労働関係調整法
使用者と労働者の間の労働争議をどう予防し、解決するかを定める法律です。当事者が自分たちで解決する責務、による助力、争議行為の制限を定めています。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 54
- 施行前の改正
- 0
この法令の内容
- 労働関係の当事者は、労働関係を適正にするよう、労働協約の中に労働関係の調整を図るための正規の機関の設置と運営について定めるよう、そして労働争議が起きたときは誠意をもって自主的に解決するよう、特に努力しなければなりません。この法律は、当事者が直接の協議や団体交渉で労働条件を定めたり主張の食い違いを調整したりすることを妨げず、その努力をする責務を免除するものでもありません。(第二条第一項, 第四条第一項)(根拠条文)
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- 労働争議とは、労働関係の当事者の間で労働関係についての主張が一致せず、そのために争議行為が起きている状態、または起きるおそれがある状態をいいます。争議行為とは、同盟罷業(ストライキ)、怠業、作業所閉鎖など、当事者が自分の主張を通すために行う行為と、それに対抗する行為で、業務の正常な運営を妨げるものをいいます。(第六条第一項, 第七条第一項)(根拠条文)
- 公益事業とは、運輸事業、郵便・信書便・電気通信の事業、水道・電気・ガスの供給の事業、医療・公衆衛生の事業のうち、公衆の日常生活に欠くことのできないものをいいます。は、の承認を経て、業務が止まると国民経済を著しく阻害し、または公衆の日常生活を著しく危うくする事業を、1年以内の期間を限って公益事業に指定することができます。指定したときは、遅滞なく、官報で告示するほか、新聞、ラジオなどの方法で公表しなければなりません。(第八条第一項, 第八条第二項, 第八条第三項)(根拠条文)
- 労働争議が起きたときは、の会長は、当事者の双方か一方の申請により、または職権で、斡旋員を指名しなければなりません。労働委員会は、当事者の双方から申請があったときと、労働協約の定めに基づいて双方か一方から申請があったときに、調停を行います。公益事業の事件では、当事者の一方から申請があったときや、労働委員会が職権で調停を行う必要があると決議したときにも、調停を行います。公益事業の事件、または規模が大きいか特別の性質の事業に関するために公益に著しい障害を及ぼす事件について、厚生労働大臣か都道府県知事から請求があったときも同じです。(第十二条第一項, 第十八条第一項)(根拠条文)
- 労働委員会が仲裁を行うのは、当事者の双方から申請があったとき、または、労働委員会に仲裁を申請しなければならないと定めた労働協約に基づいて双方か一方から申請があったときです。仲裁は、3人以上の奇数の仲裁委員でつくる仲裁委員会が行います。仲裁委員は、労働委員会の公益を代表する委員か特別調整委員の中から当事者が合意で選んだ人を、労働委員会の会長が指名します。当事者の合意で選ばれなかったときは、会長が当事者の意見を聴いて、公益を代表する委員か特別調整委員の中から指名します。仲裁裁定は、効力が生じる日を記した書面で行われ、労働協約と同じ効力を持ちます。(第三十条第一項, 第三十一条第一項, 第三十一条の二第一項, 第三十三条第一項, 第三十四条第一項)(根拠条文)
- 争議行為が起きたときは、その当事者は、すぐに労働委員会か都道府県知事に届け出なければなりません。工場事業場の安全保持の施設の正常な維持や運行を止めたり妨げたりする行為は、争議行為としても行うことができません。公益事業の事件で争議行為をするには、争議行為をしようとする日の少なくとも10日前までに、労働委員会と、厚生労働大臣か都道府県知事に通知しなければなりません。(第九条第一項, 第三十六条第一項, 第三十七条第一項)(根拠条文)
労働争議争議行為公益事業斡旋調停仲裁緊急調整争議行為の通知
目次
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、施行を待つ改正はありません。改正の履歴は下にあります。変更内容まで収録している改正は、改正のページに条文ごとに日本語と英語で示します。
施行済みの改正 1件
2016年4月1日
このサイトの条文
行政不服審査法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
誰に適用されるか
適用される
- 労働関係の当事者。自主的に解決する責務、争議行為の届出、緊急調整の公表後の争議行為の禁止が当てはまります。安全保持の施設の正常な維持や運行を止めたり妨げたりする行為の禁止は、行う人を限っていません。罰則は、違反について責任のある使用者やその団体、労働者の団体、その他の者やその団体を対象にしています。(第二条第一項, 第九条第一項, 第三十八条第一項, 第三十六条第一項, 第三十九条第一項, 第三十九条第四項)(根拠条文)
