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金融商品取引法(きんゆうしょうひんとりひきほう)

第一節 納付命令(第百七十四条の三)

民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五年法律第五十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第百七十四条の三

(安定操作取引等の禁止に違反した者に対する課徴金納付命令)
第一項

第百五十九条第三項(第一号に係る部分に限る。)若しくは第百七十一条の五第三項(第二号に係る部分に限る。)の規定に違反する一連の有価証券売買等若しくはその申込み若しくは委託等又は第百五十九条第三項(第二号に係る部分に限る。)若しくは第百七十一条の五第三項(第一号に係る部分に限る。)の規定に違反する一連の暗号等資産売買等若しくはその申込み若しくは委託等(以下この条において「違反行為」という。)をした者(以下この条において「違反者」という。)があるときは、内閣総理大臣は、次節に定める手続に従い、当該違反者に対し、次の各号に掲げる額の合計額(第十三項及び第十四項において「合算対象額」という。)に相当する額(他人の名義をもつて当該違反行為をした場合にあつては、当該額の一・五倍に相当する額)の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。

一

次のイに掲げる額から次のロに掲げる額を控除した額

イ

当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の売付け等又は暗号等資産の売付け等の価額

ロ

当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の買付け等又は暗号等資産の買付け等の価額

二

次のイからトまでに掲げる場合の区分に応じ、当該イからトまでに定める額(次のイからトまでのうち二以上に掲げる場合に該当するときは、当該二以上のイからトまでに定める額の合計額)

イ

当該違反行為の開始時における当該違反行為に係る上場金融商品等(第百五十九条第二項第一号に規定する上場金融商品等をいう。以下この条において同じ。)又は店頭売買有価証券についての当該違反者の売付等数量が買付等数量を超える場合 次の(1)に掲げる額から次の(2)に掲げる額を控除した額に次の(3)に掲げる数量を乗じて得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

(1)

当該上場金融商品等又は店頭売買有価証券に係る有価証券の買付け等の当該違反行為後の価格(当該違反行為が終了した日から、同日の翌日から起算して一月を経過する日までの間の平均価格として内閣府令で定めるところにより算出される額をいう。ロ及びホにおいて同じ。)

(2)

当該上場金融商品等又は店頭売買有価証券に係る有価証券の買付け等の当該違反行為中の価格(当該違反行為の開始時から終了時までの間の平均価格として内閣府令で定めるところにより算出される額をいう。ロ及びホにおいて同じ。)

(3)

当該超える数量

ロ

当該違反行為の開始時における当該違反行為に係る上場金融商品等又は店頭売買有価証券についての当該違反者の買付等数量が売付等数量を超える場合 次の(1)に掲げる額から次の(2)に掲げる額を控除した額に次の(3)に掲げる数量を乗じて得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

(1)

当該上場金融商品等又は店頭売買有価証券に係る有価証券の売付け等の当該違反行為中の価格

(2)

当該上場金融商品等又は店頭売買有価証券に係る有価証券の売付け等の当該違反行為後の価格

(3)

当該超える数量

ハ

当該違反行為の開始時における当該違反行為に係る暗号等資産等についての当該違反者の売付等数量が買付等数量を超える場合 次の(1)に掲げる額から次の(2)に掲げる額を控除した額に次の(3)に掲げる数量を乗じて得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

(1)

当該暗号等資産等に係る暗号等資産の買付け等の当該違反行為後の価格(当該違反行為が終了した日から、同日の翌日から起算して一月を経過する日までの間の平均価格として内閣府令で定めるところにより算出される額をいう。ニ及びヘにおいて同じ。)

(2)

当該暗号等資産等に係る暗号等資産の買付け等の当該違反行為中の価格(当該違反行為の開始時から終了時までの間の平均価格として内閣府令で定めるところにより算出される額をいう。ニ及びヘにおいて同じ。)

(3)

当該超える数量

ニ

当該違反行為の開始時における当該違反行為に係る暗号等資産等についての当該違反者の買付等数量が売付等数量を超える場合 次の(1)に掲げる額から次の(2)に掲げる額を控除した額に次の(3)に掲げる数量を乗じて得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

(1)

当該暗号等資産等に係る暗号等資産の売付け等の当該違反行為中の価格

(2)

当該暗号等資産等に係る暗号等資産の売付け等の当該違反行為後の価格

(3)

当該超える数量

ホ

当該違反行為の開始時から、当該違反行為が終了した日の翌日から起算して一月を経過する日までの間に当該違反者が自己又は特定関係者の発行する当該違反行為に係る有価証券を有価証券発行勧誘等により取得させ、又は組織再編成により交付した場合 次の(1)に掲げる額から次の(2)に掲げる額を控除した額に次の(3)に掲げる数量を乗じて得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

