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家事事件手続法(かじじけんてつづきほう)

第一章 総則(第五十九条から第七十五条まで)

民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第五十九条

(家庭裁判所調査官の期日への立会い等)
第一項

家庭裁判所は、必要があると認めるときは、家事審判の手続の期日に家庭裁判所調査官を立ち会わせることができる。

第二項

家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前項の規定により立ち会わせた家庭裁判所調査官に意見を述べさせることができる。

第三項

家庭裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、家事審判の手続の期日において、最高裁判所規則で定めるところにより、家庭裁判所及び当事者双方が家庭裁判所調査官との間で音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、家庭裁判所調査官に家事審判の手続の期日に立ち会わせ、当該期日において前項の意見を述べさせることができる。

第四項

家庭裁判所は、家事審判事件の処理に関し、事件の関係人の家庭環境その他の環境の調整を行うために必要があると認めるときは、家庭裁判所調査官に社会福祉機関との連絡その他の措置をとらせることができる。

第五項

急迫の事情があるときは、裁判長が、前項の措置をとらせることができる。

第六十条

(裁判所技官による診断等)
第一項

家庭裁判所は、必要があると認めるときは、医師である裁判所技官に事件の関係人の心身の状況について診断をさせることができる。

第二項

第五十八条第二項から第五項までの規定は前項の診断について、前条第一項から第三項までの規定は裁判所技官の期日への立会い及び意見の陳述について準用する。

第六十一条

(事実の調査の嘱託等)
第一項

家庭裁判所は、他の家庭裁判所又は簡易裁判所に事実の調査を嘱託することができる。

第二項

前項の規定による嘱託により職務を行う受託裁判官は、他の家庭裁判所又は簡易裁判所において事実の調査をすることを相当と認めるときは、更に事実の調査の嘱託をすることができる。

第三項

家庭裁判所は、相当と認めるときは、受命裁判官に事実の調査をさせることができる。

第四項

前三項の規定により受託裁判官又は受命裁判官が事実の調査をする場合には、家庭裁判所及び裁判長の職務は、その裁判官が行う。

第六十二条

(調査の嘱託等)
第一項

家庭裁判所は、必要な調査を官庁、公署その他適当と認める者に嘱託し、又は銀行、信託会社、関係人の使用者その他の者に対し関係人の預金、信託財産、収入その他の事項に関して必要な報告を求めることができる。

第六十三条

(事実の調査の通知)
第一項

家庭裁判所は、事実の調査をした場合において、その結果が当事者による家事審判の手続の追行に重要な変更を生じ得るものと認めるときは、これを当事者及び利害関係参加人に通知しなければならない。

第六十四条

(証拠調べ)
第一項

家事審判の手続における証拠調べについては、民事訴訟法第二編第四章第一節から第六節までの規定(同法第百七十九条、第百八十二条、第百八十七条から第百八十九条まで、第二百七条第二項、第二百八条、第二百二十四条(同法第二百二十九条第二項及び第二百三十二条第一項において準用する場合を含む。)及び第二百二十九条第四項の規定を除く。)を準用する。

第二項

前項において準用する民事訴訟法の規定による即時抗告は、執行停止の効力を有する。

第三項

当事者が次の各号のいずれかに該当するときは、家庭裁判所は、二十万円以下の過料に処する。

一

第一項において準用する民事訴訟法第二百二十三条第一項(同法第二百三十一条及び第二百三十一条の三第一項において準用する場合を含む。)の規定による提出の命令に従わないとき、又は正当な理由なく第一項において準用する同法第二百三十二条第一項において準用する同法第二百二十三条第一項の規定による提示の命令に従わないとき。

二

書証を妨げる目的で第一項において準用する民事訴訟法第二百二十条(同法第二百三十一条及び第二百三十一条の三第一項において準用する場合を含む。)の規定により提出の義務がある文書(同法第二百三十一条に規定する文書に準ずる物件及び同法第二百三十一条の二に規定する電磁的記録を含む。)を滅失させ、その他これを使用することができないようにしたとき、又は検証を妨げる目的で検証の目的を滅失させ、その他これを使用することができないようにしたとき。

第四項

当事者が次の各号のいずれかに該当するときは、家庭裁判所は、十万円以下の過料に処する。

一

正当な理由なく第一項において準用する民事訴訟法第二百二十九条第二項(同法第二百三十一条において準用する場合を含む。)において準用する同法第二百二十三条第一項の規定による提出の命令に従わないとき。

二

対照の用に供することを妨げる目的で対照の用に供すべき筆跡又は印影を備える文書その他の物件を滅失させ、その他これを使用することができないようにしたとき。

三

第一項において準用する民事訴訟法第二百二十九条第三項(同法第二百三十一条において準用する場合を含む。)の規定による決定に正当な理由なく従わないとき、又は当該決定に係る対照の用に供すべき文字を書体を変えて筆記したとき。

