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刑事訴訟法(けいじそしょうほう)

第十一章 証人尋問(第百四十三条から第百五十七条の四まで)

情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律(令和七年法律第三十九号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第十一章 証人尋問

第百四十三条

第一項

裁判所は、この法律に特別の定のある場合を除いては、何人でも証人としてこれを尋問することができる。

第百四十三条の二

第一項

裁判所は、裁判所の規則で定める相当の猶予期間を置いて、証人を召喚することができる。

第百四十四条

第一項

公務員又は公務員であつた者が知り得た事実について、本人又は当該公務所から職務上の秘密に関するものであることを申し立てたときは、当該監督官庁の承諾がなければ証人としてこれを尋問することはできない。但し、当該監督官庁は、国の重大な利益を害する場合を除いては、承諾を拒むことができない。

第百四十五条

第一項

左に掲げる者が前条の申立をしたときは、第一号に掲げる者についてはその院、第二号に掲げる者については内閣の承諾がなければ、証人としてこれを尋問することはできない。

一

衆議院若しくは参議院の議員又はその職に在つた者

二

内閣総理大臣その他の国務大臣又はその職に在つた者

第二項

前項の場合において、衆議院、参議院又は内閣は、国の重大な利益を害する場合を除いては、承諾を拒むことができない。

第百四十六条

第一項

何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。

第百四十七条

第一項

何人も、左に掲げる者が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。

一

自己の配偶者、三親等内の血族若しくは二親等内の姻族又は自己とこれらの親族関係があつた者

二

自己の後見人、後見監督人又は保佐人

三

自己を後見人、後見監督人又は保佐人とする者

第百四十八条

第一項

共犯又は共同被告人の一人又は数人に対し前条の関係がある者でも、他の共犯又は共同被告人のみに関する事項については、証言を拒むことはできない。

第百四十九条

第一項

医師、歯科医師、助産師、看護師、弁護士(外国法事務弁護士を含む。)、弁理士、公証人、宗教の職に在る者又はこれらの職に在つた者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについては、証言を拒むことができる。但し、本人が承諾した場合、証言の拒絶が被告人のためのみにする権利の濫用と認められる場合(被告人が本人である場合を除く。)その他裁判所の規則で定める事由がある場合は、この限りでない。

第百五十条

第一項

召喚を受けた証人が正当な理由がなく出頭しないときは、決定で、十万円以下の過料に処し、かつ、出頭しないために生じた費用の賠償を命ずることができる。

第二項

前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。

第百五十一条

第一項

証人として召喚を受け正当な理由がなく出頭しない者は、一年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。

第百五十二条

第一項

裁判所は、証人が、正当な理由がなく、召喚に応じないとき、又は応じないおそれがあるときは、その証人を勾引することができる。

第百五十三条

第一項

第六十二条、第六十三条及び第六十五条の規定は、証人の召喚について、第六十二条、第六十四条、第六十六条、第六十七条、第七十条、第七十一条及び第七十三条第一項の規定は、証人の勾引についてこれを準用する。

第百五十三条の二

第一項

勾引状の執行を受けた証人を護送する場合又は引致した場合において必要があるときは、一時最寄の警察署その他の適当な場所にこれを留置することができる。

第百五十四条

第一項

証人には、この法律に特別の定のある場合を除いて、宣誓をさせなければならない。

第百五十五条

第一項

宣誓の趣旨を理解することができない者は、宣誓をさせないで、これを尋問しなければならない。

第二項

前項に掲げる者が宣誓をしたときでも、その供述は、証言としての効力を妨げられない。

第百五十六条

第一項

証人には、その実験した事実により推測した事項を供述させることができる。

第二項

前項の供述は、鑑定に属するものでも、証言としての効力を妨げられない。

第百五十七条

この条に改正5か所
第百五十七条第一項

検察官、被告人又は弁護人は、証人の尋問に立ち会うことができる。

第百五十七条第二項改正

証人尋問の日時及び場所は、あらかじめ、前項の規定により尋問に立ち会うことができる者にこれを通知しなければならない。但ただし、これらの者があらかじめ裁判所に立ち会わない意思を明示したときは、この限りでない。

