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会社法(かいしゃほう)

第九章 清算(第五百二十六条から第五百四十二条まで)

民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五年法律第五十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第五百二十六条

(清算人の報酬等)
第一項

清算人は、費用の前払及び裁判所が定める報酬を受けることができる。

第二項

前項の規定は、清算人代理について準用する。

第四款 監督委員

第五百二十七条

(監督委員の選任等)
第一項

裁判所は、一人又は二人以上の監督委員を選任し、当該監督委員に対し、第五百三十五条第一項の許可に代わる同意をする権限を付与することができる。

第二項

法人は、監督委員となることができる。

第五百二十八条

(監督委員に対する監督等)
第一項

監督委員は、裁判所が監督する。

第二項

裁判所は、監督委員が清算株式会社の業務及び財産の管理の監督を適切に行っていないとき、その他重要な事由があるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、監督委員を解任することができる。

第五百二十九条

(二人以上の監督委員の職務執行)
第一項

監督委員が二人以上あるときは、共同してその職務を行う。ただし、裁判所の許可を得て、それぞれ単独にその職務を行い、又は職務を分掌することができる。

第五百三十条

(監督委員による調査等)
第一項

監督委員は、いつでも、清算株式会社の清算人及び監査役並びに支配人その他の使用人に対し、事業の報告を求め、又は清算株式会社の業務及び財産の状況を調査することができる。

第二項

監督委員は、その職務を行うため必要があるときは、清算株式会社の子会社に対し、事業の報告を求め、又はその子会社の業務及び財産の状況を調査することができる。

第五百三十一条

(監督委員の注意義務)
第一項

監督委員は、善良な管理者の注意をもって、その職務を行わなければならない。

第二項

監督委員が前項の注意を怠ったときは、その監督委員は、利害関係人に対し、連帯して損害を賠償する責任を負う。

第五百三十二条

(監督委員の報酬等)
第一項

監督委員は、費用の前払及び裁判所が定める報酬を受けることができる。

第二項

監督委員は、その選任後、清算株式会社に対する債権又は清算株式会社の株式を譲り受け、又は譲り渡すには、裁判所の許可を得なければならない。

第三項

監督委員は、前項の許可を得ないで同項に規定する行為をしたときは、費用及び報酬の支払を受けることができない。

第五款 調査委員

第五百三十三条

(調査委員の選任等)
第一項

裁判所は、調査命令をする場合には、当該調査命令において、一人又は二人以上の調査委員を選任し、調査委員が調査すべき事項及び裁判所に対して調査の結果の報告をすべき期間を定めなければならない。

第五百三十四条

(監督委員に関する規定の準用)
第一項

前款(第五百二十七条第一項及び第五百二十九条ただし書を除く。)の規定は、調査委員について準用する。

第六款 清算株式会社の行為の制限等

第五百三十五条

(清算株式会社の行為の制限)
第一項

特別清算開始の命令があった場合には、清算株式会社が次に掲げる行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。ただし、第五百二十七条第一項の規定により監督委員が選任されているときは、これに代わる監督委員の同意を得なければならない。

一

財産の処分(次条第一項各号に掲げる行為を除く。)

二

借財

三

訴えの提起

四

和解又は仲裁合意(仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する仲裁合意をいう。)

五

権利の放棄

六

その他裁判所の指定する行為

第二項

前項の規定にかかわらず、同項第一号から第五号までに掲げる行為については、次に掲げる場合には、同項の許可を要しない。

一

最高裁判所規則で定める額以下の価額を有するものに関するとき。

二

前号に掲げるもののほか、裁判所が前項の許可を要しないものとしたものに関するとき。

第三項

第一項の許可又はこれに代わる監督委員の同意を得ないでした行為は、無効とする。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。

第五百三十六条

(事業の譲渡の制限等)
第一項

特別清算開始の命令があった場合には、清算株式会社が次に掲げる行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。

一

事業の全部の譲渡

二

事業の重要な一部の譲渡(当該譲渡により譲り渡す資産の帳簿価額が当該清算株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないものを除く。)

三

その子会社の株式又は持分の全部又は一部の譲渡(次のいずれにも該当する場合における譲渡に限る。)

イ

当該譲渡により譲り渡す株式又は持分の帳簿価額が当該清算株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えるとき。

