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会社法(かいしゃほう)

第九章 清算(第四百九十一条から第五百四条まで)

民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五年法律第五十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第五目 取締役等に関する規定の適用

第四百九十一条

第一項

清算株式会社については、第二章(第百五十五条を除く。)、第三章、第四章第一節、第三百三十五条第二項、第三百四十三条第一項及び第二項、第三百四十五条第四項において準用する同条第三項、第三百五十九条、同章第七節及び第八節並びに第七章の規定中取締役、代表取締役、取締役会又は取締役会設置会社に関する規定は、それぞれ清算人、代表清算人、清算人会又は清算人会設置会社に関する規定として清算人、代表清算人、清算人会又は清算人会設置会社に適用があるものとする。

第三款 財産目録等

第四百九十二条

(財産目録等の作成等)
第一項

清算人(清算人会設置会社にあっては、第四百八十九条第七項各号に掲げる清算人)は、その就任後遅滞なく、清算株式会社の財産の現況を調査し、法務省令で定めるところにより、第四百七十五条各号に掲げる場合に該当することとなった日における財産目録及び貸借対照表(以下この条及び次条において「財産目録等」という。)を作成しなければならない。

第二項

清算人会設置会社においては、財産目録等は、清算人会の承認を受けなければならない。

第三項

清算人は、財産目録等(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の承認を受けたもの)を株主総会に提出し、又は提供し、その承認を受けなければならない。

第四項

清算株式会社は、財産目録等を作成した時からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該財産目録等を保存しなければならない。

第四百九十三条

(財産目録等の提出命令)
第一項

裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、財産目録等の全部又は一部の提出を命ずることができる。

第四百九十四条

(貸借対照表等の作成及び保存)
第一項

清算株式会社は、法務省令で定めるところにより、各清算事務年度(第四百七十五条各号に掲げる場合に該当することとなった日の翌日又はその後毎年その日に応当する日(応当する日がない場合にあっては、その前日)から始まる各一年の期間をいう。)に係る貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。

第二項

前項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもって作成することができる。

第三項

清算株式会社は、第一項の貸借対照表を作成した時からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該貸借対照表及びその附属明細書を保存しなければならない。

第四百九十五条

(貸借対照表等の監査等)
第一項

監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)においては、前条第一項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書は、法務省令で定めるところにより、監査役の監査を受けなければならない。

第二項

清算人会設置会社においては、前条第一項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の監査を受けたもの)は、清算人会の承認を受けなければならない。

第四百九十六条

(貸借対照表等の備置き及び閲覧等)
第一項

清算株式会社は、第四百九十四条第一項に規定する各清算事務年度に係る貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書(前条第一項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告を含む。以下この条において「貸借対照表等」という。)を、定時株主総会の日の一週間前の日(第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、その本店に備え置かなければならない。

第二項

株主及び債権者は、清算株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該清算株式会社の定めた費用を支払わなければならない。

一

貸借対照表等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧の請求

二

前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求

三

貸借対照表等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

四

前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって清算株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求

第三項

清算株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該清算株式会社の貸借対照表等について前項各号に掲げる請求をすることができる。ただし、同項第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該清算株式会社の定めた費用を支払わなければならない。

第四百九十七条

(貸借対照表等の定時株主総会への提出等)
第一項

次の各号に掲げる清算株式会社においては、清算人は、当該各号に定める貸借対照表及び事務報告を定時株主総会に提出し、又は提供しなければならない。

一

第四百九十五条第一項に規定する監査役設置会社(清算人会設置会社を除く。) 同項の監査を受けた貸借対照表及び事務報告

二

清算人会設置会社 第四百九十五条第二項の承認を受けた貸借対照表及び事務報告

三

前二号に掲げるもの以外の清算株式会社 第四百九十四条第一項の貸借対照表及び事務報告

第二項

前項の規定により提出され、又は提供された貸借対照表は、定時株主総会の承認を受けなければならない。

第三項

清算人は、第一項の規定により提出され、又は提供された事務報告の内容を定時株主総会に報告しなければならない。

第四百九十八条

(貸借対照表等の提出命令)
第一項

裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、第四百九十四条第一項の貸借対照表及びその附属明細書の全部又は一部の提出を命ずることができる。

第四款 債務の弁済等

第四百九十九条

(債権者に対する公告等)
第一項

清算株式会社は、第四百七十五条各号に掲げる場合に該当することとなった後、遅滞なく、当該清算株式会社の債権者に対し、一定の期間内にその債権を申し出るべき旨を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、当該期間は、二箇月を下ることができない。

第二項

前項の規定による公告には、当該債権者が当該期間内に申出をしないときは清算から除斥される旨を付記しなければならない。

第五百条

(債務の弁済の制限)
第一項

清算株式会社は、前条第一項の期間内は、債務の弁済をすることができない。この場合において、清算株式会社は、その債務の不履行によって生じた責任を免れることができない。

第二項

前項の規定にかかわらず、清算株式会社は、前条第一項の期間内であっても、裁判所の許可を得て、少額の債権、清算株式会社の財産につき存する担保権によって担保される債権その他これを弁済しても他の債権者を害するおそれがない債権に係る債務について、その弁済をすることができる。この場合において、当該許可の申立ては、清算人が二人以上あるときは、その全員の同意によってしなければならない。

第五百一条

(条件付債権等に係る債務の弁済)
第一項

清算株式会社は、条件付債権、存続期間が不確定な債権その他その額が不確定な債権に係る債務を弁済することができる。この場合においては、これらの債権を評価させるため、裁判所に対し、鑑定人の選任の申立てをしなければならない。

第二項

前項の場合には、清算株式会社は、同項の鑑定人の評価に従い同項の債権に係る債務を弁済しなければならない。

第三項

第一項の鑑定人の選任の手続に関する費用は、清算株式会社の負担とする。当該鑑定人による鑑定のための呼出し及び質問に関する費用についても、同様とする。

第五百二条

(債務の弁済前における残余財産の分配の制限)
第一項

清算株式会社は、当該清算株式会社の債務を弁済した後でなければ、その財産を株主に分配することができない。ただし、その存否又は額について争いのある債権に係る債務についてその弁済をするために必要と認められる財産を留保した場合は、この限りでない。

第五百三条

(清算からの除斥)
第一項

清算株式会社の債権者(知れている債権者を除く。)であって第四百九十九条第一項の期間内にその債権の申出をしなかったものは、清算から除斥される。

第二項

前項の規定により清算から除斥された債権者は、分配がされていない残余財産に対してのみ、弁済を請求することができる。

第三項

清算株式会社の残余財産を株主の一部に分配した場合には、当該株主の受けた分配と同一の割合の分配を当該株主以外の株主に対してするために必要な財産は、前項の残余財産から控除する。

第五款 残余財産の分配

第五百四条

(残余財産の分配に関する事項の決定)
第一項

清算株式会社は、残余財産の分配をしようとするときは、清算人の決定(清算人会設置会社にあっては、清算人会の決議)によって、次に掲げる事項を定めなければならない。

一

残余財産の種類

二

株主に対する残余財産の割当てに関する事項

第二項

前項に規定する場合において、残余財産の分配について内容の異なる二以上の種類の株式を発行しているときは、清算株式会社は、当該種類の株式の内容に応じ、同項第二号に掲げる事項として、次に掲げる事項を定めることができる。

一

ある種類の株式の株主に対して残余財産の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類

二

前号に掲げる事項のほか、残余財産の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容

第三項

第一項第二号に掲げる事項についての定めは、株主(当該清算株式会社及び前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて残余財産を割り当てることを内容とするものでなければならない。