有者の一人が議長となる。

集会の議事については、議長は、書面又は電磁的記録により、議事録を作成しなければならない。

議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければならない。

前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の二人がこれに署名しなければならない。

第二項の場合において、議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報については、議長及び集会に出席した区分所有者の二人が行う法務省令で定める署名に代わる措置を執らなければならない。

第三十三条の規定は、議事録について準用する。

管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。

区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して意見を述べることができる。

前項に規定する場合には、集会を招集する者は、第三十五条の規定により招集の通知を発した後遅滞なく、集会の日時、場所、会議の目的たる事項及び議案の要領を建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。

この法律又は規約により集会において決議をすべき場合において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。次項において同じ。)全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。ただし、電磁的方法による決議に係る区分所有者の承諾については、法務省令で定めるところによらなければならない。

この法律又は規約により集会において決議すべきものとされた事項については、区分所有者全員の書面又は電磁的方法による合意があつたときは、書面又は電磁的方法による決議があつたものとみなす。

この法律又は規約により集会において決議すべきものとされた事項についての書面又は電磁的方法による決議は、集会の決議と同一の効力を有する。

第三十三条の規定は、書面又は電磁的方法による決議に係る書面並びに第一項及び第二項の電磁的方法が行われる場合に当該電磁的方法により作成される電磁的記録について準用する。

集会に関する規定は、書面又は電磁的方法による決議について準用する。

規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる。

占有者は、建物又はその敷地若しくは附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。

第六節 所有者不明専有部分管理命令

裁判所は、区分所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない専有部分(専有部分が数人の共有に属する場合にあつては、共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない専有部分の共有持分)について、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、その請求に係る専有部分又は共有持分を対象として、所有者不明専有部分管理人(第四項に規定する所有者不明専有部分管理人をいう。第三項において同じ。)による管理を命ずる処分(以下「所有者不明専有部分管理命令」という。)をすることができる。

所有者不明専有部分管理命令の効力は、当該所有者不明専有部分管理命令の対象とされた専有部分(共有持分を対象として所有者不明専有部分管理命令が発せられた場合にあつては、共有物である専有部分)又は共用部分、附属施設若しくは建物の敷地にある動産(当該所有者不明専有部分管理命令の対象とされた専有部分の区分所有者又は共有持分を有する者が所有するものに限る。)並びに共用部分及び附属施設に関する権利並びに敷地利用権(いずれも当該所有者不明専有部分管理命令の対象とされた専有部分の区分所有者又は共有持分を有する者が有するものに限る。)に及ぶ。

所有者不明専有部分管理命令は、所有者不明専有部分管理命令が発せられた後に当該所有者不明専有部分管理命令が取り消された場合において、当該所有者不明専有部分管理命令の対象とされた専有部分又は共有持分並びに当該所有者不明専有部分管理命令の効力が及ぶ動産並びに共用部分及び附属施設に関する権利並びに敷地利用権の管理、処分その他の事由により所有者不明専有部分管理人が得た財産について、必要があると認めるときも、することができる。

裁判所は、所有者不明専有部分管理命令をする場合には、当該所有者不明専有部分管理命令において、所有者不明専有部分管理人を選任しなければならない。

前条第四項の規定により所有者不明専有部分管理人が選任された場合には、所有者不明専有部分管理命令の対象とされた専有部分又は共有持分並びに所有者不明専有部分管理命令の効力が及ぶ動産並びに共用部分及び附属施設に関する権利並びに敷地利用権並びにこれらの管理、処分その他の事由により所有者不明専有部分管理人が得た財産(以下「所有者不明専有部分等」という。)の管理及び処分をする権利は、所有者不明専有部分管理人に専属する。

所有者不明専有部分管理人が次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。ただし、この許可がないことをもつて善意の第三者に対抗することはできない。

保存行為

所有者不明専有部分等の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

所有者不明専有部分管理命令が発せられた場合には、所有者不明専有部分等に関する訴えについては、所有者不明専有部分管理人を原告又は被告とする。

所有者不明専有部分管理命令が発せられた場合には、所有者不明専有部分等に関する訴訟手続で当該所有者不明専有部分等の所有者(その共有持分を有する者を含む。第五項において同じ。)を当事者とするものは、中断する。

前項の規定により中断した訴訟手続は、所有者不明専有部分管理人においてこれを受け継ぐことができる。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。

