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仲裁法(ちゅうさいほう)

第一章 総則

民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五年法律第五十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第一章 総則

第一条

(趣旨)
第一項

仲裁地が日本国内にある仲裁手続及び仲裁手続に関して裁判所が行う手続については、他の法令に定めるもののほか、この法律の定めるところによる。

第二条

(定義)
第一項

この法律において「仲裁合意」とは、既に生じた民事上の紛争又は将来において生ずる一定の法律関係(契約に基づくものであるかどうかを問わない。)に関する民事上の紛争の全部又は一部の解決を一人又は二人以上の仲裁人にゆだね、かつ、その判断(以下「仲裁判断」という。)に服する旨の合意をいう。

第二項

この法律において「仲裁廷」とは、仲裁合意に基づき、その対象となる民事上の紛争について審理し、仲裁判断を行う一人の仲裁人又は二人以上の仲裁人の合議体をいう。

第三項

この法律において「主張書面」とは、仲裁手続において当事者が作成して仲裁廷に提出する書面であって、当該当事者の主張が記載されているものをいう。

第三条

(適用範囲)
この条に改正1か所
第三条第一項(適用範囲)

次章から第七章まで、第九章及び第十章の規定は、次項及び第八条に定めるものを除き、仲裁地が日本国内にある場合について適用する。

第三条第二項(適用範囲)改正

第十四条第十六条第一項及び第十五条第十七条の規定は、仲裁地が日本国内にある場合、仲裁地が日本国外にある場合及び仲裁地が定まっていない場合に適用する。

第三条第三項(適用範囲)

第八章の規定は、仲裁地が日本国内にある場合及び仲裁地が日本国外にある場合に適用する。

第四条

(裁判所の関与)
第一項

仲裁手続に関しては、裁判所は、この法律に規定する場合に限り、その権限を行使することができる。

第五条

(裁判所の管轄)
第一項

この法律の規定により裁判所が行う手続に係る事件は、次に掲げる裁判所の管轄に専属する。

一

当事者が合意により定めた地方裁判所

二

仲裁地(一の地方裁判所の管轄区域のみに属する地域を仲裁地として定めた場合に限る。)を管轄する地方裁判所

三

当該事件の被申立人の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所

第二項

前項の規定にかかわらず、仲裁地が日本国内にあるときは、この法律の規定により裁判所が行う手続に係る申立ては、東京地方裁判所及び大阪地方裁判所にもすることができる。

第三項

この法律の規定により二以上の裁判所が管轄権を有するときは、先に申立てがあった裁判所が管轄する。

第四項

裁判所は、この法律の規定により裁判所が行う手続に係る事件の全部又は一部がその管轄に属しないと認めるときは、申立てにより又は職権で、これを管轄裁判所に移送しなければならない。

第五項

裁判所は、第三項の規定により管轄する事件について、相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、当該事件の全部又は一部を同項の規定により管轄権を有しないこととされた裁判所に移送することができる。

第六条

(任意的口頭弁論)
第一項

この法律の規定により裁判所が行う手続に係る裁判は、口頭弁論を経ないですることができる。

第七条

(裁判に対する不服申立て)
第一項

この法律の規定により裁判所が行う手続に係る裁判につき利害関係を有する者は、この法律に特別の定めがある場合に限り、当該裁判に対し、その告知を受けた日から二週間の不変期間内に、即時抗告をすることができる。

第八条

(仲裁地が定まっていない場合における裁判所の関与)
この条に改正4か所
第八条第一項(仲裁地が定まっていない場合における裁判所の関与)

裁判所に対する次の各号に掲げる申立ては、仲裁地が定まっていない場合であって、仲裁地が日本国内となる可能性があり、かつ、申立人又は被申立人の普通裁判籍(最後の住所により定まるものを除く。)の所在地が日本国内にあるときも、することができる。この場合においては、当該各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める規定を適用する。

