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仲裁法(ちゅうさいほう)

第四章 仲裁廷の特別の権限

民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五年法律第五十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第四章 仲裁廷の特別の権限

第二十五条

(自己の仲裁権限の有無についての判断)
第二十五条第一項(自己の仲裁権限の有無についての判断)

仲裁廷は、仲裁合意の存否又は効力に関する主張についての判断その他自己の仲裁権限(仲裁手続における審理及び仲裁判断を行う権限をいう。以下この条において同じ。)の有無についての判断を示すことができる。

第二十五条第二項(自己の仲裁権限の有無についての判断)

仲裁手続において、仲裁廷が仲裁権限を有しない旨の主張は、その原因となる事由が仲裁手続の進行中に生じた場合にあってはその後速やかに、その他の場合にあっては本案についての最初の主張書面の提出の時(口頭審理において口頭で最初に本案についての主張をする時を含む。)までに、しなければならない。ただし、仲裁権限を有しない旨の主張の遅延について正当な理由があると仲裁廷が認めるときは、この限りでない。

第二十五条第三項(自己の仲裁権限の有無についての判断)

当事者は、仲裁人を選任し、又は仲裁人の選任について推薦その他これに類する関与をした場合であっても、前項の主張をすることができる。

第二十五条第四項(自己の仲裁権限の有無についての判断)

仲裁廷は、適法な第二項の主張があったときは、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める決定又は仲裁判断により、当該主張に対する判断を示さなければならない。

第二十五条第四項第一号(自己の仲裁権限の有無についての判断)

自己が仲裁権限を有する旨の判断を示す場合 仲裁判断前の独立の決定又は仲裁判断

第二十五条第四項第二号(自己の仲裁権限の有無についての判断)

自己が仲裁権限を有しない旨の判断を示す場合 仲裁手続の終了決定

第二十五条第五項(自己の仲裁権限の有無についての判断)

仲裁廷が仲裁判断前の独立の決定において自己が仲裁権限を有する旨の判断を示したときは、当事者は、当該決定の通知を受けた日から三十日以内に、裁判所に対し、当該仲裁廷が仲裁権限を有するかどうかについての判断を求める申立てをすることができる。この場合において、当該申立てに係る事件が裁判所に係属する場合であっても、当該仲裁廷は、仲裁手続を続行し、かつ、仲裁判断をすることができる。

第二十六条

(暫定保全措置)
この条に改正1か所
第二十六条第一項(暫定保全措置)

仲裁廷は、当事者間に別段の合意がない限り、仲裁判断があるまでの間、その一方の申立てにより、他方の当事者に対し、次に掲げる措置を講ずることを命ずることができる。

第二十六条第一項第一号(暫定保全措置)

金銭の支払を目的とする債権について、強制執行をすることができなくなるおそれがあるとき、又は強制執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに、当該金銭の支払をするために必要な財産の処分その他の変更を禁止すること。

第二十六条第一項第二号(暫定保全措置)

財産上の給付(金銭の支払を除く。)を求める権利について、当該権利を実行することができなくなるおそれがあるとき、又は当該権利を実行するのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに、当該給付の目的である財産の処分その他の変更を禁止すること。

第二十六条第一項第三号(暫定保全措置)

紛争の対象となる物又は権利関係について、申立てをした当事者に生ずる著しい損害又は急迫の危険を避けるため、当該損害若しくは当該危険の発生を防止し、若しくはその防止に必要な措置をとり、又は変更が生じた当該物若しくは権利関係について変更前の原状の回復をすること。

第二十六条第一項第四号(暫定保全措置)

仲裁手続における審理を妨げる行為を禁止すること(次号に掲げるものを除く。)。

第二十六条第一項第五号(暫定保全措置)

仲裁手続の審理のために必要な証拠について、その廃棄、消去又は改変その他の行為を禁止すること。

第二十六条第二項(暫定保全措置)

前項の申立て(同項第五号に係るものを除く。)をするときは、保全すべき権利又は権利関係及びその申立ての原因となる事実を疎明しなければならない。

第二十六条第三項(暫定保全措置)

仲裁廷は、第一項各号に掲げる措置を講ずることを命ずる命令(以下「暫定保全措置命令」という。)を発するに際し、必要があると認めるときは、相当な担保を提供すべきことを命ずることができる。

第二十六条第四項(暫定保全措置)

保全すべき権利若しくは権利関係又は第一項の申立ての原因を欠くことが判明し、又はこれを欠くに至ったときその他の事情の変更があったときは、仲裁廷は、申立てにより、暫定保全措置命令を取り消し、変更し、又はその効力を停止することができる。

第二十六条第五項(暫定保全措置)

前項の規定によるほか、仲裁廷は、特別の事情があると認めるときは、当事者にあらかじめ通知した上で、職権で、暫定保全措置命令を取り消し、変更し、又はその効力を停止することができる。

第二十六条第六項(暫定保全措置)

仲裁廷は、第四項の事情の変更があったと思料するときは、当事者に対し、速やかに当該事情の変更の有無及び当該事情の変更があったときはその内容を開示することを命ずることができる。

第二十六条第七項(暫定保全措置)

暫定保全措置命令の申立てをした者(次項において「申立人」という。)が前項の規定による命令に従わないときは、第四項の規定の適用については、同項の事情の変更があったものとみなす。

第二十六条第八項(暫定保全措置)

仲裁廷は、第四項又は第五項の規定により暫定保全措置命令を取り消し、変更し、又はその効力を停止した場合において、申立人の責めに帰すべき事由により暫定保全措置命令を発したと認めるときは、暫定保全措置命令を受けた者の申立てにより、当該申立人に対し、これにより当該暫定保全措置命令を受けた者が受けた損害の賠償を命ずることができる。ただし、当事者間に別段の合意がある場合は、この限りでない。

第二十六条第九項(暫定保全措置)

前項の規定による命令は、仲裁判断としての効力を有する。

第二十六条第十項(暫定保全措置)改正

第三十九条第四十一条の規定は第八項の規定による命令について、同条第一項及び第三項の規定は暫定保全措置命令その他のこの条の規定による命令(第八項の規定による命令を除く。)又は決定について、それぞれ準用する。

改正箇所 1 / 1