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会社法(かいしゃほう)

第二章 訴訟(第八百三十四条から第八百四十三条まで)

金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第六十四号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第八百三十四条

(被告)
第一項

次の各号に掲げる訴え(以下この節において「会社の組織に関する訴え」と総称する。)については、当該各号に定める者を被告とする。

一

会社の設立の無効の訴え 設立する会社

二

株式会社の成立後における株式の発行の無効の訴え(第八百四十条第一項において「新株発行の無効の訴え」という。) 株式の発行をした株式会社

三

自己株式の処分の無効の訴え 自己株式の処分をした株式会社

四

新株予約権の発行の無効の訴え 新株予約権の発行をした株式会社

五

株式会社における資本金の額の減少の無効の訴え 当該株式会社

六

会社の組織変更の無効の訴え 組織変更後の会社

七

会社の吸収合併の無効の訴え 吸収合併後存続する会社

八

会社の新設合併の無効の訴え 新設合併により設立する会社

九

会社の吸収分割の無効の訴え 吸収分割契約をした会社

十

会社の新設分割の無効の訴え 新設分割をする会社及び新設分割により設立する会社

十一

株式会社の株式交換の無効の訴え 株式交換契約をした会社

十二

株式会社の株式移転の無効の訴え 株式移転をする株式会社及び株式移転により設立する株式会社

十二の二

株式会社の株式交付の無効の訴え 株式交付親会社

十三

株式会社の成立後における株式の発行が存在しないことの確認の訴え 株式の発行をした株式会社

十四

自己株式の処分が存在しないことの確認の訴え 自己株式の処分をした株式会社

十五

新株予約権の発行が存在しないことの確認の訴え 新株予約権の発行をした株式会社

十六

株主総会等の決議が存在しないこと又は株主総会等の決議の内容が法令に違反することを理由として当該決議が無効であることの確認の訴え 当該株式会社

十七

株主総会等の決議の取消しの訴え 当該株式会社

十八

第八百三十二条第一号の規定による持分会社の設立の取消しの訴え 当該持分会社

十九

第八百三十二条第二号の規定による持分会社の設立の取消しの訴え 当該持分会社及び同号の社員

二十

株式会社の解散の訴え 当該株式会社

二十一

持分会社の解散の訴え 当該持分会社

第八百三十五条

(訴えの管轄及び移送)
第一項

会社の組織に関する訴えは、被告となる会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。

第二項

前条第九号から第十二号までの規定により二以上の地方裁判所が管轄権を有するときは、当該各号に掲げる訴えは、先に訴えの提起があった地方裁判所が管轄する。

第三項

前項の場合には、裁判所は、当該訴えに係る訴訟がその管轄に属する場合においても、著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟を他の管轄裁判所に移送することができる。

第八百三十六条

(担保提供命令)
第一項

会社の組織に関する訴えであって、株主又は設立時株主が提起することができるものについては、裁判所は、被告の申立てにより、当該会社の組織に関する訴えを提起した株主又は設立時株主に対し、相当の担保を立てるべきことを命ずることができる。ただし、当該株主が取締役、監査役、執行役若しくは清算人であるとき、又は当該設立時株主が設立時取締役若しくは設立時監査役であるときは、この限りでない。

第二項

前項の規定は、会社の組織に関する訴えであって、債権者又は株式交付に際して株式交付親会社に株式交付子会社の株式若しくは新株予約権等を譲り渡した者が提起することができるものについて準用する。

第三項

被告は、第一項(前項において準用する場合を含む。)の申立てをするには、原告の訴えの提起が悪意によるものであることを疎明しなければならない。

第八百三十七条

(弁論等の必要的併合)
第一項

同一の請求を目的とする会社の組織に関する訴えに係る訴訟が数個同時に係属するときは、その弁論及び裁判は、併合してしなければならない。

第八百三十八条

(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)
第一項

会社の組織に関する訴えに係る請求を認容する確定判決は、第三者に対してもその効力を有する。

第八百三十九条

(無効又は取消しの判決の効力)
第一項

会社の組織に関する訴え(第八百三十四条第一号から第十二号の二まで、第十八号及び第十九号に掲げる訴えに限る。)に係る請求を認容する判決が確定したときは、当該判決において無効とされ、又は取り消された行為(当該行為によって会社が設立された場合にあっては当該設立を含み、当該行為に際して株式又は新株予約権が交付された場合にあっては当該株式又は新株予約権を含む。)は、将来に向かってその効力を失う。