所有者不明専有部分管理命令が取り消されたときは、所有者不明専有部分管理人を当事者とする所有者不明専有部分等に関する訴訟手続は、中断する。

所有者不明専有部分等の所有者は、前項の規定により中断した訴訟手続を受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。

所有者不明専有部分管理人は、所有者不明専有部分等の所有者(その共有持分を有する者を含む。)のために、善良な管理者の注意をもつて、その権限を行使しなければならない。

数人の者の共有持分を対象として所有者不明専有部分管理命令が発せられたときは、所有者不明専有部分管理人は、当該所有者不明専有部分管理命令の対象とされた共有持分を有する者全員のために、誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない。

所有者不明専有部分管理人がその任務に違反して所有者不明専有部分等に著しい損害を与えたことその他重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人の請求により、所有者不明専有部分管理人を解任することができる。

所有者不明専有部分管理人は、正当な事由があるときは、裁判所の許可を得て、辞任することができる。

所有者不明専有部分管理人は、所有者不明専有部分等から裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができる。

所有者不明専有部分管理人による所有者不明専有部分等の管理に必要な費用及び報酬は、所有者不明専有部分等の所有者(その共有持分を有する者を含む。)の負担とする。

第七節 管理不全専有部分管理命令及び管理不全共用部分管理命令

裁判所は、区分所有者による専有部分の管理が不適当であることによつて他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、当該専有部分を対象として、第三項に規定する管理不全専有部分管理人による管理を命ずる処分(以下「管理不全専有部分管理命令」という。)をすることができる。

管理不全専有部分管理命令の効力は、当該管理不全専有部分管理命令の対象とされた専有部分又は共用部分、附属施設若しくは建物の敷地にある動産(当該管理不全専有部分管理命令の対象とされた専有部分の区分所有者又はその共有持分を有する者が所有するものに限る。)並びに共用部分及び附属施設に関する権利並びに敷地利用権(いずれも当該管理不全専有部分管理命令の対象とされた専有部分の区分所有者又はその共有持分を有する者が有するものに限る。)に及ぶ。

裁判所は、管理不全専有部分管理命令をする場合には、当該管理不全専有部分管理命令において、管理不全専有部分管理人を選任しなければならない。

管理不全専有部分管理人は、管理不全専有部分管理命令の対象とされた専有部分並びに管理不全専有部分管理命令の効力が及ぶ動産並びに共用部分及び附属施設に関する権利並びに敷地利用権並びにこれらの管理、処分その他の事由により管理不全専有部分管理人が得た財産(以下「管理不全専有部分等」という。)の管理及び処分をする権限を有する。

前項の規定にかかわらず、管理不全専有部分管理人は、集会において議決権を行使することができない。

管理不全専有部分管理人が次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。ただし、この許可がないことをもつて善意でかつ過失がない第三者に対抗することはできない。

保存行為

管理不全専有部分等の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

管理不全専有部分管理命令の対象とされた専有部分の処分についての前項の許可をするには、その区分所有者の同意がなければならない。

管理不全専有部分管理人は、管理不全専有部分等の所有者のために、善良な管理者の注意をもつて、その権限を行使しなければならない。

管理不全専有部分等が数人の共有に属する場合には、管理不全専有部分管理人は、その共有持分を有する者全員のために、誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない。

管理不全専有部分管理人がその任務に違反して管理不全専有部分等に著しい損害を与えたことその他重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人の請求により、管理不全専有部分管理人を解任することができる。

管理不全専有部分管理人は、正当な事由があるときは、裁判所の許可を得て、辞任することができる。

管理不全専有部分管理人は、管理不全専有部分等から裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができる。

管理不全専有部分管理人による管理不全専有部分等の管理に必要な費用及び報酬は、管理不全専有部分等の所有者の負担とする。

裁判所は、区分所有者による共用部分の管理が不適当であることによつて他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、当該共用部分を対象として、第三項に規定する管理不全共用部分管理人による管理を命ずる処分(以下「管理不全共用部分管理命令」という。)をすることができる。

管理不全共用部分管理命令の効力は、当該管理不全共用部分管理命令の対象とされた共用部分にある動産(当該管理不全共用部分管理命令の対象とされた共用部分の所有者又はその共有持分を有する者が所有するものに限る。)に及ぶ。

