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家事事件手続法(かじじけんてつづきほう)

第一章 総則(第百一条から第百十六条まで)

民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五年法律第五十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第百一条

(即時抗告期間等)
第一項

審判以外の裁判に対する即時抗告は、一週間の不変期間内にしなければならない。ただし、その期間前に提起した即時抗告の効力を妨げない。

第二項

前項の即時抗告は、特別の定めがある場合を除き、執行停止の効力を有しない。ただし、抗告裁判所又は原裁判所は、申立てにより、担保を立てさせて、又は立てさせないで、即時抗告について裁判があるまで、原裁判の執行の停止その他必要な処分を命ずることができる。

第三項

第九十五条第二項及び第三項の規定は、前項ただし書の規定により担保を立てる場合における供託及び担保について準用する。

第百二条

(審判に対する不服申立ての規定の準用)
第一項

前款の規定(第八十五条第一項、第八十六条第一項並びに第八十八条及び第八十九条(これらの規定を第九十六条第一項及び第九十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定を除く。)は、裁判所、裁判官又は裁判長がした審判以外の裁判に対する不服申立てについて準用する。

第三節 再審

第百三条

(再審)
第一項

確定した審判その他の裁判(事件を完結するものに限る。第五項において同じ。)に対しては、再審の申立てをすることができる。

第二項

再審の手続には、その性質に反しない限り、各審級における手続に関する規定を準用する。

第三項

民事訴訟法第四編の規定(同法第三百四十一条及び第三百四十九条の規定を除く。)は、第一項の再審の申立て及びこれに関する手続について準用する。この場合において、同法第三百四十八条第一項中「不服申立ての限度で、本案の審理及び裁判をする」とあるのは、「本案の審理及び裁判をする」と読み替えるものとする。

第四項

前項において準用する民事訴訟法第三百四十六条第一項の再審開始の決定に対する即時抗告は、執行停止の効力を有する。

第五項

第三項において準用する民事訴訟法第三百四十八条第二項の規定により審判その他の裁判に対する再審の申立てを棄却する決定に対しては、当該審判その他の裁判に対し即時抗告をすることができる者に限り、即時抗告をすることができる。

第百四条

(執行停止の裁判)
第一項

裁判所は、前条第一項の再審の申立てがあった場合において、不服の理由として主張した事情が法律上理由があるとみえ、事実上の点につき疎明があり、かつ、執行により償うことができない損害が生ずるおそれがあることにつき疎明があったときは、申立てにより、担保を立てさせて、若しくは立てさせないで強制執行の一時の停止を命じ、又は担保を立てさせて既にした執行処分の取消しを命ずることができる。

第二項

前項の規定による申立てについての裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

第三項

第九十五条第二項及び第三項の規定は、第一項の規定により担保を立てる場合における供託及び担保について準用する。

第四節 審判前の保全処分

第百五条

(審判前の保全処分)
第一項

本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属する家庭裁判所は、この法律の定めるところにより、仮差押え、仮処分、財産の管理者の選任その他の必要な保全処分を命ずる審判をすることができる。

第二項

本案の家事審判事件が高等裁判所に係属する場合には、その高等裁判所が、前項の審判に代わる裁判をする。

第百六条

(審判前の保全処分の申立て等)
第一項

審判前の保全処分(前条第一項の審判及び同条第二項の審判に代わる裁判をいう。以下同じ。)の申立ては、その趣旨及び保全処分を求める事由を明らかにしてしなければならない。

第二項

審判前の保全処分の申立人は、保全処分を求める事由を疎明しなければならない。

第三項

家庭裁判所(前条第二項の場合にあっては、高等裁判所)は、審判前の保全処分の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、職権で、事実の調査及び証拠調べをすることができる。

第四項

審判前の保全処分の申立ては、審判前の保全処分があった後であっても、その全部又は一部を取り下げることができる。

第百七条

(陳述の聴取)
第一項

審判前の保全処分のうち仮の地位を定める仮処分を命ずるものは、審判を受ける者となるべき者の陳述を聴かなければ、することができない。ただし、その陳述を聴く手続を経ることにより保全処分の目的を達することができない事情があるときは、この限りでない。

第百八条

(記録の閲覧等)
この条に改正1か所
第百八条第一項(記録の閲覧等)改正

家庭裁判所(第百五条第二項の場合にあっては、高等裁判所)は、第四十七条第三項(第四十七条の二第五項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、審判前の保全処分の事件について、当事者から同条第一項又は第二項第四十七条第一項若しくは第二項又は第四十七条の二第一項から第三項までの規定による許可の申立てがあった場合には、審判前の保全処分の事件における審判を受ける者となるべき者に対し、当該事件が係属したことを通知し、又は審判前の保全処分を告知するまでは、相当と認めるときに限り、これを許可することができる。

第百九条

(審判)
第一項

審判前の保全処分は、疎明に基づいてする。

第二項

審判前の保全処分については、第七十四条第二項ただし書の規定は、適用しない。

第三項

審判前の保全処分の執行及び効力は、民事保全法(平成元年法律第九十一号)その他の仮差押え及び仮処分の執行及び効力に関する法令の規定に従う。この場合において、同法第四十五条中「仮に差し押さえるべき物又は係争物の所在地を管轄する地方裁判所」とあるのは、「本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属している家庭裁判所(当該家事審判事件が高等裁判所に係属しているときは、原裁判所)」とする。

