旅券法
旅券の申請と発給、有効期間、発給の制限、返納と失効、そして旅券を不正に使ったときの罰則など、旅券に関して必要なことを定める法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 33
- 施行前の改正
- 1
この法令の内容
- 一般旅券の発給を受けようとする人は、国内では住所または居所のある都道府県の知事を経由して外務大臣に、国外では領事官に申請します。申請を受理するとき、都道府県知事は申請者が本人であることと申請書に書いた住所または居所に住んでいることを、領事官は申請者が本人であることを確認し、そのための書類の提示や提出を求めることができます。申請には、一般旅券発給申請書、原則として戸籍謄本(戸籍法に基づいて交付を請求します)、本人の写真、渡航先が求める入国に関する許可証や、渡航先と渡航目的によって特に必要な書類を出します。書類と写真の提出は、配偶者、2親等内の親族、または本人が指定した人(外務省令で定める適当でない人を除きます)を通じてすることもできます。申請者は旅券面に署名するか署名を提出します(署名が困難な人として外務省令で定める人は、記名で代えることができます)。旅券は、国内では都道府県知事が、国外では領事官が、本人の出頭を求めて交付します。(第三条第一項, 第三条第二項, 第三条第三項, 第三条第四項, 第二条第一項第五号, 第二条第一項第六号, 第三条第六項, 第十五条第一項, 第八条第一項, 戸籍法 第十条第一項)(根拠条文)
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- 一般旅券は、外務大臣が指定する地域以外のすべての地域を渡航先とする、有効期間10年の数次往復用の旅券です。申請する人が18歳未満のときは、有効期間は5年です。外務大臣または領事官は、2通目の旅券を発行するとき、電磁的方法による記録のない旅券を発行するとき、第13条第1項の制限事由に当たる人に発行するときは、渡航先を個別に記載したり、有効期間を短くしたりすることができます。その場合は、2通目の旅券を発行するときを除いて、速やかに、理由を書いた書面で申請者に通知しなければなりません。指定地域に渡航しようとする人には、渡航先を個別に記載した有効期間10年(18歳未満は5年)の一往復用の旅券が発行されます。ただし、外務大臣が適当と認めるときは、渡航先を個別に記載した、有効期間がそれ以下の数次往復用の旅券を発行することができます。(第五条第一項, 第五条第二項, 第五条第三項, 第十四条第一項)(根拠条文)
- 旅券の発給を受けた人は、その旅券が有効な間は、重ねて旅券の発給を受けることができません。ただし、外務大臣または領事官が、その人の保護や渡航の便宜のために特に必要と認める場合は別です。残りの有効期間が1年未満になったとき、査証欄に余白がなくなったとき、旅券を著しく損傷したとき、そのほか外務大臣または領事官がその人の保護や渡航の便宜のために特に必要と認めるときは、有効期間内でも新しい旅券を申請できます。氏名など外務省令で定める記載事項に変更が生じたときは、遅滞なく新しい旅券を申請します。記載事項の変更や査証欄の余白がなくなったことによる申請では、18歳以上の人は、今の旅券の残りの有効期間と同じ有効期間の旅券(残存有効期間同一旅券)を求めることができます。これらの申請では、新しい旅券を受け取るときに今の旅券を返納します。(第四条の二第一項, 第十一条第一項, 第十条第一項, 第五条第四項, 第八条第二項)(根拠条文)
- 渡航先が個別に記載された一般旅券の名義人は、その旅券で記載された渡航先以外の地域に渡航しようとするときは、国内では都道府県に出頭して都道府県知事を経由して外務大臣に、国外では領事館に出頭して領事官に、その旅券と一般旅券渡航先追加申請書、渡航先と渡航目的によって特に必要な書類を出して、渡航先の追加を申請しなければなりません。(第九条第一項)(根拠条文)
- 旅券は、名義人が死亡したり日本の国籍を失ったりしたとき(日本国民の要件は国籍法が定めます)、有効期間が満了したとき、発行の日から6か月以内に受け取らなかったとき(国外で発行された一般旅券で、受け取れないやむを得ない事情があると認められるときを除きます)、返納命令の期限内に返納しなかったときなどに、効力を失います。死亡や国籍の喪失、有効期間の満了、紛失の届出、一往復用の旅券で発行の日から6か月以内に本邦を出国しなかったことや帰国したことによって効力を失った旅券と、発給の理由となった国の用務がなくなったり終わったりした公用旅券は、遅滞なく、国内では一般旅券は名義人が都道府県知事または外務大臣に、公用旅券は各省各庁の長が外務大臣に、国外では名義人が領事官に返納しなければなりません。名義人が保有を希望するときは、返納を受けた都道府県知事、外務大臣または領事官は、消印をして還付することができます。(第十八条第一項, 第十九条第五項, 第十九条第六項, 国籍法 第一条第一項)(根拠条文)