(1)

当該有価証券発行勧誘等により取得させ、又は組織再編成により交付した有価証券の当該違反行為中の価格

(2)

当該有価証券発行勧誘等により取得させ、又は組織再編成により交付した有価証券の当該違反行為後の価格

(3)

当該有価証券発行勧誘等により取得させ、又は組織再編成により交付した有価証券の数量

ヘ

当該違反行為の開始時から、当該違反行為が終了した日の翌日から起算して一月を経過する日までの間に当該違反者が自己又は特定関係者を特定暗号資産発行者とする当該違反行為に係る特定暗号資産を特定暗号資産取得勧誘等により取得させ、又は売り付けた場合 次の(1)に掲げる額から次の(2)に掲げる額を控除した額に次の(3)に掲げる数量を乗じて得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

(1)

当該特定暗号資産取得勧誘等により取得させ、又は売り付けた特定暗号資産の当該違反行為中の価格

(2)

当該特定暗号資産取得勧誘等により取得させ、又は売り付けた特定暗号資産の当該違反行為後の価格

(3)

当該特定暗号資産取得勧誘等により取得させ、又は売り付けた特定暗号資産の数量

ト

違反者が、自己以外の者(特定関係者を除く。)の計算において、当該違反行為の開始時から、当該違反行為が終了した日の翌日から起算して一月を経過する日までの間に違反行為又は有価証券の売付け等若しくは有価証券の買付け等若しくは暗号等資産の売付け等若しくは暗号等資産の買付け等をした場合 次の(1)又は(2)に掲げる当該違反行為又は有価証券の売付け等若しくは有価証券の買付け等若しくは暗号等資産の売付け等若しくは暗号等資産の買付け等をした者の区分に応じ、当該(1)又は(2)に定める額

(1)

運用対象財産の運用として当該違反行為又は有価証券の売付け等若しくは有価証券の買付け等若しくは暗号等資産の売付け等若しくは暗号等資産の買付け等を行つた者 当該違反行為又は有価証券の売付け等若しくは有価証券の買付け等若しくは暗号等資産の売付け等若しくは暗号等資産の買付け等をした日の属する月(当該違反行為又は有価証券の売付け等若しくは有価証券の買付け等若しくは暗号等資産の売付け等若しくは暗号等資産の買付け等が二以上の月にわたつて行われたものである場合には、これらの月のうち最後の月)における当該運用対象財産のうち内閣府令で定めるものの運用の対価の額に相当する額として内閣府令で定める額に三を乗じて得た額

(2)

(1)に掲げる者以外の者 当該違反行為又は有価証券の売付け等若しくは有価証券の買付け等若しくは暗号等資産の売付け等若しくは暗号等資産の買付け等に係る手数料、報酬その他の対価の額として内閣府令で定める額

第二項

この条において「有価証券の売付け等」とは、有価証券又は商品の売付け(商品にあつては、市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)による売付けに限る。)、同項第二号に掲げる取引(現実数値が約定数値を上回つた場合に金銭を支払う立場の当事者となるものに限る。)、同項第三号に掲げる取引(オプションを付与する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引(暗号等資産の売付け等に該当するものを除く。)をいう。

第三項

この条において「有価証券の買付け等」とは、有価証券又は商品の買付け(商品にあつては、市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)による買付けに限る。)、同項第二号に掲げる取引(現実数値が約定数値を上回つた場合に金銭を受領する立場の当事者となるものに限る。)、同項第三号に掲げる取引(オプションを取得する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引(暗号等資産の買付け等に該当するものを除く。)をいう。

第四項

この条において「暗号等資産の売付け等」とは、暗号等資産の売付け、第二条第二十一項第二号に掲げる取引(現実数値(暗号等資産関連金融指標の数値に限る。)が約定数値(暗号等資産関連金融指標の数値に限る。)を上回つた場合に金銭を支払う立場の当事者となるものに限る。)、同項第三号に掲げる取引(暗号等資産関連オプションを付与する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引をいう。

第五項

この条において「暗号等資産の買付け等」とは、暗号等資産の買付け、第二条第二十一項第二号に掲げる取引(現実数値(暗号等資産関連金融指標の数値に限る。)が約定数値(暗号等資産関連金融指標の数値に限る。)を上回つた場合に金銭を受領する立場の当事者となるものに限る。)、同項第三号に掲げる取引(暗号等資産関連オプションを取得する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引をいう。

