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刑事訴訟法(けいじそしょうほう)

第二章 控訴(第三百九十二条から第四百四条まで)

民法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(令和八年法律第四十六号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第三百九十二条

第一項

控訴裁判所は、控訴趣意書に包含された事項は、これを調査しなければならない。

第二項

控訴裁判所は、控訴趣意書に包含されない事項であつても、第三百七十七条乃至第三百八十二条及び第三百八十三条に規定する事由に関しては、職権で調査をすることができる。

第三百九十三条

第一項

控訴裁判所は、前条の調査をするについて必要があるときは、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で事実の取調をすることができる。但し、第三百八十二条の二の疎明があつたものについては、刑の量定の不当又は判決に影響を及ぼすべき事実の誤認を証明するために欠くことのできない場合に限り、これを取り調べなければならない。

第二項

控訴裁判所は、必要があると認めるときは、職権で、第一審判決後の刑の量定に影響を及ぼすべき情状につき取調をすることができる。

第三項

前二項の取調は、合議体の構成員にこれをさせ、又は地方裁判所、家庭裁判所若しくは簡易裁判所の裁判官にこれを嘱託することができる。この場合には、受命裁判官及び受託裁判官は、裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。

第四項

第一項又は第二項の規定による取調をしたときは、検察官及び弁護人は、その結果に基いて弁論をすることができる。

第三百九十四条

第一項

第一審において証拠とすることができた証拠は、控訴審においても、これを証拠とすることができる。

第三百九十五条

第一項

控訴の申立が法令上の方式に違反し、又は控訴権の消滅後にされたものであるときは、判決で控訴を棄却しなければならない。

第三百九十六条

第一項

第三百七十七条乃至第三百八十二条及び第三百八十三条に規定する事由がないときは、判決で控訴を棄却しなければならない。

第三百九十七条

第一項

第三百七十七条乃至第三百八十二条及び第三百八十三条に規定する事由があるときは、判決で原判決を破棄しなければならない。

第二項

第三百九十三条第二項の規定による取調の結果、原判決を破棄しなければ明らかに正義に反すると認めるときは、判決で原判決を破棄することができる。

第三百九十八条

第一項

不法に、管轄違を言い渡し、又は公訴を棄却したことを理由として原判決を破棄するときは、判決で事件を原裁判所に差し戻さなければならない。

第三百九十九条

第一項

不法に管轄を認めたことを理由として原判決を破棄するときは、判決で事件を管轄第一審裁判所に移送しなければならない。但し、控訴裁判所は、その事件について第一審の管轄権を有するときは、第一審として審判をしなければならない。

第四百条

第一項

前二条に規定する理由以外の理由によつて原判決を破棄するときは、判決で、事件を原裁判所に差し戻し、又は原裁判所と同等の他の裁判所に移送しなければならない。但し、控訴裁判所は、訴訟記録並びに原裁判所及び控訴裁判所において取り調べた証拠によつて、直ちに判決をすることができるものと認めるときは、被告事件について更に判決をすることができる。

第四百一条

第一項

被告人の利益のため原判決を破棄する場合において、破棄の理由が控訴をした共同被告人に共通であるときは、その共同被告人のためにも原判決を破棄しなければならない。

第四百二条

第一項

被告人が控訴をし、又は被告人のため控訴をした事件については、原判決の刑より重い刑を言い渡すことはできない。

第四百二条の二

第一項

控訴裁判所は、拘禁刑以上の刑に当たる罪で起訴されている被告人であつて、保釈又は勾留の執行停止をされているものが判決を宣告する公判期日に出頭しないときは、次に掲げる判決以外の判決を宣告することができない。ただし、第三百九十条の二ただし書に規定する場合であつて、刑の執行のためその者を収容するのに困難を生ずるおそれがないと認めるときは、この限りでない。

一

無罪、免訴、刑の免除、公訴棄却又は管轄違いの言渡しをした原判決に対する控訴を棄却する判決

二

事件を原裁判所に差し戻し、又は管轄裁判所に移送する判決

三

無罪、免訴、刑の免除又は公訴棄却の言渡しをする判決

第二項

拘禁刑以上の刑に当たる罪で起訴されている被告人であつて、保釈又は勾留の執行停止を取り消されたものが勾留されていないときも、前項本文と同様とする。ただし、被告人が逃亡していることにより勾留することが困難であると見込まれる場合において、次に掲げる判決について、速やかに宣告する必要があると認めるときは、この限りでない。

一

公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第二百五十三条の二第一項に規定する刑事事件について、有罪の言渡し(刑の免除の言渡しを除く。以下この号において同じ。)をする判決又は有罪の言渡しをした原判決に対する控訴を棄却する判決

二

組織的犯罪処罰法第十三条第三項の規定による犯罪被害財産の没収若しくは組織的犯罪処罰法第十六条第二項の規定による犯罪被害財産の価額の追徴の言渡しをする判決又はこれらの言渡しをした原判決に対する控訴を棄却する判決

第四百三条

第一項

原裁判所が不法に公訴棄却の決定をしなかつたときは、決定で公訴を棄却しなければならない。

第二項

第三百八十五条第二項の規定は、前項の決定についてこれを準用する。

第四百三条の二

第一項

即決裁判手続においてされた判決に対する控訴の申立ては、第三百八十四条の規定にかかわらず、当該判決の言渡しにおいて示された罪となるべき事実について第三百八十二条に規定する事由があることを理由としては、これをすることができない。

第二項

原裁判所が即決裁判手続によつて判決をした事件については、第三百九十七条第一項の規定にかかわらず、控訴裁判所は、当該判決の言渡しにおいて示された罪となるべき事実について第三百八十二条に規定する事由があることを理由としては、原判決を破棄することができない。

第四百三条の三

第一項

拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた被告人について、次に掲げる裁判の告知があつたときは、当該被告人に対しては、第三百四十二条の二の規定は、適用しない。

一

拘禁刑以上の刑に処する原判決を破棄する判決

二

拘禁刑以上の刑に処する原判決に係る被告事件についての公訴を棄却する決定

第二項

前項第一号に掲げる判決の宣告があつた場合(第四百条ただし書の規定により更に第三百四十五条に規定する裁判をした場合を除く。)には、第三百四十二条の八第一項(第一号に係る部分に限り、第四百四条において準用する場合を含む。)の規定による決定に係る勾留状は、その効力を失う。

第三項

拘禁刑以上の刑に処する判決に対する控訴が棄却されたときは、第三百四十二条の二(第四百四条において準用する場合を含む。)の許可は、その効力を失う。

第四百三条の四

第一項

次に掲げる裁判の告知があつたときは、第三百四十五条の二(次条において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による決定は、その効力を失う。

一

第三百四十五条の二の規定による決定に係る罰金の原判決を破棄する判決

二

第三百四十五条の二の規定による決定に係る罰金の原判決に係る被告事件についての公訴を棄却する決定

第二項

前項第一号に掲げる判決の宣告があつた場合(第四百条ただし書の規定により更に第三百四十五条に規定する裁判をした場合を除く。)には、第三百四十五条の三(次条において準用する場合を含む。)において読み替えて準用する第三百四十二条の八第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定による決定に係る勾留状は、その効力を失う。

第四百四条

第一項

第二編中公判に関する規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、控訴の審判についてこれを準用する。