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刑事訴訟法(けいじそしょうほう)

第一節 公判準備及び公判手続(第二百八十一条の三から第二百九十条の二まで)

民法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(令和八年法律第四十六号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第二百八十一条の三

第一項

弁護人は、検察官において被告事件の審理の準備のために閲覧又は謄写の機会を与えた証拠に係る複製等(複製その他証拠の全部又は一部をそのまま記録した物及び書面をいう。以下同じ。)を適正に管理し、その保管をみだりに他人にゆだねてはならない。

第二百八十一条の四

第一項

被告人若しくは弁護人(第四百四十条に規定する弁護人を含む。)又はこれらであつた者は、検察官において被告事件の審理の準備のために閲覧又は謄写の機会を与えた証拠に係る複製等を、次に掲げる手続又はその準備に使用する目的以外の目的で、人に交付し、又は提示し、若しくは電気通信回線を通じて提供してはならない。

一

当該被告事件の審理その他の当該被告事件に係る裁判のための審理

二

当該被告事件に関する次に掲げる手続

イ

第一編第十六章の規定による費用の補償の手続

ロ

第三百四十九条第一項の請求があつた場合の手続

ハ

第三百五十条の請求があつた場合の手続

ニ

上訴権回復の請求の手続

ホ

再審の請求の手続

ヘ

非常上告の手続

ト

第五百条第一項の申立ての手続

チ

第五百二条の申立ての手続

リ

刑事補償法の規定による補償の請求の手続

第二項

前項の規定に違反した場合の措置については、被告人の防御権を踏まえ、複製等の内容、行為の目的及び態様、関係人の名誉、その私生活又は業務の平穏を害されているかどうか、当該複製等に係る証拠が公判期日において取り調べられたものであるかどうか、その取調べの方法その他の事情を考慮するものとする。

第二百八十一条の五

第一項

被告人又は被告人であつた者が、検察官において被告事件の審理の準備のために閲覧又は謄写の機会を与えた証拠に係る複製等を、前条第一項各号に掲げる手続又はその準備に使用する目的以外の目的で、人に交付し、又は提示し、若しくは電気通信回線を通じて提供したときは、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。

第二項

弁護人(第四百四十条に規定する弁護人を含む。以下この項において同じ。)又は弁護人であつた者が、検察官において被告事件の審理の準備のために閲覧又は謄写の機会を与えた証拠に係る複製等を、対価として財産上の利益その他の利益を得る目的で、人に交付し、又は提示し、若しくは電気通信回線を通じて提供したときも、前項と同様とする。

第二百八十一条の六

第一項

裁判所は、審理に二日以上を要する事件については、できる限り、連日開廷し、継続して審理を行わなければならない。

第二項

訴訟関係人は、期日を厳守し、審理に支障を来さないようにしなければならない。

第二百八十二条

第一項

公判期日における取調は、公判廷でこれを行う。

第二項

公判廷は、裁判官及び裁判所書記が列席し、且つ検察官が出席してこれを開く。

第二百八十三条

第一項

被告人が法人である場合には、代理人を出頭させることができる。

第二百八十四条

第一項

五十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、五万円)以下の罰金又は科料に当たる事件については、被告人は、公判期日に出頭することを要しない。ただし、被告人は、代理人を出頭させることができる。

第二百八十五条

第一項

拘留に当たる事件の被告人は、判決の宣告をする場合には、公判期日に出頭しなければならない。その他の場合には、裁判所は、被告人の出頭がその権利の保護のため重要でないと認めるときは、被告人に対し公判期日に出頭しないことを許すことができる。

第二項

長期三年以下の拘禁刑又は五十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、五万円)を超える罰金に当たる事件の被告人は、第二百九十一条の手続をする場合及び判決の宣告をする場合には、公判期日に出頭しなければならない。その他の場合には、前項後段の例による。

第二百八十六条

第一項

前三条に規定する場合の外、被告人が公判期日に出頭しないときは、開廷することはできない。

第二百八十六条の二

第一項

被告人が出頭しなければ開廷することができない場合において、勾留されている被告人が、公判期日に召喚を受け、正当な理由がなく出頭を拒否し、刑事施設職員による引致を著しく困難にしたときは、裁判所は、被告人が出頭しないでも、その期日の公判手続を行うことができる。

