小規模企業共済法
小規模企業者が掛金を納付し、事業をやめたときや、病気、けが、死亡または65歳以上で会社等の役員を退いたとき、または長く加入した65歳以上の人が請求したときに、共済金を受け取る共済制度を定める法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 36
- 施行前の改正
- 0
この法令の内容
- 小規模企業者は、(機構)と共済契約を結んで加入し、自分で決めた掛金月額の掛金を、毎月分、翌月末日までに納付します(契約が効力を生じた月の分は翌々月末日まで)。掛金月額は1000円以上の500円刻みの額で、7万円を超えることはできません。毎月分の掛金は分割して納付できません。掛金を前月末日までに前納したときは、機構は経済産業省令に従ってその額を減額できます。共済契約者が掛金月額の増加や減少を申し込んだときは、機構は承諾しなければなりません。(第二条第二項, 第四条第一項, 第四条第二項, 第十七条第一項, 第十七条第二項, 第十八条第一項, 第八条第一項)(根拠条文)
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- 共済契約を結べるのは小規模企業者だけです。現に共済契約者である人は、その共済契約について共済金が支給される事由が生じるまでは、新たな共済契約を結べません。個人として事業を営みながら会社等の役員も兼ねる人や、2つ以上の会社等の役員を兼ねる人は、そのうち1つの地位でしか共済契約を結べません。(第三条第一項, 第三条第二項, 第三条第三項, 第三条第四項)(根拠条文)
- 掛金納付月数が6か月以上ある共済契約者に、次の事由が生じたときは、機構は共済金を支給します。事業を廃止したとき(会社等の役員として結んだ共済契約では、その会社等が解散したとき)です。ただし、個人の事業者が同じ事業を営む会社を設立するために事業を廃止したときは除きます。会社等の役員として結んだ共済契約では、病気、けが、死亡により、または65歳以上で役員でなくなったときも支給されます。65歳以上で掛金納付月数が180か月以上の共済契約者は、これらの事由が生じていなくても、請求により支給を受けられます。事業の廃止や役員でなくなったことが死亡によるときは、共済金は第10条の順位で遺族に支給され、同じ順位の人が2人以上いれば等分されます。順位は、配偶者(事実上の婚姻関係にある人を含みます)、死亡の当時に共済契約者の収入で主に生計を維持していた子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順、同じく生計を維持していたほかの親族、生計を維持していなかった子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順、最後に生計を維持していなかった孫の子と兄弟姉妹の子です。(第九条第一項, 第七条第四項第一号, 第十条第一項, 第十条第二項, 第十条第三項)(根拠条文)
- 共済金の額は、掛金月額を500円ごとに区分した掛金区分ごとに、その区分の掛金納付月数に応じて計算します。36か月未満の区分は納付した掛金の合計額です。36か月以上の区分は、掛金納付月数と支給事由に応じて政令で定める金額に、経済産業大臣が中小企業政策審議会の意見を聴いて年度ごとに定める支給率で計算した金額を加えた額です。政令で定める金額は、納付した掛金の合計額を上回り、事業の廃止による額がほかの事由による額以上でなければなりません。共済金は一時金で支給されますが、共済契約者の請求により、全部または一部を10年間または15年間の分割払で受け取ることもできます。ただし、共済金の額や分割する額、残りの額が経済産業省令で定める金額未満のときや、事業の廃止や役員でなくなったときに60歳未満だったときは、分割払はできません。分割払で共済金を受けている共済契約者が死亡したときは相続人に、重度の障害など経済産業省令で定める特別の事情が生じて本人が請求したときは本人に、まだ支給期月が来ていない分割共済金の現価に相当する額の合計額が一括で支給されます。(第九条第二項, 第九条第三項, 第九条第四項, 第九条第五項, 第九条の二第一項, 第九条の三第一項, 第九条の三第四項, 第九条の四第一項)(根拠条文)
- 共済契約者は、いつでも共済契約をできます。個人の事業者が同じ事業を営む会社を設立するために事業を廃止したときや、会社等の役員として結んだ共済契約者が共済金の支給事由なしに役員でなくなったときは、共済契約は解除されたものとみなされます。掛金納付月数が12か月以上あれば、解除のときに解約手当金が支給されます。ただし、不正の行為を理由に機構が解除したときは、経済産業省令で定める特別の事情がない限り支給されません。共済契約者や機構が解除したとき、または設立した会社の役員になったときの解約手当金は、納付した掛金の合計額に100分の80を下らない政令で定める割合を掛けた額です。それ以外の解除されたものとみなされる場合の解約手当金は、納付した掛金の合計額を下回りません。(第七条第三項, 第七条第四項, 第十二条第一項, 第十二条第二項, 第十二条第三項, 第十二条第四項)(根拠条文)
