行政不服審査会
総務省に置かれ、行政不服審査法によりその権限に属させられた事項を処理する機関です(行政不服審査法第六十七条)。審査請求を受けた行政庁(審査庁)が主任の大臣、宮内庁長官又は一定の庁の長であるときは、審理員から意見書の提出を受けた後、原則としてこの審査会に諮問しなければなりません。ただし、処分をする際に審議会などの議を経ているとき、審査請求人が諮問を希望しない旨を申し出ているとき(参加人が反対しているときを除きます)、審査請求が不適法で却下するとき、申請を却下し又は棄却する処分以外の処分の全部を取り消すときや、申請の全部を認めるときで、それに反対する意見が出ていないときなどは別です。審査庁が地方公共団体の長であるときは、地方公共団体に置かれる機関に諮問します(同法第四十三条第一項・第八十一条)。ほかの法律が、この審査会に代えて別の機関に諮問するとしたり、諮問の規定を適用しないとしたりすることもあります。たとえば行政機関情報公開法では、開示決定等についての審査請求について、行政機関の長は情報公開・個人情報保護審査会に諮問します(行政機関の保有する情報の公開に関する法律第十八条第二項・第十九条第一項、行政不服審査法第一条第二項)。委員は九人で、非常勤ですが、三人以内は常勤とすることができます(同法第六十八条)。委員は、公正な判断をすることができ、法律又は行政に関して優れた識見を持つ人の中から、両議院の同意を得て総務大臣が任命し、任期は三年です(同法第六十九条第一項・第四項)。事件は、審査会が指名する委員三人の合議体で、審査会が定める場合は委員全員の合議体で調査審議します(同法第七十二条)。諮問に答申をしたときは、答申書の写しを審査請求人と参加人に送り、答申の内容を公表します(同法第七十九条)。諮問をした審査庁は、答申を受けたら遅滞なく裁決をしなければならず、裁決の主文が答申と異なるときは、その理由を裁決書に記載します(同法第四十四条・第五十条第一項第四号)。
参考にした条文と資料
法令の中で
現行の6法令が11か所でこの意味で使っており、そこからこの解説を開けます。