- 一般旅券を紛失したり焼失したりした名義人は、遅滞なく、国内では都道府県知事を経由して外務大臣に、国外では領事官に届け出なければなりません。病気、身体の障害、交通至難の事情など真にやむを得ない理由で自分で届け出ることが難しいときは、配偶者、2親等内の親族、または本人が指定した人(外務省令で定める適当でない人を除きます)を通じて届け出ることができます。届出を受けた側は、届け出た人が本人であること、紛失や焼失の事実があったこと、国内では届書に書いた住所または居所に住んでいることを確認し、そのための書類の提示や提出を求めることができます。届出があると旅券は効力を失います。ただし、紛失や焼失の事実を確認できず、その旨を届け出た人に通知するときは別です。(第十七条第一項, 第十七条第二項, 第十七条第三項, 第十七条第四項, 第十八条第一項第七号)(根拠条文)
- 外国にいる日本国民で本邦に帰国することを希望する人のうち、旅券を持たず緊急に帰国する必要があって旅券の発給を受けるいとまがない人、旅券の発給を受けることができない人、返納命令に基づいて旅券を返納した人には、外務大臣または領事官が必要と認める場合、本人の申請に基づいて、旅券に代えて渡航書を発給することができます。申請は領事官にします。住んでいる地方に領事館がないなど本人が申請できないやむを得ない事情があるときは、親族など外務省令で定める関係者が申請します。外務大臣または領事官は、渡航書の有効期間と帰国の経由地を指定することができます。(第十九条の三第一項, 第十九条の三第二項, 第十九条の三第五項)(根拠条文)
- 旅券の名義人で、外国に住所または居所を定めて3か月以上滞在する人は、外務省令で定めるところにより、その地域の領事官に届け出なければなりません。(第十六条第一項)(根拠条文)
- 国内で申請する人は、政令で定める額の手数料を国に納めます。都道府県は、条例で定めるところにより、別に手数料を徴収することができます。国外で申請する人は、政令で定める額の手数料を国に納めます。2026年7月1日以後にされた申請に基づいて発行された一般旅券が、発行から6か月以内に受け取られなかったために効力を失ったときは、その申請をした人が失効の日から5年以内に最初に旅券の発給を申請する際、国内では国に納める手数料の2倍の額を、国外ではそれに見合うものとして政令で定める額を納めます。それより前の申請に基づく旅券については、下の例外に書いた改正前の規定によります。(第二十条第一項, 第二十条第二項, 第二十条第三項, 第二十条の二第一項, 第二十条の二第二項, 附則第四条第一項)(根拠条文)
旅券の申請旅券の有効期間旅券の発給の制限旅券の紛失旅券の失効旅券の返納帰国のための渡航書罰則
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、公布済みでまだの改正が1件あります。改正の履歴は下にあります。変更内容まで収録している改正は、改正のページに条文ごとに日本語と英語で示します。
日付未定
施行日は未確定
防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
防災庁設置法(令和八年法律第六十一号)の施行の日
施行済みの改正 13件
2026年7月17日
このサイトの条文
防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
2026年7月1日
旅券法の一部を改正する法律
2025年6月12日
情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律
2025年6月1日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2025年5月23日
情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律
2023年3月27日
旅券法の一部を改正する法律
2022年6月17日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2022年4月1日
