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災害対策基本法(さいがいたいさくきほんほう)

第五章 災害応急対策(第六十一条の六から第六十四条まで)

防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(令和八年法律第六十二号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第六十一条の六

(市町村長による都道府県外広域避難の協議等)
第一項

前条第一項に規定する場合において、市町村長は、事態に照らし緊急を要すると認めるときは、要避難者の受入れについて、他の都道府県内の市町村の市町村長に協議することができる。

第二項

市町村長は、前項の規定による協議をするときは、あらかじめ、その旨を都道府県知事に報告しなければならない。ただし、あらかじめ報告することが困難なときは、協議の開始の後、遅滞なく、報告することをもつて足りる。

第三項

前項の規定による報告を受けた都道府県知事は、速やかに、その内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

第四項

第一項の場合において、協議を受けた市町村長(以下この条において「都道府県外協議先市町村長」という。)は、同項の要避難者を受け入れないことについて正当な理由がある場合を除き、要避難者を受け入れるものとする。この場合において、都道府県外協議先市町村長は、都道府県外広域避難の用に供するため、受け入れた要避難者に対し指定緊急避難場所その他の避難場所を提供しなければならない。

第五項

前項の場合において、都道府県外協議先市町村長は、当該市町村の区域において要避難者を受け入れるべき避難場所を決定し、直ちに、その内容を当該避難場所を管理する者その他の防災庁令で定める者に通知しなければならない。

第六項

都道府県外協議先市町村長は、前項の規定による決定をしたときは、速やかに、その内容を第一項の規定により協議した市町村長(以下この条において「協議元市町村長」という。)に通知するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

第七項

協議元市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その内容を公示し、及び防災庁令で定める者に通知するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

第八項

前項の規定による報告を受けた都道府県知事は、速やかに、その内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

第九項

協議元市町村長は、都道府県外広域避難の必要がなくなつたと認めるときは、速やかに、その旨を都道府県外協議先市町村長及び第七項の防災庁令で定める者に通知し、並びに公示するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

第十項

都道府県外協議先市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その旨を第五項の防災庁令で定める者に通知するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

第十一項

第九項の規定による報告を受けた都道府県知事は、速やかに、その内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

第六十一条の七

(都道府県知事及び内閣総理大臣による助言)
第一項

都道府県知事は、市町村長から求められたときは、第六十一条の四第一項の規定による協議の相手方その他広域避難に関する事項について助言をしなければならない。

第二項

内閣総理大臣は、都道府県知事から求められたときは、第六十一条の五第二項の規定による協議の相手方その他都道府県外広域避難に関する事項又は広域避難に関する事項について助言をしなければならない。

第六十一条の八

(居住者等の運送)
第一項

都道府県知事は、都道府県の地域に係る災害が発生するおそれがある場合であつて、居住者等の生命又は身体を当該災害から保護するため緊急の必要があると認めるときは、運送事業者である指定公共機関又は指定地方公共機関に対し、運送すべき人並びに運送すべき場所及び期日を示して、居住者等の運送を要請することができる。

第二項

指定公共機関又は指定地方公共機関が正当な理由がないのに前項の規定による要請に応じないときは、都道府県知事は、居住者等の生命又は身体を災害から保護するため特に必要があると認めるときに限り、当該指定公共機関又は指定地方公共機関に対し、居住者等の運送を行うべきことを指示することができる。この場合においては、運送すべき人並びに運送すべき場所及び期日を書面で示さなければならない。

第四節 応急措置等

第六十二条

(市町村の応急措置)
第一項

市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしているときは、法令又は地域防災計画の定めるところにより、消防、水防、救助その他災害の発生を防禦し、又は災害の拡大を防止するために必要な応急措置(以下「応急措置」という。)をすみやかに実施しなければならない。

第二項

市町村の委員会又は委員、市町村の区域内の公共的団体及び防災上重要な施設の管理者その他法令の規定により応急措置の実施の責任を有する者は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしているときは、地域防災計画の定めるところにより、市町村長の所轄の下にその所掌事務若しくは所掌業務に係る応急措置を実施し、又は市町村長の実施する応急措置に協力しなければならない。

