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災害対策基本法(さいがいたいさくきほんほう)

第五章 災害応急対策(第六十五条から第七十四条の二まで)

防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(令和八年法律第六十二号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第六十五条

第一項

市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、応急措置を実施するため緊急の必要があると認めるときは、当該市町村の区域内の住民又は当該応急措置を実施すべき現場にある者を当該応急措置の業務に従事させることができる。

第二項

第六十三条第二項の規定は、前項の場合について準用する。

第三項

第一項の規定は、市町村長その他同項に規定する市町村長の職権を行うことができる者がその場にいない場合に限り、災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、同項に規定する措置をとつたときは、当該災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、直ちに、その旨を市町村長に通知しなければならない。

第六十六条

(災害時における漂流物等の処理の特例)
第一項

災害が発生した場合において、水難救護法(明治三十二年法律第九十五号)第二十九条第一項に規定する漂流物又は沈没品を取り除いたときは、警察署長等は、同項の規定にかかわらず、当該物件を保管することができる。

第二項

水難救護法第二章の規定は、警察署長等が前項の規定により漂流物又は沈没品を保管した場合について準用する。

第六十七条

(他の市町村長等に対する応援の要求)
第一項

市町村長等は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要があると認めるときは、他の市町村の市町村長等に対し、応援を求めることができる。この場合において、応急措置を実施するための応援を求められた市町村長等は、正当な理由がない限り、応援を拒んではならない。

第二項

前項の応援に従事する者は、災害応急対策の実施については、当該応援を求めた市町村長等の指揮の下に行動するものとする。

第六十八条

(都道府県知事等に対する応援の要求等)
第一項

市町村長等は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要があると認めるときは、都道府県知事等に対し、応援を求め、又は災害応急対策の実施を要請することができる。この場合において、応援を求められ、又は災害応急対策の実施を要請された都道府県知事等は、正当な理由がない限り、応援又は災害応急対策の実施を拒んではならない。

第六十八条の二

(都道府県知事に対する応急措置の実施の要請の要求等)
第一項

市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、応急措置を的確かつ円滑に実施するため必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、第七十条第三項の規定による応急措置の実施の要請(次項において「要請」という。)をするよう求めることができる。この場合において、市町村長は、その旨及び当該市町村の地域に係る災害の状況を当該応急措置の実施に係る指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長に通知することができる。

第二項

市町村長は、前項の規定による要求ができない場合には、その旨及び当該市町村の地域に係る災害の状況を指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長に通知することができる。この場合において、当該通知を受けた指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長は、その事態に照らし緊急を要し、都道府県知事からの要請を待ついとまがないと認められるときは、当該要請を待たないで、応急措置を実施することができる。

第三項

市町村長は、前二項の通知をしたときは、速やかに、その旨を都道府県知事に通知しなければならない。

第六十八条の三

(災害派遣の要請の要求等)
第一項

市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、応急措置を実施するため必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、自衛隊法第八十三条第一項の規定による要請(次項において「要請」という。)をするよう求めることができる。この場合において、市町村長は、その旨及び当該市町村の地域に係る災害の状況を防衛大臣又はその指定する者に通知することができる。

第二項

市町村長は、前項の要求ができない場合には、その旨及び当該市町村の地域に係る災害の状況を防衛大臣又はその指定する者に通知することができる。この場合において、当該通知を受けた防衛大臣又はその指定する者は、その事態に照らし特に緊急を要し、要請を待ついとまがないと認められるときは、人命又は財産の保護のため、要請を待たないで、自衛隊法第八条に規定する部隊等を派遣することができる。

第三項

市町村長は、前二項の通知をしたときは、速やかに、その旨を都道府県知事に通知しなければならない。

第六十九条

(災害時における事務の委託の手続の特例)
第一項

市町村は、当該市町村の地域に係る災害が発生した場合において、応急措置を実施するため必要があると認めるときは、地方自治法第二百五十二条の十四及び第二百五十二条の十五の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、その事務又は市町村長等の権限に属する事務の一部を他の地方公共団体に委託して、当該地方公共団体の長その他の執行機関にこれを管理し、及び執行させることができる。

第七十条

(都道府県の応急措置)
第一項

都道府県知事は、当該都道府県の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしているときは、法令又は地域防災計画の定めるところにより、その所掌事務に係る応急措置をすみやかに実施しなければならない。この場合において、都道府県知事は、その区域内の市町村の実施する応急措置が的確かつ円滑に行なわれることとなるように努めなければならない。