民法の一部を改正する法律
2021年9月1日
デジタル庁設置法
2021年5月19日
デジタル庁設置法
2019年12月16日
情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律
2018年6月20日
民法の一部を改正する法律
2014年3月20日
改正法令名の記載なし
誰に適用されるか
適用される
- 旅券の発給を申請する人、旅券の名義人、旅券を使う人。この法律は、誰が旅券の発給を受けられるかを言葉で定めてはいません。定めているのは、一般旅券の申請には原則として戸籍謄本を出すこと、名義人が日本の国籍を失うと旅券は効力を失うこと、渡航書は外国にいる日本国民に発給されることです。日本国民の要件は国籍法が定めます。(第二条第一項第七号, 第三条第一項第二号, 第三条第二項, 第十八条第一項第一号, 第十九条の三第一項, 国籍法 第一条第一項)(根拠条文)
- 国の用務のために外国に渡航する人と、その人が同伴し、または渡航後に呼び寄せる配偶者、子、使用人には、公用旅券が発給されます。公用旅券の発給は、その人が所属する各省各庁の長(どこにも所属しない場合は外務大臣)が外務大臣に請求します。国外では、本人が領事官に請求することもできます。(第二条第一項第一号, 第二条第一項第三号, 第四条第一項)(根拠条文)
続き
- 他人名義の旅券や渡航書を行使する人や、行使の目的で、他人名義の旅券や渡航書、偽造された旅券や渡航書を譲り渡し、貸し、譲り受け、借り受け、所持する人は誰でも、罰則の対象になります。国外で犯した場合も同じです。(第二十三条第一項第二号, 第二十三条第一項第四号, 第二十三条第一項第五号, 第二十四条第一項)(根拠条文)
特例と適用除外(6)
- 国内での申請で、急を要し、都道府県知事または外務大臣がその必要を認めるときは、直接外務省に出頭して外務大臣に申請することができます。この場合の手数料は、国に納める手数料に政令で定める額を加えた額です。旅券の紛失や焼失の届出も、同じように直接外務大臣にすることができます。(第三条第一項, 第二十条第四項, 第十七条第一項)(根拠条文)
- 第11条に基づいて有効期間内に新しい旅券を申請するときは、戸籍謄本を出す必要はありません。ただし、都道府県知事または領事官が申請者の身分上の事実を確認するために特に必要と認めるときは別です。外務省令で定める場合で、都道府県知事または領事官が申請者の身分上の事実が明らかだと認めるときも、戸籍謄本はいりません。(第三条第二項)(根拠条文)
- 病気、身体の障害、交通至難の事情など真にやむを得ない理由で申請者が出頭することが難しく、本人であることが明らかなときは、出頭を求めずに、確実に受け取れる最も適当な方法で一般旅券を交付することができます。(第八条第三項)(根拠条文)
- 名義人が第13条第1項の制限事由に当たることが判明したり当たるようになったりしたことによる一般旅券の返納命令には、行政手続法第3章(聴聞や弁明の機会の付与など、不利益処分の手続)は適用されません。ただし、渡航先の法規で入国を認められない人や、公共の負担となるおそれがある帰国者に対する返納命令には適用されます。(第十九条第三項, 行政手続法 第十三条第一項)(根拠条文)
- 一般旅券の発給が必要になった原因が関係官庁の過失によるときは、手数料を納める必要はありません。大規模な災害の際に、申請者の経済的負担を軽くするために特に必要があると外務大臣が認めるときは、政令で定めるところにより、国に納める手数料を減額または免除することができます。(第二十条第五項, 第二十条第六項, 第二十条の二第三項)(根拠条文)
- 受け取らずに効力を失った旅券についての2倍の手数料は、2026年7月1日以後にされた申請に基づいて発行された旅券が効力を失った場合に限って適用されます。それより前の申請に基づく旅券については、改正前の規定によります。改正前の規定では、国内では、改正前の第20条第1項が旅券の種類ごとに定めていた手数料の額(10年の旅券は1万4000円、5年の旅券は9000円で12歳未満は4000円、そのほかの旅券は4000円)に4000円を加えた額を、国外ではこれに見合うものとして政令で定める額を納めます。この改正前の規定も、令和4年法律第33号の施行の日以後にされた申請に基づく旅券に限って適用されます。(附則第四条第一項, 2026年6月30日までの第二十条第一項, 2026年6月30日までの第二十条第二項, 2026年6月30日までの第二十条の二第二項, 附則第六条第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(8)