第百五十七条第三項

第一項に規定する者は、証人の尋問に立ち会つたときは、裁判長に告げて、その証人を尋問することができる。

第百五十七条第四項新設

裁判所は、証人を尋問する場合において、次に掲げる場合であつて、審理の状況、弁護人の数、事案の軽重その他の事情を考慮した上、やむを得ない事由があり、被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがなく、かつ、相当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、他の裁判所の構内にある場所その他の同一構内(裁判官及び訴訟関係人が証人を尋問するために在席する場所と同一の構内をいう。以下この項並びに第百五十七条の六第一項及び第二項において同じ。)以外にある場所であつて、適当と認めるものに被告人を在席させ、映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によつて、尋問することができる。この場合において、その場所に在席した被告人は、その尋問に立ち会つたものとみなす。

第百五十七条第四項第一号新設

同一構内への出頭に伴う移動に際し、被告人の身体に害を加え又は身体の拘束を受けている被告人を奪取し若しくは解放する行為がなされるおそれがあると認めるとき。

第百五十七条第四項第二号新設

被告人がその傷病又は心身の障害により同一構内に出頭することが著しく困難であると認めるとき。

第百五十七条第五項新設

弁護人は、裁判所が前項の規定により証人を尋問するときは、被告人が在席する場所に在席することができる。この場合において、その場所に在席した弁護人は、その尋問に立ち会つたものとみなす。

第百五十七条の二

第一項

検察官は、証人が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある事項についての尋問を予定している場合であつて、当該事項についての証言の重要性、関係する犯罪の軽重及び情状その他の事情を考慮し、必要と認めるときは、あらかじめ、裁判所に対し、当該証人尋問を次に掲げる条件により行うことを請求することができる。

一

尋問に応じてした供述及びこれに基づいて得られた証拠は、証人が当該証人尋問においてした行為が第百六十一条又は刑法第百六十九条の罪に当たる場合に当該行為に係るこれらの罪に係る事件において用いるときを除き、証人の刑事事件において、これらを証人に不利益な証拠とすることができないこと。

二

第百四十六条の規定にかかわらず、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある証言を拒むことができないこと。

第二項

裁判所は、前項の請求を受けたときは、その証人に尋問すべき事項に証人が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある事項が含まれないと明らかに認められる場合を除き、当該証人尋問を同項各号に掲げる条件により行う旨の決定をするものとする。

第百五十七条の三

第一項

検察官は、証人が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある事項について証言を拒んだと認める場合であつて、当該事項についての証言の重要性、関係する犯罪の軽重及び情状その他の事情を考慮し、必要と認めるときは、裁判所に対し、それ以後の当該証人尋問を前条第一項各号に掲げる条件により行うことを請求することができる。

第二項

裁判所は、前項の請求を受けたときは、その証人が証言を拒んでいないと認められる場合又はその証人に尋問すべき事項に証人が刑事訴追を受け、若しくは有罪判決を受けるおそれのある事項が含まれないと明らかに認められる場合を除き、それ以後の当該証人尋問を前条第一項各号に掲げる条件により行う旨の決定をするものとする。

第百五十七条の四

第一項

裁判所は、証人を尋問する場合において、証人の年齢、心身の状態その他の事情を考慮し、証人が著しく不安又は緊張を覚えるおそれがあると認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、その不安又は緊張を緩和するのに適当であり、かつ、裁判官若しくは訴訟関係人の尋問若しくは証人の供述を妨げ、又はその供述の内容に不当な影響を与えるおそれがないと認める者を、その証人の供述中、証人に付き添わせることができる。

第二項

前項の規定により証人に付き添うこととされた者は、その証人の供述中、裁判官若しくは訴訟関係人の尋問若しくは証人の供述を妨げ、又はその供述の内容に不当な影響を与えるような言動をしてはならない。

改正箇所 1 / 5