裁判所は、管理不全共用部分管理命令をする場合には、当該管理不全共用部分管理命令において、管理不全共用部分管理人を選任しなければならない。

第四十六条の九から第四十六条の十二までの規定は、管理不全共用部分管理命令及び管理不全共用部分管理人について準用する。この場合において、これらの規定中「管理不全専有部分等」とあるのは「管理不全共用部分等」と、第四十六条の九第一項中「専有部分並びに」とあるのは「共用部分及び」と、「動産並びに共用部分及び附属施設に関する権利並びに敷地利用権」とあるのは「動産」と、同条第四項中「専有部分の」とあるのは「共用部分の」と、「区分所有者」とあるのは「所有者」と、第四十六条の十二第二項中「の所有者の負担とする」とあるのは「を共有する者が連帯して負担する」と読み替えるものとする。

第八節 管理組合法人

第三条に規定する団体は、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。以下この項において同じ。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三以上の多数による決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて法人となる。

前項の規定による法人は、管理組合法人と称する。

この法律に規定するもののほか、管理組合法人の登記に関して必要な事項は、政令で定める。

管理組合法人に関して登記すべき事項は、登記した後でなければ、第三者に対抗することができない。

管理組合法人の成立前の集会の決議、規約及び管理者の職務の範囲内の行為は、管理組合法人につき効力を生ずる。

管理組合法人は、その事務(保険金等の請求及び受領を含む。第八項において同じ。)に関し、区分所有者(保険金等の請求及び受領にあつては、保険金等の請求権を有する者。同項において同じ。)を代理する。

管理組合法人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

管理組合法人は、規約又は集会の決議により、その事務に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。

管理組合法人は、次の各号に掲げるときは、遅滞なく、それぞれ当該各号に定める者にその旨を通知しなければならない。この場合における区分所有者に対する通知については、第三十五条第二項から第四項までの規定を準用する。

前項の規約によりその事務に関し原告又は被告となつたとき 区分所有者

前項の規約により保険金等の請求及び受領に関し原告又は被告となつたとき 保険金等の請求権を有する者

前項の集会の決議により保険金等の請求及び受領に関し原告又は被告となつたとき 保険金等の請求権を有する者(区分所有者を除く。)

及びの規定は管理組合法人に、の規定は存立中の管理組合法人に準用する。

第四節及び第三十三条第一項ただし書(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、管理組合法人には、適用しない。

管理組合法人が存立する場合における第三十三条第一項本文(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)、第三十四条第一項から第三項まで及び第五項、第三十五条第三項、第三十八条の二第一項及び第三項、第四十一条並びに第四十三条の規定の適用については、これらの規定(第三十三条第一項本文及び第三十八条の二第一項を除く。)中「管理者」とあるのは「理事」と、第三十三条第一項本文中「管理者が」とあるのは「理事が管理組合法人の事務所において」と、第三十八条の二第一項中「管理者」とあるのは「管理組合法人」とする。

管理組合法人は、その他法人税に関する法令の規定の適用については、に規定する公益法人等とみなす。この場合において、の規定を適用する場合には中「公益法人等(」とあるのは「公益法人等(管理組合法人並びに」と、の規定を適用する場合には中「普通法人」とあるのは「普通法人(管理組合法人を含む。)」と、中「除く」とあるのは「除くものとし、管理組合法人を含む」と、中「公益法人等(」とあるのは「公益法人等(管理組合法人及び」とする。

管理組合法人は、その他消費税に関する法令の規定の適用については、別表第三に掲げる法人とみなす。

管理組合法人は、その名称中に管理組合法人という文字を用いなければならない。

管理組合法人でないものは、その名称中に管理組合法人という文字を用いてはならない。

管理組合法人は、設立の時及び毎年一月から三月までの間に財産目録を作成し、常にこれをその主たる事務所に備え置かなければならない。ただし、特に事業年度を設けるものは、設立の時及び毎事業年度の終了の時に財産目録を作成しなければならない。

管理組合法人は、区分所有者名簿を備え置き、区分所有者の変更があるごとに必要な変更を加えなければならない。

管理組合法人には、理事を置かなければならない。

理事が数人ある場合において、規約に別段の定めがないときは、管理組合法人の事務は、理事の過半数で決する。

理事は、管理組合法人を代表する。

理事が数人あるときは、各自管理組合法人を代表する。

前項の規定は、規約若しくは集会の決議によつて、管理組合法人を代表すべき理事を定め、若しくは数人の理事が共同して管理組合法人を代表すべきことを定め、又は規約の定めに基づき理事の互選によつて管理組合法人を代表すべき理事を定めることを妨げない。

