第七節 適切な医療を提供するための医薬品の供給の確保
厚生労働大臣は、特定医薬品(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第二条第十七項に規定する特定医薬品をいう。以下同じ。)について、その供給が不足し、又はその特定医薬品の需給の状況その他の状況から合理的に判断して、その供給が不足する蓋然性があると認められるため、適切な医療の提供が困難になることにより、国民の生命及び健康に影響を与えるおそれがあると認める場合は、製造販売業者(同法第十二条第一項の医薬品の製造販売業の許可を受けた者をいう。以下同じ。)、製造業者(同法第十三条第一項の医薬品の製造業の許可を受けた者をいう。以下同じ。)、卸売販売業者(同法第三十四条第一項の卸売販売業の許可を受けた者をいう。第三十八条の四において同じ。)その他の関係者に対し、当該特定医薬品又は代替薬(同法第十八条の五に規定する代替薬をいう。以下この条において同じ。)の増産、販売の調整その他の当該特定医薬品又は代替薬を必要とする医療提供施設に対する当該特定医薬品又は代替薬の提供を図るために必要な協力を求めることができる。
厚生労働大臣は、供給確保医薬品及びその製造に必要不可欠であると認められる原料又は材料(以下「供給確保医薬品等」という。)の安定的な供給の確保を図るための指針(以下「安定供給確保指針」という。)を定めるものとする。
安定供給確保指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
供給確保医薬品等の安定的な供給の確保に関する基本的な方向
供給確保医薬品等の供給不足の発生を未然に防止するための施策に関する事項
供給確保医薬品等の供給不足が発生した場合における製造又は輸入に関する事項
その他供給確保医薬品等の安定的な供給の確保に関する重要事項
厚生労働大臣は、安定供給確保指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
その用途に係る疾病にかかつた場合の病状の程度
当該特定医薬品と代替性のある特定医薬品又は治療方法の有無
その製造に要する特別の技術の有無、原料又は材料の供給事情その他の製造又は供給に関して留意すべき事項
その他厚生労働省令で定める事項
厚生労働大臣は、重要供給確保医薬品(前条第四項に規定する供給確保医薬品のうち、同項各号に掲げる事項を勘案し、その安定的な供給の確保を図ることが特に重要なものとして、厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴いて指定するものをいう。)及びその製造に必要不可欠であると認められる原料又は材料(以下「重要供給確保医薬品等」という。)について、製造の状況その他の状況から合理的に判断して、その供給が不足する蓋然性があり、かつ、その供給が不足した場合には、適切な医療の提供が困難になることにより、国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認めるときは、当該重要供給確保医薬品等の製造販売業者又は製造業者に対し、安定供給確保指針に即して、厚生労働省令で定めるところにより、当該重要供給確保医薬品等の供給不足の発生を未然に防止するために必要な措置に関する計画(以下この条において「供給不足防止措置計画」という。)を作成し、厚生労働大臣に届け出るべきことを指示することができる。
前二項の規定による指示に従つて届出をした製造販売業者又は製造業者は、その届出に係る供給不足防止措置計画を変更したときは、厚生労働省令で定めるところにより、変更した事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
第一項又は第二項の規定による指示に従つて届出をした製造販売業者又は製造業者は、その届出に係る供給不足防止措置計画に沿つて当該供給不足防止措置計画に係る重要供給確保医薬品等の供給不足の発生を未然に防止するために必要な措置を行わなければならない。
厚生労働大臣は、第二項の規定による指示を受けた製造販売業者若しくは製造業者が正当な理由がなくその指示に従わなかつたとき、又は前項に規定する製造販売業者若しくは製造業者が正当な理由がなくその届出に係る供給不足防止措置計画に沿つて当該供給不足防止措置計画に係る重要供給確保医薬品等の供給不足の発生を未然に防止するために必要な措置を行つていないと認めるときは、その旨を公表することができる。
厚生労働大臣は、重要供給確保医薬品等について、需要の増加又は製造数量の減少その他の事情により、現にその供給が不足し、又は重要供給確保医薬品等の需給の状況その他の状況から合理的に判断して、その供給が不足する蓋然性が特に高く、かつ、その供給の不足により、適切な医療の提供が困難になり、国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認めるときは、当該重要供給確保医薬品等の製造販売業者又は製造業者に対し、安定供給確保指針に即して、厚生労働省令で定めるところにより、当該重要供給確保医薬品等の製造又は輸入に関する計画(以下この条において「製造等計画」という。)を作成し、厚生労働大臣に届け出るべきことを指示することができる。