- 事業の廃止や役員でなくなったことによる共済金の支給事由が生じてから1年以内に、共済金を請求しないで再び共済契約者となった人は、申し出れば前後の共済契約の掛金納付月数を通算できます。共済契約が解除されたものとみなされた人や、個人の事業の経営に携わる人として加入し経済産業省令で定める場合に解除した人も、1年以内に解約手当金を請求しないで再び共済契約者となれば同じです(その権利を後継者に条件付きで譲り渡した人を除きます)。個人の共済契約者の事業の全部を1人で譲り受け、または相続した配偶者や子で、その共済金等の全部を受ける権利を持つ人も、譲受けや相続開始から1年以内にその支給を請求しないで個人として共済契約を結び、申し出れば通算できます。ただし、その共済契約者自身がこの方法で通算を受けていたときはできません。(第十三条第一項, 第十三条第二項, 第十五条第一項)(根拠条文)
目次
36 163 54 32 38
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、施行を待つ改正はありません。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
施行済みの改正 6件
2021年6月17日
このサイトの条文
産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律
2020年10月1日
中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律
2020年4月1日
民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2017年7月31日
企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律
2017年6月2日
民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2016年4月1日
中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律
誰に適用されるか
適用される
- 常時使用する従業員の数が、工業、鉱業、運送業その他の業種では20人以下、商業またはサービス業では5人以下、政令で定める業種ではその業種ごとに政令で定める数以下で、その業種の事業を主たる事業として営む個人。(第二条第一項第一号, 第二条第一項第二号, 第二条第一項第三号)(根拠条文)
- これらの個人が営む事業の経営に携わる個人(これらの個人自身を除きます)。(第二条第一項第四号)(根拠条文)
続き
- 常時使用する従業員の数が、工業、鉱業、運送業その他の業種では20人以下、商業またはサービス業では5人以下、政令で定める業種ではその業種ごとに政令で定める数以下で、その業種の事業を主たる事業として営む会社の役員。(第二条第一項第五号, 第二条第一項第六号, 第二条第一項第七号)(根拠条文)
- 特別の法律で設立された中小企業団体で政令で定めるものの役員。中小企業団体は、企業組合、協業組合と、主に前に挙げた個人や会社を直接または間接の構成員とするものに限ります。(第二条第一項第八号)(根拠条文)
- 共済契約を結び共済金を支給する機構は、小規模企業共済勘定余裕金を、自ら作成する基本方針に沿って運用しなければなりません。機構の理事長、副理事長、理事は、その運用の業務で法令などを守り、機構のため忠実に職務を行わなければなりません。また、自分や第三者の利益を図る目的で、特別の利益を受けるためにその余裕金の運用に関する契約を機構に結ばせたり、自分や利害関係のある人の資産をその余裕金で機構に取得させたり、余裕金の運用に係る資産を自分や利害関係のある人に取得させたりしてはなりません。(第二十五条第一項, 第二十六条第一項, 第二十七条第一項)(根拠条文)
特例と適用除外(6)
- 共済契約者は、機構の承諾を得た場合に限り、掛金を納付しないことができます。機構は、経済産業省令で定める場合のほかは、承諾してはなりません。(第十七条第三項)(根拠条文)
- 故意の犯罪行為で共済契約者を死亡させた人は、共済金を受けられません。共済契約者の死亡前に、その死亡によって共済金を受けるはずの人を故意の犯罪行為で死亡させた人も同じです。(第十一条第一項)(根拠条文)