- 公益事業の事件の当事者。争議行為の10日前までに通知しなければなりません。(第八条第一項, 第三十七条第一項)(根拠条文)
続き
- 政府。労働関係についての主張が一致しないとき、当事者が自主的に調整することに助力し、争議行為をできるだけ防ぐよう努めなければなりません。(第三条第一項)(根拠条文)
特例と適用除外(2)
- 斡旋、調停、仲裁の各章の規定は、労働争議の当事者が、双方の合意や労働協約の定めにより、別の斡旋、調停、仲裁の方法で事件の解決を図ることを妨げません。(第十六条第一項, 第二十八条第一項, 第三十五条第一項)(根拠条文)
- 緊急調整の決定があった事件では、は、第18条の各号に当たらない場合でも調停を行うことができます。(第三十五条の三第三項)(根拠条文)
どのように守らせるか(8)
- 調停は、使用者を代表する委員、労働者を代表する委員、公益を代表する委員でつくる調停委員会が行います。調停委員会は当事者の意見を聴き、調停案を作って当事者に受諾を勧告し、理由を付けて公表することができます。双方が受諾した調停案の解釈や履行について意見が食い違ったときは、当事者は調停委員会に見解を示すよう申請しなければならず、委員会は15日以内に見解を示さなければなりません。見解が示されるまでは、15日が過ぎた場合を除き、その解釈や履行について争議行為をすることはできません。(第十九条第一項, 第二十四条第一項, 第二十六条第一項, 第二十六条第二項, 第二十六条第三項, 第二十六条第四項)(根拠条文)
- は、緊急調整の決定をすることができます。対象は、公益事業に関する事件であるため、または規模が大きいか特別の性質の事業に関する事件であるため、争議行為で業務が止まると国民経済の運行を著しく阻害し、または国民の日常生活を著しく危うくするおそれがある事件で、そのおそれが現実にあるときに限られます。決定の前にはの意見を聴かなければなりません。決定したときは、すぐに理由を付けて公表し、中央労働委員会と当事者に通知しなければなりません。(第三十五条の二第一項, 第三十五条の二第二項, 第三十五条の二第三項)(根拠条文)
- 緊急調整の決定が公表されたときは、当事者は、公表の日から50日間は争議行為をすることができません。公益事業の事件では、この50日間が過ぎるまで、争議行為の10日前の通知をすることもできません。(第三十八条第一項, 第三十七条第二項)(根拠条文)
- 中央労働委員会は、緊急調整の決定があった事件を解決するため最大限の努力を尽くさなければならず、ほかのすべての事件より優先して処理しなければなりません。そのために、斡旋、調停、仲裁(第30条の各号に当たる場合に限ります)を行い、事件の実情を調査して公表し、解決に必要と認める措置をとるよう勧告することができます。(第三十五条の三第一項, 第三十五条の三第二項, 第三十五条の四第一項)(根拠条文)
- 内閣総理大臣がした緊急調整の決定については、審査請求をすることができません。(第三十五条の五第一項)(根拠条文)
- 第37条の10日前の通知の規定に違反すると10万円以下の罰金、緊急調整の公表から50日間の争議行為の禁止に違反すると20万円以下の罰金です。罰金は、違反について責任のある使用者やその団体、労働者の団体、その他の者やその団体に科され、法人や法人でない団体の場合は、理事、、代表者など業務を執行する役員に科されます。解散した団体もなお存続するものとみなされます。一つの争議行為について科す罰金の総額は、10万円(50日間の禁止の違反では20万円)を超えることができません。(第三十九条第一項, 第三十九条第二項, 第三十九条第三項, 第三十九条第四項, 第四十条第一項, 第四十条第二項)(根拠条文)
- 第37条の10日前の通知の規定に違反した罪(第39条の罪)は、労働委員会の請求がなければ起訴されません。第42条がこう定めているのは第39条の罪だけで、50日間の禁止に違反した第40条の罪は含まれていません。(第四十二条第一項, 第三十九条第一項, 第四十条第一項)(根拠条文)
- 罰則の条文が対象にしているのは、第37条と第38条の違反だけです。調停委員会や仲裁委員会の委員長は、調停や仲裁の公正な進行を妨げる人に退場を命じることができます。(第三十九条第一項, 第四十条第一項, 第四十三条第一項)(根拠条文)
他の法令とのつながり
相手からの参照法令この法令からの参照
- 労働組合法34
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