第百十条

(即時抗告)
第一項

審判前の保全処分(第百五条第二項の審判に代わる裁判を除く。次項において同じ。)の申立人は、申立てを却下する審判に対し、即時抗告をすることができる。ただし、次に掲げる保全処分の申立てを却下する審判については、この限りでない。

一

第百二十六条第一項(第百三十四条第一項及び第百四十三条第一項において準用する場合を含む。)、第百五十八条第一項(第二百四十二条第三項において準用する場合を含む。)及び第二百条第一項の規定による財産の管理者の選任又は財産の管理等に関する指示の保全処分

二

第百二十七条第一項(第百三十五条、第百四十四条、第百八十一条及び第二百二十五条第一項において準用する場合を含む。)、第百六十六条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)、第百七十四条第一項(第二百四十二条第三項において準用する場合を含む。)、第百七十五条第三項及び第二百十五条第一項の規定による職務代行者の選任の保全処分

第二項

本案の家事審判の申立てについての審判(申立てを却下する審判を除く。)に対し即時抗告をすることができる者は、審判前の保全処分(前項各号に掲げる保全処分を命ずる審判を除く。)に対し、即時抗告をすることができる。

第百十一条

(即時抗告に伴う執行停止)
第一項

前条第二項の規定により即時抗告が提起された場合において、原審判の取消しの原因となることが明らかな事情及び原審判の執行により償うことができない損害を生ずるおそれがあることについて疎明があったときは、抗告裁判所は、申立てにより、即時抗告についての裁判が効力を生ずるまでの間、担保を立てさせて、若しくは担保を立てることを条件として、若しくは担保を立てさせないで原審判の執行の停止を命じ、又は担保を立てさせて、若しくは担保を立てることを条件として既にした執行処分の取消しを命ずることができる。審判前の保全処分の事件の記録が家庭裁判所に存する間は、家庭裁判所も、これらの処分を命ずることができる。

第二項

第百六条第二項及び第三項の規定は、前項の申立てについて準用する。

第百十二条

(審判前の保全処分の取消し)
第一項

審判前の保全処分が確定した後に、保全処分を求める事由の消滅その他の事情の変更があるときは、本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属する家庭裁判所又は審判前の保全処分をした家庭裁判所は、本案の家事審判の申立てについての審判(申立てを却下する審判を除く。)に対し即時抗告をすることができる者の申立てにより又は職権で、審判前の保全処分の取消しの審判をすることができる。

第二項

本案の家事審判事件が高等裁判所に係属する場合には、その高等裁判所が、前項の審判前の保全処分の取消しの審判に代わる裁判をする。

第三項

第百六条並びに第百九条第一項及び第二項の規定は、第一項の審判前の保全処分の取消しの審判及び前項の裁判について準用する。

第百十三条

(即時抗告等)
第一項

前条第一項の審判前の保全処分の取消しの審判の申立人は、申立てを却下する審判(第百十条第一項各号に掲げる保全処分の取消しの申立てを却下する審判を除く。)に対し、即時抗告をすることができる。

第二項

審判前の保全処分の申立人は、前条第一項の審判前の保全処分の取消しの審判(第百十条第一項各号に掲げる保全処分の取消しの審判を除く。)及び第百十五条において準用する民事保全法第三十三条の規定による原状回復の審判に対し、即時抗告をすることができる。

第三項

第百十一条の規定は、前二項の規定による即時抗告に伴う執行停止について準用する。

第百十四条見出し改正

電子調書の作成

この条に改正1か所
第百十四条第一項(電子調書の作成)改正

裁判所書記官は、審判前の保全処分の手続の期日について、最高裁判所規則で定めるところにより、電子調書を作成しなければならない。ただし、裁判長においてその必要がないと認めるときは、この限りでない。

第百十四条第二項(電子調書の作成)

審判前の保全処分の手続については、第四十六条の規定は、適用しない。

第百十五条

(民事保全法の準用)
第一項

民事保全法第四条の規定は審判前の保全処分に関する手続における担保について、同法第十四条、第十五条及び第二十条から第二十四条まで(同法第二十三条第四項を除く。)の規定は審判前の保全処分について、同法第三十三条の規定は審判前の保全処分の取消しの裁判について、同法第三十四条の規定は第百十二条第一項の審判前の保全処分の取消しの審判について準用する。

第五節 戸籍の記載等の嘱託

第百十六条

第一項

裁判所書記官は、次に掲げる場合には、最高裁判所規則で定めるところにより、遅滞なく、戸籍事務を管掌する者又は登記所に対し、戸籍の記載又は後見登記等に関する法律(平成十一年法律第百五十二号)に定める登記を嘱託しなければならない。ただし、戸籍の記載又は同法に定める登記の嘱託を要するものとして最高裁判所規則で定めるものに限る。

一

別表第一に掲げる事項についての審判又はこれに代わる裁判が効力を生じた場合

二

審判前の保全処分が効力を生じ、又は効力を失った場合

改正箇所 1 / 3