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刑事訴訟法(けいじそしょうほう)

第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留(第五十七条から第七十二条まで)

情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律(令和七年法律第三十九号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留

第五十七条

第一項

裁判所は、裁判所の規則で定める相当の猶予期間を置いて、被告人を召喚することができる。

第五十八条

第一項

裁判所は、次の場合には、被告人を勾引することができる。

一

被告人が定まつた住居を有しないとき。

二

被告人が、正当な理由がなく、召喚に応じないとき、又は応じないおそれがあるとき。

第五十九条

第一項

勾引した被告人は、裁判所に引致した時から二十四時間以内にこれを釈放しなければならない。但し、その時間内に勾留状が発せられたときは、この限りでない。

第六十条

第一項

裁判所は、被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、左の各号の一にあたるときは、これを勾留することができる。

一

被告人が定まつた住居を有しないとき。

二

被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。

三

被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。

第二項

勾留の期間は、公訴の提起があつた日から二箇月とする。特に継続の必要がある場合においては、具体的にその理由を附した決定で、一箇月ごとにこれを更新することができる。但し、第八十九条第一号、第三号、第四号又は第六号にあたる場合を除いては、更新は、一回に限るものとする。

第三項

三十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律(大正十五年法律第六十号)及び経済関係罰則の整備に関する法律(昭和十九年法律第四号)の罪以外の罪については、当分の間、二万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる事件については、被告人が定まつた住居を有しない場合に限り、第一項の規定を適用する。

第六十一条第一項改正

被告人の勾留は、被告人に対し被告事件を告げこれに関する陳述を聴いた後でなければ、これをすることができない。但ただし、被告人が逃亡した場合は、この限りでない。

第六十一条第二項新設

裁判所は、前項の規定により刑事施設にいる被告人に対し被告事件を告げこれに関する陳述を聴く場合において、裁判所に被告人を在席させて当該手続をすることが困難な事情があるときは、刑事施設に被告人を在席させ、映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によつて、当該手続をすることができる。この場合においては、被告人に対し、あらかじめ、裁判所が当該手続をする旨を告げなければならない。

第六十二条第一項

被告人の召喚、勾引又は勾留は、召喚状、勾引状又は勾留状を発してこれをしなければならない。

第六十二条第二項新設

召喚状、勾引状又は勾留状は、書面によるほか、裁判所の規則の定めるところにより、電磁的記録によることができる。

第六十三条第一項改正

召喚状には、被告人の氏名及び住居、罪名、出頭すべき年月日時及び場所並びに正当な理由がなく出頭しないときは勾引状を発することがある旨その他裁判所の規則で定める事項を記載し、裁判長又は受命裁判官が、これに記名押印又は記録しなければならない。

第六十三条第二項新設

召喚状には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、裁判長又は受命裁判官が当該各号に定める措置をとらなければならない。

第六十三条第二項第一号新設

召喚状が書面による場合 記名押印すること。

第六十三条第二項第二号新設

召喚状が電磁的記録による場合 裁判所の規則で定める記名押印に代わる措置(召喚状に記録された事項を電子計算機の映像面、書面その他のものに表示したときに、併せて裁判長又は受命裁判官の氏名が表示されることとなるものに限る。)をとること。

第六十四条第一項改正

勾引状又は勾留状には、被告人の氏名及び住居、罪名、公訴事実の要旨、引致すべき場所又は勾留すべき刑事施設、有効期間及びその期間経過後は執行に着手することができず令状はこれを返還しなければならない旨次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める事項並びに発付の年月日その他裁判所の規則で定める事項を記載し、裁判長又は受命裁判官が、これに記名押印又は記録しなければならない。

第六十四条第一項第一号新設

勾引状又は勾留状が書面による場合 有効期間及びその期間経過後は執行に着手することができず令状を返還しなければならない旨

第六十四条第一項第二号新設

勾引状又は勾留状が電磁的記録による場合 有効期間並びにその期間経過後は執行に着手することができず検察官及び検察事務官又は司法警察職員(第七十条第二項の規定により刑事施設職員が執行する場合にあつては、検察官及び刑事施設職員)の使用に係る電子計算機から令状を消去することその他の裁判所の規則で定める措置をとり、かつ、当該措置をとつた旨を記録した電磁的記録を裁判長又は受命裁判官に提出しなければならない旨