第八条第一項第一号(仲裁地が定まっていない場合における裁判所の関与)改正

第十六条第十八条第三項の申立て 同条

第八条第一項第二号(仲裁地が定まっていない場合における裁判所の関与)改正

第十七条第十九条第二項から第五項までの申立て 同条

第八条第一項第三号(仲裁地が定まっていない場合における裁判所の関与)改正

第十九条第二十一条第四項の申立て 第十八条及び第十九条第二十条及び第二十一条

第八条第一項第四号(仲裁地が定まっていない場合における裁判所の関与)改正

第二十条第二十二条の申立て 同条

第八条第二項(仲裁地が定まっていない場合における裁判所の関与)

前項の場合における同項各号に掲げる申立てに係る事件は、第五条第一項の規定にかかわらず、次に掲げる裁判所の管轄に専属する。

第八条第二項第一号(仲裁地が定まっていない場合における裁判所の関与)

前項に規定する普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所

第八条第二項第二号(仲裁地が定まっていない場合における裁判所の関与)

東京地方裁判所及び大阪地方裁判所

第九条見出し改正

裁判所が行う手続に係る事件の非電磁的事件記録の閲覧等

この条に改正8か所
第九条第一項(裁判所が行う手続に係る非電磁的事件記録の閲覧等)改正

この法律の規定により裁判所が行う手続について利害関係を有する者は、裁判所書記官に対し、次に掲げる事項(以下「利害関係者」という。)は、裁判所書記官に対し、非電磁的事件記録(事件の記録中次条第一項に規定する電磁的事件記録を除いた部分をいう。以下この条において同じ。)の閲覧又は謄写を請求することができる。

第九条第一項第一号(裁判所が行う手続に係る事件の記録の閲覧等)削除

事件の記録の閲覧又は謄写

第九条第一項第二号(裁判所が行う手続に係る事件の記録の閲覧等)削除

事件の記録中の電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録の複製

第九条第一項第三号(裁判所が行う手続に係る事件の記録の閲覧等)削除

事件の記録の正本、謄本又は抄本の交付

第九条第一項第四号(裁判所が行う手続に係る事件の記録の閲覧等)削除

事件に関する事項の証明書の交付

第九条の二見出し削除

期日の呼出し

第九条の二第一項(期日の呼出し)削除

この法律の規定により裁判所が行う手続における期日の呼出しは、呼出状の送達、当該事件について出頭した者に対する期日の告知その他相当と認める方法によってする。

第九条の二第二項(期日の呼出し)削除

呼出状の送達及び当該事件について出頭した者に対する期日の告知以外の方法による期日の呼出しをしたときは、期日に出頭しない者に対し、法律上の制裁その他期日の不遵守による不利益を帰することができない。ただし、その者が期日の呼出しを受けた旨を記載した書面を提出したときは、この限りでない。

第九条の三見出し削除

公示送達の方法

第九条の三第一項(公示送達の方法)削除

この法律の規定により裁判所が行う手続における公示送達は、裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべき旨を裁判所の掲示場に掲示してする。

第九条の四見出し削除

電子情報処理組織による申立て等

第九条の四第一項(電子情報処理組織による申立て等)削除

この法律の規定により裁判所が行う手続における申立てその他の申述(以下この条において「申立て等」という。)のうち、当該申立て等に関するこの法律その他の法令の規定により書面等(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。次項及び第四項において同じ。)をもってするものとされているものであって、最高裁判所の定める裁判所に対してするもの(当該裁判所の裁判長、受命裁判官、受託裁判官又は裁判所書記官に対してするものを含む。)については、当該法令の規定にかかわらず、最高裁判所規則で定めるところにより、電子情報処理組織(裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下この項及び第三項において同じ。)と申立て等をする者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を用いてすることができる。

第九条の四第二項(電子情報処理組織による申立て等)削除

前項の規定によりされた申立て等については、当該申立て等を書面等をもってするものとして規定した申立て等に関する法令の規定に規定する書面等をもってされたものとみなして、当該申立て等に関する法令の規定を適用する。