理事の任期は、二年とする。ただし、規約で三年以内において別段の期間を定めたときは、その期間とする。

理事が欠けた場合又は規約で定めた理事の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した理事は、新たに選任された理事(第四十九条の四第一項の仮理事を含む。)が就任するまで、なおその職務を行う。

第二十五条の規定は、理事に準用する。

理事の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

理事は、規約又は集会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。

理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、仮理事を選任しなければならない。

仮理事の選任に関する事件は、管理組合法人の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

管理組合法人には、監事を置かなければならない。

監事は、理事又は管理組合法人の使用人と兼ねてはならない。

監事の職務は、次のとおりとする。

管理組合法人の財産の状況を監査すること。

理事の業務の執行の状況を監査すること。

財産の状況又は業務の執行について、法令若しくは規約に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、集会に報告をすること。

前号の報告をするため必要があるときは、集会を招集すること。

第二十五条、第四十九条第六項及び第七項並びに前条の規定は、監事に準用する。

管理組合法人と理事との利益が相反する事項については、監事が管理組合法人を代表する。

管理組合法人の事務は、この法律に定めるもののほか、すべて集会の決議によつて行う。ただし、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項及び第五十七条第二項に規定する事項を除いて、規約で、理事その他の役員が決するものとすることができる。

前項の規定にかかわらず、保存行為は、理事が決することができる。

管理組合法人は、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うために必要な場合には、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。以下この項において同じ。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三以上の多数による決議をすることによつて、当該建物の区分所有権又は当該建物及び当該建物が所在する土地と一体として管理若しくは使用をすべき土地を取得することができる。

管理組合法人は、前項の規定により区分所有権を取得した場合であつても、第三十八条の規定にかかわらず、当該管理組合法人の集会における議決権を有しない。

管理組合法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、区分所有者は、第十四条に定める割合と同一の割合で、その債務の弁済の責めに任ずる。ただし、第二十九条第一項ただし書に規定する負担の割合が定められているときは、その割合による。

管理組合法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときも、前項と同様とする。

前項の規定は、区分所有者が管理組合法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、適用しない。

区分所有者の特定承継人は、その承継前に生じた管理組合法人の債務についても、その区分所有者が前条の規定により負う責任と同一の責任を負う。

管理組合法人は、次の事由によつて解散する。

建物(一部共用部分を共用すべき区分所有者で構成する管理組合法人にあつては、その共用部分)の全部の滅失

建物に専有部分がなくなつたこと。

集会の決議

前項第三号の決議は、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。以下この項において同じ。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三以上の多数でする。

解散した管理組合法人は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。

管理組合法人が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、理事がその清算人となる。ただし、規約に別段の定めがあるとき、又は集会において理事以外の者を選任したときは、この限りでない。

前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。

重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。

清算人の職務は、次のとおりとする。

現務の結了

債権の取立て及び債務の弁済

残余財産の引渡し

清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。

清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二月を下ることができない。

前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。

清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。

第一項の公告は、官報に掲載してする。

前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、管理組合法人の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。

清算中に管理組合法人の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。

清算人は、清算中の管理組合法人が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。

前項に規定する場合において、清算中の管理組合法人が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。

第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。

解散した管理組合法人の財産は、規約に別段の定めがある場合を除いて、第十四条に定める割合と同一の割合で各区分所有者に帰属する。

管理組合法人の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。

裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。

管理組合法人の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

裁判所は、第五十五条の四の規定により清算人を選任した場合には、管理組合法人が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。

削除 · 廃止

削除

裁判所は、管理組合法人の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。

第五十六条の四及び第五十六条の五の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、同条中「清算人及び監事」とあるのは、「管理組合法人及び検査役」と読み替えるものとする。

第九節 義務違反者に対する措置

区分所有者が第六条第一項に規定する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、区分所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、その行為の結果を除去し、又はその行為を予防するため必要な措置を執ることを請求することができる。

前項の規定に基づき訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない。

管理者又は集会において指定された区分所有者は、集会の決議により、第一項の他の区分所有者の全員のために、前項に規定する訴訟を提起することができる。

前三項の規定は、占有者が第六条第三項において準用する同条第一項に規定する行為をした場合及びその行為をするおそれがある場合に準用する。

前条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、前条第一項に規定する請求によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、相当の期間の当該行為に係る区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求することができる。

前項の決議は、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。以下この項において同じ。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三以上の多数でする。

