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出入国管理及び難民認定法(しゅつにゅうこくかんりおよびなんみんにんていほう)

第五章の二 被収容者の処遇(第五十五条の三十から第五十五条の四十七まで)

出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第三十二号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第五十五条の三十

(物品の購入)
第一項

入国者収容所長等は、被収容者が自ら保管する現金を使用して自弁物品等を購入することを申請した場合には、その購入により、保管総量が保管限度量を超え、又は領置総量が領置限度量を超えることとなるときを除き、これを許すものとする。

第五十五条の三十一

(保管私物等の交付)
第一項

入国者収容所長等は、被収容者が、保管私物、自ら保管する現金又は領置されている物品(第五十五条の六十五に規定する文書図画に該当するものを除く。)について、他の者への交付(信書の発信に該当するものを除く。)を申請した場合には、その交付(その相手方が親族であるものを除く。)により入国者収容所等の規律及び秩序を害するおそれがある場合を除き、これを許すものとする。

第五十五条の三十二

(差入れ等に関する制限)
第一項

入国者収容所長等は、この節に定めるもののほか、法務省令で定めるところにより、差入人による被収容者に対する金品の交付及び被収容者による自弁物品等の購入について、入国者収容所等の管理運営上必要な制限をすることができる。

第五十五条の三十三

(領置物の引渡し)
第一項

入国者収容所長等は、被収容者の出所の際、領置している物品をその者に引き渡すものとする。

第五十五条の三十四

(出所者の遺留物)
第一項

出所した被収容者の遺留物(入国者収容所等に遺留した金品をいう。以下この節及び第五十五条の八十二において同じ。)は、その出所の日から起算して六月を経過する日までに、その者からその引渡しを求める申出がなく、又はその引渡しに要する費用の提供がないときは、国庫に帰属する。

第二項

前項の期間内でも、入国者収容所長等は、腐敗し、又は滅失するおそれが生じた遺留物は、廃棄することができる。

第五十五条の三十五

(逃走者等の遺留物)
第一項

被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該各号に定める日から起算して六月を経過する日までに、その者から引渡しを求める申出がなく、又は引渡しに要する費用の提供がないときは、その遺留物は、国庫に帰属する。

一

逃走したとき 逃走した日

二

第五十五条の五十四第二項の規定により解放された場合において、同条第三項に規定する避難を必要とする状況がなくなつた後速やかに同項に規定する場所に出頭しなかつたとき 当該避難を必要とする状況がなくなつた日

第二項

前条第二項の規定は、前項の遺留物について準用する。

第五十五条の三十六

(死亡者の遺留物)
第一項

死亡した被収容者の遺留物は、法務省令で定めるところにより、その遺族等(法務省令で定める遺族その他の者をいう。以下この章において同じ。)に対し、その申請に基づき、引き渡すものとする。

第二項

死亡した被収容者の遺留物がある場合において、その遺族等の所在が明らかでないため第五十五条の八十二の規定による通知をすることができないときは、入国者収容所長等は、その旨を政令で定める方法によつて公告しなければならない。

第三項

第一項の遺留物は、第五十五条の八十二の規定による通知をし、又は前項の規定による公告をした日から起算して六月を経過する日までに第一項の申請がないときは、国庫に帰属する。

第四項

第五十五条の三十四第二項の規定は、第一項の遺留物について準用する。

第四節 保健衛生及び医療

第五十五条の三十七

(保健衛生及び医療の原則)
第一項

入国者収容所等においては、被収容者の心身の状況を把握することに努め、被収容者の健康及び入国者収容所等内の衛生を保持するため、社会一般の保健衛生及び医療の水準に照らし適切な保健衛生上及び医療上の措置を講ずるものとする。

第五十五条の三十八

(運動)
第一項

被収容者には、日曜日その他法務省令で定める日を除き、できる限り戸外で、その健康を保持するため適当な場所で運動を行う機会を与えなければならない。

第五十五条の三十九

(被収容者の清潔義務)
第一項

被収容者は、身体、着衣及び所持品並びに居室その他日常使用する場所を清潔にしなければならない。

第五十五条の四十

(入浴)
第一項

被収容者には、法務省令で定めるところにより、入国者収容所等における保健衛生上適切な入浴を行わせるものとする。

第五十五条の四十一

(健康診断等)
第一項

入国者収容所長等は、入国警備官に、被収容者から、その入国者収容所等における収容の開始に際し、疾病、外傷等の有無その他の健康状態につき事情を聴取させなければならない。