第八百四十条

(新株発行の無効判決の効力)
第一項

新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該株式会社は、当該判決の確定時における当該株式に係る株主に対し、払込みを受けた金額又は給付を受けた財産の給付の時における価額に相当する金銭を支払わなければならない。この場合において、当該株式会社が株券発行会社であるときは、当該株式会社は、当該株主に対し、当該金銭の支払をするのと引換えに、当該株式に係る旧株券(前条の規定により効力を失った株式に係る株券をいう。以下この節において同じ。)を返還することを請求することができる。

第二項

前項の金銭の金額が同項の判決が確定した時における会社財産の状況に照らして著しく不相当であるときは、裁判所は、同項前段の株式会社又は株主の申立てにより、当該金額の増減を命ずることができる。

第三項

前項の申立ては、同項の判決が確定した日から六箇月以内にしなければならない。

第四項

第一項前段に規定する場合には、同項前段の株式を目的とする質権は、同項の金銭について存在する。

第五項

第一項前段に規定する場合には、前項の質権の登録株式質権者は、第一項前段の株式会社から同項の金銭を受領し、他の債権者に先立って自己の債権の弁済に充てることができる。

第六項

前項の債権の弁済期が到来していないときは、同項の登録株式質権者は、第一項前段の株式会社に同項の金銭に相当する金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。

第八百四十一条

(自己株式の処分の無効判決の効力)
第一項

自己株式の処分の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該株式会社は、当該判決の確定時における当該自己株式に係る株主に対し、払込みを受けた金額又は給付を受けた財産の給付の時における価額に相当する金銭を支払わなければならない。この場合において、当該株式会社が株券発行会社であるときは、当該株式会社は、当該株主に対し、当該金銭の支払をするのと引換えに、当該自己株式に係る旧株券を返還することを請求することができる。

第二項

前条第二項から第六項までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第四項中「株式」とあるのは、「自己株式」と読み替えるものとする。

第八百四十二条

(新株予約権発行の無効判決の効力)
第一項

新株予約権の発行の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該株式会社は、当該判決の確定時における当該新株予約権に係る新株予約権者に対し、払込みを受けた金額又は給付を受けた財産の給付の時における価額に相当する金銭を支払わなければならない。この場合において、当該新株予約権に係る新株予約権証券(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券。以下この項において同じ。)を発行しているときは、当該株式会社は、当該新株予約権者に対し、当該金銭の支払をするのと引換えに、第八百三十九条の規定により効力を失った新株予約権に係る新株予約権証券を返還することを請求することができる。

第二項

第八百四十条第二項から第六項までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第二項中「株主」とあるのは「新株予約権者」と、同条第四項中「株式」とあるのは「新株予約権」と、同条第五項及び第六項中「登録株式質権者」とあるのは「登録新株予約権質権者」と読み替えるものとする。

第八百四十三条

(合併又は会社分割の無効判決の効力)
第一項

次の各号に掲げる行為の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該行為をした会社は、当該行為の効力が生じた日後に当該各号に定める会社が負担した債務について、連帯して弁済する責任を負う。

一

会社の吸収合併 吸収合併後存続する会社

二

会社の新設合併 新設合併により設立する会社

三

会社の吸収分割 吸収分割をする会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継する会社

四

会社の新設分割 新設分割により設立する会社

第二項

前項に規定する場合には、同項各号に掲げる行為の効力が生じた日後に当該各号に定める会社が取得した財産は、当該行為をした会社の共有に属する。ただし、同項第四号に掲げる行為を一の会社がした場合には、同号に定める会社が取得した財産は、当該行為をした一の会社に属する。

第三項

第一項及び前項本文に規定する場合には、各会社の第一項の債務の負担部分及び前項本文の財産の共有持分は、各会社の協議によって定める。

第四項

各会社の第一項の債務の負担部分又は第二項本文の財産の共有持分について、前項の協議が調わないときは、裁判所は、各会社の申立てにより、第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時における各会社の財産の額その他一切の事情を考慮して、これを定める。