- 外務大臣または領事官は、一般旅券の発給や渡航先の追加を受けようとする人が次のどれかに当たるときは、発給や追加をしないことができます。渡航先の法規によってその国に入ることを認められない人。死刑、無期または長期2年以上の刑に当たる罪で訴追されている人や、これらの罪の疑いで逮捕状などが出ていることが関係機関から外務大臣に通報されている人。拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わるまで、または執行を受けることがなくなるまでの人。第23条の罪で刑に処せられた人。旅券や渡航書の偽造、偽造された旅券や渡航書の行使、その行使の未遂で、刑法第155条第1項または第158条により刑に処せられた人。別の法律に基づいて国の援助を受けた帰国者で、外国に渡航すると公共の負担となるおそれがある人。外務大臣が、著しく、かつ、直接に日本国の利益や公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある人。この最後の認定をするときは、外務大臣は、あらかじめ法務大臣と協議しなければなりません。(第十三条第一項, 第十三条第二項)(根拠条文)
- 一般旅券の発給や渡航先の追加をしないと決定したときは、速やかに、理由を書いた書面で申請した人に通知しなければなりません。(第十四条第一項)(根拠条文)
- 外務大臣または領事官は、次の場合に旅券を返納させる必要があると認めるときは、名義人に期限を付けて旅券の返納を命ずることができます。交付の後に、名義人が第13条第1項の制限事由に当たることが判明したとき、または当たるようになったとき。錯誤や過失によって旅券の発給や渡航先の追加をしたとき。名義人の生命、身体、財産を守るために渡航を中止させる必要があるとき。名義人の渡航先での滞在が、その地での日本国民の一般的な信用や利益を著しく害しているため、渡航を中止させて帰国させる必要があるとき。名義人が日本国の利益や公安を害する行為を行うおそれがあることを理由とするときは、外務大臣は、あらかじめ法務大臣と協議しなければなりません。一般旅券の返納命令は、速やかに、理由を書いた書面で通知されます。名義人の所在が知れないときなど書面を送れないやむを得ない事情があるときは、外務大臣が官報に掲載することで通知に代えることができ、掲載の日から20日を経過した日に通知が届いたものとみなされます。(第十九条第一項, 第十九条第二項, 第十九条第四項, 第十九条の二第一項, 第十九条の二第二項)(根拠条文)
- 外務大臣は、返納命令を通知する書面の交付に関する事務を、入国審査官に委任することができます。(第二十一条第一項)(根拠条文)
- 申請書類に虚偽の記載をするなどの不正な行為によって旅券や渡航書の交付を受けた人、他人名義の旅券や渡航書を行使した人、行使の目的で自分名義の旅券や渡航書を他人に譲り渡したり貸したりした人、行使の目的で他人名義の旅券や渡航書、偽造された旅券や渡航書を譲り渡し、貸し、譲り受け、借り受け、所持した人、返納命令の期限内に旅券を返納しなかった人、効力を失った旅券や渡航書を行使した人は、5年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金に処され、または両方を科されます。未遂も罰せられます。ただし、所持と返納しなかったことについては未遂は罰せられません。これらの罪は、国外で犯した人にも適用されます。(第二十三条第一項, 第二十三条第三項, 第二十四条第一項)(根拠条文)
- 営利の目的で、不正な行為によって旅券や渡航書の交付を受けたり、他人名義の旅券や渡航書、偽造された旅券や渡航書を譲り渡し、貸し、譲り受け、借り受け、所持したりした人は、7年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金に処され、または両方を科されます。(第二十三条第二項)(根拠条文)
- 一般旅券に記載された渡航先以外の地域に渡航した人や、渡航書に帰国の経由地が指定されているのに経由地以外の地域に渡航した人は、30万円以下の罰金に処されます。(第二十三条第四項)(根拠条文)
- 外務大臣は、第23条の罪(不正な行為によって交付を受けることの未遂罪を除きます)を犯した人の旅券や渡航書と、旅券や渡航書として偽造された文書を没取することができます。(第二十五条第一項)(根拠条文)
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