第二項

入国者収容所長等は、被収容者に対し、三月に一回以上定期的に、法務省令で定めるところにより、医師による健康診断を受けさせなければならない。入国者収容所等における保健衛生上必要があるときも、同様とする。

第三項

被収容者は、前項の規定による健康診断を受けなければならない。この場合においては、その健康診断の実施のため必要な限度内における採血、エックス線撮影その他の医学的処置を拒むことはできない。

第五十五条の四十二

(診療等)
第一項

入国者収容所長等は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、速やかに、医師等職員又は入国者収容所長等が委嘱する医師等(医師又は歯科医師をいう。次条及び第五十五条の五十三第五項において同じ。)による診療(栄養補給の処置を含む。以下この節及び第五十五条の六十八第一項第五号において同じ。)を行い、その他必要な医療上の措置をとるものとする。ただし、第一号に該当する場合において、その者の心身に著しい障害が生ずるおそれ又は他人にその疾病を感染させるおそれがないときは、その者の意思に反しない場合に限る。

一

負傷し、若しくは疾病にかかつているとき、又はこれらの疑いがあるとき。

二

飲食物を摂取しない場合において、その心身に著しい障害が生ずるおそれがあるとき。

第二項

入国者収容所長等は、前項の規定により診療を行う場合において、必要に応じ被収容者を入国者収容所等の外の病院又は診療所に通院させ、やむを得ないときは被収容者を入国者収容所等の外の病院又は診療所に入院させることができる。

第五十五条の四十三

(指名医による診療)
第一項

入国者収容所長等は、負傷し、又は疾病にかかつている被収容者が、医師等(医師等職員及び入国者収容所長等が委嘱する医師等を除く。)を指名して、その診療を受けることを申請した場合において、傷病の種類及び程度、入国者収容所等に収容される前にその医師等による診療を受けていたことその他の事情に照らして、その被収容者の医療上適当であると認めるときは、入国者収容所等内又は入国者収容所長等が適当と認める病院若しくは診療所において、自弁によりその診療を受けることを許すことができる。

第二項

入国者収容所長等は、前項の規定による診療を受けることを許す場合において、同項の診療を行う医師等(以下この条において「指名医」という。)の診療方法を確認するため、又はその後にその被収容者に対して入国者収容所等において診療を行うため必要があるときは、入国者収容所等の職員をしてその診療に立ち会わせ、若しくはその診療に関して指名医に質問させ、又は診療録の写しその他のその診療に関する資料の提出を求めることができる。

第三項

指名医は、その診療に際し、入国者収容所長等が法務省令で定めるところにより指示する事項を遵守しなければならない。

第四項

入国者収容所長等は、第一項の規定による診療を受けることを許した場合において、その指名医が、第二項の規定により入国者収容所長等が行う措置に従わないとき、前項の規定により入国者収容所長等が指示する事項を遵守しないとき、その他その診療を継続することが不適当であるときは、これを中止し、以後、その指名医の診療を受けることを許さないことができる。

第五十五条の四十四

(調髪及びひげそり)
第一項

入国者収容所長等は、被収容者が調髪又はひげそりを行いたい旨の申出をした場合には、法務省令で定めるところにより、これを許すものとする。

第五十五条の四十五

(感染症予防上の措置)
第一項

入国者収容所長等は、入国者収容所等内における感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要がある場合には、被収容者に対し、第五十五条の四十一第二項及び第三項の規定による健康診断又は第五十五条の四十二の規定による診療その他必要な医療上の措置をとるほか、予防接種、当該疾病を感染させるおそれがなくなるまでの間の隔離その他法務省令で定める措置をとるものとする。

第五十五条の四十六

(養護のための措置等)
第一項

入国者収容所長等は、老人、妊産婦、身体虚弱者その他の養護を必要とする被収容者について、その養護を必要とする事情に応じ、第五十五条の四十二の規定による医療上の措置に準じた措置をとるものとする。

第二項

入国者収容所長等は、被収容者が出産するときは、やむを得ない場合を除き、入国者収容所等の外の病院、診療所又は助産所に入院させるものとする。

第五節 規律及び秩序の維持

第五十五条の四十七

(入国者収容所等の規律及び秩序)
第一項

入国者収容所等の規律及び秩序は、適正に維持されなければならない。

第二項

前項の目的を達成するためとる措置は、被収容者の収容を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない。