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災害対策基本法(さいがいたいさくきほんほう)

第五章 災害応急対策(第七十四条の三から第七十六条の三まで)

防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(令和八年法律第六十二号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第七十四条の三

(内閣総理大臣による応援の要求等)
第一項

都道府県知事は、当該都道府県の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、第七十二条第一項の規定による指示又は同条第二項、第七十四条第一項若しくは前条第一項の規定による要求のみによつては災害応急対策に係る応援が円滑に実施されないと認めるときは、内閣総理大臣に対し、他の都道府県の知事に対し当該災害が発生し又は発生するおそれがある都道府県の知事(以下この条において「災害発生都道府県知事」という。)又は災害発生市町村長を応援することを求めるよう求めることができる。

第二項

内閣総理大臣は、前項の規定による要求があつた場合において、災害発生都道府県知事及び災害発生市町村長の実施する災害応急対策が的確かつ円滑に行われるようにするため特に必要があると認めるときは、当該災害発生都道府県知事以外の都道府県知事に対し、当該災害発生都道府県知事又は当該災害発生市町村長を応援することを求めることができる。

第三項

内閣総理大臣は、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合であつて、災害発生都道府県知事及び災害発生市町村長の実施する災害応急対策が的確かつ円滑に行われるようにするため特に必要があると認める場合において、その事態に照らし特に緊急を要し、第一項の規定による要求を待ついとまがないと認められるときは、当該要求を待たないで、当該災害発生都道府県知事以外の都道府県知事に対し、当該災害発生都道府県知事又は当該災害発生市町村長を応援することを求めることができる。この場合において、内閣総理大臣は、当該災害発生都道府県知事に対し、速やかにその旨を通知するものとする。

第四項

災害発生都道府県知事以外の都道府県知事は、前二項の規定による内閣総理大臣の要求に応じ応援をする場合において、災害発生市町村長の実施する災害応急対策が的確かつ円滑に行われるようにするため特に必要があると認めるときは、当該都道府県の区域内の市町村の市町村長に対し、当該災害発生市町村長を応援することを求めることができる。

第五項

第二項又は第三項の規定による内閣総理大臣の要求に係る応援に従事する者は、災害応急対策の実施については、当該応援を受ける都道府県知事の指揮の下に行動するものとする。

第六項

第四項の規定による都道府県知事の要求に係る応援に従事する者は、災害応急対策の実施については、当該応援を受ける市町村長の指揮の下に行動するものとする。

第七十四条の四

(指定行政機関の長等に対する応援の要求等)
第一項

第七十条第三項に規定するもののほか、都道府県知事は、当該都道府県の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要があると認めるときは、指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長に対し、応援を求め、又は災害応急対策の実施を要請することができる。この場合において、応援を求められ、又は災害応急対策の実施を要請された指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長は、正当な理由がない限り、応援又は災害応急対策の実施を拒んではならない。

第二項

指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長は、都道府県の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがあり、かつ、当該都道府県の知事が災害応急対策を的確かつ迅速に実施することが困難であると認める場合において、その事態に照らし緊急を要し、前項の規定による応援の要求を待ついとまがないと認められるときは、当該要求を待たないで、災害応急対策について応援をすることができる。

第七十五条

(災害時における事務の委託の手続の特例)
第一項

都道府県は、当該都道府県の地域に係る災害が発生した場合において、応急措置を実施するため必要があると認めるときは、地方自治法第二百五十二条の十四及び第二百五十二条の十五の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、その事務又は都道府県知事等の権限に属する事務の一部を他の都道府県に委託して、当該都道府県の都道府県知事等にこれを管理し、及び執行させることができる。

第七十六条

(災害時における交通の規制等)
第一項

都道府県公安委員会は、当該都道府県又はこれに隣接し若しくは近接する都道府県の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、災害応急対策が的確かつ円滑に行われるようにするため緊急の必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、道路の区間(災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場所及びこれらの周辺の地域にあつては、区域又は道路の区間)を指定して、緊急通行車両(道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第三十九条第一項の緊急自動車その他の車両で災害応急対策の的確かつ円滑な実施のためその通行を確保することが特に必要なものとして政令で定めるものをいう。以下同じ。)以外の車両の道路における通行を禁止し、又は制限することができる。