第六十三条

(市町村長の警戒区域設定権等)
第一項

災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、人の生命又は身体に対する危険を防止するため特に必要があると認めるときは、市町村長は、警戒区域を設定し、災害応急対策に従事する者以外の者に対して当該区域への立入りを制限し、若しくは禁止し、又は当該区域からの退去を命ずることができる。

第二項

前項の場合において、市町村長若しくはその委任を受けて同項に規定する市町村長の職権を行なう市町村の職員が現場にいないとき、又はこれらの者から要求があつたときは、警察官又は海上保安官は、同項に規定する市町村長の職権を行なうことができる。この場合において、同項に規定する市町村長の職権を行なつたときは、警察官又は海上保安官は、直ちに、その旨を市町村長に通知しなければならない。

第三項

第一項の規定は、市町村長その他同項に規定する市町村長の職権を行うことができる者がその場にいない場合に限り、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第八十三条第二項の規定により派遣を命ぜられた同法第八条に規定する部隊等の自衛官(以下「災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官」という。)の職務の執行について準用する。この場合において、第一項に規定する措置をとつたときは、当該災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、直ちに、その旨を市町村長に通知しなければならない。

第四項

第六十一条の二の規定は、第一項の規定により警戒区域を設定しようとする場合について準用する。

第六十四条

(応急公用負担等)
第一項

市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、応急措置を実施するため緊急の必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、当該市町村の区域内の他人の土地、建物その他の工作物を一時使用し、又は土石、竹木その他の物件を使用し、若しくは収用することができる。

第二項

市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、応急措置を実施するため緊急の必要があると認めるときは、現場の災害を受けた工作物又は物件で当該応急措置の実施の支障となるもの(以下この条において「工作物等」という。)の除去その他必要な措置をとることができる。この場合において、工作物等を除去したときは、市町村長は、当該工作物等を保管しなければならない。

第三項

市町村長は、前項後段の規定により工作物等を保管したときは、当該工作物等の占有者、所有者その他当該工作物等について権原を有する者(以下この条において「占有者等」という。)に対し当該工作物等を返還するため、政令で定めるところにより、政令で定める事項を公示しなければならない。

第四項

市町村長は、第二項後段の規定により保管した工作物等が滅失し、若しくは破損するおそれがあるとき、又はその保管に不相当な費用若しくは手数を要するときは、政令で定めるところにより、当該工作物等を売却し、その売却した代金を保管することができる。

第五項

前三項に規定する工作物等の保管、売却、公示等に要した費用は、当該工作物等の返還を受けるべき占有者等の負担とし、その費用の徴収については、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三号)第五条及び第六条の規定を準用する。

第六項

第三項に規定する公示の日から起算して六月を経過してもなお第二項後段の規定により保管した工作物等(第四項の規定により売却した代金を含む。以下この項において同じ。)を返還することができないときは、当該工作物等の所有権は、当該市町村長の統轄する市町村に帰属する。

第七項

前条第二項の規定は、第一項及び第二項前段の場合について準用する。

第八項

第一項及び第二項前段の規定は、市町村長その他第一項又は第二項前段に規定する市町村長の職権を行うことができる者がその場にいない場合に限り、災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、第一項又は第二項前段に規定する措置をとつたときは、当該災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、直ちに、その旨を市町村長に通知しなければならない。

第九項

警察官、海上保安官又は災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、第七項において準用する前条第二項又は前項において準用する第二項前段の規定により工作物等を除去したときは、当該工作物等を当該工作物等が設置されていた場所を管轄する警察署長等又は防災庁令で定める自衛隊法第八条に規定する部隊等の長(以下この条において「自衛隊の部隊等の長」という。)に差し出さなければならない。この場合において、警察署長等又は自衛隊の部隊等の長は、当該工作物等を保管しなければならない。

第十項

前項の規定により警察署長等又は自衛隊の部隊等の長が行う工作物等の保管については、第三項から第六項までの規定の例によるものとする。ただし、第三項の規定の例により公示した日から起算して六月を経過してもなお返還することができない工作物等の所有権は、警察署長が保管する工作物等にあつては当該警察署の属する都道府県に、政令で定める管区海上保安本部の事務所の長又は自衛隊の部隊等の長が保管する工作物等にあつては国に、それぞれ帰属するものとする。