第二百八十六条の三

第一項

裁判所は、公判期日における手続を行う場合において、次に掲げる場合であつて、審理の状況、弁護人の数、事案の軽重その他の事情を考慮した上、やむを得ない事由があり、被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがなく、かつ、相当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、他の裁判所の構内にある場所その他の同一構内(裁判官及び訴訟関係人が公判期日における手続を行うために在席する場所と同一の構内をいう。以下この項及び第三百十六条の三十四第五項において同じ。)以外にある場所であつて、適当と認めるものに被告人を在席させ、映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によつて、手続を行うことができる。ただし、拘禁刑以上の刑に当たる罪で起訴されている被告人が保釈又は勾留の執行停止をされている場合において、判決を宣告する公判期日における手続を行うときは、この限りでない。

一

同一構内への出頭に伴う移動に際し、被告人の身体に害を加え又は身体の拘束を受けている被告人を奪取し若しくは解放する行為がなされるおそれがあると認めるとき。

二

被告人がその傷病又は心身の障害により同一構内に出頭することが著しく困難であると認めるとき。

第二項

前項の規定により公判期日における手続を行う場合において、同項の適当と認める場所に在席した被告人は、その公判期日に出頭したものとみなす。

第二百八十七条

第一項

公判廷においては、被告人の身体を拘束してはならない。但し、被告人が暴力を振い又は逃亡を企てた場合は、この限りでない。

第二項

被告人の身体を拘束しない場合にも、これに看守者を附することができる。

第二百八十八条

第一項

被告人は、裁判長の許可がなければ、退廷することができない。

第二項

裁判長は、被告人を在廷させるため、又は法廷の秩序を維持するため相当な処分をすることができる。

第二百八十八条の二

第一項

弁護人は、裁判所が第二百八十六条の三第一項の規定により公判期日における手続を行うときは、被告人が在席する場所に在席することができる。この場合において、その場所に在席した弁護人は、その公判期日に出頭したものとみなす。

第二百八十九条

第一項

死刑又は無期若しくは長期三年を超える拘禁刑に当たる事件を審理する場合には、弁護人がなければ開廷することはできない。

第二項

弁護人がなければ開廷することができない場合において、弁護人が出頭しないとき若しくは在廷しなくなつたとき、又は弁護人がないときは、裁判長は、職権で弁護人を付さなければならない。

第三項

弁護人がなければ開廷することができない場合において、弁護人が出頭しないおそれがあるときは、裁判所は、職権で弁護人を付することができる。

第二百九十条

第一項

第三十七条各号の場合に弁護人が出頭しないときは、裁判所は、職権で弁護人を附することができる。

第二百九十条の二

第一項

裁判所は、次に掲げる事件を取り扱う場合において、当該事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から申出があるときは、被告人又は弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、被害者特定事項(氏名及び住所その他の当該事件の被害者を特定させることとなる事項をいう。以下同じ。)を公開の法廷で明らかにしない旨の決定をすることができる。

一

刑法第百七十六条、第百七十七条、第百七十九条、第百八十一条若しくは第百八十二条の罪、同法第二百二十五条若しくは第二百二十六条の二第三項の罪(わいせつ又は結婚の目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、同法第二百二十七条第一項(同法第二百二十五条又は第二百二十六条の二第三項の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。)若しくは第三項(わいせつの目的に係る部分に限る。)の罪若しくは同法第二百四十一条第一項若しくは第三項の罪又はこれらの罪の未遂罪に係る事件

二

児童福祉法第六十条第一項の罪若しくは同法第三十四条第一項第九号に係る同法第六十条第二項の罪、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第四条から第八条までの罪又は性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律第二条から第六条までの罪に係る事件

三

前二号に掲げる事件のほか、犯行の態様、被害の状況その他の事情により、被害者特定事項が公開の法廷で明らかにされることにより被害者等の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれがあると認められる事件

第二項

前項の申出は、あらかじめ、検察官にしなければならない。この場合において、検察官は、意見を付して、これを裁判所に通知するものとする。

第三項

裁判所は、第一項に定めるもののほか、犯行の態様、被害の状況その他の事情により、被害者特定事項が公開の法廷で明らかにされることにより被害者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認められる事件を取り扱う場合において、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、被害者特定事項を公開の法廷で明らかにしない旨の決定をすることができる。

第四項

裁判所は、第一項又は前項の決定をした事件について、被害者特定事項を公開の法廷で明らかにしないことが相当でないと認めるに至つたとき、第三百十二条の規定により罰条が撤回若しくは変更されたため第一項第一号若しくは第二号に掲げる事件に該当しなくなつたとき又は同項第三号に掲げる事件若しくは前項に規定する事件に該当しないと認めるに至つたときは、決定で、第一項又は前項の決定を取り消さなければならない。