第二項

前項の規定による通行の禁止又は制限(以下「通行禁止等」という。)が行われたときは、当該通行禁止等を行つた都道府県公安委員会及び当該都道府県公安委員会と管轄区域が隣接し又は近接する都道府県公安委員会は、直ちに、それぞれの都道府県の区域内に在る者に対し、通行禁止等に係る区域又は道路の区間(次条第四項及び第七十六条の三第一項において「通行禁止区域等」という。)その他必要な事項を周知させる措置をとらなければならない。

第七十六条の二

第一項

道路の区間に係る通行禁止等が行われたときは、当該道路の区間に在る通行禁止等の対象とされる車両の運転者は、速やかに、当該車両を当該道路の区間以外の場所へ移動しなければならない。この場合において、当該車両を速やかに当該道路の区間以外の場所へ移動することが困難なときは、当該車両をできる限り道路の左側端に沿つて駐車する等緊急通行車両の通行の妨害とならない方法により駐車しなければならない。

第二項

区域に係る通行禁止等が行われたときは、当該区域に在る通行禁止等の対象とされる車両の運転者は、速やかに、当該車両を道路外の場所へ移動しなければならない。この場合において、当該車両を速やかに道路外の場所へ移動することが困難なときは、当該車両をできる限り道路の左側端に沿つて駐車する等緊急通行車両の通行の妨害とならない方法により駐車しなければならない。

第三項

前二項の規定による駐車については、道路交通法第三章第九節及び第七十五条の八の規定は、適用しない。

第四項

第一項及び第二項の規定にかかわらず、通行禁止区域等に在る車両の運転者は、警察官の指示を受けたときは、その指示に従つて車両を移動し、又は駐車しなければならない。

第五項

第一項、第二項又は前項の規定による車両の移動又は駐車については、前条第一項の規定による車両の通行の禁止及び制限は、適用しない。

第七十六条の三

第一項

警察官は、通行禁止区域等において、車両その他の物件が緊急通行車両の通行の妨害となることにより災害応急対策の実施に著しい支障が生じるおそれがあると認めるときは、当該車両その他の物件の占有者、所有者又は管理者に対し、当該車両その他の物件を付近の道路外の場所へ移動することその他当該通行禁止区域等における緊急通行車両の円滑な通行を確保するため必要な措置をとることを命ずることができる。

第二項

前項の場合において、同項の規定による措置をとることを命ぜられた者が当該措置をとらないとき又はその命令の相手方が現場にいないために当該措置をとることを命ずることができないときは、警察官は、自ら当該措置をとることができる。この場合において、警察官は、当該措置をとるためやむを得ない限度において、当該措置に係る車両その他の物件を破損することができる。

第三項

前二項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、第一項中「緊急通行車両の通行」とあるのは「自衛隊用緊急通行車両(自衛隊の使用する緊急通行車両で災害応急対策の実施のため運転中のものをいう。以下この項において同じ。)の通行」と、「緊急通行車両の円滑な通行」とあるのは「自衛隊用緊急通行車両の円滑な通行」と読み替えるものとする。

第四項

第一項及び第二項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、消防吏員の職務の執行について準用する。この場合において、第一項中「緊急通行車両の通行」とあるのは「消防用緊急通行車両(消防機関の使用する緊急通行車両で災害応急対策の実施のため運転中のものをいう。以下この項において同じ。)の通行」と、「緊急通行車両の円滑な通行」とあるのは「消防用緊急通行車両の円滑な通行」と読み替えるものとする。

第五項

第一項(前二項において準用する場合を含む。)の規定による命令に従つて行う措置及び第二項(前二項において準用する場合を含む。)の規定により行う措置については、第七十六条第一項の規定による車両の通行の禁止及び制限並びに前条第一項、第二項及び第四項の規定は、適用しない。

第六項

災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官又は消防吏員は、第三項若しくは第四項において準用する第一項の規定による命令をし、又は第三項若しくは第四項において準用する第二項の規定による措置をとつたときは、直ちに、その旨を、当該命令をし、又は措置をとつた場所を管轄する警察署長に通知しなければならない。