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家事事件手続法(かじじけんてつづきほう)

第六節 婚姻等に関する審判事件

民法等の一部を改正する法律(令和八年法律第四十五号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第六節 婚姻等に関する審判事件

第百五十条

(管轄)
第一項

次の各号に掲げる審判事件は、当該各号に定める地を管轄する家庭裁判所の管轄に属する。

一

夫婦間の協力扶助に関する処分の審判事件(別表第二の一の項の事項についての審判事件をいう。次条第一号及び第百五十二条の二第一項第一号において同じ。) 夫又は妻の住所地

二

夫婦財産契約による財産の管理者の変更等の審判事件(別表第一の五十八の項の事項についての審判事件をいう。) 夫又は妻の住所地

三

婚姻費用の分担に関する処分の審判事件(別表第二の二の項の事項についての審判事件をいう。第百五十二条の二第一項第二号において同じ。) 夫又は妻の住所地

四

子の監護に関する処分の審判事件 子(父又は母を同じくする数人の子についての申立てに係るものにあっては、そのうちの一人)の住所地

五

財産の分与に関する処分の審判事件 夫又は妻であった者の住所地

六

離婚等の場合における祭具等の所有権の承継者の指定の審判事件(別表第二の五の項の事項についての審判事件をいう。) 所有者の住所地

第百五十一条

(手続行為能力)
第一項

第百十八条の規定は、次の各号に掲げる審判事件及びこれらの審判事件を本案とする保全処分についての審判事件(いずれの審判事件においても、財産上の給付を求めるものを除く。)における当該各号に定める者について準用する。

一

夫婦間の協力扶助に関する処分の審判事件 夫及び妻

二

子の監護に関する処分の審判事件 子

第百五十二条

(陳述の聴取)
第一項

家庭裁判所は、夫婦財産契約による財産の管理者の変更等の審判をする場合には、夫及び妻(申立人を除く。)の陳述を聴かなければならない。

第二項

家庭裁判所は、子の監護に関する処分の審判(子の監護に要する費用の分担に関する処分の審判を除く。)をする場合には、第六十八条の規定により当事者の陳述を聴くほか、子(十五歳以上のものに限る。)の陳述を聴かなければならない。

第百五十二条の二

(情報開示命令)
第一項

家庭裁判所は、次に掲げる審判事件において、必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、当事者に対し、その収入及び資産の状況に関する情報を開示することを命ずることができる。

一

夫婦間の協力扶助に関する処分の審判事件

二

婚姻費用の分担に関する処分の審判事件

三

子の監護に関する処分の審判事件(子の監護に要する費用の分担に関する処分の審判事件に限る。)

第二項

家庭裁判所は、財産の分与に関する処分の審判事件において、必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、当事者に対し、その財産の状況に関する情報を開示することを命ずることができる。

第三項

前二項の規定により情報の開示を命じられた当事者が、正当な理由なくその情報を開示せず、又は虚偽の情報を開示したときは、家庭裁判所は、十万円以下の過料に処する。

第百五十二条の三

(審判前の親子交流の試行的実施)
第一項

家庭裁判所は、子の監護に関する処分の審判事件(子の監護に要する費用の分担に関する処分の審判事件を除く。)において、子の心身の状態に照らして相当でないと認める事情がなく、かつ、事実の調査のため必要があると認めるときは、当事者に対し、子との交流の試行的実施を促すことができる。

第二項

家庭裁判所は、前項の試行的実施を促すに当たっては、交流の方法、交流をする日時及び場所並びに家庭裁判所調査官その他の者の立会いその他の関与の有無を定めるとともに、当事者に対して子の心身に有害な影響を及ぼす言動を禁止することその他適当と認める条件を付することができる。

第三項

家庭裁判所は、第一項の試行的実施を促したときは、当事者に対してその結果の報告(当該試行的実施をしなかったときは、その理由の説明)を求めることができる。

第百五十三条

(申立ての取下げの制限)
第一項

第八十二条第二項の規定にかかわらず、財産の分与に関する処分の審判の申立ての取下げは、相手方が本案について書面を提出し、又は家事審判の手続の期日において陳述をした後にあっては、相手方の同意を得なければ、その効力を生じない。