第一項の決議をするには、あらかじめ、当該区分所有者に対し、弁明する機会を与えなければならない。

前条第三項の規定は、第一項の訴えの提起に準用する。

第五十七条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る区分所有者の区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することができる。

第五十七条第三項の規定は前項の訴えの提起に、前条第二項及び第三項の規定は前項の決議に準用する。

第一項の規定による判決に基づく競売の申立ては、その判決が確定した日から六月を経過したときは、することができない。

前項の競売においては、競売を申し立てられた区分所有者又はその者の計算において買い受けようとする者は、買受けの申出をすることができない。

第五十七条第四項に規定する場合において、第六条第三項において準用する同条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求することができる。

第五十七条第三項の規定は前項の訴えの提起に、第五十八条第二項及び第三項の規定は前項の決議に準用する。

第一項の規定による判決に基づき専有部分の引渡しを受けた者は、遅滞なく、その専有部分を占有する権原を有する者にこれを引き渡さなければならない。

第十節 復旧及び建替え等

建物の価格の二分の一以下に相当する部分が滅失したときは、各区分所有者は、滅失した共用部分及び自己の専有部分を復旧することができる。ただし、共用部分については、復旧の工事に着手するまでに第三項、次条第一項、第六十四条の五第一項、第六十四条の六第一項、第六十四条の七第一項、第六十四条の八第一項、第七十条第一項、第七十一条第一項又は第八十四条第一項の決議があつたときは、この限りでない。

前項の規定により共用部分を復旧した者は、他の区分所有者に対し、復旧に要した金額を第十四条に定める割合に応じて償還すべきことを請求することができる。

第一項本文に規定する場合には、集会において、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。

前三項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。

第一項本文に規定する場合を除いて、建物の一部が滅失したときは、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。以下この項において同じ。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各三分の二以上の多数で、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。

前項の決議をした集会の議事録には、その決議についての各区分所有者の賛否をも記載し、又は記録しなければならない。

第五項の決議があつた場合において、その決議の日から二週間を経過したときは、次項の場合を除き、その決議に賛成した区分所有者(その承継人を含む。以下この条において「決議賛成者」という。)以外の区分所有者は、決議賛成者の全部又は一部に対し、建物及びその敷地に関する権利を時価で買い取るべきことを請求することができる。この場合において、その請求を受けた決議賛成者は、その請求の日から二月以内に、他の決議賛成者の全部又は一部に対し、決議賛成者以外の区分所有者を除いて算定した第十四条に定める割合に応じて当該建物及びその敷地に関する権利を時価で買い取るべきことを請求することができる。

第五項の決議の日から二週間以内に、決議賛成者がその全員の合意により建物及びその敷地に関する権利を買い取ることができる者を指定し、かつ、その指定された者(以下この条において「買取指定者」という。)がその旨を決議賛成者以外の区分所有者に対して書面で通知したときは、その通知を受けた区分所有者は、買取指定者に対してのみ、前項前段に規定する請求をすることができる。

買取指定者は、前項の規定による書面による通知に代えて、法務省令で定めるところにより、同項の規定による通知を受けるべき区分所有者の承諾を得て、電磁的方法により買取指定者の指定がされた旨を通知することができる。この場合において、当該買取指定者は、当該書面による通知をしたものとみなす。

買取指定者が第七項前段に規定する請求に基づく売買の代金に係る債務の全部又は一部の弁済をしないときは、決議賛成者(買取指定者となつたものを除く。以下この項及び第十五項において同じ。)は、連帯してその債務の全部又は一部の弁済の責めに任ずる。ただし、決議賛成者が買取指定者に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、この限りでない。

第五項の集会を招集した者(買取指定者の指定がされているときは、当該買取指定者。次項において同じ。)は、決議賛成者以外の区分所有者に対し、四月以上の期間を定めて、第七項前段に規定する請求をするか否かを確答すべき旨を書面で催告することができる。

第五項の集会を招集した者は、前項の規定による書面による催告に代えて、法務省令で定めるところにより、同項に規定する区分所有者の承諾を得て、電磁的方法により第七項前段に規定する請求をするか否かを確答すべき旨を催告することができる。この場合において、当該第五項の集会を招集した者は、当該書面による催告をしたものとみなす。