ロ

当該清算株式会社が、当該譲渡がその効力を生ずる日において当該子会社の議決権の総数の過半数の議決権を有しないとき。

第二項

前条第三項の規定は、前項の許可を得ないでした行為について準用する。

第三項

第七章(第四百六十七条第一項第五号を除く。)の規定は、特別清算の場合には、適用しない。

第五百三十七条

(債務の弁済の制限)
第一項

特別清算開始の命令があった場合には、清算株式会社は、協定債権者に対して、その債権額の割合に応じて弁済をしなければならない。

第二項

前項の規定にかかわらず、清算株式会社は、裁判所の許可を得て、少額の協定債権、清算株式会社の財産につき存する担保権によって担保される協定債権その他これを弁済しても他の債権者を害するおそれがない協定債権に係る債務について、債権額の割合を超えて弁済をすることができる。

第五百三十八条

(換価の方法)
第一項

清算株式会社は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定により、その財産の換価をすることができる。この場合においては、第五百三十五条第一項第一号の規定は、適用しない。

第二項

清算株式会社は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定により、第五百二十二条第二項に規定する担保権(以下この条及び次条において単に「担保権」という。)の目的である財産の換価をすることができる。この場合においては、当該担保権を有する者(以下この条及び次条において「担保権者」という。)は、その換価を拒むことができない。

第三項

前二項の場合には、民事執行法第六十三条及び第百二十九条(これらの規定を同法その他強制執行の手続に関する法令において準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。

第四項

第二項の場合において、担保権者が受けるべき金額がまだ確定していないときは、清算株式会社は、代金を別に寄託しなければならない。この場合においては、担保権は、寄託された代金につき存する。

第五百三十九条

(担保権者が処分をすべき期間の指定)
第一項

担保権者が法律に定められた方法によらないで担保権の目的である財産の処分をする権利を有するときは、裁判所は、清算株式会社の申立てにより、担保権者がその処分をすべき期間を定めることができる。

第二項

担保権者は、前項の期間内に処分をしないときは、同項の権利を失う。

第七款 清算の監督上必要な処分等

第五百四十条

(清算株式会社の財産に関する保全処分)
第一項

裁判所は、特別清算開始の命令があった場合において、清算の監督上必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、清算株式会社の財産に関し、その財産の処分禁止の仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。

第二項

裁判所は、特別清算開始の申立てがあった時から当該申立てについての決定があるまでの間においても、必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、前項の規定による保全処分をすることができる。特別清算開始の申立てを却下する決定に対して第八百九十条第五項の即時抗告がされたときも、同様とする。

第三項

裁判所が前二項の規定により清算株式会社が債権者に対して弁済その他の債務を消滅させる行為をすることを禁止する旨の保全処分を命じた場合には、債権者は、特別清算の関係においては、当該保全処分に反してされた弁済その他の債務を消滅させる行為の効力を主張することができない。ただし、債権者が、その行為の当時、当該保全処分がされたことを知っていたときに限る。

第五百四十一条

(株主名簿の記載等の禁止)
第一項

裁判所は、特別清算開始の命令があった場合において、清算の監督上必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、清算株式会社が株主名簿記載事項を株主名簿に記載し、又は記録することを禁止することができる。

第二項

裁判所は、特別清算開始の申立てがあった時から当該申立てについての決定があるまでの間においても、必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、前項の規定による処分をすることができる。特別清算開始の申立てを却下する決定に対して第八百九十条第五項の即時抗告がされたときも、同様とする。

第五百四十二条

(役員等の財産に対する保全処分)
第一項

裁判所は、特別清算開始の命令があった場合において、清算の監督上必要があると認めるときは、清算株式会社の申立てにより又は職権で、発起人、設立時取締役、設立時監査役、第四百二十三条第一項に規定する役員等又は清算人(以下この款において「対象役員等」という。)の責任に基づく損害賠償請求権につき、当該対象役員等の財産に対する保全処分をすることができる。

第二項

裁判所は、特別清算開始の申立てがあった時から当該申立てについての決定があるまでの間においても、緊急の必要があると認めるときは、清算株式会社の申立てにより又は職権で、前項の規定による保全処分をすることができる。特別清算開始の申立てを却下する決定に対して第八百九十条第五項の即時抗告がされたときも、同様とする。