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家事事件手続法(かじじけんてつづきほう)

第一章 総則(第二百四十四条から第二百五十四条まで)

民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第三編 家事調停に関する手続

第一章 総則

第一節 通則

第二百四十四条

(調停事項等)
第一項

家庭裁判所は、人事に関する訴訟事件その他家庭に関する事件(別表第一に掲げる事項についての事件を除く。)について調停を行うほか、この編の定めるところにより審判をする。

第二百四十五条

(管轄等)
第一項

家事調停事件は、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所の管轄に属する。

第二項

民事訴訟法第十一条第二項及び第三項の規定は、前項の合意について準用する。

第三項

第百九十一条第二項及び第百九十二条の規定は、遺産の分割の調停事件(別表第二の十二の項の事項についての調停事件をいう。)及び寄与分を定める処分の調停事件(同表の十四の項の事項についての調停事件をいう。)について準用する。この場合において、第百九十一条第二項中「前項」とあるのは、「第二百四十五条第一項」と読み替えるものとする。

第二百四十六条

(地方裁判所又は簡易裁判所への移送)
第一項

家庭裁判所は、第二百四十四条の規定により調停を行うことができる事件以外の事件について調停の申立てを受けた場合には、職権で、これを管轄権を有する地方裁判所又は簡易裁判所に移送する。

第二項

家庭裁判所は、第二百四十四条の規定により調停を行うことができる事件について調停の申立てを受けた場合において、事件を処理するために必要があると認めるときは、職権で、事件の全部又は一部を管轄権を有する地方裁判所又は簡易裁判所に移送することができる。

第三項

家庭裁判所は、事件を処理するために特に必要があると認めるときは、前二項の規定にかかわらず、その事件を管轄権を有する地方裁判所又は簡易裁判所以外の地方裁判所又は簡易裁判所(事物管轄権を有するものに限る。)に移送することができる。

第四項

第九条第三項から第五項までの規定は、前三項の規定による移送の裁判について準用する。

第二百四十七条

(調停機関)
第一項

家庭裁判所は、調停委員会で調停を行う。ただし、家庭裁判所が相当と認めるときは、裁判官のみで行うことができる。

第二項

家庭裁判所は、当事者の申立てがあるときは、前項ただし書の規定にかかわらず、調停委員会で調停を行わなければならない。

第二百四十八条

(調停委員会)
第一項

調停委員会は、裁判官一人及び家事調停委員二人以上で組織する。

第二項

調停委員会を組織する家事調停委員は、家庭裁判所が各事件について指定する。

第三項

調停委員会の決議は、過半数の意見による。可否同数の場合には、裁判官の決するところによる。

第四項

調停委員会の評議は、秘密とする。

第二百四十九条

(家事調停委員)
第一項

家事調停委員は、非常勤とし、その任免に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。

第二項

家事調停委員には、別に法律で定めるところにより手当を支給し、並びに最高裁判所規則で定める額の旅費、日当及び宿泊料を支給する。

第二百五十条

(家事調停官の任命等)
第一項

家事調停官は、弁護士で五年以上その職にあったもののうちから、最高裁判所が任命する。

第二項

家事調停官は、この法律の定めるところにより、家事調停事件の処理に必要な職務を行う。

第三項

家事調停官は、任期を二年とし、再任されることができる。

第四項

家事調停官は、非常勤とする。

第五項

家事調停官は、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、在任中、その意に反して解任されることがない。

一

弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第七条各号のいずれかに該当するに至ったとき。

二

心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき。

三

職務上の義務違反その他家事調停官たるに適しない非行があると認められたとき。

第六項

この法律に定めるもののほか、家事調停官の任免に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。

第二百五十一条

(家事調停官の権限等)
第一項

家事調停官は、家庭裁判所の指定を受けて、家事調停事件を取り扱う。

第二項

家事調停官は、その取り扱う家事調停事件の処理について、この法律において家庭裁判所、裁判官又は裁判長が行うものとして定める家事調停事件の処理に関する権限を行うことができる。

第三項

家事調停官は、独立してその職権を行う。

第四項

家事調停官は、その権限を行うについて、裁判所書記官、家庭裁判所調査官及び医師である裁判所技官に対し、その職務に関し必要な命令をすることができる。この場合において、裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)第六十条第五項の規定は、家事調停官の命令を受けた裁判所書記官について準用する。