第二項

都道府県の委員会又は委員は、当該都道府県の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしているときは、法令又は地域防災計画の定めるところにより、都道府県知事の所轄の下にその所掌事務に係る応急措置を実施しなければならない。

第三項

第一項の場合において、応急措置を実施するため、又はその区域内の市町村の実施する応急措置が的確かつ円滑に行われるようにするため必要があると認めるときは、都道府県知事は、指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長又は当該都道府県の他の執行機関、指定公共機関若しくは指定地方公共機関に対し、応急措置の実施を要請し、又は求めることができる。この場合において、応急措置の実施を要請された指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長は、正当な理由がない限り、応急措置の実施を拒んではならない。

第七十一条

(都道府県知事の従事命令等)
第一項

都道府県知事は、当該都道府県の地域に係る災害が発生した場合において、第五十条第一項第四号から第九号までに掲げる事項について応急措置を実施するため特に必要があると認めるときは、災害救助法第七条から第十条までの規定の例により、従事命令、協力命令若しくは保管命令を発し、施設、土地、家屋若しくは物資を管理し、使用し、若しくは収用し、又はその職員に施設、土地、家屋若しくは物資の所在する場所若しくは物資を保管させる場所に立ち入り検査をさせ、若しくは物資を保管させた者から必要な報告を取ることができる。

第二項

前項の規定による都道府県知事の権限に属する事務は、政令で定めるところにより、その一部を市町村長が行うこととすることができる。

第七十二条

(都道府県知事の指示等)
第一項

都道府県知事は、当該都道府県の区域内の市町村の実施する応急措置が的確かつ円滑に行なわれるようにするため特に必要があると認めるときは、市町村長に対し、応急措置の実施について必要な指示をし、又は他の市町村長を応援すべきことを指示することができる。

第二項

都道府県知事は、当該都道府県の区域内の市町村の実施する災害応急対策(応急措置を除く。以下この項において同じ。)が的確かつ円滑に行われるようにするため特に必要があると認めるときは、市町村長に対し、災害応急対策の実施を求め、又は他の市町村長を応援することを求めることができる。

第三項

前二項の規定による都道府県知事の指示又は要求に係る応援に従事する者は、災害応急対策の実施については、当該応援を受ける市町村長の指揮の下に行動するものとする。

第七十三条

(都道府県知事による応急措置の代行)
第一項

都道府県知事は、当該都道府県の地域に係る災害が発生した場合において、当該災害の発生により市町村がその全部又は大部分の事務を行なうことができなくなつたときは、当該市町村の市町村長が第六十三条第一項、第六十四条第一項及び第二項並びに第六十五条第一項の規定により実施すべき応急措置の全部又は一部を当該市町村長に代わつて実施しなければならない。

第二項

都道府県知事は、前項の規定により市町村長の事務の代行を開始し、又は終了したときは、その旨を公示しなければならない。

第三項

第一項の規定による都道府県知事の代行に関し必要な事項は、政令で定める。

第七十四条

(都道府県知事等に対する応援の要求)
第一項

都道府県知事等は、当該都道府県の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要があると認めるときは、他の都道府県の都道府県知事等に対し、応援を求めることができる。この場合において、応急措置を実施するための応援を求められた都道府県知事等は、正当な理由がない限り、応援を拒んではならない。

第二項

前項の応援に従事する者は、災害応急対策の実施については、当該応援を求めた都道府県知事等の指揮の下に行動するものとする。この場合において、警察官にあつては、当該応援を求めた都道府県の公安委員会の管理の下にその職権を行うものとする。

第七十四条の二

(都道府県知事による応援の要求)
第一項

都道府県知事は、当該都道府県の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、第七十二条第一項の規定による指示又は同条第二項の規定による要求のみによつては当該都道府県の区域内の市町村の実施する災害応急対策に係る応援が円滑に実施されないと認めるときは、他の都道府県知事に対し、当該災害が発生し又は発生するおそれがある市町村の市町村長(次項及び次条において「災害発生市町村長」という。)を応援することを求めることができる。

第二項

前項の規定による要求を受けた都道府県知事は、当該要求に応じ応援をする場合において、災害発生市町村長の実施する災害応急対策が的確かつ円滑に行われるようにするため特に必要があると認めるときは、当該都道府県の区域内の市町村の市町村長に対し、当該災害発生市町村長を応援することを求めることができる。

第三項

前二項の規定による都道府県知事の要求に係る応援に従事する者は、災害応急対策の実施については、当該応援を受ける市町村長の指揮の下に行動するものとする。