性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律
性的な姿態を撮影する行為やその記録を提供する行為などを処罰し、撮影によって生じた物を複写した物などのを可能にし、押収物に記録された性的な姿態の影像の電磁的記録を消去する措置などを定めて、被害の発生と拡大を防ぐための法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 50
- 施行前の改正
- 1
この法令の内容
- 正当な理由がないのに、ひそかに、人の性的な部位(性器や肛門とこれらの周辺部、臀部、胸部)、身に着けている下着(通常衣服で覆われ、性的な部位を覆うのに用いられるもの)のうち性的な部位を覆っている部分、またはわいせつな行為や性交等(刑法第177条第1項に定める性交等)がされている間の人の姿態を撮影することは犯罪です。3年以下のまたは300万円以下のに処せられます。未遂も罰せられます。(第二条第一項第一号, 第二条第一項第一号イ, 第二条第一項第一号ロ, 第二条第一項, 第二条第二項, 刑法 第百七十七条第一項)(根拠条文)
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- 刑法第176条第1項各号に掲げる行為や事由(暴行や脅迫、アルコールや薬物、睡眠、経済的・社会的な地位に基づく影響力による不利益への憂慮など)やこれらに類するものにより、同意しない意思を形成し、表明し、または全うすることが困難な状態にさせて、またはその状態にあることに乗じて、人の性的な姿態を撮影した場合も、同じように罰せられます。行為が性的なものではないと誤信させ、または特定の人以外は見ないと誤信させて、あるいはそうした誤信に乗じて撮影した場合も同じです。(第二条第一項第二号, 第二条第一項第三号, 刑法 第百七十六条第一項)(根拠条文)
- 正当な理由がないのに、13歳未満の人の性的姿態等(性的な部位、それを覆っている下着の部分、わいせつな行為や性交等がされている間の姿態)を撮影することも、同じように罰せられます。正当な理由がないのに、13歳以上16歳未満の人の性的姿態等を、その人が生まれた日より5年以上前の日に生まれた人が撮影することも同じです。(第二条第一項第四号)(根拠条文)
- 不特定または多数の人に対し、電気通信回線を通じて人の性的な姿態の影像(性的影像記録に係るものを除きます)を送ることは、次の場合に、5年以下のもしくは500万円以下のに処せられ、または両方が科されます。正当な理由がないのに、送信されることを知らない人の影像を送信した場合です。撮影と同じように、刑法第176条第1項各号に掲げる行為や事由などにより、同意しない意思を形成し、表明し、または全うすることが困難な状態にさせて、またはその状態にあることに乗じて送信した場合です。行為が性的なものではない、または不特定もしくは多数の人に送信されないと誤信させた場合や、その誤信に乗じた場合です。正当な理由がないのに、13歳未満の人の影像を送信した場合や、13歳以上16歳未満の人の影像をその人が生まれた日より5年以上前の日に生まれた人が送信した場合です。事情を知りながら、こうして送信された影像を不特定または多数の人に送信した人も同じです。事情を知りながら、これらの場合に送信された影像を記録した人は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金に処せられ、未遂も罰せられます。(第五条第一項, 第五条第二項, 第六条第一項, 第六条第二項, 刑法 第百七十六条第一項)(根拠条文)
- 性的影像記録(撮影の罪の行為や、送信された影像を記録する行為によって作られた電磁的記録などの記録、またはその影像が記録された部分を複写したもの)を提供した人は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金に処せられます。不特定もしくは多数の人に提供し、または公然と陳列した人は、5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金に処せられ、または両方が科されます。提供や陳列をする目的で性的影像記録を保管した人は、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金に処せられます。(第三条第一項, 第三条第二項, 第四条第一項)(根拠条文)