第五項

家庭裁判所は、当事者本人を尋問する場合には、その当事者に対し、家事審判の手続の期日に出頭することを命ずることができる。

第六項

民事訴訟法第百九十二条から第百九十四条までの規定は前項の規定により出頭を命じられた当事者が正当な理由なく出頭しない場合について、同法第二百九条第一項及び第二項の規定は出頭した当事者が正当な理由なく宣誓又は陳述を拒んだ場合について準用する。

第五款 家事審判の手続における子の意思の把握等

第六十五条

第一項

家庭裁判所は、親子、親権又は未成年後見に関する家事審判その他未成年者である子(未成年被後見人を含む。以下この条において同じ。)がその結果により影響を受ける家事審判の手続においては、子の陳述の聴取、家庭裁判所調査官による調査その他の適切な方法により、子の意思を把握するように努め、審判をするに当たり、子の年齢及び発達の程度に応じて、その意思を考慮しなければならない。

第六款 家事調停をすることができる事項についての家事審判の手続の特則

第六十六条

(合意管轄)
第一項

別表第二に掲げる事項についての審判事件は、この法律の他の規定により定める家庭裁判所のほか、当事者が合意で定める家庭裁判所の管轄に属する。

第二項

民事訴訟法第十一条第二項及び第三項の規定は、前項の合意について準用する。

第六十七条

(家事審判の申立書の写しの送付等)
第一項

別表第二に掲げる事項についての家事審判の申立てがあった場合には、家庭裁判所は、申立てが不適法であるとき又は申立てに理由がないことが明らかなときを除き、家事審判の申立書の写しを相手方に送付しなければならない。ただし、家事審判の手続の円滑な進行を妨げるおそれがあると認められるときは、家事審判の申立てがあったことを通知することをもって、家事審判の申立書の写しの送付に代えることができる。

第二項

第四十九条第四項から第六項までの規定は、前項の規定による家事審判の申立書の写しの送付又はこれに代わる通知をすることができない場合について準用する。

第三項

裁判長は、第一項の規定による家事審判の申立書の写しの送付又はこれに代わる通知の費用の予納を相当の期間を定めて申立人に命じた場合において、その予納がないときは、命令で、家事審判の申立書を却下しなければならない。

第四項

前項の命令に対しては、即時抗告をすることができる。

第六十八条

(陳述の聴取)
第一項

家庭裁判所は、別表第二に掲げる事項についての家事審判の手続においては、申立てが不適法であるとき又は申立てに理由がないことが明らかなときを除き、当事者の陳述を聴かなければならない。

第二項

前項の規定による陳述の聴取は、当事者の申出があるときは、審問の期日においてしなければならない。

第六十九条

(審問の期日)
第一項

別表第二に掲げる事項についての家事審判の手続においては、家庭裁判所が審問の期日を開いて当事者の陳述を聴くことにより事実の調査をするときは、他の当事者は、当該期日に立ち会うことができる。ただし、当該他の当事者が当該期日に立ち会うことにより事実の調査に支障を生ずるおそれがあると認められるときは、この限りでない。

第七十条

(事実の調査の通知)
第一項

家庭裁判所は、別表第二に掲げる事項についての家事審判の手続において、事実の調査をしたときは、特に必要がないと認める場合を除き、その旨を当事者及び利害関係参加人に通知しなければならない。

第七十一条

(審理の終結)
第一項

家庭裁判所は、別表第二に掲げる事項についての家事審判の手続においては、申立てが不適法であるとき又は申立てに理由がないことが明らかなときを除き、相当の猶予期間を置いて、審理を終結する日を定めなければならない。ただし、当事者双方が立ち会うことができる家事審判の手続の期日においては、直ちに審理を終結する旨を宣言することができる。

第七十二条

(審判日)
第一項

家庭裁判所は、前条の規定により審理を終結したときは、審判をする日を定めなければならない。

第七款 審判等

第七十三条

(審判)
第一項

家庭裁判所は、家事審判事件が裁判をするのに熟したときは、審判をする。

第二項

家庭裁判所は、家事審判事件の一部が裁判をするのに熟したときは、その一部について審判をすることができる。手続の併合を命じた数個の家事審判事件中その一が裁判をするのに熟したときも、同様とする。

第七十四条

(審判の告知及び効力の発生等)
第一項

審判は、特別の定めがある場合を除き、当事者及び利害関係参加人並びにこれらの者以外の審判を受ける者に対し、相当と認める方法で告知しなければならない。

第二項

審判(申立てを却下する審判を除く。)は、特別の定めがある場合を除き、審判を受ける者(審判を受ける者が数人あるときは、そのうちの一人)に告知することによってその効力を生ずる。ただし、即時抗告をすることができる審判は、確定しなければその効力を生じない。

第三項

申立てを却下する審判は、申立人に告知することによってその効力を生ずる。

第四項

審判は、即時抗告の期間の満了前には確定しないものとする。

第五項

審判の確定は、前項の期間内にした即時抗告の提起により、遮断される。

第七十五条

(審判の執行力)
第一項

金銭の支払、物の引渡し、登記義務の履行その他の給付を命ずる審判は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。