第百五十四条

(給付命令等)
第一項

家庭裁判所は、夫婦間の協力扶助に関する処分の審判において、扶助の程度若しくは方法を定め、又はこれを変更することができる。

第二項

家庭裁判所は、次に掲げる審判において、当事者(第二号の審判にあっては、夫又は妻)に対し、金銭の支払、物の引渡し、登記義務の履行その他の給付を命ずることができる。

一

夫婦間の協力扶助に関する処分の審判

二

夫婦財産契約による財産の管理者の変更等の審判

三

婚姻費用の分担に関する処分の審判

四

財産の分与に関する処分の審判

第三項

家庭裁判所は、子の監護に関する処分の審判において、子の監護をすべき者の指定又は変更、子の監護の分掌、父又は母と子との交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項の定めをする場合には、当事者に対し、子の引渡し又は金銭の支払その他の財産上の給付その他の給付を命ずることができる。

第四項

家庭裁判所は、離婚等の場合における祭具等の所有権の承継者の指定の審判において、当事者に対し、系譜、祭具及び墳墓の引渡しを命ずることができる。

第百五十五条

(共有財産の分割)
第一項

家庭裁判所は、夫婦財産契約による財産の管理者の変更の審判とともに共有財産の分割に関する処分の審判をする場合において、特別の事情があると認めるときは、共有財産の分割の方法として、一方の婚姻の当事者に他方の婚姻の当事者に対する債務を負担させて、現物の分割に代えることができる。

第百五十六条

(即時抗告)
第一項

次の各号に掲げる審判に対しては、当該各号に定める者は、即時抗告をすることができる。

一

夫婦間の協力扶助に関する処分の審判及びその申立てを却下する審判 夫及び妻

二

夫婦財産契約による財産の管理者の変更等の審判及びその申立てを却下する審判 夫及び妻

三

婚姻費用の分担に関する処分の審判及びその申立てを却下する審判 夫及び妻

四

子の監護に関する処分の審判及びその申立てを却下する審判 子の父母及び子の監護者

五

財産の分与に関する処分の審判及びその申立てを却下する審判 夫又は妻であった者

六

離婚等の場合における祭具等の所有権の承継者の指定の審判及びその申立てを却下する審判 婚姻の当事者(民法第七百五十一条第二項において準用する同法第七百六十九条第二項の規定による場合にあっては、生存配偶者)その他の利害関係人

第二項

子の監護に関する処分の審判(父母以外の親族と子との交流に関する処分の審判に限る。)及びその申立てを却下する審判に対する即時抗告は、民法第七百六十六条の二第二項(第二号に係る部分に限る。)の規定による請求をすることができる者及び同法第八百十七条の十三第五項の規定による請求をすることができる者もすることができる。

第百五十七条

(婚姻等に関する審判事件を本案とする保全処分)
第一項

家庭裁判所(第百五条第二項の場合にあっては、高等裁判所。以下この条及び次条において同じ。)は、次に掲げる事項についての審判又は調停の申立てがあった場合において、強制執行を保全し、又は子その他の利害関係人の急迫の危険を防止するため必要があるときは、当該申立てをした者の申立てにより、当該事項についての審判を本案とする仮差押え、仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。

一

夫婦間の協力扶助に関する処分

二

婚姻費用の分担に関する処分

三

子の監護に関する処分

四

財産の分与に関する処分

第二項

家庭裁判所は、前項第三号に掲げる事項について仮の地位を定める仮処分(子の監護に要する費用の分担に関する仮処分を除く。)を命ずる場合には、第百七条の規定により審判を受ける者となるべき者の陳述を聴くほか、子(十五歳以上のものに限る。)の陳述を聴かなければならない。ただし、子の陳述を聴く手続を経ることにより保全処分の目的を達することができない事情があるときは、この限りでない。

第百五十八条

(夫婦財産契約による財産の管理者の変更等の審判事件を本案とする保全処分)
第一項

家庭裁判所は、夫婦の一方から夫婦財産契約による財産の管理者の変更の申立てがあった場合において、他の一方の管理する申立人所有の財産又は共有財産の管理のため必要があるときは、申立てにより又は職権で、担保を立てさせないで、当該財産の管理者の変更の申立てについての審判(共有財産の分割に関する処分の申立てがあった場合にあっては、その申立てについての審判)が効力を生ずるまでの間、財産の管理者を選任し、又は事件の関係人に対し、他の一方の管理する申立人所有の財産若しくは共有財産の管理に関する事項を指示することができる。

第二項

家庭裁判所は、夫婦財産契約による財産の管理者の変更の審判の申立てがあった場合において、強制執行を保全し、又は事件の関係人の急迫の危険を防止するため必要があるときは、当該申立てをした者又は夫婦の他の一方の申立てにより、仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。

第三項

第百二十五条第一項から第六項までの規定及び民法第二十七条から第二十九条まで(同法第二十七条第二項を除く。)の規定は、第一項の財産の管理者について準用する。この場合において、第百二十五条第三項中「成年被後見人の財産」とあるのは、「管理に係る財産」と読み替えるものとする。