- は、保管している押収物が、撮影や送信された影像の記録の行為によって生じた物やその複写物、私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(平成26年法律第126号)第3条第1項から第3項までの行為を組成し、またはその行為に使われた私事性的画像記録が記録された物や私事性的画像記録物など、または児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号)第2条第3項に定める児童ポルノで、対象電磁的記録(この法律の撮影や送信の行為による性的な姿態の影像の電磁的記録、私事性的画像記録の電磁的記録、児童ポルノに関するその法律の第3条の2に定める電磁的記録)を記録しているときは、その対象電磁的記録をすべて消去することができます。ただし、この法律の定める手続に従い、聴聞を経た書面の決定によらなければならず、その決定には不服を申し立てることができます(権利者が判明しないまま公告から6か月が過ぎた場合を除きます)。記録が大量であることなどにより全部の内容を確認できないときは、押収物の電磁的記録をすべて消去することができます。技術的な理由などで消去が難しいときは、押収物を廃棄することができます。これらの物で対象電磁的記録を記録していないものも、廃棄することができます。(第十条第一項, 第十条第一項第一号, 第十条第一項第二号, 第十条第二項, 第九条第一項, 第十六条第一項, 第十七条第二項, 第二十三条第一項, 第二十六条第一項)(根拠条文)
性的姿態等撮影性的影像記録提供等性的姿態等影像送信国外犯押収物の電磁的記録の消去審査の申立て
目次
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- 第一章 総則第一条
- 第二章 性的な姿態を撮影する行為等の処罰第二条〜第七条(6条)
- 第三章 性的な姿態を撮影する行為により生じた物を複写した物等の没収第八条
- 第四章 押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等第九条〜第四十五条(42条)
- 第一節 通則第九条
- 第二節 消去等の措置第十条〜第十一条の二(3条)
- 第三節 消去等の手続第十二条〜第二十一条(12条)
- 第四節 消去等の実施等第二十二条〜第二十五条の三(6条)
- 第五節 不服申立て等第二十六条〜第三十四条(9条)
- 第六節 消去等に係る裁判手続の特例第三十五条〜第三十八条(4条)
- 第七節 雑則第三十九条〜第四十二条(4条)
- 第八節 罰則第四十三条〜第四十五条(3条)
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでまだの改正が1件あります。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
2027年3月31日まで
遅くとも5か月後
情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律
令和九年三月三十一日までの間において政令で定める日
施行済みの改正 5件
2026年5月21日
このサイトの条文
情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律
2025年7月22日
日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律
2025年5月23日
情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律
2024年6月20日
改正法令名の記載なし
2023年7月13日
改正法令名の記載なし
誰に適用されるか
適用される
特例と適用除外(2)
- 人が通常衣服を着けている場所で、不特定または多数の人の目に触れることを分かったうえで自ら露出し、またはとっている姿態は、撮影や影像送信の罪の対象(対象性的姿態等)から除かれます。ただし、13歳未満の人、または13歳以上16歳未満の人とその人より5年以上前に生まれた人についての罪は、性的姿態等全体が対象で、この除外はありません。(第二条第一項第一号, 第二条第一項第四号, 第五条第一項第一号, 第五条第一項第四号)(根拠条文)
- 刑法等の一部を改正する法律(令和4年法律第67号)の施行日より前にした行為については、この法律の罰則の「」は「」と読み替えて適用されます。(附則第二条第一項, 附則第三条第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(11)
- 撮影の罪と影像送信の罪の規定は、刑法第176条(不同意わいせつ)と第179条第1項(監護者わいせつ)の規定の適用を妨げません。(第二条第三項, 第五条第三項, 刑法 第百七十六条第一項, 刑法 第百七十九条第一項)(根拠条文)