第六項

第一項第一号の「価額」とは、有価証券の売付け等若しくは有価証券の買付け等又は暗号等資産の売付け等若しくは暗号等資産の買付け等の価格にそれぞれその数量を乗じて得た額をいう。

第七項

この条において「売付等数量」とは、違反者が自己若しくは特定関係者の計算において有価証券若しくは商品を有しないで当該有価証券若しくは商品の売付け(商品にあつては、市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)による売付けに限る。)をしている場合その他の政令で定める取引をしている場合における当該取引に係る有価証券若しくは商品の数量、違反者が自己若しくは特定関係者の計算において暗号等資産を有しないで当該暗号等資産の売付けをしている場合その他の政令で定める取引をしている場合における当該取引に係る暗号等資産の数量又は違反者が自己若しくは特定関係者の計算において約定している同項第二号に掲げる取引(現実数値が約定数値を上回つた場合に金銭を支払う立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引の数量として政令で定めるところにより算定する数量をいう。

第八項

この条において「買付等数量」とは、違反者若しくは特定関係者が所有している有価証券若しくは商品その他これに準ずる有価証券若しくは商品として政令で定めるものの数量、違反者若しくは特定関係者が保有している暗号等資産その他これに準ずる暗号等資産として政令で定めるものの数量又は違反者が自己若しくは特定関係者の計算において約定している第二条第二十一項第二号に掲げる取引(現実数値が約定数値を上回つた場合に金銭を受領する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引の数量として政令で定めるところにより算定する数量をいう。

第九項

この条において「特定関係者」とは、次に掲げる者をいう。

一

違反者がその総株主等の議決権の過半数を保有している会社その他の違反者と密接な関係を有する者として内閣府令で定める者

二

違反者と生計を一にする者その他の違反者と特殊の関係にある者として内閣府令で定める者

第十項

特定関係者が違反者と同一の違反行為をした場合には、当該違反行為の開始時において当該違反行為に係る上場金融商品等若しくは店頭売買有価証券又は暗号等資産等について、特定関係者が自己の計算において有価証券若しくは商品を有しないで当該有価証券若しくは商品の売付け(商品にあつては、市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)による売付けに限る。)をしている場合その他の政令で定める取引をしている場合における当該取引に係る有価証券若しくは商品の数量、特定関係者が自己の計算において暗号等資産を有しないで当該暗号等資産の売付けをしている場合その他の政令で定める取引をしている場合における当該取引に係る暗号等資産の数量又は特定関係者が自己の計算において約定している同項第二号に掲げる取引(現実数値が約定数値を上回つた場合に金銭を支払う立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引の数量として政令で定めるところにより算定する数量については、売付等数量から除くものとする。

第十一項

特定関係者が違反者と同一の違反行為をした場合には、当該違反行為の開始時において当該違反行為に係る上場金融商品等若しくは店頭売買有価証券又は暗号等資産等について、特定関係者が所有している有価証券若しくは商品その他これに準ずる有価証券若しくは商品として政令で定めるものの数量、特定関係者が保有している暗号等資産その他これに準ずる暗号等資産として政令で定めるものの数量又は特定関係者が自己の計算において約定している第二条第二十一項第二号に掲げる取引(現実数値が約定数値を上回つた場合に金銭を受領する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引の数量として政令で定めるところにより算定する数量については、買付等数量から除くものとする。

第十二項

第一項各号に掲げる額は、銘柄ごとに計算する。

第十三項

一の銘柄に係る第一項第一号に掲げる額につき控除しきれない額がある場合における合算対象額は、当該控除しきれない額を当該銘柄に係る同項第二号に掲げる額から控除した額とする。

第十四項

違反行為に係る二以上の銘柄がある場合において、そのいずれかの銘柄につき前項の規定により控除してもなお控除しきれない額があるときは、当該控除しきれない額は、他の銘柄に係る合算対象額から控除する。

第十五項

第二条第二十一項第二号に掲げる取引が現実数値に基づき金銭の授受により決済された場合、同項第三号に掲げる取引に係るオプションが行使されずに消滅した場合その他これらに類するものとして政令で定める場合における第一項の課徴金の計算に関し必要な事項は、政令で定める。

第十六項

第二項から前項までに規定するもののほか、第一項第一号に規定する有価証券の売付け等の価額及び有価証券の買付け等の価額並びに暗号等資産の売付け等の価額及び暗号等資産の買付け等の価額の計算に関し必要な事項その他同項の課徴金の計算に関し必要な事項は、政令で定める。