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出入国管理及び難民認定法(しゅつにゅうこくかんりおよびなんみんにんていほう)

第五章の二 被収容者の処遇(第五十五条の三から第五十五条の十八まで)

出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第三十二号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第五章の二 被収容者の処遇

第一節 総則

第五十五条の三

(入国者収容所等の事務)
第一項

地方出入国在留管理局に、収容場を設ける。

第二項

入国者収容所等は、次に掲げる者を収容し、これらの者に対し必要な処遇を行う施設とする。

一

収容令書の執行を受ける者

二

退去強制令書の発付を受け、第五十二条第九項、第五十二条の四第五項若しくは第六項の規定又は第五十五条第三項若しくは第四項(これらの規定を同条第五項において準用する場合を含む。)の規定により収容される者

第五十五条の四

(処遇の原則)
第一項

被収容者(入国者収容所等に収容されている者をいう。以下この章及び第七十一条の六において同じ。)の処遇は、被収容者の人権を尊重しつつ適正に行わなければならない。

第二項

被収容者には、入国者収容所等の保安上支障がない範囲内においてできる限りの自由が与えられなければならない。

第五十五条の五

(活動の援助)
第一項

入国者収容所長又は地方出入国在留管理局長(以下この章及び第八章において「入国者収容所長等」という。)は、法務省令で定めるところにより、被収容者に対し、知的、教育的及び娯楽的活動その他の活動について、援助を与えるように努めなければならない。

第二項

入国者収容所長等は、前項の規定による援助の措置として、入国者収容所等に書籍を備え付けるものとする。この場合において、備え付けた書籍の閲覧の方法は、入国者収容所長等が定めるものとする。

第五十五条の六

(宗教上の行為)
第一項

被収容者が一人で行う礼拝その他の宗教上の行為は、禁止し、又は制限してはならない。ただし、入国者収容所等の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合は、この限りでない。

第五十五条の七

(書籍等の閲覧)
第一項

被収容者が自弁の書籍等(書籍、雑誌、新聞紙その他の文書図画(信書を除く。)をいう。以下この章において同じ。)を閲覧することは、次項に規定する場合のほか、これを禁止し、又は制限してはならない。

第二項

被収容者が書籍等を閲覧することにより、入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるときには、その閲覧を禁止することができる。

第五十五条の八

(被収容者の分離)
第一項

男子の被収容者と女子の被収容者とは、分離して収容しなければならない。ただし、入国者収容所長等が被収容者が被収容者である乳児を監護する必要がある場合その他特に必要があると認めるときは、この限りでない。

第二項

入国者収容所長等は、第五十五条の十九第二項の身体の検査及び第五十五条の四十九第二項の身体又は着衣の検査以外の場合であつても、女子の被収容者の処遇については、女子の入国警備官に行わせるように努めなければならない。

第五十五条の九

(実地監査)
第一項

出入国在留管理庁長官は、法務大臣の定めるところにより、この章の規定の適正な施行を確保するため、その職員のうちから監査官を指名し、各入国者収容所等について、毎年一回以上、実地監査を行わせなければならない。

第五十五条の十

(入国者収容所等視察委員会)
第一項

法務省令で定める出入国在留管理官署に、入国者収容所等視察委員会(以下この節において「委員会」という。)を置く。

第二項

委員会は、入国者収容所等の適正な運営に資するため、法務省令で定める担当区域内にある入国者収容所等を視察し、その運営に関し、入国者収容所長等に対して意見を述べるものとする。

第五十五条の十一

(組織等)
第一項

委員会は、委員十人以内で組織する。

第二項

委員は、人格識見が高く、かつ、入国者収容所等の運営の改善向上に熱意を有する者のうちから、法務大臣が任命する。

第三項

委員の任期は、一年とする。ただし、再任を妨げない。

第四項

委員は、非常勤とする。

第五項

前各項に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、法務省令で定める。

第五十五条の十二

(委員会に対する情報の提供及び委員の視察等)
第一項

入国者収容所長等は、入国者収容所等の運営の状況について、法務省令で定めるところにより、定期的に、又は必要に応じて、委員会に対し、情報を提供するものとする。

第二項

委員会は、入国者収容所等の運営の状況を把握するため、委員による入国者収容所等の視察をすることができる。この場合において、委員会は、必要があると認めるときは、入国者収容所長等に対し、委員による被収容者との面接の実施について協力を求めることができる。