第五項

家事調停官には、別に法律で定めるところにより手当を支給し、並びに最高裁判所規則で定める額の旅費、日当及び宿泊料を支給する。

第二百五十二条

(手続行為能力)
この条に改正2か所
第二百五十二条第一項(手続行為能力)改正

次の各号に掲げる調停事件(第一号及び第二号にあっては、財産上の給付を求めるものを除く。)において、当該各号に定める者は、第十七条第一項において準用する民事訴訟法第三十一条の規定にかかわらず、法定代理人によらずに、自ら手続行為をすることができる。その者が被保佐人又は被補助人補助開始の審判を受けた者(手続行為をすることにつきその補助人の同意を得ることを要するものに限る。)であって、保佐人若しくは保佐監督人又は補助人若しく補助人又は補助監督人の同意がない場合も、同様とする。

第二百五十二条第一項第一号(手続行為能力)

夫婦間の協力扶助に関する処分の調停事件(別表第二の一の項の事項についての調停事件をいう。第二百五十八条第三項において同じ。) 夫及び妻

第二百五十二条第一項第二号(手続行為能力)

子の監護に関する処分の調停事件(別表第二の三の項の事項についての調停事件をいう。第二百五十八条第三項において同じ。) 子

第二百五十二条第一項第三号(手続行為能力)

養子の離縁後に親権者となるべき者の指定の調停事件(別表第二の七の項の事項についての調停事件をいう。) 養子、その父母及び養親

第二百五十二条第一項第四号(手続行為能力)

親権者の指定又は変更の調停事件(別表第二の八の項の事項についての調停事件をいう。) 子及びその父母

第二百五十二条第一項第五号(手続行為能力)

親権行使者の指定の調停事件(別表第二の八の二の項の事項についての調停事件をいう。) 子及びその父母

第二百五十二条第一項第六号(手続行為能力)

人事訴訟法第二条に規定する人事に関する訴え(第二百七十七条第一項において単に「人事に関する訴え」という。)を提起することができる事項についての調停事件 同法第十三条第一項の規定が適用されることにより訴訟行為をすることができることとなる者

第二百五十二条第二項(手続行為能力)改正

親権を行う者又は後見人は、未成年後見人又は特定補助人は、第十八条の規定にかかわらず、前項第一号、第三号及び第四号に掲げる調停事件(同項第一号の調停事件にあっては、財産上の給付を求めるものを除く。)においては、当該各号に定める者に代理して第二百六十八条第一項の合意、第二百七十条第一項に規定する調停条項案の受諾及び第二百八十六条第八項の共同の申出をすることができない。離婚についての調停事件における夫及び妻の後見特定補助人並びに離縁についての調停事件における養親の後見特定補助人、養子(十五歳以上のものに限る。以下この項において同じ。)に対し親権を行う者及び養子の後見未成年後見人又は特定補助人についても、同様とする。

第二百五十三条

(電子調書の作成)
第一項

裁判所書記官は、家事調停の手続の期日について、最高裁判所規則で定めるところにより、電子調書を作成しなければならない。ただし、裁判長においてその必要がないと認めるときは、この限りでない。

第二百五十四条

(非電磁的家事調停事件記録の閲覧等)
第一項

当事者又は利害関係を疎明した第三者は、家庭裁判所の許可を得て、裁判所書記官に対し、非電磁的家事調停事件記録(家事調停事件の記録中次条第一項に規定する電磁的家事調停事件記録を除いた部分をいう。以下この条において同じ。)の閲覧若しくは謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付を請求することができる。

第二項

前項の規定は、非電磁的家事調停事件記録中の録音テープ等に関しては、適用しない。この場合において、当事者又は利害関係を疎明した第三者は、家庭裁判所の許可を得て、裁判所書記官に対し、これらの物の複製を請求することができる。

第三項

家庭裁判所は、当事者又は利害関係を疎明した第三者から前二項の規定による許可の申立てがあった場合(第六項に規定する場合を除く。)において、相当と認めるときは、これを許可することができる。

第四項

当事者は、非電磁的家事調停事件記録中当該当事者が提出した書面等又は録音テープ等については、第一項及び第二項の規定にかかわらず、家庭裁判所の許可を得ないで、裁判所書記官に対し、その閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又はその複製を請求することができる。次条第四項第三号又は第四号に掲げる事項について第三十八条の二において読み替えて準用する民事訴訟法第百三十三条の二第五項の規定によりその内容を書面に出力し、又はこれを他の記録媒体に記録する措置を講じた場合の当該書面又は当該記録媒体についても、同様とする。

第五項

非電磁的家事調停事件記録の閲覧、謄写及び複製の請求は、非電磁的家事調停事件記録の保存又は裁判所若しくは調停委員会の執務に支障があるときは、することができない。

第六項

第二百七十七条第一項に規定する事項についての調停事件において、当事者から第一項又は第二項の規定による許可の申立てがあった場合については、第四十七条第三項、第四項及び第八項から第十項までの規定を準用する。

改正箇所 1 / 2