裁判所は、争点若しくは証拠の整理又は訴訟手続の進行に関し必要な事項の協議をするに当たり、訴訟関係を明瞭にし、又は訴訟手続の円滑な進行を図るため必要があると認めるときは、当事者の意見を聴いて、決定で、専門的な知見に基づく説明を聴くために専門委員を手続に関与させることができる。この場合において、専門委員の説明は、裁判長が書面により又は口頭弁論若しくは弁論準備手続の期日において口頭でさせなければならない。
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第五章 訴訟手続(第九十二条の二から第百条まで)
民法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(令和八年法律第四十六号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。
本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。
第二節 専門委員等
第一款 専門委員
第九十二条の二
専門委員は、前項の規定による書面による説明に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、当該書面に記載すべき事項を最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してファイルに記録する方法又は当該書面に記載すべき事項に係る電磁的記録を記録した記録媒体を提出する方法により説明を行うことができる。
裁判所は、証拠調べをするに当たり、訴訟関係又は証拠調べの結果の趣旨を明瞭にするため必要があると認めるときは、当事者の意見を聴いて、決定で、証拠調べの期日において専門的な知見に基づく説明を聴くために専門委員を手続に関与させることができる。この場合において、証人若しくは当事者本人の尋問又は鑑定人質問の期日において専門委員に説明をさせるときは、裁判長は、当事者の同意を得て、訴訟関係又は証拠調べの結果の趣旨を明瞭にするために必要な事項について専門委員が証人、当事者本人又は鑑定人に対し直接に問いを発することを許すことができる。
裁判所は、和解を試みるに当たり、必要があると認めるときは、当事者の同意を得て、決定で、当事者双方が立ち会うことができる和解を試みる期日において専門的な知見に基づく説明を聴くために専門委員を手続に関与させることができる。
第九十二条の三
裁判所は、前条第一項、第三項及び第四項の規定により専門委員を手続に関与させる場合において、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、同条第一項、第三項及び第四項の期日において、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が専門委員との間で音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、専門委員に同条第一項、第三項及び第四項の説明又は発問をさせることができる。
第九十二条の四
裁判所は、相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、専門委員を手続に関与させる決定を取り消すことができる。ただし、当事者双方の申立てがあるときは、これを取り消さなければならない。
第九十二条の五
専門委員の員数は、各事件について一人以上とする。
第九十二条の二の規定により手続に関与させる専門委員は、当事者の意見を聴いて、裁判所が各事件について指定する。
専門委員は、非常勤とし、その任免に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
専門委員には、別に法律で定めるところにより手当を支給し、並びに最高裁判所規則で定める額の旅費、日当及び宿泊料を支給する。
第九十二条の六
第二十三条から第二十五条まで(同条第二項を除く。)の規定は、専門委員について準用する。
専門委員について除斥又は忌避の申立てがあったときは、その専門委員は、その申立てについての決定が確定するまでその申立てがあった事件の手続に関与することができない。
第九十二条の七
受命裁判官又は受託裁判官が第九十二条の二第一項、第三項及び第四項の手続を行う場合には、同条から第九十二条の四まで及び第九十二条の五第二項の規定による裁判所及び裁判長の職務は、その裁判官が行う。ただし、第九十二条の二第三項の手続を行う場合には、専門委員を手続に関与させる決定、その決定の取消し及び専門委員の指定は、受訴裁判所がする。
第二款 知的財産に関する事件における裁判所調査官の事務等
第九十二条の八
裁判所は、必要があると認めるときは、高等裁判所又は地方裁判所において知的財産に関する事件の審理及び裁判に関して調査を行う裁判所調査官に、当該事件において次に掲げる事務を行わせることができる。この場合において、当該裁判所調査官は、裁判長の命を受けて、当該事務を行うものとする。