第三項

入国者収容所長等は、前項の視察及び面接について、必要な協力をしなければならない。

第四項

第五十五条の六十第一項、第五十五条の六十一及び第五十五条の六十二の規定にかかわらず、被収容者が委員会に対して提出する書面については、検査し、又はその提出を差し止め、若しくは制限してはならない。

第五十五条の十三

(委員会の意見等の公表)
第一項

法務大臣は、毎年、委員会が入国者収容所長等に対して述べた意見及びこれを受けて入国者収容所長等が講じた措置の内容を取りまとめ、その概要を公表するものとする。

第五十五条の十四

(出国待機施設の視察等)
第一項

委員会は、第五十五条の十第二項に規定する事務を行うほか、出国待機施設(第十三条の二第一項に規定する法務省令で定める施設をいう。以下この項及び第五十九条第三項において同じ。)の適正な運営に資するため、法務省令で定める担当区域内にある出国待機施設を視察し、その運営に関し、当該出国待機施設の所在地を管轄する地方出入国在留管理局の長に対して意見を述べるものとする。

第二項

前二条の規定は、前項に規定する事務を行う場合に準用する。

第五十五条の十五

(参観)
第一項

入国者収容所長等は、その入国者収容所等の参観を申し出る者がある場合において相当と認めるときは、これを許すことができる。

第五十五条の十六

(研修及び訓練)
第一項

入国者収容所等に勤務する入国警備官には、被収容者の人権に関する理解を深めさせ、並びに被収容者の処遇を適正かつ効果的に行うために必要な知識及び技能を習得させ、及び向上させるために必要な研修及び訓練を行うものとする。

第五十五条の十七

(医師等職員の国家公務員法等の特例)
第一項

医師等職員(入国者収容所又は地方出入国在留管理局の職員である医師又は歯科医師をいう。以下この章において同じ。)であつて、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)別表第八イ医療職俸給表(一)の適用を受ける者は、部外診療(病院又は診療所その他これらに準ずるものとして内閣官房令・法務省令で定める施設(これらの職員が国家公務員の身分を有しないものに限る。)において行う医業又は歯科医業(当該医師等職員が団体の役員、顧問又は評議員の職を兼ねて行うもの及び自ら営利を目的とする私企業を営んで行うものを除く。)をいう。以下この条において同じ。)を行おうとする場合において、当該部外診療を行うことが、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣官房令・法務省令で定めるところにより、出入国在留管理庁長官の承認を受けることができる。

一

その正規の勤務時間(一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第十三条第一項に規定する正規の勤務時間をいう。以下この条において同じ。)において、勤務しないこととなる場合

二

報酬を得て、行うこととなる場合

第二項

前項の承認を受けた医師等職員が、その正規の勤務時間において、当該承認に係る部外診療を行うため勤務しない場合には、その勤務しない時間については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百一条第一項前段の規定は、適用しない。

第三項

第一項の承認を受けた医師等職員が、報酬を得て、当該承認に係る部外診療を行う場合には、国家公務員法第百四条の許可を要しない。

第四項

第一項の承認を受けた医師等職員が、その正規の勤務時間において、当該承認に係る部外診療を行うため勤務しない場合には、一般職の職員の給与に関する法律第十五条の規定にかかわらず、その勤務しない一時間につき、同法第十九条に規定する勤務一時間当たりの給与額を減額して給与を支給する。

第二節 収容の開始

第五十五条の十八

(収容開始時の告知)
第一項

入国者収容所長等は、被収容者に対し、その入国者収容所等における収容の開始に際し、次に掲げる事項を告知しなければならない。

一

物品の貸与及び支給並びに自弁に関する事項

二

第五十五条の二十九第一項に規定する保管私物その他の金品の取扱いに関する事項

三

保健衛生及び医療に関する事項

四

宗教上の行為に関する事項

五

書籍等の閲覧に関する事項

六

第五十五条の四十八第一項に規定する遵守事項

七

面会及び通信の発受に関する事項

八

審査の申請を行うことができる措置、審査の申請をすべき行政庁及び審査の申請期間その他の審査の申請に関する事項

九

第五十五条の七十四第一項の規定による申告を行うことができる行為、申告先及び申告期間その他の同項の規定による申告に関する事項

十

苦情の申出に関する事項

第二項

前項の規定による告知は、法務省令で定めるところにより、書面で行うものとする。