入国警備官は、次の各号のいずれかに該当するときは、退去強制令書の発付を受けた者の意向の聴取その他の方法により、その者を直ちに本邦外に送還することができない原因となつている事情を把握した上で、退去のための計画を定めなければならない。
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第五章 退去強制の手続(第五十二条の八から第五十五条の二まで)
出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第三十二号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。
本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。
第五十二条の八
退去強制令書の発付を受けた者を第五十二条第九項の規定により収容したとき。
前号に掲げる場合を除き、退去強制令書の発付を受けた者に対し監理措置決定がされたとき。
入国警備官は、前項の計画の対象である退去強制を受ける者が退去強制令書の発付を受けて収容されている期間が継続して三月に達したときは、速やかに、主任審査官に対し、当該計画を提出するとともに、その進捗状況を報告しなければならない。
前項の規定による提出及び報告を受けた主任審査官は、第五十二条の二第五項の決定をしたにもかかわらず保証金が納付されていないため退去強制を受ける者を放免していないときを除き、同項の決定の要否を検討しなければならない。この場合において、主任審査官は、同項の決定をしないときは、その旨及び理由を出入国在留管理庁長官に報告しなければならない。
前項の報告を受けた出入国在留管理庁長官は、その者を放免して監理措置に付することが相当と認めるときは、第五十二条の二第五項の決定をすべきことを主任審査官に命じなければならない。
前項の規定により第五十二条の二第五項の決定をすべきことを命じられた主任審査官は、速やかに、職権で、同項の決定をするものとする。この場合において、主任審査官は、同項後段の規定により、監理措置に付される者に対し、保証金を納付させることができる。
入国警備官は、第二項に規定する期間が三月を超えて継続しているときは、当該超えて継続する期間が三月を経過するごとに、速やかに、第一項の計画の進捗状況を主任審査官に報告しなければならない。この場合においては、前三項の規定を準用する。
第五十三条
退去強制を受ける者は、その者の国籍又は市民権の属する国に送還されるものとする。
前項の国に送還することができないときは、本人の希望により、左に掲げる国のいずれかに送還されるものとする。
本邦に入国する直前に居住していた国
本邦に入国する前に居住していたことのある国
本邦に向けて船舶等に乗つた港の属する国
出生地の属する国
出生時にその出生地の属していた国
その他の国
前二項の国には、次に掲げる国を含まないものとする。
難民条約第三十三条第一項に規定する領域の属する国その他その者が迫害を受けるおそれのある領域の属する国(法務大臣が日本国の利益又は公安を著しく害すると認める場合を除く。)
拷問及び他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取扱い又は刑罰に関する条約第三条第一項に規定する国
強制失踪からのすべての者の保護に関する国際条約第十六条第一項に規定する国
第五節 仮放免
第五十四条
収容令書若しくは退去強制令書の発付を受けて収容されている者又はその者の代理人、保佐人、配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹は、法務省令で定める手続により、入国者収容所長又は主任審査官に対し、その者の仮放免を請求することができる。
入国者収容所長又は主任審査官は、前項の請求により又は職権で、収容令書又は退去強制令書の発付を受けて収容されている者について、健康上、人道上その他これらに準ずる理由によりその収容を一時的に解除することを相当と認めるときは、法務省令で定めるところにより、期間を定めて、かつ、住居及び行動範囲の制限、呼出しに対する出頭の義務その他必要と認める条件を付して、その者を仮放免することができる。
入国者収容所長又は主任審査官は、仮放免する場合には、法務省令で定めるところにより、仮放免される者に対し、仮放免の期間及び仮放免に付された条件を記載した仮放免許可書を交付するものとする。
入国者収容所長又は主任審査官は、第一項の請求があつた場合において仮放免を不許可としたときは、当該請求をした者に対し、理由を付した書面をもつて、その旨を通知する。
仮放免された者又はその者の代理人、保佐人、配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹は、法務省令で定めるところにより、入国者収容所長又は主任審査官に対し、第二項の規定により定められた仮放免の期間の延長を請求することができる。
入国者収容所長又は主任審査官は、前項の請求により又は職権で、法務省令で定めるところにより、健康上、人道上その他これらに準ずる理由により引き続き収容を一時的に解除することを相当と認めるときは、第二項の規定により定められた仮放免の期間を延長することができる。
第四項の規定は、第五項の請求があつた場合において仮放免の期間の延長を不許可とした場合について準用する。
入国者収容所長又は主任審査官は、第一項の請求の理由が健康上の理由である場合には、医師の意見を聴くなどして、収容されている者の治療の必要性その他その者の健康状態に十分配慮して仮放免に係る判断をするように努めなければならない。
第五十五条
入国者収容所長又は主任審査官は、仮放免された者が逃亡し、逃亡すると疑うに足りる相当の理由があり、正当な理由がなくて呼出しに応ぜず、その他仮放免に付された条件に違反したときは、仮放免を取り消すことができる。
前項の取消しをしたときは、入国者収容所長又は主任審査官は、仮放免取消書を作成し、収容令書又は退去強制令書とともに、入国警備官にこれを交付しなければならない。
入国警備官は、仮放免を取り消された者がある場合には、その者に仮放免取消書及び収容令書又は退去強制令書を示して、その者を入国者収容所等その他出入国在留管理庁長官又はその委任を受けた主任審査官が指定する場所に収容しなければならない。
入国警備官は、仮放免取消書及び収容令書又は退去強制令書を所持しない場合でも、急速を要するときは、仮放免を取り消された者に対しその旨を告げて、その者を収容することができる。ただし、仮放免取消書及び収容令書又は退去強制令書は、できるだけ速やかに示さなければならない。
前二項の規定は、仮放免の期間が満了した者がある場合について準用する。この場合において、これらの規定中「仮放免取消書」とあるのは、「仮放免許可書の謄本」と読み替えるものとする。
第六節 退去の命令
第五十五条の二
主任審査官は、次の各号に掲げる事由のいずれかにより退去強制を受ける者を第五十三条に規定する送還先に送還することが困難である場合において、相当と認めるときは、その者に対し、相当の期間を定めて、本邦からの退去を命ずることができる。この場合においては、あらかじめその者の意見を聴かなければならない。
その者が自ら本邦を退去する意思がない旨を表明している場合において、その者の第五十三条に規定する送還先が退去強制令書の円滑な執行に協力しない国以外の国として法務大臣が告示で定める国に含まれていないこと。
その者が偽計又は威力を用いて送還を妨害したことがあり、再び送還に際して同様の行為に及ぶおそれがあること。
前項の規定による命令を受けた者が次の各号に掲げる事由のいずれかに該当するに至つたときは、当該事由に該当しなくなるまでの間、当該命令は、効力を停止するものとする。
第六十一条の二の九第三項の規定により送還が停止されたこと。
退去強制の処分の効力に関する訴訟が係属し、かつ、行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)の規定による執行停止の決定がされたこと。
出国の制限を受けたこと。
主任審査官は、第一項の規定により本邦からの退去を命ずる場合には、その理由及び同項の期間を記載した文書を交付しなければならない。
主任審査官は、必要がある場合には、相当の期間を定めて、第一項の期間を延長することができる。
第一項の規定による命令は、入国警備官が同項の期間(前項の規定により期間を延長した場合においては、当該延長した期間を含む。)内に退去強制令書の発付を受けた者を第五十二条第三項の規定により送還することを妨げない。
第一項の規定による命令により本邦から退去させられた者は、この法律の規定の適用については、退去強制令書により退去を強制されたものとみなす。