次に掲げる期日又は手続において、訴訟関係を明瞭にするため、事実上及び法律上の事項に関し、当事者に対して問いを発し、又は立証を促すこと。
口頭弁論又は審尋の期日
争点又は証拠の整理を行うための手続
文書若しくは電磁的記録の提出義務又は検証の目的の提示義務の有無を判断するための手続
争点又は証拠の整理に係る事項その他訴訟手続の進行に関し必要な事項についての協議を行うための手続
証拠調べの期日において、証人、当事者本人又は鑑定人に対し直接に問いを発すること。
和解を試みる期日において、専門的な知見に基づく説明をすること。
裁判官に対し、事件につき意見を述べること。
第九十二条の九
第二十三条から第二十五条までの規定は、前条の事務を行う裁判所調査官について準用する。
前条の事務を行う裁判所調査官について除斥又は忌避の申立てがあったときは、その裁判所調査官は、その申立てについての決定が確定するまでその申立てがあった事件に関与することができない。
第三節 期日及び期間
第九十三条
期日の指定及び変更は、申立てにより又は職権で、裁判長が行う。
期日は、やむを得ない場合に限り、日曜日その他の一般の休日に指定することができる。
口頭弁論及び弁論準備手続の期日の変更は、顕著な事由がある場合に限り許す。ただし、最初の期日の変更は、当事者の合意がある場合にも許す。
前項の規定にかかわらず、弁論準備手続を経た口頭弁論の期日の変更は、やむを得ない事由がある場合でなければ、許すことができない。
第九十四条
期日の呼出しは、次の各号のいずれかに掲げる方法その他相当と認める方法によってする。
ファイルに記録された電子呼出状(裁判所書記官が、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判長が指定した期日に出頭すべき旨を告知するために出頭すべき者において出頭すべき日時及び場所を記録して作成した電磁的記録をいう。次項及び第二百五十六条第三項において同じ。)を出頭すべき者に対して送達する方法
当該事件について出頭した者に対して期日の告知をする方法
裁判所書記官は、電子呼出状を作成したときは、最高裁判所規則で定めるところにより、これをファイルに記録しなければならない。
第一項各号に規定する方法以外の方法による期日の呼出しをしたときは、期日に出頭しない当事者、証人又は鑑定人に対し、法律上の制裁その他期日の不遵守による不利益を帰することができない。ただし、これらの者が期日の呼出しを受けた旨を記載した書面を提出したときは、この限りでない。
第九十五条
期間の計算については、民法の期間に関する規定に従う。
期間を定める裁判において始期を定めなかったときは、期間は、その裁判が効力を生じた時から進行を始める。
期間の末日が日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日、一月二日、一月三日又は十二月二十九日から十二月三十一日までの日に当たるときは、期間は、その翌日に満了する。
第九十六条
裁判所は、法定の期間又はその定めた期間を伸長し、又は短縮することができる。ただし、不変期間については、この限りでない。
不変期間については、裁判所は、遠隔の地に住所又は居所を有する者のために付加期間を定めることができる。
第九十七条
当事者が裁判所の使用に係る電子計算機の故障その他その責めに帰することができない事由により不変期間を遵守することができなかった場合には、その事由が消滅した後一週間以内に限り、不変期間内にすべき訴訟行為の追完をすることができる。ただし、外国に在る当事者については、この期間は、二月とする。
前項の期間については、前条第一項本文の規定は、適用しない。
第四節 送達
第一款 総則
第九十八条
送達は、特別の定めがある場合を除き、職権でする。
送達に関する事務は、裁判所書記官が取り扱う。
訴訟無能力能力を欠く者に対する送達は、その法定代理人にする。
数人が共同して代理権を行うべき場合には、送達は、その一人にすれば足りる。
刑事施設に収容されている者に対する送達は、刑事施設の長にする。
第百条
送達をした者は、書面を作成し、送達に関する事項を記載して、これを裁判所に提出しなければならない。
前項の場合において、送達をした者は、同項の規定による書面の提出に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、当該書面に記載すべき事項を最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してファイルに記録し、又は当該書面に記載すべき事項に係る電磁的記録を記録した記録媒体を提出することができる。この場合において、当該送達をした者は、同項の書面を提出したものとみなす。