第六十四条第二項新設

勾引状又は勾留状には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、裁判長又は受命裁判官が当該各号に定める措置をとらなければならない。

第六十四条第二項第一号新設

勾引状又は勾留状が書面による場合 記名押印すること。

第六十四条第二項第二号新設

勾引状又は勾留状が電磁的記録による場合 裁判所の規則で定める記名押印に代わる措置(勾引状又は勾留状に記録された事項を電子計算機の映像面、書面その他のものに表示したときに、併せて裁判長又は受命裁判官の氏名が表示されることとなるものに限る。)をとること。

第六十四条第三項

被告人の氏名が明らかでないときは、人相、体格その他被告人を特定するに足りる事項で被告人を指示することができる。

第六十四条第四項改正

被告人の住居が明らかでないときは、これを記載し、又は記録することを要しない。

第六十五条第一項

召喚状は、これを送達する。

第六十五条第二項改正

被告人から期日に出頭する旨を記載した書面を差し出し、又は出頭した被告人に対し口頭で次回の出頭を命じたときは、召喚状を送達した場合と同一の効力を有する。口頭で出頭を命じた場合には、その旨を調書に記載し、又は記録しなければならない。

第六十五条第三項

裁判所に近接する刑事施設にいる被告人に対しては、刑事施設職員(刑事施設の長又はその指名する刑事施設の職員をいう。以下同じ。)に通知してこれを召喚することができる。この場合には、被告人が刑事施設職員から通知を受けた時に召喚状の送達があつたものとみなす。

第六十六条第一項

裁判所は、被告人の現在地の地方裁判所、家庭裁判所又は簡易裁判所の裁判官に被告人の勾引を嘱託することができる。

第六十六条第二項

受託裁判官は、受託の権限を有する他の地方裁判所、家庭裁判所又は簡易裁判所の裁判官に転嘱することができる。

第六十六条第三項

受託裁判官は、受託事項について権限を有しないときは、受託の権限を有する他の地方裁判所、家庭裁判所又は簡易裁判所の裁判官に嘱託を移送することができる。

第六十六条第四項

嘱託又は移送を受けた裁判官は、勾引状を発しなければならない。

第六十六条第五項改正

第六十四条の規定は、前項の勾引状についてこれを準用する。この場合においては、勾引状に嘱託によつてこれを発する旨を記載し、又は記録しなければならない。

第六十七条

第一項

前条の場合には、嘱託によつて勾引状を発した裁判官は、被告人を引致した時から二十四時間以内にその人違でないかどうかを取り調べなければならない。

第二項

被告人が人違でないときは、速やかに且つ直接これを指定された裁判所に送致しなければならない。この場合には、嘱託によつて勾引状を発した裁判官は、被告人が指定された裁判所に到着すべき期間を定めなければならない。

第三項

前項の場合には、第五十九条の期間は、被告人が指定された裁判所に到着した時からこれを起算する。

第六十八条

第一項

裁判所は、必要があるときは、指定の場所に被告人の出頭又は同行を命ずることができる。被告人が正当な理由がなくこれに応じないときは、その場所に勾引することができる。この場合には、第五十九条の期間は、被告人をその場所に引致した時からこれを起算する。

第六十九条

第一項

裁判長は、急速を要する場合には、第五十七条乃至第六十二条、第六十五条、第六十六条及び前条に規定する処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。

第七十条

第一項

勾引状又は勾留状は、検察官の指揮によつて、検察事務官又は司法警察職員がこれを執行する。但し、急速を要する場合には、裁判長、受命裁判官又は地方裁判所、家庭裁判所若しくは簡易裁判所の裁判官は、その執行を指揮することができる。

第二項

刑事施設にいる被告人に対して発せられた勾留状は、検察官の指揮によつて、刑事施設職員がこれを執行する。

第七十一条

第一項

検察事務官又は司法警察職員は、必要があるときは、管轄区域外で、勾引状若しくは勾留状を執行し、又はその地の検察事務官若しくは司法警察職員にその執行を求めることができる。

第七十二条

第一項

被告人の現在地が判らないときは、裁判長は、検事長にその捜査及び勾引状又は勾留状の執行を嘱託することができる。

第二項

嘱託を受けた検事長は、その管内の検察官に捜査及び勾引状又は勾留状の執行の手続をさせなければならない。

改正箇所 1 / 16