- 第2条第1項(撮影)または第6条第1項(送信された影像の記録)の罪の犯罪行為によって生じた物を複写した物は、することができます。私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(平成26年法律第126号)第3条第1項から第3項までの罪に使われた私事性的画像記録が記録されている物やその複写物、私事性的画像記録物の複写物も同じです。没収できるのは、犯人以外の人のものでない物に限られます。ただし、犯人以外の人のものでも、その人が犯罪の後に事情を知って持つようになった物は没収できます。(第八条第一項, 第八条第二項)(根拠条文)
- は、保管している押収物について消去等措置をするときは、刑事訴訟法による押収を解いたうえで領置し、還付する必要はありません。刑事被告事件の係属する裁判所や家庭裁判所は、差押えや提出の時まで検察官が保管していた押収物や、検察官が提出または送付した押収物について、留置の必要がなくなり、消去等の対象となる物にあたると考えるときは、還付せずに検察官に通知します。事件を終えるときに没収しない場合も、その押収物を検察官に引き渡す旨の言渡しや決定をします。検察官は、こうした押収物を領置することができ、領置しないときは押収物は還付されます。(第十二条第一項, 第十三条第一項, 第十三条第二項, 第十三条第三項, 第十三条第四項, 第十三条第五項, 第十三条第七項)(根拠条文)
- 検察官は、消去等措置をするときは、権利者が判明しないまま公告から6か月が過ぎた場合を除き、あらかじめ、とるべき措置の内容を明らかにした決定(消去等決定)をしなければなりません。消去等決定、消去命令、複写不許可決定をするときは、聴聞を行わなければなりません。消去等決定は、電磁的記録が帰属する人、または物の所有者その他の権利者に対して書面でし、その謄本が送達されます。(第十六条第一項, 第十七条第一項, 第十七条第二項, 第二十条第一項, 第二十条第二項, 第二十三条第一項第五号)(根拠条文)
- 消去等の対象となる電磁的記録が、刑事訴訟法第218条第2項または第509条第2項により、電気通信回線で接続している記録媒体から複写されたもので、その記録媒体に元の記録が残っているときは、検察官は、その電子計算機で消去をする権限を持つ人に対し、法務省令で定めるところにより、元の記録と、その人が複写してその記録媒体に記録しているものの消去を命じることができます(消去命令)。消去命令に違反した人は、1年以下のまたは100万円以下のに処せられます。(第十一条第一項, 第四十三条第一項)(根拠条文)
- 刑事訴訟法の電磁的記録提供命令によって提供され、検察官が保管している電磁的記録が、第11条の2第1号に掲げる電磁的記録(性的な姿態の影像の記録など)にあたるときは、検察官は、刑事訴訟法の規定にかかわらず、その複写を許さない決定(複写不許可決定)をすることができます。同じ命令で提供されたほかの電磁的記録が対象電磁的記録であるときや、量が多くてすべての内容を確認できないときは、それらも対象にできます。複写不許可決定をするときは、まず仮に複写を許さない決定をします。検察官は、複写不許可決定の対象でない電磁的記録の複写は許さなければなりません。聴聞の後に複写不許可決定の必要がないと認めたとき、審査の申立てで複写不許可決定の全部を取り消す裁決がされ、その裁決に対する取消しの訴えがないまま期間が過ぎたとき、取消しの訴えで請求を認める判決が確定したとき、または保管の必要がないと認めたときは、全部の複写を許さなければなりません。複写を許された日から6か月以内に複写しないときは、複写させる必要はなくなります。(第十一条の二第一項, 第十一条の二第一項第二号, 第十二条の二第一項, 第二十五条の二第一項, 第二十五条の三第一項)(根拠条文)
- 押収物の電磁的記録をすべて消去する場合や押収物を廃棄する場合、電磁的記録が帰属する人や所有者その他の権利者は、法務省令で定めるところにより、電磁的記録を特定して、ほかの記録媒体に複写して交付するよう申し出ることができます。検察官は、その電磁的記録が対象電磁的記録ではないと認めるときは、措置を実施する前に複写して交付します。ただし、申し出た人が記録媒体を提供しないなど指示に従わないとき、技術的な理由などで複写が難しいとき、申出が権利の濫用と認められるときは、交付しないことができます。量が多くて確認できないために複写不許可決定をする場合も、電磁的記録提供命令を受けた人は、ほかの電磁的記録を特定して複写を申し出ることができ、検察官は対象電磁的記録ではないと認めるときは複写を許します。ただし、指示に従わないときなど同じ理由があるときは、許さないことができます。検察官は、対象電磁的記録でないことの合理的な根拠を示す資料の提出を、期間を定めて求めることができます。提出がないときは、これらの申出については、その電磁的記録は対象電磁的記録とみなされます。(第十八条第一項, 第十八条第二項, 第十八条の二第一項, 第十八条の二第二項, 第十九条第一項)(根拠条文)
