差押債権者の債権について、第三十九条第一項第七号又は第八号に掲げる文書が提出されている場合において、債務者が差押債権者及び保証の提供の時(配当要求の終期後にあつては、その終期)までに配当要求をした債権者の債権及び執行費用の総額に相当する保証を買受けの申出前に提供したときは、執行裁判所は、申立てにより、配当等の手続を除き、強制競売の手続を取り消さなければならない。
第一項の申立てを却下する裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
執行官が強制競売の開始決定の発せられた日から二週間以内に船舶国籍証書等を取り上げることができないときは、執行裁判所は、強制競売の手続を取り消さなければならない。
第三款 動産に対する強制執行
債務者の占有する動産の差押えは、執行官がその動産を占有して行う。
執行官は、前項の差押えをするに際し、債務者の住居その他債務者の占有する場所に立ち入り、その場所において、又は債務者の占有する金庫その他の容器について目的物を捜索することができる。この場合において、必要があるときは、閉鎖した戸及び金庫その他の容器を開くため必要な処分をすることができる。
執行官は、相当であると認めるときは、債務者に差し押さえた動産(以下「差押物」という。)を保管させることができる。この場合においては、差押えは、差押物について封印その他の方法で差押えの表示をしたときに限り、その効力を有する。
前条第一項及び第三項から第五項までの規定は、債権者又は提出を拒まない第三者の占有する動産の差押えについて準用する。
差押えの効力は、差押物から生ずる天然の産出物に及ぶ。
差押物について相当な方法による売却の実施をしてもなお売却の見込みがないときは、執行官は、その差押物の差押えを取り消すことができる。
次に掲げる動産は、差し押さえてはならない。
債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳及び建具
債務者等の一月間の生活に必要な食料及び燃料
標準的な世帯の二月間の必要生計費を勘案して政令で定める額の金銭
主として自己の労力により農業を営む者の農業に欠くことができない器具、肥料、労役の用に供する家畜及びその飼料並びに次の収穫まで農業を続行するために欠くことができない種子その他これに類する農産物
主として自己の労力により漁業を営む者の水産物の採捕又は養殖に欠くことができない漁網その他の漁具、えさ及び稚魚その他これに類する水産物
技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的又は肉体的な労働により職業又は営業に従事する者(前二号に規定する者を除く。)のその業務に欠くことができない器具その他の物(商品を除く。)
実印その他の印で職業又は生活に欠くことができないもの
仏像、位牌その他礼拝又は祭祀に直接供するため欠くことができない物
債務者に必要な系譜、日記、商業帳簿及びこれらに類する書類
債務者又はその親族が受けた勲章その他の名誉を表章する物
債務者等の学校その他の教育施設における学習に必要な書類及び器具
発明又は著作に係る物で、まだ公表していないもの
債務者等に必要な義手、義足その他の身体の補足に供する物
建物その他の工作物について、災害の防止又は保安のため法令の規定により設備しなければならない消防用の機械又は器具、避難器具その他の備品