第九条の四第三項(電子情報処理組織による申立て等)削除

第一項の規定によりされた申立て等は、同項の裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に、当該裁判所に到達したものとみなす。

第九条の四第四項(電子情報処理組織による申立て等)削除

第一項の場合において、当該申立て等に関する他の法令の規定により署名等(署名、記名、押印その他氏名又は名称を書面等に記載することをいう。以下この項において同じ。)をすることとされているものについては、当該申立て等をする者は、当該法令の規定にかかわらず、当該署名等に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、氏名又は名称を明らかにする措置を講じなければならない。

第九条の四第五項(電子情報処理組織による申立て等)削除

第一項の規定によりされた申立て等が第三項に規定するファイルに記録されたときは、第一項の裁判所は、当該ファイルに記録された情報の内容を書面に出力しなければならない。

第九条の四第六項(電子情報処理組織による申立て等)削除

第一項の規定によりされた申立て等に係るこの法律その他の法令の規定による事件の記録の閲覧若しくは謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付は、前項の書面をもってするものとする。当該申立て等に係る書類の送達又は送付も、同様とする。

第九条の五見出し削除

裁判書

第九条の五第一項(裁判書)削除

この法律の規定により裁判所が行う手続に係る裁判の裁判書を作成する場合には、当該裁判書には、当該裁判に係る主文、当事者及び法定代理人並びに裁判所を記載しなければならない。

第九条の五第二項(裁判書)削除

前項の裁判書を送達する場合には、当該送達は、当該裁判書の正本によってする。

第九条第二項(裁判所が行う手続に係る非電磁的事件記録の閲覧等)新設

利害関係者は、裁判所書記官に対し、非電磁的事件記録の正本、謄本又は抄本の交付を請求することができる。

第九条第三項(裁判所が行う手続に係る非電磁的事件記録の閲覧等)新設

前二項の規定は、非電磁的事件記録中の録音テープ又はビデオテープ(これらに準ずる方法により一定の事項を記録した物を含む。)に関しては、適用しない。この場合において、利害関係者は、裁判所書記官に対し、これらの物の複製を請求することができる。

第九条第四項(裁判所が行う手続に係る非電磁的事件記録の閲覧等)新設

民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第九十一条第五項の規定は、第一項及び前項の規定による請求について準用する。

第十条見出し新設

裁判所が行う手続に係る電磁的事件記録の閲覧等

この条に改正4か所
第十条第一項(裁判所が行う手続に係る電磁的事件記録の閲覧等)新設

利害関係者は、裁判所書記官に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、電磁的事件記録(事件の記録中この法律その他の法令の規定により裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下この条及び次条において同じ。)に備えられたファイル(第三十七条第六項において単に「ファイル」という。)に記録された事項に係る部分をいう。以下この条において同じ。)の内容を最高裁判所規則で定める方法により表示したものの閲覧を請求することができる。

第十条第二項(裁判所が行う手続に係る電磁的事件記録の閲覧等)新設

利害関係者は、裁判所書記官に対し、電磁的事件記録に記録されている事項について、最高裁判所規則で定めるところにより、最高裁判所規則で定める電子情報処理組織(裁判所の使用に係る電子計算機と手続の相手方の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。次項及び次条において同じ。)を使用してその者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法その他の最高裁判所規則で定める方法による複写を請求することができる。

第十条第三項(裁判所が行う手続に係る電磁的事件記録の閲覧等)新設

利害関係者は、裁判所書記官に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、電磁的事件記録に記録されている事項の全部若しくは一部を記載した書面であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該書面の内容が電磁的事件記録に記録されている事項と同一であることを証明したものを交付し、又は当該事項の全部若しくは一部を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該電磁的記録の内容が電磁的事件記録に記録されている事項と同一であることを証明したものを最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してその者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法その他の最高裁判所規則で定める方法により提供することを請求することができる。