- 消去等措置は、検察官が実施します。実施できるのは、審査の申立てがないまま申立ての期間が過ぎたとき、取消しの訴えがないまま訴えの期間が過ぎたとき、訴えを棄却する判決が確定したとき、電磁的記録が帰属する人や所有者その他の権利者が実施に同意したとき、または権利者を知ることができないためにした公告から6か月が過ぎても判明しないときに限られます。検察官は、領置した押収物(対象領置物件)を、次のときは還付しなければなりません。消去を終えたとき、聴聞の後に消去等決定の必要がないと認めたとき、審査の申立てで消去等決定の全部を取り消す裁決がされ、その裁決に対する取消しの訴えがないまま期間が過ぎたとき、取消しの訴えで請求を認める判決が確定したとき、そのほか留置の必要がないと認めたときです。還付を受けるべき人が、引取りを求められた日から6か月を過ぎても引き取らないときは、検察官は対象領置物件やその人のために複写した記録媒体を廃棄することができます。住所が分からないなどの理由で還付できないときは、検察官はその旨を公告し、公告から6か月を過ぎても還付の請求がなければ廃棄することができます。保管すると危険が生じるおそれがある対象領置物件も、廃棄することができます。(第二十一条第一項, 第二十二条第一項, 第二十三条第一項, 第二十四条第一項, 第二十四条第二項, 第二十四条第三項, 第二十五条第一項, 第十五条第二項)(根拠条文)
- 消去等決定、消去命令、複写不許可決定、仮に複写を許さない決定、領置、そのほか法務省令で定める検察官の行為に不服がある人は、決定については書面の謄本の送達があった日の翌日から30日以内に、その検察官が所属する検察庁の長に、審査申立書を提出して審査の申立てをすることができます。天災などやむを得ない理由でこの期間内に申し立てられなかったときは、その理由がやんだ日の翌日から1週間以内に限り、申し立てることができます。これらについて審査請求をすることはできません。裁決で、処分等を審査申立人の不利益に変更することはできません。取消しの訴えは、審査の申立てに対する裁決を経た後でなければ提起できません。訴えは、その検察庁の所在地を管轄する地方裁判所に限られ、裁決書の謄本の送達を受けた日から30日を過ぎると提起できません。(第二十六条第一項, 第二十六条第二項, 第二十七条第一項, 第二十九条第一項, 第二十九条第二項, 第三十二条第一項, 第三十三条第一項, 第三十四条第一項, 第三十四条第二項)(根拠条文)
- 記録のうち、撮影された性的な姿態など(対象姿態等)が記録された部分は保護されます。聴聞では、当事者等はその部分の謄写を求めることができません。審査の申立てでも、審査申立人や参加人はその部分の写しなどの交付を求めることができません。ただし、撮影された人など(撮影対象者等。その法定代理人を含みます)である参加人は、自分の部分については求めることができます。取消しの訴えなどでこれらの物や記録が証拠として申し出られたときは、裁判所は被告の申立てにより、その部分の閲覧を原告、被告、撮影対象者等に、閲覧以外の請求を被告と撮影対象者等に限ることができます。また、住所や氏名が明らかになると撮影対象者等が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがあることの疎明があったときは、裁判所は被告の申立てにより、それらを秘匿する決定をすることができます。(第十七条第四項, 第三十一条第二項, 第三十五条第一項, 第三十六条第一項, 第九条第二項, 第九条第三項)(根拠条文)
- 検察官は、消去等決定などをするために必要なときは、関係人に報告、文書その他の物件の提出、出頭を命じ、対象領置物件の錠を外し、封を開き、対象電磁的記録を確認することなどができます。消去命令に従って消去がされたかを確かめるために必要なときも、関係人に報告、文書その他の物件の提出、出頭を命じることができます。これらの権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはなりません。報告をしない、虚偽の報告をする、物件を提出しない、または複写の申出で虚偽の陳述をしたり事実を隠したりした人は、50万円以下の罰金に処せられます。法人の代表者や従業者などがその業務に関してこれらの違反や消去命令違反をしたときは、法人や事業主にも罰金刑が科されます。(第四十条第一項, 第四十条第二項, 第四十条第四項, 第四十四条第一項, 第四十五条第一項)(根拠条文)