第十一項に規定する催告を受けた区分所有者は、同項の規定により定められた期間を経過したときは、第七項前段に規定する請求をすることができない。

第五項に規定する場合において、建物の一部が滅失した日から六月以内に同項、次条第一項、第六十四条の五第一項、第六十四条の六第一項、第六十四条の七第一項、第六十四条の八第一項、第七十条第一項、第七十一条第一項又は第八十四条第一項の決議がないときは、各区分所有者は、他の区分所有者に対し、建物及びその敷地に関する権利を時価で買い取るべきことを請求することができる。

第二項、第七項、第八項及び前項の場合には、裁判所は、償還若しくは買取りの請求を受けた区分所有者、買取りの請求を受けた買取指定者又は第十項本文に規定する債務について履行の請求を受けた決議賛成者の請求により、償還金又は代金の支払につき相当の期限を許与することができる。

集会においては、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議(以下「建替え決議」という。)をすることができる。

建物が次の各号のいずれかに該当する場合における前項の規定の適用については、同項中「五分の四」とあるのは、「四分の三」とする。

地震に対する安全性に係る又はこれに基づく命令若しくは条例の規定に準ずるものとして法務大臣が定める基準に適合していないとき。

火災に対する安全性に係る建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例の規定に準ずるものとして法務大臣が定める基準に適合していないとき。

外壁、外装材その他これらに類する建物の部分が剝離し、落下することにより周辺に危害を生ずるおそれがあるものとして法務大臣が定める基準に該当するとき。

給水、排水その他の配管設備(その改修に関する工事を行うことが著しく困難なものとして法務省令で定めるものに限る。)の損傷、腐食その他の劣化により著しく衛生上有害となるおそれがあるものとして法務大臣が定める基準に該当するとき。

高齢者、に規定する建築物移動等円滑化基準に準ずるものとして法務大臣が定める基準に適合していないとき。

法務大臣は、前項各号の基準を定め、又はこれを変更するときは、あらかじめ、国土交通大臣と協議するものとする。

建替え決議においては、次の事項を定めなければならない。

新たに建築する建物(以下この項において「再建建物」という。)の設計の概要

建物の取壊し及び再建建物の建築に要する費用の概算額

前号に規定する費用の分担に関する事項

再建建物の区分所有権の帰属に関する事項

前項第三号及び第四号の事項は、各区分所有者の衡平を害しないように定めなければならない。

建替え決議を会議の目的とする集会を招集するときは、第三十五条第一項の通知は、同項の規定にかかわらず、当該集会の会日より少なくとも二月前に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸長することができる。

前項に規定する場合において、第三十五条第一項の通知をするときは、会議の目的たる事項及び議案の要領のほか、次の事項をも通知しなければならない。

建物の建替えを必要とする理由

建物の建替えをしないとした場合における当該建物の効用の維持又は回復(建物が通常有すべき効用の確保を含む。)をするのに要する費用の額及びその内訳

建物の修繕に関する計画が定められているときは、当該計画の内容

建物につき修繕積立金として積み立てられている金額

第六項の集会を招集した者は、当該集会の会日より少なくとも一月前までに、当該招集の際に通知すべき事項について区分所有者に対し説明を行うための説明会を開催しなければならない。

第三十五条及び第三十六条の規定は、前項の説明会の開催について準用する。

前条第六項の規定は、建替え決議をした集会の議事録について準用する。

建替え決議があつたときは、集会を招集した者は、遅滞なく、建替え決議に賛成しなかつた区分所有者(その承継人を含む。)に対し、建替え決議の内容により建替えに参加するか否かを回答すべき旨を書面で催告しなければならない。

集会を招集した者は、前項の規定による書面による催告に代えて、法務省令で定めるところにより、同項に規定する区分所有者の承諾を得て、電磁的方法により建替え決議の内容により建替えに参加するか否かを回答すべき旨を催告することができる。この場合において、当該集会を招集した者は、当該書面による催告をしたものとみなす。

第一項に規定する区分所有者は、同項の規定による催告を受けた日から二月以内に回答しなければならない。

前項の期間内に回答しなかつた第一項に規定する区分所有者は、建替えに参加しない旨を回答したものとみなす。

第三項の期間が経過したときは、建替え決議に賛成した各区分所有者若しくは建替え決議の内容により建替えに参加する旨を回答した各区分所有者(これらの者の承継人を含む。)又はこれらの者の全員の合意により区分所有権及び敷地利用権を買い受けることができる者として指定された者(以下「買受指定者」という。)は、同項の期間の満了の日から二月以内に、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者(その承継人を含む。)に対し、区分所有権及び敷地利用権を時価で売り渡すべきことを請求することができる。建替え決議があつた後にこの区分所有者から敷地利用権のみを取得した者(その承継人を含む。)の敷地利用権についても、同様とする。