第十条第四項(裁判所が行う手続に係る電磁的事件記録の閲覧等)新設

民事訴訟法第九十一条第五項の規定は、第一項及び第二項の規定による請求について準用する。

第十一条見出し新設

裁判所が行う手続に係る事件に関する事項の証明

この条に改正1か所
第十一条第一項(裁判所が行う手続に係る事件に関する事項の証明)新設

利害関係者は、裁判所書記官に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、事件に関する事項を記載した書面であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該事項を証明したものを交付し、又は当該事項を記録した電磁的記録であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該事項を証明したものを最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してその者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法その他の最高裁判所規則で定める方法により提供することを請求することができる。

第十二条

(裁判所が行う手続についての民事訴訟法の準用)
この条に改正1か所
第十二条第一項(裁判所が行う手続についての民事訴訟法の準用)改正

特別の定めがある場合を除き、この法律の規定により裁判所が行う手続に関しては、その性質に反しない限り、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第一編から第四編までの規定(同法第七十一条第二項、第九十一条の二、第九十二条第九項及び第十項、第九十二条の二第二項、第九十四条、第百条第二項、第一編第五章第四節第三款、第百十一条、第一編第七章、第百三十三条の二第五項及び第六項、第百三十三条の三第二項、第百五十一条第三項、第百六十条第二項、第百八十五条第三項、第二百五条第二項、第二百十五条第二項、第二百二十七条第二項並びに第二百三十二条の二の規定を除く。)を準用する。この場合において、別表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句にを準用する。この場合において、同法第百三十二条の十一第一項第二号中「第二条」とあるのは、「第九条において準用する同法第二条」と読み替えるものとする。

第十三条

(最高裁判所規則)
第十三条第一項(最高裁判所規則)

この法律に定めるもののほか、この法律の規定により裁判所が行う手続に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。

第十四条

(書面によってする通知)
第十四条第一項(書面によってする通知)

仲裁手続における通知を書面によってするときは、当事者間に別段の合意がない限り、名宛人が直接当該書面を受領した時又は名宛人の住所、常居所、営業所、事務所若しくは配達場所(名宛人が発信人からの書面の配達を受けるべき場所として指定した場所をいう。以下この条において同じ。)に当該書面が配達された時に、通知がされたものとする。

第十四条第二項(書面によってする通知)

裁判所は、仲裁手続における書面によってする通知について、当該書面を名宛人の住所、常居所、営業所、事務所又は配達場所に配達することが可能であるが、発信人が当該配達の事実を証明する資料を得ることが困難である場合において、必要があると認めるときは、発信人の申立てにより、裁判所が当該書面の送達をする旨の決定をすることができる。この場合における送達については、民事訴訟法第百四条及び第百十条から第百十三条までの規定は適用しない。

第十四条第三項(書面によってする通知)

前項の規定は、当事者間に同項の送達を行わない旨の合意がある場合には、適用しない。

第十四条第四項(書面によってする通知)

第二項の申立てに係る事件は、第五条第一項及び第二項の規定にかかわらず、同条第一項第一号及び第二号に掲げる裁判所並びに名宛人の住所、常居所、営業所、事務所又は配達場所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。

第十四条第五項(書面によってする通知)

仲裁手続における通知を書面によってする場合において、名宛人の住所、常居所、営業所、事務所及び配達場所の全てが相当の調査をしても分からないときは、当事者間に別段の合意がない限り、発信人は、名宛人の最後の住所、常居所、営業所、事務所又は配達場所に宛てて当該書面を書留郵便その他配達を試みたことを証明することができる方法により発送すれば足りる。この場合においては、当該書面が通常到達すべきであった時に通知がされたものとする。

第十四条第六項(書面によってする通知)

第一項及び前項の規定は、この法律の規定により裁判所が行う手続において通知を行う場合については、適用しない。

改正箇所 1 / 31