- 1996年4月1日より前に効力を生じた第二種共済契約については、平成7年法律第44号の附則第5条により、共済金の支給事由を定める第9条第1項が読み替えて適用されます。事業の廃止や会社等の解散のとき、役員がそれ以外の理由で役員でなくなったとき、65歳以上で掛金納付月数180か月以上の人が請求したときのほか、これらの事由がないまま掛金納付月数が360か月に達したときにも、共済金が支給されます。されたものとみなす第7条第4項は適用されません。(附則第一条第一項, 附則第五条第一項, 附則第五条第二項)(根拠条文)
- 平成22年法律第24号の施行前に効力を生じた共済契約では、個人の共済契約者の共済契約が解除されたものとみなされるのは、同じ事業を営む会社を設立するため、その事業の金銭以外の資産を出資して事業を廃止したときに限られます。(附則第二条第一項, 第七条第四項第一号)(根拠条文)
- 昭和52年法律第52号の施行の際に掛金月額が500円だった共済契約は、第4条第2項にかかわらず、掛金月額を500円のままにできます。ただし、その後に掛金月額を変更した場合は別です。(附則第二項)(根拠条文)
- 平成27年法律第61号の施行日前に事業の廃止や役員でなくなったことによる共済金の支給事由が生じた共済契約では、共済金を受ける遺族の範囲と順位は従前の例によります。(附則第二条第五項)(根拠条文)
どのように守らせるか(8)
- この法律に罰則はありません。機構と共済契約者の間の共済契約の内容を定めており、契約の締結の拒絶や、割増金、共済金等の返還、控除などは機構自身が行います。(第二条第二項, 第三条第五項, 第七条第二項, 第十六条第一項, 第十六条の二第一項, 第十九条第一項)(根拠条文)
- 機構が共済契約の締結を拒絶できるのは、申込者が機構に共済契約を解除されて1年を経過していないとき、偽りその他不正の行為で共済金等を受け、または受けようとしてから1年を経過していないとき、小規模企業共済事業の適正で円滑な運営を妨げるおそれがあるとして経済産業省令で定める場合に当たるときに限られます。(第三条第五項)(根拠条文)
- 機構が共済契約を解除できるのは、共済契約者が経済産業省令で定める月数以上の掛金を、同省令で定める正当な理由なく納付しなかったときと、偽りその他不正の行為で共済金等を受け、または受けようとしたときだけで、その場合は解除しなければなりません。解除は将来に向かってだけ効力を持ちます。(第七条第一項, 第七条第二項, 第七条第五項)(根拠条文)
- 機構は、偽りその他不正の行為で共済金等を受けた人から、それを返還させることができます。掛金を納付期限までに納付しなかった人には割増金を納付させることができ、その額は掛金の額に年14.6パーセントの割合で遅れた日数分を計算した額を超えてはなりません。災害などやむを得ない事由で期限までに納付できないと認めるときは、機構は納付期限を延長できます。(第十六条第一項, 第十九条第一項, 第十九条第二項, 第二十条第一項)(根拠条文)
- 機構は、共済金等を支給するとき、返還を受けるべき共済金等、納付を受けるべき掛金(割増金を含みます)、独立行政法人中小企業基盤整備機構法第15条第2項第8号による共済契約者や共済契約者だった人への貸付けの貸付金や利子で弁済を受けるべきものを、共済金等から控除できます。この貸付けの弁済期から経済産業省令で定める期間が過ぎてもなお弁済されないときは、機構は、掛金納付月数の少ない掛金区分から順に納付された掛金を取り崩して弁済に充てることができます。その場合、共済金の支給(6か月以上)と解約手当金の支給(12か月以上)の要件については、掛金納付月数は減らなかったものとみなされますが、支給される額は取り崩した後の掛金をもとに計算されます。(第十六条の二第一項, 第十六条の三第一項, 第十六条の三第二項, 第九条第二項, 第九条第三項, 第十二条第三項, 第十二条第四項, 第二十一条第二項)(根拠条文)
- 共済金等の支給を受ける権利は、譲り渡したり、担保に供したり、差し押さえたりできません。ただし、相続で承継された場合、第13条第2項の通算の申出をしようとする人に、申出を条件として譲り渡す場合、国税滞納処分(その例による処分を含みます)で差し押さえる場合は別です。共済金や解約手当金を受ける権利を持つ人は、機構の財産について、民法の一般の先取特権に次ぐ順位で、ほかの債権者より先に弁済を受けられます。(第十五条第一項, 第二十一条第一項, 第二十一条第三項)(根拠条文)
- 共済金等の支給を受ける権利は、行使できる時から5年間、掛金の納付を受ける権利と掛金の返還を受ける権利は2年間、行使しないと時効で消滅します。先順位者や同順位者の生死や所在が分からないために遺族が共済金を請求できないときは、請求できるようになった日から6か月以内は、時効は完成しません。(第二十三条第一項, 第二十三条第二項)(根拠条文)
- 共済契約の成立や解除の効力、共済金等や掛金について、機構と共済契約の申込者、共済契約者またはその遺族との間に紛争が生じたときは、これらの人の請求により、経済産業大臣が解決のためにあっせんをすることができます。(第二十八条第一項)(根拠条文)