前項の規定による請求があつた場合において、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者が建物の明渡しによりその生活上著しい困難を生ずるおそれがあり、かつ、建替え決議の遂行に甚だしい影響を及ぼさないものと認めるべき顕著な事由があるときは、裁判所は、その者の請求により、代金の支払又は提供の日から一年を超えない範囲内において、建物の明渡しにつき相当の期限を許与することができる。

建替え決議の日から二年以内に建物の取壊しの工事に着手しない場合には、第五項の規定により区分所有権又は敷地利用権を売り渡した者は、この期間の満了の日から六月以内に、買主が支払つた代金に相当する金銭をその区分所有権又は敷地利用権を現在有する者に提供して、これらの権利を売り渡すべきことを請求することができる。ただし、建物の取壊しの工事に着手しなかつたことにつき正当な理由があるときは、この限りでない。

前項本文の規定は、同項ただし書に規定する場合において、建物の取壊しの工事の着手を妨げる理由がなくなつた日から六月以内にその着手をしないときに準用する。この場合において、同項本文中「この期間の満了の日から六月以内に」とあるのは、「建物の取壊しの工事の着手を妨げる理由がなくなつたことを知つた日から六月又はその理由がなくなつた日から二年のいずれか早い時期までに」と読み替えるものとする。

建替え決議に賛成した各区分所有者、建替え決議の内容により建替えに参加する旨を回答した各区分所有者及び区分所有権又は敷地利用権を買い受けた各買受指定者(これらの者の承継人を含む。)は、建替え決議の内容により建替えを行う旨の合意をしたものとみなす。

建替え決議があつたときは、建替え決議に賛成した各区分所有者若しくは建替え決議の内容により建替えに参加する旨を回答した各区分所有者(これらの者の承継人を含む。)若しくはこれらの者の全員の合意により賃貸借の終了を請求することができる者として指定された者又は賃貸されている専有部分の区分所有者は、当該専有部分の賃借人に対し、賃貸借の終了を請求することができる。

前項の規定による請求があつたときは、当該専有部分の賃貸借は、その請求があつた日から六月を経過することによつて終了する。

第一項の規定による請求があつたときは、当該専有部分の区分所有者は、当該専有部分の賃借人(転借人を含む。第五項において同じ。)に対し、賃貸借の終了により通常生ずる損失の補償金を支払わなければならない。

第一項の規定による請求をした者(当該専有部分の区分所有者を除く。)は、当該専有部分の区分所有者と連帯して前項の債務を弁済する責任を負う。

専有部分の賃借人は、第二項の規定により当該専有部分の賃貸借が終了したときであつても、前二項の規定による補償金の提供を受けるまでは、当該専有部分の明渡しを拒むことができる。

前条第一項及び第二項の規定は、専有部分が使用貸借の目的物とされている場合(又はに規定する場合を除く。)について準用する。

第六十四条の二の規定は、専有部分に配偶者居住権が設定されている場合(ただし書に規定する場合を除く。)について準用する。

集会においては、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物の更新(建物の構造上主要な部分の効用の維持又は回復(通常有すべき効用の確保を含む。)のために共用部分の形状の変更をし、かつ、これに伴い全ての専有部分の形状、面積又は位置関係の変更をすることをいう。次項において同じ。)をする旨の決議(同項及び第三項において「建物更新決議」という。)をすることができる。

建物更新決議においては、次の事項を定めなければならない。

建物の更新がされた後の建物の設計の概要

建物の更新に要する費用の概算額

前号に規定する費用の分担に関する事項

建物の更新がされた後の建物の区分所有権の帰属に関する事項

第六十二条(第一項及び第四項を除く。)及び第六十三条から前条までの規定は、建物更新決議について準用する。この場合において、第六十二条第二項中「前項」とあるのは「第六十四条の五第一項」と、同条第五項中「前項第三号及び第四号」とあるのは「第六十四条の五第二項第三号及び第四号」と、同条第七項第一号中「建物の建替え」とあるのは「建物の更新(第六十四条の五第一項に規定する建物の更新をいう。以下同じ。)」と、同項第二号中「建物の建替え」とあるのは「建物の更新」と、第六十三条第一項、第二項及び第四項から第六項まで、第六十四条並びに第六十四条の二第一項中「建替えに」とあるのは「建物の更新に」と、第六十三条第七項及び第八項中「建物の取壊しの工事」とあるのは「建物の更新の工事」と、第六十四条中「建替えを」とあるのは「建物の更新を」と読み替えるものとする。

敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利であるときは、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)、議決権及び当該敷地利用権の持分(議決権を有しない区分所有者が有するものを除く。)の価格の各五分の四以上の多数で、建物及びその敷地(これに関する権利を含む。)を売却する旨の決議(次項及び第三項において「建物敷地売却決議」という。)をすることができる。

建物敷地売却決議においては、次の事項を定めなければならない。

売却の相手方となるべき者の氏名又は名称

売却による代金の見込額

売却によつて各区分所有者が取得することができる金銭の額の算定方法に関する事項

第六十二条(第一項及び第四項を除く。)及び第六十三条から第六十四条の四までの規定は、建物敷地売却決議について準用する。この場合において、第六十二条第二項中「前項」とあるのは「第六十四条の六第一項」と、同条第五項中「前項第三号及び第四号」とあるのは「第六十四条の六第二項第三号」と、同条第七項第一号及び第二号中「の建替え」とあるのは「及びその敷地(これに関する権利を含む。)の売却」と、第六十三条第一項、第二項及び第四項から第六項まで、第六十四条並びに第六十四条の二第一項中「建替えに」とあるのは「売却に」と、第六十三条第七項中「建物の取壊しの工事に着手しない」とあるのは「売買契約による建物及びその敷地(これに関する権利を含む。)についての権利の移転(以下この項及び次項において「建物等の権利の移転」という。)がない」と、同項ただし書中「建物の取壊しの工事に着手しなかつた」とあるのは「建物等の権利の移転がなかつた」と、同条第八項中「建物の取壊しの工事の着手」とあるのは「建物等の権利の移転」と、「その着手をしない」とあるのは「建物等の権利の移転がない」と、第六十四条中「建替えを」とあるのは「売却を」と読み替えるものとする。

敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利であるときは、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)、議決権及び当該敷地利用権の持分(議決権を有しない区分所有者が有するものを除く。)の価格の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、建物の敷地(これに関する権利を含む。次項において同じ。)を売却する旨の決議(同項及び第三項において「建物取壊し敷地売却決議」という。)をすることができる。

建物取壊し敷地売却決議においては、次の事項を定めなければならない。

建物の取壊しに要する費用の概算額

前号に規定する費用の分担に関する事項

建物の敷地の売却の相手方となるべき者の氏名又は名称

建物の敷地の売却による代金の見込額

建物の敷地の売却によつて各区分所有者が取得することができる金銭の額の算定方法に関する事項

第六十二条(第一項及び第四項を除く。)及び第六十三条から第六十四条の四までの規定は、建物取壊し敷地売却決議について準用する。この場合において、第六十二条第二項中「前項」とあるのは「第六十四条の七第一項」と、同条第五項中「前項第三号及び第四号」とあるのは「第六十四条の七第二項第二号及び第五号」と、同条第七項第一号及び第二号中「建替え」とあるのは「取壊し及び建物の敷地(これに関する権利を含む。)の売却」と、第六十三条第一項、第二項及び第四項から第六項まで、第六十四条並びに第六十四条の二第一項中「建替えに」とあるのは「建物の取壊し及び建物の敷地(これに関する権利を含む。)の売却に」と、第六十四条中「及び」とあるのは「並びに」と、「建替えを」とあるのは「建物の取壊し及び建物の敷地(これに関する権利を含む。)の売却を」と読み替えるものとする。

集会においては、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊す旨の決議(以下この条及び第七十七条において「取壊し決議」という。)をすることができる。

取壊し決議においては、次の事項を定めなければならない。

建物の取壊しに要する費用の概算額

前号に規定する費用の分担に関する事項

第六十二条(第一項及び第四項を除く。)及び第六十三条から第六十四条の四までの規定は、取壊し決議について準用する。この場合において、第六十二条第二項中「前項」とあるのは「第六十四条の八第一項」と、同条第五項中「前項第三号及び第四号」とあるのは「第六十四条の八第二項第二号」と、同条第七項第一号及び第二号中「建替え」とあるのは「取壊し」と、第六十三条第一項、第二項及び第四項から第六項まで、第六十四条並びに第六十四条の二第一項中「建替えに」とあるのは「取壊しに」と、第六十四条中「建替えを」とあるのは「取壊しを」と読み替えるものとする。

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